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2019
8 30

◎ 朝夕は一時よりもいくらか過ごしやすくなってきた感じがします。
 窓外から聞こえてくる蝉の声にもツクツクボウシの「オーシンツクツク・・・」が混じっていくらか初秋の季節を感じるこの頃です。 猛暑が続いた夏もそろそろ終わりに近づいて来たのでしょうか。

『北総の自然パネル展のお知らせ』
◎今年も恒例のパネル展「北総の自然アルバムⅩ」を行うことになりました。
 まだ1か月先ですがカレンダー等に記入しておいて是非見に来て下さい。
 また、展示期間中どんぐりワークショップも行います。
遊びに来たついでで結構ですので、お手伝いもお願いし
ます。



 
2019
9 18

◎ 台風15号の被害は近年にない大きなものでした。千葉県内のかなりの地区でまだ停電があり、医療、給水など生活全般にわたり大きな支障が出ています。私の住む印西市でも17日にやっと停電が復旧しましたが、八街市に住むトマト農家の従弟は20棟あるハウスのビニルがほとんど飛んでしまい、ほぼトマトが全滅だそうです。皆さん方の中でも大変だった方がおられると思います。被災された方々にお見舞い申し上げます。

『近場で観察した動植物』
◎駅前の歩道を歩くと街路樹の上の方から虫の声が聞こえます。また、歩道脇の小さな藪から違った声の虫の声も聞こえます。
 暑い暑いと言っていた夏が確実に秋になっているのですね。近くの散歩や菜園に行った時に観察した動植物をいくつか挙げてみます。
虫賣(う)り…観察記録ではありません。以前古本屋で手に入れた昭和25年に出版された冊子に載っていた写真を添付します。写真のタイトルは「虫賣り」説明文に「松虫、鈴虫、くつわ虫、鐘たたきと虫の音とりどりに、青い螢さへ交へて涼を誘ふ虫賣りが夏ともなれば町々にやって來る。 出典 「幕末維新風俗写真史」 写真は幕末のものと思われます。
   

イシミカワ…置物のお猿が手に持つ鈴は、神楽鈴だそうです。
 タデ科のイシミカワにかたまってついている実を見つけるとこの鈴を連想してしまいます。直径3ミリほどの球形の小さな実は白緑色から紅紫色に変り完全に熟すと瑠璃色になります。ママコノシリヌグイに近い種です。
   

ハタネズミ…ネズミ科のハタネズミは日本固有種で、名前の通り農耕地に多く、畑の作物を失敬することで困りものの動物の一つです。家内の菜園でもサツマイモなどが齧られて困っています。でも姿を見ると全長10センチ以内と小さく可愛らしいです。小さくすばしっこいのでカメラが上手く捉えられず、添付写真で分かるかどうか心配です。
   


ダイサギ…サギ山に大量に集まっていたサギたちも子育てを終え散らばり始めたようです。特に多かったチュウサギはそろそろ南に帰り始めています。添付写真の個体はダイサギです。水中の獲物を狙っているようでした。すぐ近くにミシシッピーアカミミガメが2匹見られました。
   

ニホンアマガエル…アマガエル科のニホンアマガエルは、低地から低い山地の比較的開けた水辺やその周辺に生息し、小昆虫等を餌としています。
 小さい体ですが大きな声が特徴の愛らしい蛙です。ただ、背中から出る液が目に入ると結膜炎を引き起こすこともあるので注意が必要です。
   

ウラギンシジミ…シジミチョウ科のウラギンシジミは、翅を閉じた姿が銀箔を箔押しした三角形の和紙の様に見えるのでこの名があります。食草はマメ科植物で、クズの群落の上を素早く飛ぶ姿がよく見られます。
   

◆幕末維新風俗写真史は、古本屋で偶然探したものですが、幕末から明治初期にかけての貴重な写真がふんだんに載っていて興味深い冊子です。特に庶民の生活を捉えた写真は面白い。
 タイトル名の一部を挙げます。
「甘酒売り・目明し・寺子屋・ざる屋・魚屋・油売り・
古道具屋・人力車・傘屋・鳥追い・桶屋」 etc


2019
10 4

◎ 印西ウエットランドガイド恒例の「北総の自然パネル展Ⅹ」が北総花の丘公園展示室で開かれています。
 日程等は前回送信した谷津田だよりに掲載した通りです。お忙しいとは思いますが、ご都合をつけて来場下さい。

 展示パネルの紹介を簡単にします。
 また、パネル写真も添付しますので参考に見て下さい。
  ※ パネル写真は ここをクリック して下さい。
≪パネル≫ 各展示のテーマ
・「ポスターと会の活動紹介」
・「YOUは何しにソラマメへ?」家庭菜園にやって来た虫達の記録
・「アオスジアゲハの変態について、その他」
・「北総の虫」
・「花も虫も面白い!」
・「私たちが出会った北総の虫」虫班の仲間5人の共同作品
・「きのこ」近くの公園で見られたキノコの写真
・「北総 夏と冬の七草」
・「虫の眼で見たこの花は?さて何でしょう?」
・「ナチュラリスト的デイ・ドリーム」「谷津の暮らし、他 ドローン撮影」
・「印西の富士」印西市内の各地から見た富士山
・「キャベツ畑のお気に入りキジ、その他」野鳥写真
・「里山マップと生きもの調べ冊子の紹介、
 シュロの葉で作ったバッタ」







2019
10 20

◎ 家庭菜園の一角にウマノスズクサを植えているエリアがあります。5~6年前に美しく希少種の蝶ジャコウアゲハの食草であるウマノスズクサを移植し今夏もたくさん葉が茂り、花もたくさん咲きました。
 台風で随分痛めつけられた葉も茎も何とか持ち続き耐えている様子が見られます。 そこに、驚きの発見がありました。
 なんと(めったに)実がならないといわれているウマノスズクサに一つですが実ができたのです。
 2センチ強の黄緑の瓜のような実でとても珍しいもののようです。厳しい強風に耐えたご褒美のような気がしました。
◆webで調べたのですが、和名の由来は葉の形が馬面に似ており、その実が馬の首にかける鈴に似ていることからきているそうです。 根を干したものは生薬で青木香(しょうもっこう)といい解毒剤とされると
書いてありました。




2019
11 8

◎ 11月8日は二十四節気の立冬。「北日本には師走並みの寒気の流れ込みが続き、北海道の日本海側を中心に雪」とWeb天気予報に出ていました。ここ数日朝晩は急に冷え込みが厳しくなってきました。皆さん風邪などひかないように気をつけて下さい。

『身近な自然から』
◎家の近くを散歩していると観察できるものが変化してきていることに気づくことがあります。コースは同じなのですが季節の変化が大きいのでしょう。
 例えばU公園の調整池にこの1週間の間に水鳥の姿が随分増えました。また、トウカエデなどの街路樹が紅葉し始めました。
 健康の為黙々とただ歩いていると見過ごしてしまう程小さな変化かもしれませんが私にとってはとても楽しみです。
モズの高鳴き≫夏の間姿を見せなかったモズが見られるようになりました。電柱のてっぺんや樹木の梢で「ギチギチギチ…」と大きな声で鳴いています。
 これは高鳴きといって、トカゲやバッタなどの小動物を餌にするため縄張りを持つモズが自分以外のモズに餌場を荒らされないために行う縄張り宣言だそうです。モズは漢字で百舌と書きますが、それは他の鳥の鳴きまねをするからです。また、捕えた獲物を小枝や鉄条網の棘に刺す「はやにえ」をすることでも知られています。
   

菜園の隅に咲く菊の花≫家内の菜園にも秋がやってきています。昨年秋のこぼれ種から咲いたコスモスの花がきれいですし、毎年咲いてくれる菊の花がにぎやかです。
 一か月前頃に菊の茎が倒れているを発見し、竹の支柱を立てて置いたのですが見事に咲いてくれました。見事に咲いた花とこれから開く蕾たちが青空をバックに輝いている感じがしました。
   

カルガモ≫ずっと静かだったT公園の調整池にカモ達の姿が見られました。
 全部で10羽ほどですが水面を泳いだり、水面から出ている金属製のフェンスの上で休んだりと色々な行動が面白いです。これからマガモなど違う種類のカモ達もやってくることと思います。
   


イチジクキンウワバ?≫自宅のリビングの壁に小さな蛾の姿を見つけ、捕虫網で捕まえました。よく見ると綺麗な模様の蛾でした。ただ、種類の同定はまだはっきりしていません。イチジクキンウワバ或いはミツモンキンウワバかもしれません。
   

その他
干し柿≫小さな柿(渋柿)の皮をむき紐をつけてベランダに干しておいたのですが、どうやら干し柿になったようです。でも、なんだか食べるのがもったいない気がしてまだぶら下げてあります。たった2個ですがこれも秋の風物詩ですね。
   

師戸川の倒木≫台風15号、19号、21号の被害がi市でもたくさんありました。
 特に15号では倒木等で電柱が倒れたり電線が切れたりし、長い期間の停電が発生したのです。台風後に訪れた師戸川の河口付近に強風で倒された樹木がありました。斜めの護岸から根こそぎ剥がされたような形状でした。太い幹は数本の藤ヅルに支えられているようでした。もう、今は伐採され片付けられていることでしょう。
   

幕末維新風俗写真史より
傘屋の写真≫「蛇の目傘、奴傘、番傘、大黒傘と紙張りの傘は誰もが雨中の必需品なので、傘屋はその注文や張替へで各町内に大抵一、二軒はあった。番傘には家號などを筆太に書き、紺蛇の目や澁蛇の目には、定紋や模様を描くことが漸次流行するようになった。」(「幕末維新風俗写真史」昭和25年発行 傘屋の写真解説原文掲載)
   

立冬…二十四節気の一つ。太陽の黄経が225度の時。
 冬の初め、太陽暦の11月8日頃。冬の季語 (広辞苑より)

2019
11 13

◎ 桜を見る会をめぐる問題がマスコミで取りざたされていますが、公費を私的に利用するのはいただけません。桜の花の美しさも半減してしまいますね。そういえば印西の天然記念物の吉高の桜が台風の大風で人の胴体ほどもある枝2本が折れてしまったと聞きました。300年も風雨に耐えている大木にとってもすごい風だったのですね。

『身近な自然や風景その他』
◎今回は家内の畑にやってくる小鳥、ベランダから見られる富士山、どんぐり笛などについて書いてみます。
ジョウビタキ≫家内の菜園に行くと最近必ず見られる小鳥がいます。それはヒタキ科のジョウビタキの雌です。
 いつも私たちが作業していると何処からかやってきてヒィ、ヒィ、カッ、カッと鳴き、畝に刺してある竹杭の上や低木の梢、時には防虫ネットの端にちょこんと止まり、尾羽を上下に振って鳴いたり、じっとこちらを見たりしています。去年の今頃も菜園に来るたびにジョウビタキの雌が見られたので、もしかしたら同一個体かもしれません。とても可愛らしく菜園作業の楽しみです。
 全長14センチとスズメと同じ位の大きさですが、日本海を超えて大陸からやってくる渡り鳥です。春までこの辺りで過ごし、大陸へ渡って行くのです。
   

富士山≫この所、空気が澄んできているのでベランダから富士山がよく見えます。特に朝夕は姿がはっきり見えます。真っ白に冠雪した姿と夕焼けの中赤く映えた富士山の姿がとても好きです。両方の写真を添付しましたので比べて見て下さい。
   

   



どんぐり笛≫今年の10月に予定していた「どんぐりワークショップ」は台風15号の影響で取り止めとなってしまいました。
 スタッフの方や知り合いの方からいただいたどんぐり(マテバシイの実)を無駄にしない為、どんぐり笛とどんぐりコマを作りだんご祭りで配布することにしました。

 ● 配布日は11月23日(土)、24日(日)で、場所は駅前交流館2号館の2階です。
 先日支援センターでスタッフが何人か集まり、コマと笛作りをしました。写真は絵付けをしたどんぐり笛です。
 発泡スチロールの上に笛を並べてみました。一つ一つデザインが異なり、並べてみたらとっても可愛いらしくできていました。
   

桶屋の写真≫「桶の種類は極めて多く、小桶、米とぎ桶、洗桶、半臺、漬物桶、手桶、岡持などあり。
 桶屋は造るばかりでなく、修繕に終日忙しい業であった。現今は金属製の便利な桶類が製造されたので、桶屋は極く少なくなったが、當時はその數も多かった。」(「幕末維新風俗写真史」昭和25年発行 桶屋の写真解説原文掲載)
   


マテバシイ…ブナ科の常緑高木。日本の暖地の海岸近くに自生。 
 高さ約10メール、葉は楕円形、厚く平滑で、光沢がある。
 5~6月頃、黄褐色の雌雄花穂を生じ、長楕円形の堅果(どんぐり)を結ぶ。果実は炒って食用。
 漢字では馬刀葉椎と書く。(広辞苑)

2019
11 25

◎ 来日中のローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が、都内で開かれていた東日本大震災の被災者との集いに参加し、スピーチで福島原発事故に触れ「将来のエネルギー源について勇気ある重
大な決断」が必要だと述べました。まさに日本が進むべき方向性を指摘した発言に日本政府を初め関係各所が謙虚にそして積極的に動くことが大切と思いました。

『だんご祭り終了』
◎11月23、24日と2日間に亘り印西市と市民活動支援センター主催の「だんご祭り」がありました。
 私達印西ウエットランドガイドは、ブースを一つ頂き生きもののパネル展とどんぐりワークショップコーナーを行いました。
 パネルの方は会の虫班メンバーによる共同作品でテーマは、北総の虫達の写真を中心にしたものです。
   

 いろんな種類の虫達がいて楽しいパネルでした。また、どんぐりコーナーは手作りのどんぐり笛とどんぐりゴマを準備し、笛の音の出し方やコマの回し方のコツなどを実際に行いながら配布しました。
   

 どちらも子ども達に人気で人だまりが出来るほどでした。中にはどんぐり笛を切る所からやりたいという子もいて、時間のかかる作業をスタッフに教わりながら熱心に作っていました。
 2日間で大勢の人が訪れてくれました。このような機会が自然に関心を持つきっかけになればと思っています。



☆ 今冬の白鳥飛来コーナー ☆
 今冬の戸神川防災調整池の白鳥飛来情報をお伝えします。
・飛来日 2019年11月22日(金)am7:00頃
・種 類 オオハクチョウ 成鳥
・ 数   1羽
・報告者 Tさん(印西市原山在住)
・特 徴 首から頭にかけて少し褐色に見えるので、
   すでにどこか鉄分の強い水の湖沼で過ごして
   から飛来したものと思われます。
・その他 まだ初確認から数日しか経っていない為、
   本調整池に越冬のため定着するか未定です。
 また、個体数が増える可能性もありますので、今後
 暫くの観察が大変重要です。
  近くにお出かけの際に寄って下さい。
 数に変化があってもなくても連絡いただけると幸いです。
   
   

オオハクチョウ…カモ科の水鳥。漢字は大白鳥。
    大型で全長約1.4メートル。
    体は純白で、脚と嘴は黒い。
 ユーラシア北部に広く分布し、日本には冬鳥として渡来する。

2019
12 3

◎ 昭和に活躍した写真家土門拳の写真集「筑豊のこどもたち」(昭和35(1960)年発行)をご存知の方は多いと思います。当時、写真集は美しいグラビア用紙で作るのが一般的だったのですが、この写真集は1冊100円という安価で販売され、写真愛好家以外からも大きな反響を呼んだそうです。私の父が手に入れたその写真集を開いてみました。表紙の裏頁に上記内容が書かれた新聞の切り抜きが貼ってありました。
     

 モノクロB版95ページの冊子はザラ紙版で、材質にざらつく感じはありますがページもめくり易く手軽に見られる庶民的な感じのものでした。石油化学の推進により石炭産業の切り捨てが政府により実施され、あおりを受けた三池炭鉱が閉山。それに伴い炭鉱労働者家族の劣悪な生活環境を実写した土門は、単なる写真集としてではなく社会問題として一般社会に訴える意味もあり、買いやすい破格値にしたのでした。
 ぼた山でぼた拾いをする子ども達、畳が腐ってしまった部屋で暮らす姉妹、学校に弁当を持ってこられない子どもなど、悲惨な生活の写真が多く含まれていました。炭鉱離職者を直視し激しい怒りと共に対象を冷静に見届ける優れた写真に私は強く引き込まれ、魂が揺さぶられるような思いがしました。

『身近な自然の観察会』
◎寒くなりました。朝起きるとサッシのガラスが結露で曇っています。夜間の冷え込みがきつい証拠です。最近は昼の比較的暖かい時間帯にいつもの散歩をするように心がけています。その時に目にする自然の僅かな変化や生き物の様子を見つけるのは面白いです。その内のいくつかを挙げてみます。
クロガネモチの実≫公園に植栽されている木々には実をつけているものが多々あります。散歩で歩くU公園の緑道脇には真っ赤な実をたわわに付けている木が目立ちました。ピーヨ、ピーヨと鳴くヒヨドリが盛んに実を啄んでいる姿も見られました。刈り込みにも耐え、葉がこんもりと茂って形のよい樹形になるので公園や庭に多く植えられているモチノキ科の常緑高木です。
 実は直径5~8ミリで、赤く熟した実はだんだん黒ずむようです。
   

≪日向ぼっこのハラビロカマキリ≫めっきり虫たちの姿が少なくなりました。散歩途中、郵便局の建物の外壁にカマキリがしがみついているのを見つけました。日光が当たっている場所だったので日向ぼっこをしていたのでしょうか。
 近づいてカメラを向けるとカマを振り上げて威嚇してきました。まだまだ元気のようでした。カマキリ科のハラビロカマキリでした。
   


≪狩りの為やってきたオオタカ≫公園内の調整池にやってきているカモを観察していた時、一瞬ですがカモ達がざわつき、一部のカモが飛び上がりました。しかし、すぐにおさまりのんびりとした様子に戻りました。 もしかしたら何か来ているかと思い、池まわりの樹木を双眼鏡で探した所見つけました。タカ科のオオタカ成鳥がコナラの木の中段に止まって水面をじっと見ているようでした。きっと池に休むカモを獲物にしようとやってきているのだと思います。
 ここでオオタカを見るのは久々のこととなります。写真はHさん撮影。
   

≪調整池にやってきているカモ達≫今冬も大陸から渡ってきたカモ達がこの調整池に越冬のためやって来ました。今回見られた種類は、カルガモ(留鳥)、マガモ、ホシハジロ、コガモでした。
 ただ、先週の鳥仲間の情報によると、この他にオシドリ、キンクロハジロもいたそうです。これから、まだ沢山やってくるので池が賑やかになってくることでしょう。

カワセミ(谷津干潟で撮影)≫上記の池にもカワセミは見られますが、添付写真のカワセミは先週に行った谷津干潟の観察センター下に現れた個体です。ちょうど干潟の水面から出ている折れ枝に止まった時のものです。水面に映った姿が実物とシンクロして面白かったので撮影してみました。カワセミ科のカワセミ 雄です。
   

≪甘酒賣り≫「『甘い甘い、甘酒』と呼んで、四季を通じて賣り、八文が相場であった。四本枠の木箱二箇を天秤で擔(にな)ひ、前箱に甘酒と書いた掛行燈などをつけ、茶碗や盆を入れ、後箱には茶釜を置いた。
 そして、神社佛閣の境内、その他縁日、お祭りなどにも賣り歩いた。(幕末維新風俗寫眞史より 原文のまま)」
     


土門拳…写真家。酒田市生まれ。報道写真集「従軍看護婦」「筑豊のこどもたち」、日本文化を追求した「古寺巡礼」「室生寺」など。(1909~1990) 広辞苑より転記


2019
12 9

◎ 千葉ニュータウンのビジネスモールは企業の研修施設や計算センターなどが乱立している場所です。そのモール内に建つ某ビルの解体工事が行われていました。大型重機で鉄筋を切りながらコンクリートを砕き少しずつ破砕していました。一日にいくらも進まない解体工事を見ていると瓦礫の行き先や処理の問題などを考えてしまいました。
   
 東京オリンピック等の施設の整備が凄い勢いで進んでいますが、その分だけ瓦礫処理の問題も起こってくるのですね。建設から解体、処理と一連のサイクルを完全に備えた方式が急務ですね。

『身近な自然の話題』
 寒くなりました。イチョウやモミジの葉が黄色や赤に染まり散歩道を優雅に色づけています。時折木々の間からメジロやシジュウカラの鳴き声、コゲラの幹を叩く音などが聞こえてきます。
 今回は散歩道で見られた小鳥と菜園での話題を取り上げてみました。

≪菜園に取り付けた鳥の餌台作り≫先日、家内の菜園に野鳥の餌台を取り付けました。材料はマダケです。太めのマダケを1本切り倒し、根元の方の太い部分の一節で作りました。縦型と、横型を作り畑内に取り付けてみました。餌はこれから考えますが、取り敢えず家に置いてあった(古い)金魚の餌やザリガニの餌を混ぜてみました。果たしてこの餌を食べるかどうか全くわかりませんが、しばらくの間様子を見てみようと思っています。(バードケーキ等も考えてはいます)
   
   
 ※餌台については配慮するべきこともあります。右記の◆印を参照ください。


≪人懐っこいアオジ≫この所、緑道を歩くと必ずと言ってよいほど現れる小鳥がアオジ(ホオジロ科)です。
 スズメ位の大きさで、胸が黄色く鳴き声はチッチッと鋭く聞こえます。冬になると標高の高い高原から低地に降りて来て、里山や市街地の公園など緑の多い場所で越冬します。
きっと皆さんのお住まいの地区でも見られるかもしれません。人の近くまで出て来る鳥なので観察種としてお薦めです。
   

≪魚屋≫「多く店を持たない魚屋は磐台(ばんだい)に魚を入れ、俎(まないた)庖丁の荷を擔(にな)ひ、所謂お得意様の馴染客の裏口や町の小路で、日本橋の魚河岸から仕入れて來た魚を切身にしたり、剌身に作ったり腹掛(はらがけ)姿や長袢纒(はんてん)、向鉢巻など威勢のいい商ひ振りを殊更(ことさら)にした。」(「幕末維新風俗写真史」より  原文掲載  ふり仮名は追加)
   

☆戸神川防災調整池白鳥情報 オオハクチョウ 1羽 11月22日に飛来したオオハクチョウ1羽ですが、相変わらず1羽のまま調整池に滞在しています。今年は池の水位が高いようで水深の浅い大橋の北側を中心に過ごしています。橋の上からマコモ(イネ科の草)の茎や葉を啄む姿が見られます。
   
なお、調整池にはオシドリも飛来しています。十数羽か?

野鳥の餌台…昆虫食の小鳥も餌の不足する秋から冬には、植物質を食べます。この季節に餌台あるいは決まった庭石の上などに、餌を定期的に用意して栄養を補給してやります。なお、春から夏は植木につく虫を食べてもらうためにも、餌を置くのは控えた方がよいでしょう。(「新山野の鳥」日本野鳥の会発行 より

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◎ 958頭という数字は、i市で平成30年度害鳥獣駆除法により駆除されたイノシシの数です。稲田を荒らしたり畑の作物を食べ散らかしたりという被害が続いているので駆除もやむを得ないのでしょうが、年男の私としては残念な気もします。あと数日で猪年も終わりです。お体に気をつけて新年をお迎えください。

『野鳥にとって木の実(草の実)は、大ご馳走だ!』
 公園の緑道を歩くと樹々に残る赤い木の実が青空に輝いて見えました。 葉がほとんど落ち真っ赤な実が固まって見えるクロガネモチはこの時期ヒヨドリのまさにレストランになっています。
 数羽のヒヨドリが群がっていました。地面に食べ残した実や種が落ちている場所もありました。この他にも実のなる木を探してみるとナンテンやユズリハやトベラなども見られました。
 以下、歩いて見つけた木の実や草の実について挙げてみます。

≪木の実・草の実≫
ロウヤガキ…老鴉柿。中国原産の樹木。実につく葉の形からツクバネガキ(衝羽根柿)とも呼ばれ、液果は小さく尖った楕円形で橙に色づきます。雌雄異株。渋柿で食用には向かないが、庭木として人気があります。
   

ヒヨドリジョウゴ…鵯上戸。秋深くなっても真っ赤なヒヨドリジョウゴの実は残っています。
 山野に生えるつる性の多年草で、よく見かける馴染みの植物です。全草有毒で特に液果にはソラニンを含有しており注意が必要です。
   

サルトリイバラ…猿捕茨。山野に見られるつる性の落葉低木で茎に鋭い棘があります。この葉が、ばらっぱ饅頭(ふかし饅頭)の下敷きに使うことで知られています。
 雌雄異株でしっかりした赤い実は良く目立ちます。つるを切り取ってリースに使う人もあるようです。なお、本種はルリタテハの幼虫の食草になっています。
   

アオキ…青木。葉とともに枝も濃い緑色をしていることから名がついたといいます。
 見つけた実はまだ赤味が付いていませんでしたが、冬の公園で真っ赤に熟す実は良く目立ち美しいものです。ただ、実の中には青いままだったり半分しか赤くならないものなどがあります。それは虫の仕業(虫こぶ)だそうです。
   

 
シロダモ…白樟。常緑高木のシロダモの実は2年かけて秋に真っ赤に熟し、昔は種子から油とロウを採ったといいます。花期は10月から11月で黄褐色の小さな花を付けます。
   

アオツヅラフジ…青葛藤。青くて丸い小さな実がいくつもかたまってついている様子はかわいい感じがします。実を一粒採って皮をむくと、アンモナイトのような形の種が出てきます。山野の林のふちなどに普通に生える落葉つる性木本で雌雄異株。有毒。
   
   

ムラサキシキブ…紫式部。実の美しさを紫式部に例えた名前と言われています。里山の斜面林にごく普通に見られる落葉低木です。葉の付け根から淡紅紫色の小さな花を多数つけ、秋に球形の紫色の果実をつけます。楚々とした美しい実をつけた姿は味わい深く上品な趣きがあります。
   
 写真に写っている葉はミツバアケビです。その周りに小さな薄紫色の実が幾つか見られるのがムラサキシキブで、現在このようにほとんど実が落ちている状態です。
 小鳥たちの餌になっているのかもしれませんね。

風俗寫眞
・寺子屋…「子供が七、八才になると兩親(りょうしん)に連れられ硯や草紙を持って、「寺入」と稱(しょう)して寺子屋へあがる。 その時新入生は先生へは鰹節に白扇を添へ、また仲間へは餅や饅頭を配るのを慣ひとした。 先生は師匠と云って、大抵一人で讀み書きを教へてくれるのである。
 (幕末維新風俗写真史 昭和25年発行 原文掲載)」
   

戸神川防災調整池白鳥情報…11月22日にたった一羽でやってきたオオハクチョウですが、相変わらず単独で見られます。一羽での年明けとなるのは間違いなさそうです。
 大橋の上から見えない時は、橋北側の草陰か橋げたの下にいるかもしれません。

 

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