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2018
9 15

◎ 2020年に限り、海の日・体育の日・山の日の3祝日を、東京オリンピックの開会式前後と閉会式の後に移す特別法が可決しています。
 祝日といえば最近何日と決まっていない祝日があります。9月17日の敬老の日もそうです。以前は9月15日でしたが、今は9月第3月曜日だそうです。なんだかピンと来ませんね。

『f市のNさんからのメール』
◎散策会によく参加されるf市のnさんからご自宅近くの散歩道の環境が変わってしまい心配という趣旨のメールが届きました。メールには木が伐採されスカスカになったお堂の写真も付いていました。下記にメールのコピーを貼りますので読んで下さい。(一部分、編集しています)
                記
いつも谷津田便りを有難うございます。今日は残念な風景の写真をお送りさせて頂きます。以前メールに書きましたように、ここ飯山満(はさま)駅の周辺は、まだ切り通しがあったりして自然が残っていて緑も割とあったのです。それが最近宅地造成が進められ、写真のように多くの木が伐採されてしまいました。駅のそばとあっては、開発は免れることはできないのでしょうが、地蔵尊への散歩道が殺風景になってしまいそうで残念です。(f市のnさん)
 添付されていた写真
・吉橋大師の札所(札所の後ろが空っぽでむき出しになってしまっている)
   
・薬師如来と地蔵菩薩の供養塔
   


・堂の裏手でしょうか倒れてしまっている古い墓標。
   
・メールに出ている切り通し。
   

◆本文メールに出ている地名(駅名)、飯山満(はさま)
 ・・・地名の由来、地名は江戸時代にあった上・下飯山満(かみ・しもはさま)に由来する。
 千葉県における難読地名のひとつである。
「飯山満」の語源は良く分かっていないが、「谷あいの場所:谷と谷のはざま(はさまれた場所)」という音を後に漢字にあてたのではないかと考えられている。
 実際に古くからの住民を中心に「はざま」と濁点付きで呼ぶ人も多く、町内の店舗や企業の営業所などの看板には「はざま」や「HAZAMA」の表記が見られる。
 また、山奥でも米が取れる良い土地ということで、「ご飯が山に満る」ということから地名の飯山満と由来しているという説もある。(Webウィキペディアより)

2018
10 8
 

◎ お久しぶりです。この数週間PCがダウンし、便りを送れませんでした。まだPCは治っていませんので家内のPCから送付しております。
(メールのアドレスも今回は、古い物を利用していますのでいつも届いていない方にも送付されている場合があるかもしれません。その際にはご容赦くださいませ)

『パネル展「北総の自然アルバム9」の開催のお知らせ』
◎今年も恒例になっているパネル展を開催しています。
 場所もいつもの北総花の丘公園の展示室ですので、お時間が取れましたら見て下さい。
 場所等は、右欄の通りです。


1.日時 平成30年10月8日(月)~21日(日)
   ※10日(水)は、休館日です。
     9:00~17:00 21日最終日は15:00終了
2.場所 県立北総花の丘公園展示室
   ※千葉ニュータウン中央駅から徒歩10分
3.その他 ほぼ毎日スタッフが当番としていますので何かありましたらお声をかけて下さい。ただ、都合により不在の日もありますので了解ください。


    
2019
4 16

◎ しばらくの間、谷津田だよりを休んでいましたが再開させていただきます。

 先日、千葉市に行ったついでに青葉の森公園の県立中央博物館
自然生態園に寄って来ました。生態園の展示館で千葉県では初発見という珍しいキノコ「キツネノヤリタケ」の展示がありました。
 ヤマグワの実に生えるというキノコで小さく地味でしたが学芸員さんの話を聴いてとても愛らしく心に残るものでした。
 5月26日まで展示されているようですので関心のある方は行ってみて下さい。

『里山の緑が輝く時節』
◎農家の人が田植えに向けての田起こしや草刈りに忙しく働く姿があちこちで見られる時期となりました。
 冬の間たくさん見られたカモ達はほとんど繁殖地の北国に去りましたが、新たに南国から渡って来たツバメやコチドリ、そして猛禽のサシバなどで里山は新たな賑わいを見せているようです。
 春の里山で見つけた自然をいくつか紹介します。皆さんも里山歩きに出かけて下さい。

≪巣材の泥を集めるツバメ≫
巣作りは3月下旬ころから6月上旬。人が生活していて気温、湿度が適切で、蛇やカラスなどの天敵が来ない場所を選ぶ。材料は藁などと泥にだ液を混ぜて作る。ただ、最近は民家の軒下など巣に適した場所が少なくなりツバメの営巣数が減少しているといわれている。
   

≪春のキノコ≫
チャワンタケ科のアミガサタケ…子実体の高さ5~10㎝
 主に春、林内や庭に発生する。頭部は網目状で粗い窪みがある。柄の部分は白く内部は空洞である。ヨーロッパでは食用として珍重されるというが、日本ではあまり食べられない。生食は中毒するので禁止。
   


 ≪池や水田で見られる小形のエビ≫
夕方の散歩途中に通る公園の池で小さな生きものを見つけた。
 ザリガニの赤ちゃんかと思ったのだが、プラケースに入れ観察した所、川エビだった。図鑑によるとヌマエビ科のヌマエビと思われる。全長2~3㎝の小さなエビだ。
   

≪そろそろ北へ帰るツグミ≫
ヒタキ科ツグミ 全長24㎝。以前地元の人が「ちょうま」と呼んでいるのを聞いたことがある。
 広辞苑にも‟ちょうま”は載っていて、漢字で「鳥馬」「跳馬」と出ていた。地面で餌を探す際、数歩跳ね歩いては立ち止まるという独特の動作がちょうまの名のいわれと思う。
 そろそろ北国に向かう最後に落ち葉などの下に隠れている虫やミミズなどを探しているのかせわしそうにしていた。
   


◆里山の約束(参考に)
 「歩いて調べたいんざい里山マップ」より

・あぜ道への立入りや無断での山菜採りはやめましょう。
・農家や地元の方にお会いした時には挨拶をしましょう。
・ごみは必ず持ち帰りましょう。
・農道での駐車はやめましょう。


2019
4 24

◎ スリランカで起きた連続爆破テロで邦人を含めて多くの人が亡くなったという報道がありました。経済的な弱者が体制に対し不満を爆発するという構造が根底にあるのでしょうか。

『身近な里山の自然』
先日i市にある古刹“宝珠院観音堂(通称光堂)”に寄って来ました。
 民家と畑の間にあるくねくねの細道に入るとすぐに鬱蒼とした森の中に位置する境内に出ました。
 人気のない境内は静かで、樹上から聞こえる何種もの野鳥の声が心地よく落ち着ける場所でした。
 室町期に建てられたお堂は、正面、側面3間、茅葺き屋根の寄棟造りで侘寂(わびさび)を感じる落ち着いた建物で、樹林の中から聞こえるアマガエルの声の響きが気持ちよかったです。
 堂の周りの自然の様子のほんの一部を皆さんにお伝えしようと思います。

≪境内の自然≫
「イヌザクラ」
…境内に聳える大木の枝先にまばらに咲く小さな白い花を見つけた。双眼鏡で枝先にピントを合わせるとブラシ状の白い小さな花(花序)がたくさん見えた。
 花はウワミズザクラに似ているがまばらで地味である。
ウワミズザクラと同じバラ科のイヌザクラ(犬桜)だ。本州から九州の山野に生える落葉高木である。もうすぐ満開。
   

「シロバナタンポポ」
…西日本でもっとも普通に見られるタンポポで、名前の通り、頭花が白いのが特徴である。
 頭花は直径4センチほどで総苞の外片はやや開き、セイヨウタンポポと同様、受粉しなくても種子ができる。
      


「ウラシマソウ」
…堂の裏手の傾斜地にたくさん咲いていたのは、浦島太郎の名がついたというサトイモ科テンナンショウ属のウラシマソウ(浦島草)だ。この種は花が仏炎苞と言われる仏像の光背に似た形の花が咲き、花の中から伸びた糸状の付属体が浦島太郎の釣り糸に見立てられたものらしい。この仲間は栄養状態で雌雄転換が起こるという。
 地下茎(球茎)がある程度以上大きくなると雌化するという。
   

「ヤブタビラコ」
…境内に登る石段の階段が終わった辺りで小さな黄花をつけた野草を見つけた。キク科ヤブタビラコ属のヤブタビラコだ。
 漢字では藪田平子と書く高さ20~40センチ、頭花は8ミリほど。花
期は5月から7月で人家近くの林や竹林のふち、庭の隅などにひっそりと咲く2年草で、とても愛らしい感じがする。
   

「ジュウニヒトエ」
…花が重なって咲く様子を宮中の女官の正装、十二単に見立て名がついたというシソ科キランソウ属のジュウニヒトエが堂の裏手に幾つも咲いていた。全体が白い毛でおおわれてフカフカした感じの野草だ。高さは20センチぐらいになるそうだ。なお、園芸種のアジュガを同名で呼ぶことがある。
   

◆光堂…宝珠院観音堂は、禅宗様式の影響を受け、外部は地味だが、内部の須弥壇、来迎柱、厨司、天井には色彩装飾が施され、通称「光堂」といわれている。制作時期は永禄6(1563)年頃という。国重要文化財指定


2019
5 19

◎ 千葉県が2年連続で県指定の無形文化財を解除した…という記事を新聞で読みました。
 2019年2月、野田市に伝わる奇祭「三ツ堀のどろ祭り」を、2018年3月、印西市武西に伝わる「武西の六座念仏の称念仏踊り」を指定解除したそうです。私は武西の念仏踊りを2回見学していますが、昔からの農村地域の風習が残る大変貴重なものだと思いました。
 どちらの文化財も継承者不足によるものだそうで残念なことです。皆さんの近くにも、きっと貴重な文化財(指定の有無は別として)があると思いますが、どれも同様な危機に面しているかもしれません。

『駅近くの身近な自然紹介』
◎千葉ニュータウン中央駅近くの公園を歩いて見つけた動植物のいくつかを載せてみました。

コバンソウ(小判草)…一緒に歩いていたMさんが、道端に咲く野草を見つけ「i市は金持ちだね。だってこんなに○○があるんだから」と言って皆を笑わせていました。○○は雑草のコバンソウ(小判草)でした。ヨーロッパ原産の一年草で小穂は光沢のある小判形をした可愛らしい野草です。日本には明治時代に観賞用に導入したものが逸出したものだそうです。
   

・ゴイサギ(五位鷺)…駅南の調節池にはカワウのコロニ―ができています。このカワウのコロニ―に今年も何種かのサギが営巣しています。双眼鏡で確認したところ、ダイサギ、アオサギ、コサギ、それからゴイサギの姿が見られました。この他にチュウサギもいそうですが、この時は確認できませんでした。このうちのゴイサギが池の上流部に集まっている所に出会いました。全部で20羽位はいました。また若鳥(褐色の中に白斑が見られるのでホシゴイと呼ばれている)も数羽いました。なお、ゴイサギの名の由来は、醍醐天皇が神泉苑に行った時、池にサギがいるのを見つけ捕らえようとしましたが、捕まりません。部下がサギに「勅命である」と言ったところ、サギはおとなしく捕まったそうで、天皇はこれに感心しそのサギに冠位の五位を与えたという故事によるそうです。
   

シオヤトンボ…県立公園の生態園の木道部に沢山のトンボが止まっていました。
 ちょっと見にはシオカラトンボに見えますが、全体に少し小さく体が太めに見えました。他のトンボより出現が早いシオヤトンボでした。平地から山地の湿地や水田の周辺で見られ、成熟したオスの腹は白っぽい青色となるそうです。ただ、メスは体全体が黄色いままです。
   


・トカゲとカナヘビ…最近爬虫類が減っていると言われています。
 餌となる小動物の減少や産卵場所などの生息環境が厳しくなってきているのかもしれません。
 今回はニホントカゲと、ニホンカナヘビの両方を見ることができました。
2種の特徴は、トカゲの体はヌメヌメした艶があり、カナヘビはガサガサしている感じがします。それとカナヘビは尾っぽが細く長いです。
   

   

・キキョウソウ(桔梗草)…今ちょうど咲き出した野草です。
 花は小さいですがとてもきれいで人気のある種です。
北アメリカ原産の一年生草本で、茎は直立し葉の付け根に紫色の花を1~3個ずつ段々に着けます。
 段々に着けることからダンダンギキョウとも呼ばれるそうです。
   

 自然が面白い時節です。皆さんもお近くの公園や里山に出かけてみませんか。

武西(むざい)の六座念仏の称(となえ)念仏踊り…印西市武西地区に伝承されている念仏踊り。
 この念仏踊りは、本来お寺の行事であったものが、庶民に伝承されたもので、農耕と仏教の結びつきを表すものだったということです。
 2月に行なわれる天道念仏が、千葉県の無形文化財に指定されていたが、伝承困難とのことで2018年3月に指定解除となりました。
 なお、六座とは、6つの念仏行事(鉦起こし・天道・春の彼岸・虫送り・アレヨケ・秋の彼岸・鉦伏せ)を意味するほか、六経文を指しているといわれている。
 尚、HP「谷津田だより」p.10 2004.12.20版及びp.90 2018.3.11版に載っていますので参考にして下さい。


2019
6 9

◎ 関東地方の梅雨入りが発表されました。梅雨はしとしと雨が続くようなイメージがあるのですが、昨年7月には西日本豪雨が起こり、今年もすでに豪雨のニュースが報道されています。近年は異常気象が頻繁に起こってるので今年も心配です。

『身近な自然観察』
◎家内の家庭菜園に出かけた際、周りに現れる野鳥の姿や聞こえてくる声を楽しみにしています。しきりと飛んでいる小虫を捕えるツバメ、菜園にやって来て草マルチ(解説欄参照)に敷いてある麦の穂の実をついばむスズメやキジバト、上空から聞こえるヒバリのさえずり、遠くに聞こえるホトトギスやキジの鳴き声、時には上空を優雅に飛ぶアオサギの姿と大きなだみ声など面白い限りです。
近場で見られた自然のいくつかを挙げてみます。

黄色が鮮やかな花 ビヨウヤナギ」オトギリソウ科の半落葉低木、漢字では美容柳と書く。
   
 今の時期に黄花が目立つ。同じように黄花が目立つキンシバイは、私がよく見間違う種類です。しかし、この2種は近づいてよく見ると雄しべの特徴が全く異なるのではっきり分かります。ビヨウヤナギは長い雄しべをふさふさ生やし、キンシバイは短い雄しべが5つの束になっています。今回見られたのは前者のビヨウヤナギでした。

大きなバッタはツチイナゴ」バッタ科、越冬する大形のバッタ。
   
 畑で大きなバッタが跳ねたのが見えました。そっと近づくとツチイナゴでした。複眼の下に涙のように流れている黒いスジが特徴です。これは越冬から覚めた個体でしょう。

大蛇だ~、アオダイショウ」ナミヘビ科全長80~150㎝の蛇。
  イラストの上にマウスをあてると画像が表示されます

   
 近くの調整池の越流提(えつりゅうてい)の途中に大きなヘビがいるのに気づきました。兎に角大きかったです。帰ってから撮影した映像と図鑑を合わせてアオダイショウと同定しました。体に黒褐色の縦条が見られシマヘビにも見えたのですが、縞が不鮮明なのでアオダイショウとしました。それにしても大きかったです。優に200㎝は超えていたように見えました。この調整池の主かもしれません。

声はでかいが、体は小さな可愛らしい蛙 」アマガエル科ニホンアマガエル。鳴き声はグエッグエッグエッと大きな声で連続して鳴き、気圧の変化にも反応して鳴くといわれています。先日キヌサヤの茎辺りにいるのを見つけ写真を撮りました。
   
 支柱の竹の二股部分にカタツムリと一緒に休んでいる所がとっても可愛らしかったです。


自然度の指標になるというコガネグモ」コガネグモ科の大形のクモ。メスの腹部は黄色と黒の縞模様。
   
 平地の草むらに生息し、丈の高い植物の間に網を張り、獲物を待つといいます。また、網にはX字型の隠れ帯をつけるので見分けのポイントとなります。以前この種の個体数が自然環境の指標になると聞いたことがあります。


キョンシー姿はラミーカミキリ」カミキリムシ科のカミキリムシ。ラミーとはイラクサ科カラムシの変種のことをさし、これを食草とすることから名がついたといいます。
   
 このカミキリムシは姿(模様)が面白く、見ようによっては中国の妖怪キョンシーに似ているので、キョンシーカミキリと言われていると以前何かで読んだことがあります。



「薄黄緑が美しいハナグモ」カニグモ科、日本全土で見られる美しいクモ。
   
 ヒメジョオンの花を見ていたら小さなクモがいました。
図鑑によると植物の茎や花で獲物を待ち伏せるとありました。それでこの名がついたのでしょうか。


「麦の穂をついばむキジバト」ハト科、全長33㎝、全国に留鳥として分布し、山鳩と呼ばれるハト。漢字では雉鳩。
   
 草の実や種子が大好きで畑によくやって来ます。撮影時は畑に草マルチとして敷いた麦の実をついばんでいました。皆さんも梅雨の合間に近くに自然探しに出かけてみませんか。


 ◆ 
解 説 ◆
 草マルチ…マルチ(マルチング)とは、作物の生育している土壌表面を,わら,刈草,ビニルフィルム,ポリエチレンフィルムなどでおおうこと。
 一般に地温変化の抑制,土壌の乾燥防止,風雨による土壌浸食の防止,雑草発生の抑制などの効果があり,また果樹園では落果の損傷防止の効果がある。(デジタル大辞泉参考)

 ここでいう草マルチとは、畑に生えた雑草や麦を刈り取り、ビニルやポリの代わりに敷き詰めたものをさします。
 それは、いわばふかふかの布団のようなもので、有機物である枯草があることで多数の微生物が繁殖し、土を豊かにしてくれる効果も期待できます。

 
2019
7 1

◎ 連日、天気がぐずつき部屋の中は湿気がいっぱい、頭の中もぼんやりの梅雨真っ只中の今日この頃ですが、いかがお過ごしですか。
 先日台所に置いてあったサツマイモから芽が出ていました。適当なトレーに水を張って芋を入れ、窓際に置いておきましたらどんどん葉っぱが出て、真っ白な根も出てきました。その一部は菜園に植えましたが、後から後から出て来てとてもきれいです。
   

 最近は遠くに出かけることは殆どなく、雨が降っていなければ近所の公園や緑道を歩くのが主な日課です。
 今回は、家内のやっている菜園に出かけた際に見つけた自然や近くの公園、緑道などで歩いている時に見つけた自然について取り上げてみたいと思います。どれも写真を添付しますので参考にして下さい。

≪菜園で≫
・モンキチョウ…シロチョウ科のチョウ、30~33ミリ(幼虫越冬)。
今、畑にはモンシロチョウが何頭もひらひらと飛んでいます。ブロッコリーの葉にとまったり、赤ツメクサの花の蜜を吸ったりする姿が見られます。先日は珍しくモンキチョウがやって来ました。春菊の花に止まり吸蜜をしていました。口吻を花に突っ込んで蜜を吸うのに夢中だったので写真に撮れました。
   

・ウマノスズクサ…ウマノスズクサ科、土手や林のふちなどに生えるつる性の多年草。果実が鈴のような形なのでこの名があるといいます。本種はジャコウアゲハの食草で、数年前に菜園の隅に植えたものが今ではたくさん広がっています。ラッパの先を斜めにスパッと切り落としたような形の花を幾つも付けていました。ただ、現在はまだジャコウアゲハは現れていません。
   

・アズマモグラ…モグラ科アズマモグラ、全長12~16㎝の日本固有種のモグラ。菜園の中で死んでいました。モグラは土中のトンネルから地上に出ると目が悪い為、餌を取れずに死んでしまうと聞いたことがあります。この個体もそうでしょうか。最近、関西地方に多いコウベモグラが東に進出していると新聞に出ていました。モグラ社会も大変なのですね。
   


≪近くの公園や緑道で≫
・クチナシの花…アカネ科クチナシ、6~7月に強い芳香のある白い花を咲かせる常緑低木。名の由来は実が熟しても割れず、口を開かないことからついたといいます。スズメガの一種のオオスカシバの幼虫の食草です。
   

・昆虫酒場…雑木林で甘酸っぱい酒のような匂いに気づいたことはありませんか?コナラやクヌギなどの木が出している樹液が発酵した香りです。この匂いに誘われ、チョウやガ、甲虫、ハチなどの昆虫がやってくる様子は酒場のようです。今回見られた昆虫は、オオスズメバチ、サトキマダラヒカゲ、ヒカゲチョウなどでした。
   

・カワセミ…カワセミ科のカワセミ。全長17㎝、美しいコバルト色の体色と大きな嘴が特徴の鳥。公園の調整池をまたぐ大橋から下を覗くと真下の枝にカワセミの姿が見えました。
 何度も水面めがけて飛び込み、採餌していました。しかし、見ている限りではどれも失敗のようでした。
   

◆梅雨の語源…漢字表記「梅雨」の語源としては、この時期は梅の実が熟す頃であることからという説や、この時期は湿度が高くカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、これが同じ音の「梅雨」に転じたという説、
 この時期は「毎」日のように雨が降るから「梅」という字が当てられたという説がある。普段の倍、雨が降るから「倍雨」というのはこじつけ(民間語源)である。
 出典: フリー百科事典 『ウィキペディア(Wikipedia)

2019
7 15

◎ 日照時間が例年の今の時期の10パーセント以下だと、TVでお天気キャスターが話していました。31年前(1988年)の天候不順により米の収穫量が減り、タイ米が売られていたことがありました。それに近い天候だそうですので農作物の生育が心配される今日この頃です。

『身近な自然を楽しみましょう』
◎近くの緑道や菜園で見つけた物をいくつか挙げてみます。
≪緑道で≫
カナブンの場所取り争い…メタリックに輝くカナブンは夏の代表的な虫の一つです。(コガネムシ科)虫達のレストランになっているコナラの木に数匹のカナブンが集まっていました。樹液を吸っている一匹のカナブンの場所を後から飛んで来たもう一匹が横取りしました。
その後、押し合いへし合い場所取りで戦っていました。その内一匹が飛び去ってしまい戦いは終了しました。最初にいた個体が勝ったのか後から来た個体が勝ったのかは激しい動きの為分からなくなりました。
   

 その争いをすぐ傍で見ていたカブトムシの雄は「この件には関りがありません」という感じで樹液をずっと吸っていました。
   

赤い実はなあに?…緑道に沿って植栽されている木に、リンゴのように赤くてプラムほどの大きさの実が沢山付いているのが見られました。
 それは冬から早春にかけて花を咲かせるツバキ(ツバキ科)の実
です。熟すと硬い果皮が三つに裂け、中から黒っぽい種子が現れます。
   
 私はこの実が落ちる前にもぎ取り、追熟させた種子に目玉をマーカーで描き、エコキャラクター「もったいないぞう君」を作っています。

成虫は美しいが幼虫は一寸怖い感じ…ホトトギス(ユリ科の野草)の葉裏に、トゲが長く赤黒い毒々しい感じのする幼虫を見つけました。
 この幼虫は翅に瑠璃色の美しい帯が目立つルリタテハ(タテハチョウ科)の幼虫です。この後、別の場所で成虫を見ました。幼虫は毒々しく見えるのですが全く毒はなく、いわば毒のある種に擬態し、身を守っているのかもしれません。
   


≪菜園で≫
落花生の花…雨ばかりで成長が遅い感じですが、それでも落花生(ピーナッツ)の花が幾つも咲いていました。マメ科の落花生の花は黄色で、ミヤコグサの花に似ています。落花生の豆は花がしぼんだ後、針のようなもの(子房柄)が地中に差し込まれその先端に作られます。
   

小さなラッパ…ウマノスズクサ(ウマノスズクサ科)は、今の時期葉の付け根に長さ3~4センチのラッパのような形の花を付けます。
 花の付け根は球状に膨れ、花の内側は濃い紫色でお世辞にも綺麗とは言えません。しかし、滑稽な花形もジャコウアゲハの食草と思うと愛らしくもあります。ジャコウアゲハがやって来るのが待ち遠しい限りです。
   

ヤブカンゾウ…数年前にこの菜園に移植した株が今年も花を沢山つけました。
 ユリ科のヤブカンゾウは八重咲で若葉や花蕾は食用になります。花期は7~8月、茎の高さ80~100センチの多年草。
    


緑道(りょくどう)…車の通行を禁じ、歩行者または自転車専用とした空間を、一般的に緑道といいます。
 通常は、建築基準法上の道路ではなく、公園の一種です。その名の通り、樹木や季節の草花が植樹されたり、オブジェやベンチなどを設け、憩いの空間が演出されています。緑道の形状は様々で、車道脇の歩道としての機能を併せ持つもの、大規模タウンなどで公園や学校、駅などを結ぶもの、廃線跡や廃河川跡を再利用したもの、河川敷の長大なものなどがあります。(不動産用語集より抜粋)


   

2019
8 19

◎ 以前、「たより」に載せたことがある水栽培のサツマイモですが、その後蔓がどんどん伸び葉がいっぱいに茂っています。リビングの窓辺で観葉植物の役を担ってくれていますが、涼感も運んでくれる気がしてありがたいです。でも、猛暑続きなので親芋が入っている容器の水はすぐ干上がってしまい、そんな時は葉がぐったり萎びてしまいます。水の補充は最近頻繁に行っています。
   

『身近な自然』
◎ 連日続く暑さの為、遠出は避け自宅付近の緑道を歩いています。見慣れたコースではありますが、行く度に新しい発見がありそれなりに楽しめます。
 印象に残ったいくつかを挙げてみたいと思います。
コウチスズメ≫小学校脇の小径を通っていた時、鉄製フェンスに落ち葉が張り付いているのが目にとまりました。そのまま数メートル通り過ぎたのですが、何となく気になり戻って再度落ち葉に目を凝らしました。
 それは落ち葉ではありませんでした。2頭のスズメガが交尾をしてとまっていたので、穴あきの大きな枯葉に見えたのでした。よく見てみると確かに蛾でしたが、枯葉そのものに見えました。まさに擬態ですね。スズメガ科のコウチスズメだそうです。
   

センニンソウ≫日当たりの良い生垣につるが絡みつき、よく目立つ白い花がたくさんついていました。葉は奇数羽状複葉で対生。 花は直径2~3センチ。キンポウゲ科のセンニンソウです。名前の由来は、秋になると、種にふさふさ生える羽毛のような白い毛を、仙人の髭や白髪に見立てたからと言われています。
   


ニホンヤモリ≫「ふるやのもり」(日本の昔話)というタイトルの絵本があります。主人公の老人が世の中で一番怖いものは、ふるやのもりと言い、忍び込んだ泥棒と狼は恐ろしい怪物と思ってしまったが、実は古家の雨漏りのことだったという話です。
 近隣の公園で見られたのは、名は似ていますが雨漏りでも怪物でもなくヤモリ科のニホンヤモリです。ヤモリは夏の夜に灯火に集まる昆虫を求めて現れます。ガラスにも取り付くことができるのは、足裏が吸盤ではなくナノサイズの非常に細かい毛が密集した趾下薄板(しかはくばん)という器官になっているからだそうです。
   

ニイニイゼミ≫6月の終わりごろから鳴き出す小さなセミで、たくさんいるのですがアブラゼミほどには認知されていないセミ科ニイニイゼミです。
 アブラゼミと同じように翅に色が入っているため見分けは割に簡単です。鳴き声はチー・・・という連続音。抜け殻は小さくて丸っぽく泥だらけで、セミの抜け殻の中では独特です。
     

◆千葉県レッドリスト動物編8年ぶり改定…絶滅の恐れのある県内の野生動物のリストが改訂されました。
 主な変更点を挙げてみます。
オオタカは、重要保護生物(B)から要保護生物(C)へ。
モートンイトトンボは、(B)から最重要保護生物(A)へ。
スナメリは、一般保護生物(D)から(B)へ。
 改訂版は県生物多様性センターのホームページからダウンロードできます。



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