闇の地下プロレス(16)

 

俺はコーナーポストに磔にされたまま1号に、俺の睾丸を良いようにされて、

半ば放心状態だった。

そんな、攻撃の手が止んだのは2号が1号に掛けた言葉だった。

「お〜い。1号よ〜。お前ばっかり星矢で遊んでないでそろそろ俺と交替してくれョ〜〜。

そうでないと、俺と遊ぶ前に星矢がぶっ壊れるぜ〜〜〜〜」と

相変わらずこいつ等はおどけている。

1号は2号とタッチし、リングサイドに下がり入れ替わりに2号がおどけた感じで

「星矢ちゃーん 今度はお兄さんが優しく遊んであげるからくたばるんじゃねぇーぞー」

と言いながら、磔にされている俺に猛烈なタックルを繰り返した。

その度、俺は「ぐふうぅぅぅぅ」「うわあぁぁぁぁぁ・・・」と悲鳴を上げ

肢体をくねらせるだけだった。

何度目かのこのデブのタックルで、固定されていた肢体のロープが緩み

俺は顔面からマットに倒れこみ、全身をピク・ピクと痙攣させていた。

2号は、そんな俺の両手を掴むとリングの中央へと放り投げた。

俺は、もうグロッキー状態だったので、受身も取れず無様にマットに倒れたままだ。

奴は俺に近づくと徐に両足を掴むと

「さぁー、星矢ー。今度はどんな囀りをして俺を楽しませてくれるんだー?」と言いながら

ジャイアントスイングに入った。

最初はゆっくりとした回転だったが、徐々にスピードが増してゆき

俺の目には何も見えないし俺の耳にも何も聞こえない。

感じるのは、ただ俺が振り回されているだけの風の感じと、遠心力で頭がボーっとして

「もう、何も考えたくない」そんな状態だった。

ただ、客達は回転のカウントを取りつづけ19.・・20.・・25.・・30と数えていた。

2号の、もういい加減目が廻ったのだろう・・掴んでいた俺の両足を「ぱっ」と離した。

俺は振り回されていた反動で、マットの上をゴロゴロと転がり

「コ」の字になってようやく止まった。

俺は、胃液を履きながらマットにうつ伏せになって肩を揺らし荒い呼吸を繰り返していた。

2号は「汚ねぇーなぁー。こんなところで吐きやがって、お前のその面で綺麗に拭いてやるぜー」と

言いながら俺の髪を掴みマットに吐いた胃液の部分を俺の顔に擦りつけた。

そして、今度は「おーおー。綺麗なお顔が台無しだねー。星矢くーん」と言いながら

そのままマットに俺の顔を擦り続けた。

そして「少しはまともな顔になったようだなぁー」と言うと俺を立たせて、奴の得意な

ベア・ハッグで俺の腰と肺ををグイ・グイと締めつけてきた。

俺は、呼吸するのがやっとで、もう悲鳴も上げることが出来ないし、

腰を締めつけられ俺の背骨から腰の部分の骨はミシミシ・ボキボキと

不気味な音を響かせるだけで力が入らない。

また、口からは涎を垂らし、白い泡が吐血により淡いピンクの泡になってきている。

そんな俺を見た2号は「なんだー星矢ー。俺にはもうお前の囀りさえ聞かせたくないのかぁー。

このヤロー!」と言いベアハッグを緩めると、頭上高々と俺を掲げておいてそのまま、

マンハッタンドロップを俺の晒されたままの股間に決めてきた。

「ぐふうぅぅぅぅぅぅわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・」

と俺の長い絶叫が館内に木霊した