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2017
6  8

◎ 6月8日は「学校安全確保・安全管理の日」といいます。
調べてみると2001年の6月8日に大阪池田市の小学校で児童殺傷事件が起こったことから、学校内の安全を期して制定されたとのことです。 しかし、現在もTVやラジオのニュースでは様々な殺伐とした事件が連日のように報道されています。
政治も経済も利潤や効率ばかり追っている感じで個人の人権は二の次三の次という感じがし、心配はつきません。

『里山の小さな集落を歩く』
◎来週実施予定の散策会の下見に行ってきました。
 まず初めに、南北に位置する調整池沿いの道を進み宗甫集落に入り、道沿いにある古い観音堂に立ち寄りました。“ぼた餅観音”と呼ばれている観音堂の堂内には、立体的に作られた乳房の絵馬がいくつも掲げられていました。“ぼた餅観音”の由来は、乳がよく出るよう祈願する女性が祈願成就すると乳の甘味から連想したのか、お礼参りにぼた餅を奉納する風習があったことからだそうです。 このお堂を初め集落内には廿三夜塔、子安観音、十九夜塔など女人信仰にかかわる石碑が多かったです。
   
                廿三夜塔
 それから、この日は確認できませんでしたが、安産祈願の為に立てたという二股の木の枝に経文を墨書きにした犬供養塔婆も以前集落の外れで見たことがあります。
また、集落から出て谷津に流れる川の両岸に細竹が立てられて、その竹を荒縄でつないだ物もありました。
 よく見ると、縄の中央部に幣束が結びつけられていた痕跡が見られました。これは“女おびしゃ”の神事の一つだと以前地元の人に聞いたことがあります。これらの様子から江戸期から続く本集落における女性信仰の風習がいくつも垣間見えてくる感じがし、興味深かったです。



※下見の時に撮影したスナップ写真を数枚貼り付けます。

   
   女おびしゃ

   
   宗甫観音堂

   
   乳房絵馬

◆「宗甫(そうほ)」の村名の由来…検地帳に名請された農民の一人宗甫は、検地役人の止宿した草深陣屋に仕えていた漢方医で、村名はその医師の名に由来しているという。

2017
7  2

◎ 小錦といえば、巨体にまん丸な顔が人気のハワイ出身の元大関の力士小錦八十吉を思い浮かべる人がほとんどだと思います。私もそうですが、じつはこの力士は6代目の小錦八十吉なのです。
 初代の小錦八十吉〔1866(慶応2)年10月15日~1914(大正3)年10月22日〕は千葉県出身の力士(17代横綱)だったのです。
 今茨城県出身の力士が人気ですが、このほか千葉県出身の横綱では第24代横綱鳳谷五郎〔1887(明治9)年4月3日~1956(昭和31)年11月16日〕がいます。
 鳳は、現在の印西市大森出身の力士でした。本名を瀧田明といい、俳優の瀧田栄は鳳の姪孫(兄の孫)にあたるそうです。
 この「鳳谷五郎展」が木下のまちかど博物館(吉岡問屋土蔵)で平成29年8月から30年1月までの第一土曜と第3土曜日(午後1時~4時)に行われています。関心のある方是非行ってみて下さい。

 『梅雨明け近いこの頃の菜園は賑やかです』
◎今年の梅雨はなんだかはっきりしない雨模様です。
 なんとなく始まった梅雨ですが、この分だと大した雨量ももたらさないまま梅雨明けするような気がします。

 家内がやっている菜園もこの頃は、作物の実が育ったり、花が咲いたり、チョウやトンボがやってきたり、すぐそばでヒバリが囀ったりと随分賑やかになっています。
 耳を澄ますと遠くで「東京特許許可局」の聞きなしで知られるホトトギスの鳴き声も聞かれます。
 畑に行って一寸だけ作業を手伝ってから折りたたみ椅子に腰掛け聞き耳を立てたり、小さな双眼鏡で鳥や虫たちを覗いたりしていると心が癒やされる気がします。

 これって森林浴ならぬ「菜園浴」でしょうか。いくつかスナップを撮りましたのでHPに載せたいと思います。

落花生…今可愛らしい黄色の小さな花をいくつも付けています。花が終わると針のような(子房柄という)ものが土中に潜り込み実ができるのです。花が落ちて実が生まれる事から名がついたのですね。
   
スイカ…一つですが順調に育っています。ここの菜園は無農薬、無肥料という自然に任せている農法なので育ち方に予測がつきませんがきっと美味しくなるだろうと思っています。
   



ヤブカンゾウ…数年前に畑の隅に植えた株が昨年あたりからやっと花をつけるようになりました。写真はまだ蕾ですが今は咲き出しています。
   
ヒバリ…この頃は大空で鳴くのではなく、すぐ近くの支柱の上や畑の土の上などで鳴いています。もしかしたら菜園のどこかに巣があり、私達がいると「邪魔邪魔・・・」と言っているのかもしれませんが、最近私達に随分慣れてきたように感じます。
   
ベニシジミ…チョウで多いのはやはりモンシロチョウです。そのほかのチョウもそこそこ見られます。ウマノスズクサ(食草)を植えてあるので来て欲しかったジャコウアゲハも数日前にやってきました。スナップ写真はベニシジミです。
   
ヤブキリ…春に幼虫がそら豆の上で見られました。アブラムシを食べに来たのかもしれません。最近成虫が枝豆に来ていました。何かの虫を餌(肉食)として狙っているのでしょうか。
   

落花生…マメ科の一年生作物。アンデス地域の原産。
日本には18世紀初め中国から渡来。種子は脂肪に富んで食用にし、また、油を採る。南京豆、唐人豆、関東豆、ピーナッツなどの呼び方がある。


2017
7 10

◎ 今日7月10日は「納豆の日」という。
 7(なっ)10(とう)の語呂合わせだそうです。連日猛暑が続きます。納豆などの発酵食品は体にとても良いと聞きます。毎日の食事に発酵食品を取り入れ暑い夏を乗り切りましょう。

『小動物の観察』
◎このところ、暑さに耐えられず昼間の散歩はしていません。代わりに夕方日差しが弱くなってから近くの公園を歩くようにしています。池の周りに沿った散策道を歩くと何種ものチョウやトンボなど夏の昆虫が見られます。いつも立ち寄る樹液の出ているコナラの樹木にはコクワガタ、カナブンがいつも見られます。
 他にはカミキリムシ、コメツキムシ、ヒカゲチョウ、サトキマダラヒカゲ、数種の蛾なども時々来ています。先日は池の淵にある四阿(あずまや)から水辺を見ていたら、上空を素早く飛び回るものがありました。アブラコウモリでした。

 このように市街地に面している公園の散策でもいろいろなものに会える楽しみがあります。
※下段には、市街地内の街路樹や公園(及び公園内の池)で見られた生き物の写真を貼りました。


◆今回HPに載せた小動物…サワガニ、ナツアカネ、アオサギ、ゴイサギ(以上花の丘公園内)、オオツノトンボ(市街地のマンション階段)、ヤモリ(市街地の街路樹)、コクワガタ(市街地の公園)


   
      花の丘公園のアオサギ

 昆虫酒場(コクワガタ)          ヤモリ                    オオツノトンボ


 ナツアカネ                 サワガニ                ゴイサギ(幼鳥)


 
2017
7 16

◎ 7月16 日は「藪入り」。昔商店に奉公している人や、嫁入りした娘が、休みをもらって家に帰った日だそうで、この日と1月16日だけ実家に帰ることが許されていたと言われています。 現在そんなことはありませんが、盆の最終日で、3連休のまん中ですので実家に戻っている方もあるのではないですか。

 『トンボ3種』
◎このところ、とても暑く特に用がなければ日中できるだけ外出しないようにしています。昨晩は久しぶりにヘイケボタルの観察に出かけました。最近はゲンジボタル以上に生息が心配されている種ですが、なんとか40匹程度見ることができました。日暮れ前に到着した観察地点には数匹のオニヤンマが上空を旋回してるのが見られました。ここは谷津が奥まった場所でホタルはもちろん色々な生き物たちにとって生息に適した条件が揃っているのかもしれません。
・今回3種のトンボを話題に取り上げたいと思います。
 一つ目は前述したオニヤンマです。本種は日本産のトンボで最大種。
   
   (近くの公園で撮影した個体)

 流れのある水路で生息しヤゴの期間は2~4年だそうです。小川に沿って行きつ戻りつする本種を待ち構えて網で捕獲したことのある方も多いと思います。捕まえて指で持ったときの存在感はとても大きいものです。

 二つ目はチョウトンボです。
 何度か紹介していますF市のSさんの素敵な庭にチョウトンボがやってきたとメールが来ました。メールの一部を抜き出しました。
 「いま、9時30分。チョウトンボが飛んでいるのを見つけました。  しばらく目視。
 急いでカメラを持ってきましたが、レンズに納まりません。
 風もあり、流されるように黒い4枚翅をひらひらさせて忽然と姿を消しました。その間、5~6分でした。
 その後はいくら待っても現れません。」


……
 撮影できずに残念でしたね。
しかしご自分の庭にチョウトンボが現れるなんてそうそう聞いたことがありません。自然の豊富な素敵な庭なのでしょう。

   
   チョウトンボ (数年前の写真)

三つ目はコシアキトンボです。
   
   光線の具合で体全体が黒っぽく写ってしまいました

 夜間にマンション1階のエントランスの蛍光灯の傘部分に止まっていました。
 本種は公園や里山の池沼の近くに群れて飛ぶことが多く市街地ではあまり見ることはありません。きっと少し離れた場所にある公園の調整池付近から風に乗ってやってきたのでしょう。
 名の由来は、黒い体の中で、腰の部分だけが白く「空いている」ように見えるためこの名がついたといいます。

◆トンボ・・・世界中でおよそ5000種ほどが知られており、日本には214種(亜種)が生息する。
 日本はかつて蜻蛉洲(あきつしま)と歌集に詠まれるほどトンボがたくさんすんでいたといわれている。

2017
7 25

◎ 「里山がやばい!」。
 ただ、里山といっても大相撲の力士の"里山”のことです。
 便りで今までに何度か取上げている鹿児島奄美大島出身、尾上部屋の力士”里山耕作”のことです。現在東十両13枚目で名古屋場所は3勝12敗大負けでした。年齢も36才ですし十両陥落は間違いない。おそらく引退!小兵で頑張り屋でまっすぐ勝負の力士が去って行くのは残念です。ちなみにずっと里山を応援していたのは私たちが行っている里山散策会と四股名(里山は本名という)が同じだったからです。

 『T調整池の鳥について』
◎駅の近くにあるT調整池には一年を通して野鳥の姿が見られます。特に11月から3月はコガモやマガモ、オシドリなど多くのカモが水面に群れている姿が見られ圧巻です。またこの時期には池の斜面の樹林帯にカワウが集結しコロニーを作っているのも見られます。
 それに比べ5月頃から10月頃(初夏から秋頃)は野鳥の種類も数もずっと少なくなりますが、それでもツバメやカイツブリ、サギ類が見られます。ところがこの数年、特に今年は本来鳥の姿が少なくなる時期なのですが、すごい数のサギたちが見られます。南に向かって左側の斜面林に沢山のサギたちが止まっているのが見られます。
   
 まだ巣に残っている個体や巣立ちしたばかりの個体も見られます。種類はダイサギ、コサギ、チュウサギ、アオサギ、ゴイサギなどと思われます。夕方北の空から続々と戻ってくる飛翔個体を見ることができます。
・それから同じ調整池に本来夏の時期には見られないマガモが一番(つがい)見られます。昨年の夏にも見られた同じ個体かもしれません。マガモの雄は、今の時期冬のきれいな羽根は抜け落ちて雌と同じような姿に見えます。この時期の雌と同じような羽根になる雄の羽根をエクリプスと呼びます。きっと何らかの理由で北に戻れなかった個体でしょう。
・皆さん方のお住まいの近くにも公園の池や調整池、川などがあるかと思います。時間のある時に覗いてみるとカルガモやカワセミ、セキレイなどの野鳥が見られるかもしれません。暑い時間を避けて朝や夕方に歩いてみては如何ですか。

※右欄には、斜面林のサギたちの写真と本来今の時期に見られることはない(まれな)マガモの番(つがい)の写真を貼ります。

 
   
   アオサギ

   
   斜面林のサギの群れ

   

   マガモの番

エクリプス…カモの雄は、繁殖が終わってつがい形成の時までの8月から10月に雌と同じような地味な色になる。これをエクリプス羽という。

2017
8 2

◎ 家内のやっている菜園でスイカがやっと一つとれました。
 畑に苗を植えてから86日目にハサミでつるを切りました。
 巻きひげが茶色になりいよいよだと思ったからです。
 帰宅してからドキドキしながら切ってみました。
 思った以上に甘くて瑞々しく美味しかったです。

   

『自然情報諸々』
◎菜園のスイカの隣に落花生コーナーがあります。
コーナーはわずか一坪ほどですが、葉が盛り上がるように茂り存在感がある感じです。
落花生は花の咲いた後に伸びてくる尖った蔓(子房柄)が土にもぐり実ができるので、家内は暑い中一生懸命土寄せをしていました。

   
土寄せするとさらに枝が横に伸びていくような感じです。
 ちなみに千葉県八街市が落花生の生産量日本一だそうで、私の父の実家がその八街の落花生農家でした。
 そんなことから私は現在でも落花生大好き人間ですので秋の収穫が楽しみです。


・前回の便りにも載せましたが、この夏はT調整池に大型の野鳥の姿が沢山見られます。それは池の両岸の斜面林に止まるサギです。おそらく数百に上るサギはアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、ゴイサギなどが混在しているようです。

   
ちょっと見る限りですが幼鳥・若鳥も見られるのでこの場所で生まれ育った個体と思われます。ここのサギについては今度詳しく観察し種別や個体数をもう少しはっきりさせたいと思っています。

・調整池の斜面林のサギたちを観察しているとき、水面で何かが動いたのを見つけ双眼鏡で覗いてみました。カルガモでした。それもたった1羽で悠々と泳いでいました。ここでは1羽しか見られませんでしたが、近くの水田の畦などに仲間がいるのかもしれません。
   
この数日はいくらか過ごしやすい日が続いていますが、これからまた猛暑になるようです。日差しの強い時間を避けて調整池を覗いてみませんか。きっと上空を優雅にはばたくサギの姿が見られると思います。

ラッカセイ…漢字では落花生。マメ科の一年草。
別名ナンキンマメ(南京豆)、ピーナッツ。草丈は25~50センチ。夏に黄色の花を咲かせ、受粉後子房柄が下方に伸び地中に潜り込み結実する

2017
8 7

◎ 8月7日は立秋で暦の上では秋です。そういえば最近夕暮れ時など虫の鳴き声が草むらから聞こえるようになりました。日中は連日猛暑で秋はほど遠いと思うのですが、季節はやはり確実に移りつつあるのですね。

『セミの羽化観察会実施』
◎先日、自然探訪(夏休み自然教室)第3弾としてセミの羽化観察会を行いました。このイベントは毎夏にi市の環境保全課主催で私達印西ウエットランドガイドが案内して行っています。

 今回は7組19人の親子の参加がありました。会の前半はコミュニティーセンターの多目的室でセミに関する基礎的な知識をセミのサンプル(前日に拾っておいたセミの死骸やぬけがら)をもとに話しました。

   


 外が暗くなってきたのでいよいよ観察に出発です。皆懐中電灯やカメラ、ルーペなど忘れ物の無いように確かめ玄関前に集合しました。いよいよ羽化が見られるということで子どもたちの気持ちも高揚しているようでした。
ところが、玄関を出てびっくりです。雨が降っていました。ただ、雨は小降りでしたのでコミセンに相談し傘を借りることにしました。きっと止むだろうと思い出かけることにしました。しかし、その頃から雨脚が急に激しくなってきましたので実施は無理と判断し部屋に戻り話の続きをすることにしました。
15分ほどクマゼミの話やセミの絵本で羽化の様子を紹介したりしました。話のネタも尽き残念だけどこれで終了にしようかと思った時、外を見に行ったスタッフが、「雨止みました」と報告してくれました。

・また降るかもしれないので皆借りた傘を持って外に出ました。一時的とはいえ、どしゃぶりの雨だったのでセミの羽化途中の個体は無理かと思っていたのですが、コミセンを出てじきにサザンカの木の枝の地表に近い所で1匹見つかりました。スタッフの皆さんが目を皿のようにして探してくれたお陰です。その後はいくつも羽化途中や木の幹を登る幼虫や完全に殻を脱ぎ羽根を伸ばしている個体などが見つかりました。一旦観察会をあきらめかけていた子どもちはどの子も夢中で羽化の様子に見入っていました。予定のコースの3分の1位しか行きませんでしたがそれでも満足できるセミの羽化観察ができました。子
どもたちの(もちろん大人も)満足顔は印象的でした。途中サプライズで一夜花のカラスウリの花を見ることができました。
※写真下は、このときのスナップ写真を載せます。

セミ…i市で見られるセミは、ニイニイゼミ・ヒグラシ・アブラゼミ・ミンミンゼミ・ツクツクボウシです。それと最近ではクマゼミも一部の地区で見られます。

    

                          ~ 写真撮影は、スタッフのNさんとMさん

  


 
2017
8 14

◎ 今年も“お盆”がやってきました。お盆とは夏に行われる祖先の霊を祀る行事です。8月13日の迎え火により祖先の霊を呼び、16日の送り火で故人の霊を送るのです。この期間に地方によって施餓鬼や灯籠流し、精霊流しなどを行うところもありますね。そういえば私の母の実家では「精霊馬」と呼ばれるキュウリやナスで作った動物(牛、馬)を飾っていました。皆さんの田舎では、どんな行事がありますか。

『狐や狸がいっぱい!』
◎植物の名前で動物名が付いたものは沢山あります。特に多いのが"犬”が付いたもののようです。きっと皆さんもいくつもご存じのことと思います。手持ちの植物ポケット図鑑の索引でイヌのつく植物を探したらなんと26も出ていました。その他の動物の名の付く植物も結構ありました。カラスやクマ、ネズミのつく植物も多いようです。狐と狸も探してみると狐が5種、狸が3種でした。

・今回の話題は狐の名の付く植物「キツネノカミソリ」をとりあげてみます。i市内にある県立公園内にこのキツネノカミソリの群生地があります。数日前に行った時はちょうど満開でした。
   
   群生地で撮影したスナップ写真

 彼岸花を小型にした濃いオレンジ色の花が目立ち咲き競っている姿は見事です。名前の由来ですが、「細長い葉の形が狐の使う剃刀に似ている」、或いは「花の色が狐の毛に似ている」、「花の時期に葉がなく奇妙だから」などの説があるようです。


 最近は里山を歩いていてもキツネノカミソリを見ることはあまりありません。きっと群生に適した場所が減ってきているのではないかと思います。
 その意味でもここは貴重な場所といえます。

   

群生地の中に白花の個体が一輪見られました。
これもキツネノカミソリなのでしょうか。

   
どなたか教えていただけると幸いです。撮影した白花の個体もHPの写真に載せておきます。

◆キツネノカミソリ…ヒガンバナ科の多年草。
葉は長さ30センチ、幅1センチで夏になると枯れる。葉が枯れた後花茎が伸びてオレンジ色の花が咲く。

2017
8 24

◎ 8月23日は処暑。処暑とは二十四節気の一つで、暑さが落ち着く時期の意だそうです。果たして猛暑は落ち着くのでしょうか。

『三番瀬干潟がひどい状態 青潮被害 』
◎東京湾最奥部に位置する干潟、三番瀬干潟は毎年のように青潮被害が出ています。それも年々状態が悪くなっている感じがします。
皆さんは"赤潮”についてのニュースをTVや新聞で聞くことはよくあると思います。赤潮とは流入河川から流れてくる大量の富栄養物質(水の汚れ 窒素やリンなど)により大量発生した植物プランクトンで海水が赤茶になってしまう状態をいいます。これらのプランクトンが死滅し海底に沈殿しバクテリアにより分解される過程で海中の酸素が多量に消費された貧酸素海水が出来ます。この貧酸素海水が浚渫工事で出来てしまった海底の窪地などに溜まってしまうのです。この底層に溜まっていた貧酸素の海水が北や北東の風で沖側に押さた表層部の海水に代わり、表層に上昇し空気中の酸素と反応し硫黄などができ、乳青色に見える。この状態が"青潮"です。
・青潮は酸素の少ない海水の塊となって干潟に押し寄せてきます。生き物は海水から酸素を得ているので直接被害を受けてしまいます。まさに”死の海水”です。各種の魚、カニやエビ、アサリなどの貝たち、その他ゴカイやクラゲなどみな酸素不足で死んでしまいます。
       
<生き物の解説中>
   
      
<アカエイ、背中に乗っているのはガザミ>
   

・8月19日に三番瀬干潟散策会がありました。私は都合で不参加でしたが、まさに青潮の被害が見てとれたようです。干潮で潮の引いた砂浜には数え切れない大小のアカエイやカニ(主にガザミやタイワンガザミ)、コチやコノシロなどの小魚、一寸珍しいツバクロエイの死体も見られたということです。いつも砂浜に沢山見られるスナガニ科のコメツキガニは個体数がとても少なく巣穴を掘ると、深い所に隠れていたそうです。
                 
<コチ>
   


            <イシガレイ>
   
            <珍しいツバクロエイ>
   
   
今回見られた青潮の被害と思われる主な生き物を参考のため挙げてみます。(瀕死のものも含む)
●魚類
 アカエイ、ツバクロエイ、イシガレイ、コチ、マハゼ、 サッパ、コノシロ

●貝類
 アサリ、シオフキ、ハマグリ、 マテガイ

●クラゲ類
 ミズクラゲ、アカクラゲ

●カニ、エビ類
 コメツキガニ、チゴガニ、ガザミ、ヒライソガニ、タイワンガザミ、イシガニ

●その他
 タマシキゴカイ
       
            <タイワンガザミ>
   
※写真は、当日撮影のスナップ写真(スタッフのMさん撮影)です。

◆散策会のスタッフSさんからのメール(一部)・・・きょうの三番瀬は大変な状態でした。干潟全体に海の生き物の死骸が散乱しています。東突堤の石組みの間には大きなアカエイの死骸が沢山あり、悪臭を放っていました。
このところ天候が悪く気温が低かったり、赤潮や青潮の発生によるものと考えられます。最近では魚屋でもなかなか見られないイシガレイ(20㎝強)の死骸がたくさん見られました。それと10㎝強の大きなガザミ(ワタリガニ)とタイワンガザミ、20㎝ほどのコチも腐った状態で干潟の水に置き去りにされています。まさに見渡す限りの散乱です。こんな数多い、無残な光景を見たのは初めてです。



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