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一輝を捕らえ、黒雲で島全体を覆い尽くしたルルイエ、
そして一輝の前に現れた遺跡の主であるガタノゾーア・・・。
一輝の攻撃をまるで相手にせず、体に触れることすら許さない遺跡の主が
初めて見せた行動をまともに受けてしまった一輝だった。
一輝:くっ・・・(なんだったんだ・・・今の光は・・・・・)
ガタノゾーア:もう、終わりですか?
どうやら不死鳥ではなくスズメを捕まえたのかもしれません・・・・
一輝:ば、馬鹿にするなぁぁぁぁぁぁ・・・・・
拳を震わせ、くらんだ目も治った一輝は出し惜しみせずに必殺技を繰り出した。
一輝:鳳凰・・・幻魔拳っ!!
今度こそ、今度こそ命中した・・・はずだった。
期待を込めた一撃は、またもや黒い煙にガードされ、傷どころか、
体に触れることすら叶わずにいた。
相手の強さに出し惜しみをやめた一輝の渾身の一撃はガードされ、
反動で動けない一輝は敵の目の前に棒立ちである。
一輝:(ま、まずいっ・・・・)
ガタノゾーア:どうやら、不死鳥というだけあって、一回の失敗では火傷したりないようですねぇ
コートの袖口から無数の触手が伸び、一輝に襲い掛かる。
あるものは右手を、あるものは左足を・・・
ところかまわず襲い掛かる触手に一輝の体はがんじがらめになっていく。
ヌルヌルとした触手が体の自由を奪っていく。
一輝:う、動けない・・・・
ガタノゾーア:まだ、動けるつもりでいたんですか・・・・
困った不死鳥さんですねぇ・・・・
怪しげな粘液で包まれた触手が一輝の体を締め上げる。
四肢を封じる触手は手首、足首を何重にも締め上げる。
その他に胴体や、首、頭にも触手が巻きついている。
体を締め上げる丈夫な触手とは違う、その触手の脇から伸びる微細な触手がさらに一輝に襲い掛かる。
クロスの隙間から一輝の体を責め上げる。
首元から胸元に忍び寄る触手は一輝の胸板をなで上げる。
一輝:・・な、何をっ・・・・
ガタノゾーア:あなたも私のコレクションの仲間入りをするってことですよ・・・・
一輝:コレクション・・・?・・・まさか?!
ガタノゾーア:あなたも見たでしょう?コレクション
一輝:あ、あの石像のことか・・・・あれは・・・
ガタノゾーア:そう、あれは石をこねたものではないですよ・・・
もとはあなたと同じ生身の体
一輝:・・な、なんだと・・・・・
ガタノゾーア:大丈夫・・あなたもきちんと保存してあげますからね・・・・
ガタノゾーアの怪しげな笑みにあわせ、体を襲う触手も活発になっていく。
胸板、股間、顔を撫であげ、耳や鼻から微細な触手が体に侵入を始める。
今や一輝は体の内外をいいように触手に弄ばれているのだった。
助けの来ない、孤独な遺跡の中で・・・・・。