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2016
8  22

◎ この数日台風が続々と発生し天候が不安定になっています。しかし、地区の夏祭りは途中スコールのような雨に見舞われましたが、その後は雨もなく無事に終了しました。窓からボリューム満点の盆踊りの曲が入ってくるので、お祭り見物に出かけました。
 盆踊りをやっている中央広場をコの字に囲むようにブースが並んでいました。人気の食べ物やおもちゃのブースは長蛇の列でした。 とりあえず自治会から配布された買い物券を使い飲み物を購入し、盆踊りを見ました。
   
 その後、抽選会場に立ち寄り三角くじを一枚引きました。空くじなしの呼びかけに「ティッシュでももらえるのかな」と引いてみると、なんと3等が当たりました。2000円の商品券でした。大当たりのお祭りでした。

 『三咲稲荷神社』
◎私はF市のY緑地の維持管理作業のボランティアをしています。緑地の林内の遊歩道や道路脇の整備や草取りなどをする作業で月に1回程度です。Y緑地に行く時は、電車に一駅乗り、駅前からバスで行きます。その下車するバス停の前にあるのが三咲稲荷神社です。バスは1時間に1便しかなく、帰る際に待ち時間があると寄る場所でもあります。

・正式には稲荷神社だそうですが、近隣の人は皆、三咲神社或いは三咲稲荷神社と呼んでいるようです。ここは、F市三咲地区の鎮守として1869(明治2)年に創建された神社だそうです。
   


 この神社について少し書いてみます。明治2年東京府が窮民の救済をするために産業を授ける政策を打ち出しました。それが、西村郡司に命じた牧の開墾です。
 ここ三咲地区は西村郡司の娘婿の原寛介が代理人として移住し、窮民を指導し開墾を始めました。

 三咲稲荷神社は入植した開墾従事者の心の支えである鎮守として勧請(注)されたものだそうです。神社の境内にある石碑には原寛介の名前が見えますし、本殿右にある石の門柱(私の背丈よりはるかに高い)は原邸の門柱を移動したものといいます。
      

   

 いつ行っても綺麗に掃き清めてある境内から、現在も地元の人々の心の支えになっている神社だと思いました。
(注)勧請(かんじょう)とは、神仏の来臨を請うこと。神仏の分霊を他の場所に移しまつること。

三咲の名の由来…明治初期に窮民救済の為、下総台地の土地(江戸期の幕府の牧)を入植開墾させた。
 その際開墾した順番に数字を振って縁起の良い地名をつけたことに由来する。
 開墾の地名は順に初富、二和、三咲、豊四季、五香、六実、七栄、八街、九美上(くみあげ)、十倉、十余一(とよいち)、十余二(とよふた)、十余三(とよみ)と続く。
 三咲は下総牧のひとつ、下野牧で、1869年11月~12月に開墾された。

2016
9  1

◎ 一昨年のNHk朝のドラマ「花子とアン」に度々登場した〝古木のエノキ”を覚えている方も多いのではありませんか。そのエノキが先日の台風により倒されたとのメールが届きました。添付の写真には無残に打ち倒されたエノキの姿がありました。
   
      倒れたエノキ (Sさん撮影)

   
           <在りし日のエノキ>
 ドラマに出てから有名になり見学する人も一時多かったエノキですが、例えTVに出ていなくても見ているだけで心を癒してくれる樹でしたので本当に残念なことでした。

 『六実駅から佐津間、粟野地区を歩く』
◎今年も六実駅を出発し鎌ケ谷市の佐津間、粟野を通って新鎌ヶ谷へ向かう散策会を予定しています。先日担当スタッフでコースの下見を行いました。
 朝9時30分に駅前に集合し、コースや時程の確認をした後出発しました。最初の訪問は路傍にある道標です。この道標は鮮魚街道(なま道)の際にあり、正面「木おろし」右「松戸 江戸道」左「粟野船橋道」の字が読み取れました。この道標によってこの道が江戸期より鮮魚の陸送のコースであったことが分かりました。道標の文字を皆で確認して次の目的地に向かいました。

・道標からほんの少し歩き、到着したのは真言宗豊山派の寺院宝泉院です。
   
 ここには「贈従五位渋谷総司碑」と刻まれた石碑が建っていました。碑に書かれている渋谷総司(しぶやそうじ)は当地佐津間出身の幕末の志士でした。
 渋谷総司は慶応4年相楽総三の「赤報隊」に幹部として参加し、偽官軍の汚名を着せられ信州諏訪で処刑された草莽(そうもう)の志士でした。
 総司死後復権運動が行われたのですが、なかなか実現せず、復権は昭和3年となりました。
 本碑は復権の翌年に建てられたもので、遺族の苦労と復権の喜びが表れているように思われました。



その後自治会館内にある渋谷総司記念室に立ち寄りました。
 ここでは渋谷総司関連の資料があり幕末の歴史に触れることができました。その後、湧水が見られる湿地に寄り、ハンノキ林からしみ出す湧水や斜面林の植物観察をしました。
   
・下見の後半は鎌ケ谷市粟野にある粟野の森での自然観察です。森内には散策路が作られていて歩くだけで森林浴はもちろん道の両サイドに種々の草木が見られました。今は花の少ない時期ですが、それでもミズヒキやフジカンゾウなど綺麗な初秋の花が見られ楽しめました。
    フジカンゾウ

   
      フヨウの花でナガサキアゲハが吸蜜
 本番は10月ですが、きっと色々な木の実が見られ楽しみも増えるかと思いました。
 森内を30分ほど散策し解散地点の市制公園に向かいました。
   
本番は10月7日に行います。お天気に恵まれることを願っております。

赤報隊…草莽(そうもう)隊の一つ。隊長は相楽総三で同志300人とともに新政府東山道軍の先鋒をつとめたが、新政府により偽官軍と
され信州下諏訪で壊滅した。(百科事典マイペディアより)

2016
9  5

◎ 現職時代の思い出話ですが、夏休みに職場の同僚が〝インドへ旅行に行きたい”と言いました。聞くと〝カルカッタで貧しい人々の救済活動を行っている修道女マザー・テレサの活動の拠点である「マザーハウス」でボランティアをしたい”と言うのです。
 ひと月マザー・ハウスで活動をし、帰国したその人は、テレサの生き方に感銘を受け、奉仕活動の様子を熱っぽく語りました。その後、彼女は退職し、マザーテレサのような医師になりたいと医学の勉強を始めました。現在彼女が何をなさっているのかわかりませんが、いずれにせよ慈善の道に進み頑張っていることと思います。 マザー・テレサは、この9月4日ローマ・カトリック教会で最高位の崇敬対象である「聖人」に認定されました。

 『身近な自然観察』
◎私が自然観察について話をする際に「おついでウオッチング」とか「ながらウオッチング」という言葉をつかうことがあります。
 どちらもわざわざ時間をとらなくても〝買い物のついで”や〝庭仕事をしながら”でも自然観察はできるという意味です。遠くに行かなくてもお金をかけなくても自然観察はできるのです。

・団地のすぐそばの公園散歩で自然観察をしました。その際に見られた生き物や植物を数種紹介します。
ミンミンゼミ”…日本の夏を代表するセミのひとつで、ミーンミンミンという鳴き声から名が付いたという。
   

ニホンアマガエル”…変身の名人で、周りに合わせて体色を変えることができる。カエルは水辺にいると思っている人は多いと思いますが、普段は水辺から離れた木や草の上にいることが多い。体が小さいのにとても大きな声で鳴く。可愛らしいが皮膚から弱い毒を分泌するので、触った手で目をこするなどしないように注意する。
   

ウスバキトンボ”…全身がうすい褐色で、初夏から秋に見られる。真夏に水田、空き地、草原などの上空をゆっくりと群れてとんでいる薄いオレンジ色のトンボ。旅をするトンボと言われている。
   


センニンソウの花”…名は実の様子、〝長くて白い毛”を仙人のひげや白髪に見立てたもの。有毒植物であるが、根は漢方で利尿剤や鎮痛剤にされる。
   

クマシデの実”…落葉高木で大きいものは高さ15メートルにもなるという。全体が大きいので「クマ」がついた。枝先についた実(果穂)はシデ類ではいちばん太い。
   

ノウタケ”…公園緑道脇には色々なキノコが出ている。イグチ科のヤマドリタケの仲間やテングタケの仲間が多いようだ。その中で一風変わったキノコがあった。ノウタケだ。和名も脳茸。名のとおり脳に似ているといえば確かに似ているようだ。白い幼菌のうちは食べられると図鑑に出ていた。
   

・このほかに観察できたものは、水辺で餌を捕るダイサギ、サルトリイバラの葉(地元で蒸かし饅頭に敷くので〝まんじゅっぱ”の名がついている)。イラガの繭(幼虫が抜けた繭には〝すずめのしょうべんたご”の名がある)など。

散歩…広辞苑を引くと〝気晴らしや健康のために、ぶらぶら歩くこと。散策”と出ていました。
 この〝ぶらぶら”が自然観察にいいのです。何かを目的に観察に行くのもいいのですが、プラスアルファ―の観察もとても楽しいし、時には目的のものよりすごいものが見られることもあります。
 散策によい季節が到来します。身近な自然を楽しんでみませんか。


2016
9 16

◎ 昨日9月15日は中秋の名月。しかし雲が厚く月は見えませんでした。もっとも満月になるのは明日9月17日だそうです。満月は見られるか気がかりです。

『古(いにしえ)の郷へ』
◎i市内の里山調査のまとめの話し合いの中で、龍(竜)の字がつく寺が話題になりました。調べてみると隣接するS町にある龍角寺を初め北総地区には龍の字のつく寺がいくつかありました。
 
 龍角寺は、和同2(709)年開基と伝えられており、旧下総国最古といわれる寺院で、寺には龍にまつわる伝説(言い伝え)が残っているそうです。言い伝えによると、〝天平の時代、釈命上人が国中の旱魃を憂い、不眠の読経をしたところ、印旛沼の小龍が龍王の怒りに触れるのを覚悟で雨を降らせ、7日後小龍は体を三つに裂かれて見つかった。頭の部分はこの地の龍角寺、腹は龍腹寺、そして尾が落ちたところは龍尾寺だ”となっています。

・先日下総松崎駅から坂田が池を通り、旧風土記の丘に行ってきました。ここには日本最大と言われる方墳岩谷古墳があります。
   
   岩屋古墳
 また上総や安房の古民家が移築公開されていました。
途中の林の中は緑がいっぱいで気持ちが良かったです。
 林床には赤や黄色や真っ白なキノコが顔を出し、散策路の両サイドにはキバナアキギリやカシワバハグマ、シラヤマギクなど初秋の野草が見られました。

   
   ルリタテハ…瑠璃色の素敵な蝶



   
    クルマバッタ

   
    クモヘリカメムシ

   
    ヤブツルアズキ
・後半は、南北にまっすぐ通る「白鳳の道」を進み、前述の龍角寺まで歩きました。境内に人影はなくひっそりと静まりかえっていました。ここには現在本堂はなく、本堂跡や塔跡が史跡となって残されています。

・9月25日の散策会でこの地を訪れます。関心のある方ご一緒しませんか。

龍角寺…7世紀後半に建てられた地方豪族の氏寺といわれ、関東地方で最も古い寺院の一つ。また、白鳳期の秘仏として知られる本寺の本尊銅造薬師如来坐像は国の重要文化財に指定されている。

2016
9 21

◎ 先日家内が生落花生を買ってきました。落花生というと、殻付きのものかバタピーを思い浮かべる方が多いと思いますが、最近はこれらに加え殻付きで生の落花生も知られるようになりました。一昔前までは、掘りたてで乾燥させていない落花生を茹でて食べるのは生産者ぐらいでした。掘りたての落花生は茹でるととろっと柔らかく大変おいしいのです。私は子供の時、父の実家(落花生の本場八街の農家)に行った折に何度か食べたことがありました。今でも秋の味覚というと茹で落花生が浮かんできます。なお、お月見の折、茹でた落花生と茹で栗を月見団子と共に供える地方もあるそうです。
 皆さんの〝落花生にまつわるエピソード”がありましたらお寄せ下さい。




 『パネル展「第7回北総の自然アルバム」のお知らせ
◎今年も印西ウエットランドガイドが活動の拠点とする北総地区の自然や文化、歴史をテーマにしたパネル展を行います。
 出展するスタッフの皆さんが、撮りためた写真を基に各自テーマを決めてパネルを作ってます。
 今年もレベルの高い展示になると期待しています。是非パネル展にご来場下さい。 詳細は以下の通りです。
              記
 パネル展「第7回北総の自然アルバム」
1.日 時  平成28年10月4日(火)~10月15日(土) ※12日(水)休館日  ※※ 最終日15:00まで
2.場 所  千葉県立北総花の丘公園 展示室1
3.アクセス 北総線千葉ニュータウン中央駅南口より徒歩10分程度
4.その他  10月15日(土)の最終日は同会場で恒例となっている「どんぐりワークショップ」を開催します。
 ◆15日は、公園主催の花と緑のフェスティバルが開催されており、色々なイベントが行われています。
  お友達をお誘いの上、ぜひ見に来てください。

 ◆パネル展(歴史)…当パネル展は、始めてからおよそ12年、今回13年めとなります。振り返ると
【1期】 最初の3年…私個人のi市内で撮影した自然や歴史文化にかかわる雑多な写真を展示していました。
  会場は公民館や駅のコンコース、コミュニティセンターなど年間3~4回実施していました。
【2期】 次の5年…〝里山から里海へ”をテーマに私たちの団体とk市の2団体、F市の1団体とコラボした展示でした。
  場所はこのころから現在行っている花の丘公園と千葉ニュータウン駅コンコースを主な会場としました。
  年間2回程度実施。このころから、会スタッフの個人での出展も出てきました。
【3期】 その後から現在…
  テーマを北総地区の自然や歴史文化に絞り、会のスタッフ個人や会の活動の母体でもある班(グループ)に
  よる展示を 中心に行っています。
   会場は今回実施の花の丘公園展示室で回数も原則1回に絞りました。
  今回も参加のナチュラリストのケビン・ショートさんのゲスト出展は、2期の途中からだったと思います。

         

2016
9 26

◎ 聞こえるセミの声は、ほぼ夏の終わりから初秋にかけて鳴くツクツクボウシだけとなりました。「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ」と
いう声を聞いていると夏の終わりを感じるのは私だけでしょうか。
   

   

 『落花生のエピソード紹介』
◎前回のたよりに生落花生の話を載せましたが、たよりの読者の方お二人から落花生のエピソードが届きました。
 今は落花生の収穫が始まった時期ですし、最近は茹でた落花生が市民権を得たようで食べたことのある人も増えているようです。また、粒が普通のものよりとても大きく茹でて食べると美味しいといわれる新種の「おおまさり」も売られています。この落花生は千葉県が改良し新種として発表した種です。皆さんも、生の落花生が手に入りましたら是非茹でて食べてみてください。
 とろっとして甘い味が癖になります。

☆エピソード ~その1~ ☆
 昨年まで借用していた近所の畑で、毎年兄と落花生も植えていました。いつも乾燥まで待てずに、すべて茹でたてを食べていました。また、茹でた落花生は、台湾でもよく食前の「おつまみ」としてでてきます。
 メインの料理が来る前に、お茶やビールを飲みながらアピタイザー(食前酒)です。定番がこの茹でた落花生(塩味)と、小さなジャコ(赤唐辛子をきざんで、炒めている)です。(暖かい紹興酒にも合いますね。)従って、この場合、落花生は箸でつまみながら食べます。同様に、茹でたての生のピスタチオも美味です。1979年前後のイランのテヘランに住んでいましたが、生のピスタチオをマーケットで見かけると、買ってきて茹でて食べました。【松戸市Sさんより】


落花生…マメ科の一年生作物。ボリビアなどアンデス地域の原産。
 世界中に広く栽培され、豆類では大豆に次ぐ。インド・中国に多く産する。
開花・受精後、子房の柄が長く下に延び、地下に入って繭の形の莢菓(きょうか)を結ぶ。ピーナッツ、このほか南京豆、異人豆、関東豆などの呼び名もある。


       落花生の畑(地球子屋ファーム)

   
    落花生の花

☆エピソード ~その2~ ☆
 昨年、一昨年と畑に落花生を蒔きました。
 一昨年はいっぱい穫れたのですが、昨年は連作障害で10分の1も穫れませんでした。
今年は断念しました。
 茹でた落花生はおいしいですね。煎ったものよりも好きです。
 落花生の花は、実に黄色があざやかです。
以前私のブログ「かまがや散歩」に落花生の写真を載せました。
 http://kamagaya-sanpo.blogspot.jp/2015/07/20150705.html

 ご覧いただけますと幸甚です。【鎌ケ谷市Eさんより】


2016
10  4

◎ 〝オートファジー”とは細胞が自分自身のたんぱく質を分解し、再利用する仕組み。いわば「自食作用」とのことで、様々な生物に共通な根源的な生命現象だそうです。この仕組みの解明は病気治療の開発に道をつけるものとのこと。日本人25人目のノーベル賞受賞に輝いた大隅良典さんは、ほかの研究者が見向きもしなかった酵母研究にこだわり、自他ともに〝へそ曲がり研究”を貫いた人だそうです。細胞内のリサイクルですね。
大隅さんにかかわる記事の中に、大隅さんは顕微鏡観察を重視し、研究の出発点は顕微鏡観察だとして研究室に入る学生にも最初に顕微鏡を使わせているといいます。それは「現象そのものを大切にする。自分の目で確かめる。それが生物学の王道」との考えからだそうです。バーチャル世界の台頭、CG世界、3Dプリンターと仮想現実が当たり前で若者から中高年まで小さな画面(スマホ)に夢中になっている今日、研究費を得やすい研究、流行の研究などにとらわれなかった大隅さんの研究のあり方は大変貴重なものであり、今後の若い研究者の試金石となって欲しいと思います。

 『赤とんぼ』
◎♪ゆうやけこやけのあかとんぼ
      おわれてみたのはいつのひか”
 童謡「赤とんぼ」は、三木露風の作詞、山田耕作の作曲による日本を代表する童謡です。フリー百科事典『ウイキペディア(Wikipedia)』によると、三木が1921(大正10)年に、故郷である兵庫県損保郡龍野町(現たつの市)で過ごした子どもの頃の郷愁から作ったといわれ、童謡集「真珠島」で発表されたと出ていました。

・赤とんぼといえば、まさに秋の昆虫の代表で秋の里山代表といってもいいかと思います。ただ、この〝代表”が10月に入った現在もまだ少ないように思います。稲刈りの終わった里山で網を持って赤
とんぼを追い回す子らの姿はめったに見られません。そして、トンボそのものの数が減っているように思いますが、皆さんはどう思いますか。
・トンボ減少の原因としては水田の耕作放棄や谷津田の荒れ、湧水ポイントや小川の管理放置、大規模な開発による湿地の喪失、苗にまく農薬が変わったこと、そして気象の変動などがあると思われます。A新聞のコラム(9/22)に、佐世保市の環境団体が、食べるためではなくトンボを育てるために棚田を借り、稲作を行っていると出ていました。また、秋津島(あきつしま)といえば日本の異称で、日本神話においてはトンボの形の国が由来と言われています。そのトンボの島日本で秋の里山の代表といえるトンボが減ってきているのだそうです。それもトンボだけのことではなく里山の動植物全体の減少が気になる今日この頃です。
※家内と友達がやっている家庭菜園【地球子屋(てらこや)】で今日撮影したトンボの写真を貼ります。


   
    ノシメトンボ

   
    アキアカネ

   
    ナツアカネ

アキアカネ…最も代表的なアカトンボ。暑さに弱い為、夏の暑い時期を山の上で過ごし、秋に群れで平地に下りてきて、集団産卵することで有名。

2016
10 12

◎ 今日10月12日は、芭蕉忌。俳諧師松尾芭蕉の1694(元禄7)年の命日です。芭蕉の句碑は、私の居住するi市の里山にある寺院の境内でも見られます。しかし、芭蕉が現i市に立ち寄ったという記録はありませんので、芭蕉を尊敬する者たちが建てたものと思われます。

 『送り大師と印西大師』
◎弘法大師で知られる空海ゆかりの地を巡るのが「四国八十八ヶ所巡礼」です。巡礼者は〝お遍路さん”と呼ばれ四国霊場を訪れる人は途絶えることはありません。江戸時代後半には本来の霊場である四国まで行かずに、各地に模したコースが作られました。
・その一つに東葛印旛大師(送り大師)があります。先日の散策会で次年度の結願の場所であるH院(鎌ケ谷市佐津間)を訪れた際、ご住職の配慮で背負いの厨司に安置してある大師像を見学させて頂きました。
     
手のひらに入るほどの小さな御大師様でしたが大変立派なものでした。次年度の平成29年5月1日に、大師像は当院を檀信徒に背負われて出発し、走行距離80キロを巡り結願(けちがん)の当院に戻ってくるといいます。

・また、同様の巡礼は、i市とS市に跨る地域にあります。こちらは
印西大師と呼ばれ三百年続く巡礼で、毎年4月1日から8日までの行事です。印西大師は88ヶ所ではなく89ヶ所だそうです。すべて回ると100キロ以上になるということです。私は数年前この印西大師の取材をしたことがありました。その時に取ったメモの一部が見つかりましたので掲載させていただきます。
≪メモ≫ 江戸期に始まり300年も続いている印西大師
 についての話を聞くためF地区のT寺(58番札所)を
 訪問しました。すでに当寺の住職を初め印西大師に
 深く関わっている方々が来ていました。
  「昔は何百人もいたよ」
  「夜はお酒が入って賑やかなもんだったよ」‥と、
   お接待のことを懐かしそうに話してくれたのは、
 船穂地区在住のYさん。80代後半というYさんは、
  昨年まで現役で畑仕事をしていたそうで、顔の色
 つやもよく10も20も若く見えました。
  江戸中期に各地で四国八十八ヶ所を模した
 「新四国八十八ヶ所」が始まり、印西大師もこれに
 倣い享保6(1721)年に始まったといわれています。
  この巡行(じゅんぎょう)は北総地区においては
 最も古くから行われていたそうです。
  幟旗を先頭に白装束で進む巡礼者の列を見た
 ことがある方もいるのではありませんか。


※写真下は、次期の結願の寺H院の写真と安置されているお大師様、印西大師の1番と5番の札所であるS寺の写真を載せます。

   

     

   


結願(仏教用語)…期間を定めて行った行(ぎょう)が完了すること。また、その最終日をいう。ただ、本文中の「送り大師」では巡行が終わり、初日に出発した札所へ大師像を送り込む儀礼全般を結願と称しているという。
☆平成28年度の送り大師の様子を知り合いのEさんのブログから紹介させていただきます。関心のある方はブログを見てください。
 ブログのアドレス
  
 http://kamagaya-sanpo.blogspot.jp/2016/05/2016.html

2016
10 19
 

◎ 国王の喪に服するため、自主的に黒服を着て外出する姿に国王を愛する民衆を感じたのですが、政府が黒服着用令を出したと知って驚いているのは私だけでしょうか。(T国)

 『「パネル展―北総の自然アルバム―」終了』
◎今年で7回目になるパネル展が終了しました。期間は2週間でしたが今回は期間中天候の悪い日が多く、見に来てくれる人が少ないのではと心配していました。しかし、終了後に来場者数を集計してみると合計738人(最終日の「どんぐりワークショップ」の参加者も含む)でした。随分沢山の人が来てくれたとうれしく思いました。
これは年々感じることですが、自然に関心を持っている人が少しず
つですが増えているのかもしれません。

○会場に、感想などを自由に書いてもらうために置いておいた「感想ノート」には、思ったよりも多くの感想が寄せられていました。
その中から何点かを紹介させて頂きます。
  ≪パネル展の感想ノートから≫抜粋
・自然を生きる動物や昆虫たち、とても素晴らしかったです。来年、 再来年と写真に写る生き物が減っていかないことを願います。是非来年も見に来たいです。
・どんぐりが食べられるとは思いませんでした。味はシンプルで美味しかった。
・どんぐりクッキーがとっても美味しくてびっくりしました。


・船橋市より自転車で約1時間かけて初めて来ました。野鳥の写真を撮りたいと思って昆虫にも興味があり「私たちが出会った北総 の虫」のコーナー大変良かったです。
・印西のお祭りの風習をうまく表現しているので毎回楽しみです。
 他の皆さんも素晴らしい作品をありがとう。
・パネル展は、珍しいものが沢山ありすばらしかったです。
・皆さんの写真やスケッチによる作品、興味深く拝見させて頂きました。自然やそこに生きる動植物への慈しみの気持ちが伝わって くる思いでした。
・小さな花を拡大するとこんなに美しいのかと感動しました。そし てこんなにそれぞれデザインが違う、すごいですね。昆虫や鳥や 植物の多くを見ているとこの世界は人間だけでなく多くの生き物 がいるんだなと思いました。人間だけが威張ったらダメですね。
・北総の虫や写真展示が、すばらしかったです。懐かしい虫や珍しい虫を見て、面白かったです。丁寧に説明して頂きありがとうご ざいました。
・身近に見かける虫や野草もじっくり眺めると思わぬ発見があって楽しいと思いました。
・素敵な花の絵など癒されました。
・昆虫のベストドレッサーぶりに感激しました。また、タヌキのはく製も素晴らしいと思いました。
・素晴らしい写真と絵をありがとうございました。ひとつひとつの 存在に個性があって、どれひとつ同じというのはなく、命あるだけで素晴らしい。そのことを感じさせてくれる展覧会素晴らしいです。スタッフの方々の喜び、わくわくも伝わってくるようです。
※ 写真下は、パネル展とどんぐりワークショップの様子の写真です。







 


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