交換日記(藤堂編)
交換日記を始めるに当たって、斉藤は一つの決意をしていた。
日記を通じてセイに思いを告げる。
セイの事だ。
自分の気持ちに照れながらも、はにかんで笑いながらこう言ってくれるに違いない。
「有難うございます。兄上vv」
斉藤は目を閉じてその笑顔を思い浮かべた。
「そんなわけないでしょう」
総司が斉藤の背後からさわやかに否定した。
「日記で告白するなんて兄上ったらキモーイって言われますよ」
「何とでも言うがいい、次は俺が書く」
斉藤は帳面に手を伸ばした。
それと同時に障子が開いた。
「と、藤堂先生!!」
セイの言葉に皆が注目した。
そこには顔や身体にグルグルと包帯を巻かれてミイラ状態の藤堂が立っていた。
「凍傷の具合はもういいんですか?」
「うん、だいぶ良くなってきたよ」
「噂で、マンモスと一緒に氷の中から発見されたって聞きましたけど、一体どこに行ってたんですか?」
「うん、どこだろうね、俺にもわかんないや(総司以外には)」
「でも、よかったです、この案を出された藤堂先生が参加しないことには・・」
「次は藤堂さんにしましょう(総司ニヤリ)」
「え?でも、次はもう決まってるんじゃ・・」
「大丈夫です、兄上はそんなことにはこだわりません!!」
「ね!兄上?」
(う!神谷のキラキラ光線・・)
「あ、ああ(泣)」
「じゃあ、次は藤堂さんということで・・」
永倉はまたもや斉藤の肩を叩いた。
「心の氷が溶ける日はまだ遠いみたいだな」
▲月□日 晴れ時々霙。藤堂平助
最近、気がつくと雪山にいます。
この間は、すごく高い山の頂上で黒い服を着た髭もじゃのおじさんが踊っているのを発見しました。
不思議に思って、話しかけてみるとその人は
「Shall We Dance?」
と手を差し出してきました。
俺が断ると、その人は怒り出して
「アルプスに来て、アルプス一万●を踊らないでどうする!?」
「それとも何か!?君はアルプス一●尺を馬鹿にするのか!」
と怒り始めました。
その言葉はめちゃくちゃ日本語でした。
「お前みたいな奴がよく、子ヤギのう〜えで♪と間違って歌うんだ!!」
とまで言い始めたのでさすがにムッとしました。
俺はちゃんと小槍って歌ってたのに・・。
その後も、おじさんはプリマがどうとか、タコスやチーズフォンデュがどうとか、クララが立ったとか言っていました。
いつまでたっても埒が明かないのでしょうがないから一緒に踊ってあげました。
その場所はとても狭くて、ノリノリで踊っていたおじさんが足を滑らせて落ちてしまいました。
あえて助けなかったけど、おじさん大丈夫だったかなぁ?
「心配ですね」←セイ
「問題はそこか?」←斉藤
「私も子ヤギって歌ってましたよ」←沖田
「あはは、やっぱりねぇ、そうだと思った」←藤堂
「次は真冬の八甲田山にしますか・・(怒)」←沖田
「!!(怯)」←藤堂
「凍傷だけでは済まないな、平助」←永倉
「てっいうか何で誰もおっさんがタキシードでアルプスにいることを突っ込まんのだ」←斉藤
言い訳
短!
斉藤さんよりも早く平助登場。
私も小さい頃子ヤギって歌ってました。
しかも、手遊びで最後までいったことが無かったんですよね。
アルプスにいたおっさんの運命はいかに!?
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