555悲話(15)

 

『2時間の猶予を与える。その間に降伏せよ』

木戸少将からの降伏勧告が慎也に届く。 

“これまでだな”

慎也は深いため息をつくと、マイクを手にした。

「兵士諸君。ご苦労だった。

 これから先は君達の選択に任せる。

 この島にとどまるか、この島を離れるかは、君達一人一人で決めて欲しい。

 島を離れる者は、1時間以内に停泊中の輸送船に乗艦せよ。

 以上だ」

慎也はマイクを切ると、司令室に残った戦闘員を見渡した。

「諸君、ご苦労だった」

敬礼して部屋を出る慎也。

慎也が退室するや、司令室は様々なざわめきが起こった。

「おい、どうする?」

「あの人の性格だと、島もろとも自爆だろうな」

「あぁ。意外と派手好みだし、ピストル自殺じゃないよな」

「嫌だぜ。そんなのに付き合うの」

「よしっ!。俺は船に乗る!」

一人の戦闘員が席を立った。

すると、それにつられるように、ゾロゾロと大半の戦闘員が輸送船に向かう。

司令室でこの有様だから、他の部署の様子は想像できる。

我先に輸送船に向かう戦闘員で、通路は至る所でごった返した。

 

一方、慎也の放送は、トカゲ怪人やミニキングジョーとともに

ショウを追いつめていた戦闘員にも届いた。

「あっ、あのぅ・・、済みませんが、私、今日は有休だったもので・・」

「ぼ、僕、ちょっとトイレに・・」

一人、また一人と戦闘員が逃げ出していく。

「あっ、バカ。有休って、いったい何考えてるの」

トカゲ怪人が制止したが、なにぶんにも人数が多い。

その隙をついて、ショウが逃げ出した。

「ふん、お前だけは逃がさん。貴様も道連れにしてやるわ」

トカゲ怪人の舌が、ショウの足に伸びる。

「あぁっ」

ショウの足にトカゲ怪人の舌が巻き付いた。

うつぶせに倒れるショウ。チンポをしたたか打ったようだ。

そのまま足を引かれ、トカゲ怪人の元に引きずられる。

ショウの白いチンポが床に擦れて、黒く汚れていく。

「ミニキングジョー。今だ、やっつけてしまえ」

ミニキングジョーが、引きづられてくるショウに近づいていく。

「ショウのキン玉を踏みつぶしてしまえ」

ミニキングジョーの足が上がる。

観念したように、目を閉じるショウ。

だがその時、一条の光がミニキングジョーを目掛けて飛び込んできた。

バーン。

光がミニキングジョーに命中するや、ミニキングジョーは動きを止め、

その場に倒れ込む。

「ラ、ライトンR30か!」

「そうだ、トカゲ怪人。もう、ミニキングジョーはただの鉄くずだ」

「うっ、その声は」

トカゲ怪人が振り向く先には、レッド・イエロー・ピンクの三人だ。

「降伏しろ、トカゲ怪人。お前はもう逃げられない」

「うるさい。降伏するのはお前達の方だ。

 俺の舌から毒液を出せば、ショウの命はないと思え」

「うっ」

一転、立ちつくす3人。

「さぁ、武器を捨ててもらおうか」

トカゲ怪人は勝ち誇ったように言った。

 

その頃、ダイゴとナガレは司令部の屋上に連行される途中だった。

慎也の放送があった時、彼らは司令部から離れた奴隷小屋にいたので、

放送を耳にした者はいない。

したがって、ゴリラ怪人以下、戦闘員の離脱もなかった。

後ろ手に縛られて引き立てられるダイゴ。

「ヤダ、ヤダ、ヤダ、ヤダ、ヤダ・・・・・・・・・・・・・・・」

その後から、両腕を戦闘員に引かれ、引きずられるようにしてナガレが続く。

屋上に立つと、洋上に防衛艦隊が見えた。

「ふふふ。GUTSだかTPCだか知らないが、敵を前にして戦わずに捕まるとは

 何とも情けない話だな。

 そういう奴には、もっと情けない想いをさせてやる」

ゴリラ怪人はそう言うと、ダイゴの正面に立って、ダイゴのキン玉を鷲掴みにした。

「うぅっ」

ゴリラ怪人の怪力が、ダイゴのキン玉を締め上げる。

「ヨシ、戦闘員。こいつの衣服をひっぺがしてやれ!。

 素っ裸にするんだ!」

戦闘員が小躍りしてダイゴに襲いかかる。

哀れ、ダイゴは一瞬にして素っ裸を曝す羽目になった。

「あぁ、もうダメだ」

ナガレは頭を抱えて座り込む。

しかし、ダイゴが素っ裸にされると、チラッとその姿を窺った。

大きいという方でもないが、中の上程度のチンポが目に入る。

「あぁ、やっぱり・・(俺よりデカイ)

再び頭を抱えるナガレ。

「ははは。本当なら、お前もナガレと一緒にスンラデア(強力脱毛液)の

 餌食にしてやるところだが、こういう状況だ。

 手っ取り早く、生き恥をかかせてやる」

ゴリラ怪人は、今度はダイゴのチン毛を掴むと、力任せに引き抜いて

ダイゴの目の前に見せつけた。

吹く風が、ダイゴのチン毛を飛ばしていく。

「ふふふ。ちょうど風向きも良さそうだ。

 戦闘員、こいつを凧に縛り付けろ!。

 ちょっと早いが、凧揚げといこうじゃないか」

何と、ゴリラ怪人は、素っ裸のダイゴを凧に縛り付けて、空に上げようというのだ。

そればかりではない。

凧糸はダイゴのチンポの根本に縛り付けられた。

大の字にされ、凧に縛り付けられたダイゴ。

戦闘員は、さらにダイゴのチンポに凧糸を縛り付ける。