第5部

黒く終わる刻

第6話

 

 奴隷として振る舞い時間を稼ぐはずが、すっかり奴隷として従事することに

意識を縛られつつあるスーパーマン。

 逆転のチャンスはすでになく、パラサイトの言うままにラリルに従い続けるままだった。


パラサイト:(よく、頑張った・・・ほら、飼い主様にお礼を言ってご機嫌をとるんだ!)

スーパーマン:あ、ありがとうございました・・ラ、ラリル様

ラリル:わかってきたじゃないか・・・奴隷君

スーパーマン:(くっ・・・くそ・・・た、体液が・・・・・・欲しい・・・・)


 頭を撫でるラリルに合わせて顔を包むフェイスハガーが再び変形し

口の部分をまた包み込み始めた。

そして、頭を撫でていた手は鎖に移り、犬を引くようにして次なる部屋へと移動を始めた。

 最初の事件から全てがラリルの予定通り・・・

寸分の狂いもなくスーパーマンは破滅の道を歩んでいた。

 すでに正義のヒーローとして復帰することが難しい段階にまで正義の超人は壊れつつあった。

 仕上げとばかりに超人へ加えられる魔の手は休むことはなかった・・・。

 クリプトナイトで動きを封じられるだけではなく、体を改造され、

心もダメージを受け、思考は制御され・・・・何一つ自由になるものはなかった。

 そして、その魔の手はさらに彼を壊しにかかっていた・・・・。


スーパーマン:な、なんだ・・・・この部屋は・・・・

ラリル:君の奴隷化を最終段階に・・・完全なる奴隷に変えるための部屋だ・・・

スーパーマン:こ、この上・・・何を・・・

パラサイト:(なんて口をきくんだ・・・お礼を言わないと・・人質の命が・・・)

スーパーマン:・・・?!・・・お、お願い・・・します・・・・・・

ラリル:そうかそうか・・・・では、その椅子に座るんだ・・・・


 手枷の間と足枷の間の鎖が解かれ椅子に差し向けられる哀れな超人。

言われるがままに椅子に座り、予想通り両腕と両足、首を椅子に固定されてしまった。

椅子は獲物が座るのを今か今かと待っていた様で、変形を始めて瞬く間に手術台に変形し

獲物を仰向けに拘束した。


ラリル:さぁ、君に質問をしていこうと思う・・・嘘をつくと・・・わかってるね・・・

スーパーマン:・・・・・・・・わ、わかり・・・ました・・・・・

ラリル:君は何者だね?

スーパーマン:わ、私は・・・せ、正義の・・・正義の超人スーパーマンです・・・

ラリル:なるほど・・正義の超人ね・・・・まだ、正義だと言えるのは見事です

スーパーマン:・・・くっ・・・・・・

ラリル:私に一生仕えますか?

スーパーマン:・・・?!・・・・・

ラリル:正直に答えなさい

スーパーマン:・・・そ、それは・・・・出来ない・・・・

ラリル:・・・でしょうねぇ・・・・まだ奴隷として不完全ですね・・・

スーパーマン:・・・?!・・・な、何を・・・・

ラリル:もっと奴隷になれるようにプレゼントです


 ラリルの手にあったのは3匹のフェイスハガーだった・・・

しかも今、顔を覆っているものと同様に改造されたものであった。

 液体でもこぼすように獲物の胸元に落としていくラリル。

胸板に堕ちた悪魔の改造体はスルスルと動き出し、

3匹全て胸元からスーツの内側へと侵入していった。

1匹はなおもどんどん奥へと動き、股間へと到達した。

到達するや否や、竿を包み込み、根元をしっかりと拘束して射精を完全に封印してしまった。

このフェイスハガーは封印だけが仕事ではないらしく、包み込んだ竿で前後運動を開始し、

射精は出来ないにも関わらず常に刺激を与え続ける拘束具へと変化を遂げた。

残りの2匹はそれぞれ乳首に到達すると動きを止め、胸板に張り付いてしまった。

その張りつかせた体の内側にある舌で乳首を絶えず舐め続ける様に改造されていた。

その舌はネットリとした粘液を纏い人間の舌に酷似した形状、

性質でスーパーマンを責め続け始めた。

 ラリルのプレゼントはこれだけでは済まなかった。

注射器を顔に近づけると、顔を覆うフェイスハガーに怪しげな液体を注射したのだ。

スーパーマンの鼻を支配し、疲労化ガスをずっと吸わせ続けてきた改造フェイスハガーは

さらに改良を加えられ、興奮を強制的に引き起こすガスを生産、放出できるようになったのだ。


スーパーマン:う、うわぁぁぁぁぁ・・・はぁ・・・はぁぁ・・・・

ラリル:どうだい?嬉しいだろう?

スーパーマン:くっ・・・くはぁ・・・・

ラリル:まともに話すことも出来ないとは・・・・

スーパーマン:くっ・・・わた・・しは・・・はぁはぁ・・・負けない・・・

ラリル:そうですか・・・では、あなたの頭を壊すことにしましょうかねぇ・・

スーパーマン:あ、あたま・・・?!・・・・はぁはぁ・・・・

ラリル:これをもって完全に奴隷になることが出来るのだ・・・ありがたく思いたまえ

スーパーマン:はぁ・・・はぁ・・・(ま、まずい・・・・チャンスが・・・)

ラリル:さぁ・・・始めようじゃないか・・・・・


 どこまでも堕ちていくスーパーマンを前に計画が寸分の狂いもなく達成されていき

ご機嫌なラリル。

その飼い主とは正反対に焦りはするも抗う術もなく、

逃げ出すチャンスが全くなくなる事実に愕然とする獲物。

 奴隷になりきれない正義のヒーローを完全におとしめる為の装置を手に近寄ってくるラリル。

その手に握られていたのは禍々しいヘッドギアだった。

ヘッドギアの頭の部分から様々な配線が伸び、

今のスーパーマンの頭ならば破壊することなど造作もないのがすぐにわかるほどの禍々しさだった。