第1部
試された正義
第3話
人々の平和を乱す未知の敵を颯爽と現れ、いつもの様に倒すはずだったスーパーマン。
倒すどころか、攻撃は何一つ通用せずロイスだけではなく自身も囚われの身となり
拷問にかけられてしまった・・・・
そう、彼は敗北したのだった。
翌日、敵の正体が掴めるかもしれないと考え、博士に同行してもらい現場に向かったが・・・。
・・・・翌日・・・・
スーパーマン:博士・・・?どうです?何かわかりましたか?
エミル・ハミルトン:いや・・駄目だ・・・敵はいい仕事をしている・・
スーパーマン:どういうことです?
エミル・ハミルトン:変質させて破壊・・・素材の特定が出来ないんだ・・
スーパーマン:なるほど・・・そうでしたか・・・
エミル・ハミルトン:君も完治していないんだ・・・無理はいけないよ・・
スーパーマン:はい・・・そうですね・・・・
スーパーマン:いえ、次は必ず!
エミル・ハミルトン:そ、そうだな・・・・
博士のもとを去るスーパーマンの背中には不安と焦燥の色が強く出ていた。
言葉と裏腹に次も勝てないのではないか、次は息の根を止められるのではないか・・・。
そんなことさえも考えてしまうほどに超人のプライド、自信はボロボロになっていた。
スーパーマン:(・・・ブレイニアックのロボットだろうか・・・・・)
ここまで高度なことが行える機械のことを考えると同じクリプトン星出身である
ブレイニアックが黒幕である可能性が高い・・・。
しかし、ブレイニアックであると確信できない理由があった・・・
その事件の終わり方である。
無敵の超人でも破壊が不可能で、自分を完全に捕獲、監禁、
電流による拷問をしてみせたあのロボットが何の前触れもなく崩壊し・・・
自分は解放された。
あのブレイニアックが、いや自分が今まで相手にしてきた敵の誰一人として
そんな計算ミスを起こすだろうか・・・起こすわけがない・・・。
誰が黒幕なのか全くわからなかった・・・新しい敵が来ている、
それも自分が全く敵わないほどの力を持つ強大な敵が・・・・。
この前代未聞の事件が全ての始まりに過ぎないなど誰が予想していただろうか?
もう既に破滅へのシナリオは走り出していた・・・誰にも止められないシナリオが・・・・。