甦った悪魔(1)

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 誰一人、助けに来ることがない・・・星矢も氷河も、

そしてアテナでさえも助けにくることが出来ない孤独な遺跡の中で、

手も足も出ないままに遺跡の主に体を拘束され、最終宣告をされた一輝。

 

一輝:そ、そう簡単に・・いく・・・かっ・・・・

 

ガタノゾーア:どうでしょうねぇ?あなた次第でしょうから

 

一輝:くっ・・くぁ・・・あぁぁぁぁ・・・・

 

 一輝の体を絡めとる触手が粘液を分泌し始め、一輝の体を汚し始める。

いつもの一輝ならば体への侵略を許すはずもない程度の攻撃も・・・

いや、正確には今の一輝にはどんな攻撃でさえも防ぐことができない状態だった。

一輝の体をわがもの顔で犯す粘液自体に色はないため、体が妙なてかりを帯びるばかりだが、

粘つく液体で体を包まれる一輝にとっては地獄以外の何物でもなかった。

 

一輝:やめ、やめろっ・・・・

 

ガタノゾーア:おやおや、この分では、あなたも飾られる時が近いですね

 

一輝:だ、誰がっ・・・くっ・・・・くそっ・・・・

 

 強がる一輝の言葉とは裏腹に、体は触手の撫で回し、責め上げに敏感に反応し悶絶してしまう。

意思とは裏腹に汚れていく体・・・。一輝だったからここまで保っているのかもしれない、

並みの聖闘士では、とっくに精神は崩壊しているかもしれない・・・

逆に言うと、並みの聖闘士ではなかったことが一輝の悲運だったのかもしれない。

 

一輝:(ま、まずい・・・このままでは・・・・・)

 

ガタノゾーア:では、あなたもそろそろ・・・・

 

 ジリジリジリ ジリジリジリジリ

 

一輝:うっ・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・

 

ガタノゾーア:いつの時代もこの声に勝るものはないですね・・・

 

 一輝の体を締め上げる触手から電撃が放たれる。しかし、体を痛めつけるほどの威力はなく、

触手に弄ばれた体だからこそ、一輝も悲鳴をあげた程度のものだった・・・。

そう、これが攻撃であれば役不足だが、ガタノゾーアの狙いはそこにはなかった。

 

ビキビキビキ

 

一輝:な、なにっ・・・

 

ガタノゾーア:ほら、何者も抵抗できない・・・そう、これは君の運命だ

 

 電撃を受け、一輝の四肢は徐々に末端からモノクロの抜け殻に変わり始めた。

獲物を時間をかけて殺す毒の様に、石化速度は速いものではなかった。

一輝の体が石化に蝕まれている間も、微細な触手による性への攻撃は続き、

体はより敏感にされていく。

一輝の体の状態などお構いなしに時間が経てば経つほどに抵抗力を失っていく体。

長い時間をかけて獲物の体を犯していくと思われたが、

一つの触手だけが新たな動きを見せた。

 

メキッメキッ

 

 股間をなで上げていた触手の一本が形を変え、スーツの下に潜り込み一輝の竿を包み込んだ、隙間なく。

 

一輝:な、何を・・・する・・・?!・・・はぁ・・・ぁぁ・・・・・

 

ガタノゾーア:君が性を吐き出すほどに君はコレクションへの道を登ることになるのさ

 

一輝:・・・くっ・・・くそっ・・・・・

 

 竿を包む触手は吐き出される一輝の性を貪り喰い躍動していた。

その度に一輝の四肢は石化し、すでに肘、膝を越えてまもなく

両足の付け根と両肩までが石化する段階まで迫っていた。

 

一輝:(こ、このままでは・・・本当に・・・)・・?!・・・

 

ガタノゾーア:ほうら、坊や・・・こっちをみなさい

 

 顎をしっかりと握られガタノゾーアのフードの中を強制的に覗かされることになった。

一輝はすでに聖闘士ではなく視線の先さえも強制される哀れな獲物。

そのフードの中では怪しく桃色に光る二つの目があった。その目に魅入られた瞬間、

フェニックスの持つ並外れた生命力と精神力が性を創るためにまわされてしまったのだ。

 

一輝:・・・あぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ・・・・

 

ガタノゾーア:強がる元気もないですか・・・哀れな・・・・

 

 目が虚ろになり、体の全ての力を性の創造に回され、そして出来た性は即座に回収される。

その結果生じる快楽の檻に捕らわれた一輝の股間から伸びる触手は絶え間なく躍動を続け、

そして竿を残し石化が体を蝕み続ける。

 瞬く間に一輝の体は竿を除く首下の部分が全て灰色の物に変わってしまった。

 

一輝:・・・はぁ・・・・はぁ・・・・と、止まった・・・・

 

ガタノゾーア:そう、君の全ての力はいただいた・・・残るのは君の生命力のみだ

 

一輝:せ、生命力?!

 

 竿から性が全て吸収され、吸うものがなくなったことを悟り、

竿を包んでいた触手はガタノゾーアの元に戻った。

竿を包むものがいなくなった瞬間、竿も石に変わっていった。

      

 遺跡に入り、一輝が目撃したギリシャ彫刻と今の自分は首から上が生身である以外は

同じ状態であった。

どの彫刻にも見られた苦しみに満ちた体を自分でも表示することになろうとは・・・

誰が想像しただろう。

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥ

 

 フードの中で大きく息を吸うガタノゾーア。

その直後、一輝の体に異変が生じた。

 

一輝:うっ・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・

 

 ガタノゾーアが息を吸い込むと一輝が大きく苦しみ石化がさらに進み始めた。

髪が毛先から石に変わり、顔も石化が進んでいく。徐々に徐々に顔が石になっていく・・・

口から生命力を吸いだされて。