第2部
狂星出現
第4話
誘拐されたロイスを探し、犯人の指定した工場へと向かったスーパーマン。
そこで見たものは、巧みにロイスを拘束し、自分をいいなりにする妖しげなピエロの姿だった。
成す術なく言うとおりにする正義の超人は洗脳装置にかけられ、
なんとかそれを防ぎきるも、ギロチン台に仰向けで拘束され身動きが
出来ないようにされてしまった。
スーパーマン:んがっ・・・んんっ・・・・
マッドスター:そんなに喜ばないで下さい・・・
ロイス:・・・あぁ・・・スーパーマンが・・・・
顔を覆ったマスクの上から猿轡の様なものを装着し始めた。
耳に輪状のフックをひっかけ引き伸ばし、口に突起物を無理やり押し込んだ。
そして反対側の端も耳まで引き伸ばし輪を耳にかけた。
伸縮性を最大限に使い装着したその猿轡様のものにより口への突起物は
きつく口に押し込まれている。
スーパーマン:(な、なんだこれは・・・)
マッドスター:おやおや、哀れですね・・・
ロイス:わ、私・・・もう・・見ていられ・・
マッドスター:彼女には刺激が強すぎたみたいですね・・・
スーパーマン:んんっ・・んぐっ・・・・
マッドスター:わかってます、安心なさい・・・
ほら、続きですよ
マスクで覆われ、口には突起物を差し込まれても
自らの手で取り除くことさえも出来ない拘束状態に追い込まれた正義の超人。
その窮地に立たされた超人をさらなる責め手が襲った。
楽しそうに笑いながら床から伸びるチューブを鼻の部分に装着した。
2本のチューブをそれぞれの鼻の穴に差し込み、
そしてチューブと鼻の穴の隙間を埋めるようにゲル状の接着剤を垂らしていった。
隙間はアッと言う間に埋められ鼻で息をしようとすると
チューブから送られるガスを吸うことを強いられてしまった。
しかし、拘束されたとは言え、洗脳の時と同様に能力は健在なため、
口の呼吸のみで鼻から侵入するガスを体内に侵入させないことは簡単な作業だった。
マッドスター:これが見えるかね?スーパーマン
スーパーマン:んんっ?(なんだあれは?)
マッドスター:じっくり味わいたまえ・・・
トクトクトク
スーパーマン:んん!!!んがっ・・んぐっ・・・ん・・ん・・・
マッドスター:そうか、そんなに美味しいか・・・それはよかった・・・
マッドスターはスーパーマンにあえて見せた瓶に入れられた赤い液体を
口に挿入された筒状の突起物に注いでいった。
筒に注がれた正体不明のその液体はマスクを貫通し直接スーパーマンの喉に侵入、
そして体内へと下りていった。
注がれた液体を拒もうとしても突起物が喉の奥まで達しており拒むことは出来なかった。
注がれるままに体内へと侵入を許し、全て飲まざるを得ない。
ここに来てスーパーマンには拒否権は何一つ残されていなかった。
スーパーマン:(な、なんだこれは・・・体が・・・熱い・・・)
マッドスター:ふふふふ・・・楽しんでいるかい?
スーパーマン:んぁ・・んんっ!!・・(頭がおかしくなりそうだ・・・)
怪しげな液体を注ぎ終わり、持つ物がなくなった右手を胸板におくマッドスター。
喘ぎ声とも取れる弱弱しい声をあげ、動かせない体に苛立ちさえも覚えながら
ピクピクと痙攣するだけのスーパーマン。
スーパーマン:(ま、まずい早く止めさせないと・・・何か、変だ・・・・)
マッドスター:どうしました?喘いでいるんですか?
スーパーマン:んんっ!!・・・んんっ!!・・・・
不意に胸に置かれたマッドスターの手に意識が注がれ、全く拘束具の破壊に集中出来ない。
そして、体の異変は尚も進行し正義の超人を壊し始めていた。
ロイスは助けたい、拘束具は壊せない、体はおかしくなっていく・・・
何一つ好転しない現状に焦りばかりが増殖していく。
スーパーマン:ん・・んぁ・・・ぁ・・・・(い、意識が・・・保て・・・ない・・・・)
体に注がれた液体、そしてガスの効果からか、先日の戦闘でのダメージからなのか・・・
原因はわからないが、ついに正義の超人の意識が遠のいてしまった。
ギロチン台にだらしなく体をあずけ失神するスーパーマン。