第3部
悪夢再来
第3話
ようやくフェイスハガーを全て倒し、繭から解放されたと思った矢先、
腹部に突き刺さった悪魔の尾により体を宙に舞い上げられ、
膨らんだ悪魔の腹部に乗せ上げられてしまった。
フェイスハガーに吸い上げられ続け、腹部を貫いた尾により血液を大量に失ったスーパーマンは、
どこをどう拘束されたわけではないが、その状態から逃げ出すことが出来ずにいた。
スーパーマン:一体、何の・・・つも・・・?!・・な、なんだ、これ・・・
仰向けで乗せられた宇宙生物の腹に異変が生じ始めた。
スーパーマンの体を体内に取り込み始めたのだ。
触れている部分の皮膚が粘度を増し、絡みつき、体内に引き込み始めたのだ。
底なし沼にでも沈むようにズブズブと体が沈み始めた。
足から沈むのとは違い、仰向けの状態で沈んでいるため完全に取り込まれるまでに
時間はそうかからないことは明白だった・・・。
スーパーマン:ま、まずい・・・このままでは・・・・
スゥゥゥゥゥゥゥッ!
ビュゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・
沈みゆく体で四肢の先や首が完全に沈み、耳までも取り込まれた段階で
順調に取り込まれ行く獲物を眺めるためにエイリアンが顔を覗かせた。
失血量が多かったために逆に冷静になっていたのか
その最後のチャンスを逃すことはなかった・・・。
スーパーブレスをエイリアンの顔に吹きかけて冷凍することに成功したのだ。
しかし、体の取り込みは止まることはなく、尚も獲物の体は沈降していった。
スーパーマン:一か八かっ!スゥゥゥゥゥゥゥゥっ・・・・
完全に沈み込む直前、顎を挙げ口が最後に沈む時、最大限に肺を膨らませて息を吸い込み、
そして腹部へと消えていった。
顔が凍りついたエイリアン、その腹へと消えていった正義の超人・・・
周囲で戦闘を見守っていた人々は固唾を呑み状況を見守った。
内側から敵を倒すのか・・・間に合わず、敵に取り込まれてしまったのか・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピキピキピキッ・・・・ガシャァァァァン
超人を取り込んだエイリアンが徐々に全身が凍りつき、そして破裂粉砕してしまったのだ。
粉砕したエイリアンの中には膝をつくスーパーマンがいた。
スーパーマン:あ、危なかった・・・・・・
ドサッ
・・・モゾモゾモゾモゾ・・・・
力を使い果たしそのままうつ伏せに倒れ込んでしまった。
この事態を予想していたからなのか、博士が現場に駆けつけ、
繭に閉じ込められた一般人を部下に助けさせ、傷ついたスーパーマンを研究所に運び込んだ。
周囲でことの成り行きを見守っていた人々も、駆けつけた博士も、
そして当の本人であるスーパーマンでさえも自らの身に起きていることには気が付いていなかった。
体内を這う小さな悪魔の存在を・・・。
エミル・ハミルトン:・・・スーパーマン・・・・・・