-ページ〔82〕-    谷津田だよりのトップに戻る  

◎ 6月4日は「虫の日」、5日は「環境の日」でしたので、身近な所で
見つけた小さな生き物たちや鳥たちのことを取り上げてみました。

 『身近な生き物』
◎“生物多様性(Biodiversity) とは、生き物たちの豊かな個性とつながりのことです。地球上の生き物は40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生き物が生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に間接的に支えあって生きています。生物多様性条約では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしています。”(環境省自然環境局生物多様性センターのHPより)
 生物多様性というと何か専門的なことと思ってしまいがちですが、突き詰めて考えると様々な生き物たちが普通の状態で生きていることだと思います。ですから、身の回りにある自然を気を付けて見回すことは環境を考える上で大切なことなのです。

・以下は身の回り(含む里山)で見つけた生き物です。
“ニホンカナヘビ” 蛇の名はついていますが、ニホントカゲとともに、最もふつうにいるトカゲの仲間です。
   
 背面は褐色で腹面は白色または淡黄色。尾が長く自切し、食べ物は昆虫やクモ類等だそうです。

“ムクドリ”秋冬に駅前の街路樹などに集団でねぐらをとるため、糞や騒音で問題になることのある野鳥です。
   
 今の時期は分散しているため目立たないようです。営巣は本来樹洞や岩の隙間などですが、市街地では人家の屋根の隙間や戸袋、その他ビルなど構造物の鉄骨の空間などで行うようです。

“トビズムカデ” 体は暗藍色、頭部は赤褐色で脚は黄色。本種は日本最大のムカデで 雑木林の林床部で見られます。
     
 人家に入ってくることもあり、つかむと噛みつかれることがあり要注意です。


“二ホンアカガエル”現在の水田は田植えから数か月しか水が入っておらず、アカガエルが産卵する早春(2~3月)は乾田の状態です。
   
 よって産卵できる場所は湧水や雨水の溜まっている田や湿地だけとなり、本種が激減したのです。
 落ち葉の下にいる小さな虫を食べ物にしています。千葉県レッドデーターブックAランクです。

 “ハシブトガラス”私たちの周りでよく見られるのは2種類です。
嘴の細いハシボソガラスと嘴の太いハシブトガラスです。
 畑などに下りてガアガアと濁った声で鳴いているのはハシボソガラス、街中でカアカアと澄んだ声で鳴き、ごみ集積場で生ごみを漁るのがハシブトガラスです。
   
    ハシブトガラス

 “ミジンコ” 案外、身近にいても気が付かない小さな生き物です。
浅い池や沼に生息するプランクトン(浮遊生物)ですが、近くの公園や空き地の小さな水たまりにもいることがあります。
 写真下のミジンコは近くの公園の噴水の吹き出し口(水は止められて出ない。雨水が少し溜まっている)で見つけたものです。
 無数のミジンコが水中を動いていました。
   

・きっと皆さんの周りにも気を付けてみるとこれらの他にも色々な生き物が見られるかもしれません。
 それらが環境の変化によって知らぬ間に激減したり消えてしまったりすることが多々あります。私たちは小さな生き物にも目を向けていくことが必要となってくるわけです。

環境の日…国連では日本の提案により、1972年6月5日を「世界環境デー」と定め、日本では1993年に「環境基本法」でこの日を「環境の日」としました。
 積極的に環境を保全したり、環境を意識する日となってほしいものです。


◎ 先日i市環境フェスタがあり、毎年恒例となっている紙芝居公演を行いました。午前中2公演、午後2公演の計4公演を実施し、およそ120人の参加を得ました。
 今回は紙芝居の他に大型絵本の読み聞かせを組み入れてみました。大型絵本の読み聞かせは初めての試みでしたが、かこさとし作「カラスのパン屋さん」というとても楽しい内容でしたので小さい子どもたちも飽きずに最後まで聞いてくれました。
 小さな子対象のイベントはいいものですね。
   

『i市泉地区のフィールドワーク』
◎HP谷津田だより75ページに載っているi市指定史跡「泉新田大木戸野馬堀遺跡」を一年ぶりに訪問しました。
 この史跡は江戸時代“印西牧”と呼ばれていた幕府直轄の野馬の放牧地の土手と堀の一部を保存したものです。
 牧の周辺に野馬の逃亡や外部からの侵入を防ぐために土手や堀が築かれ、野馬除け土手とか堀と呼ばれていました。
 史跡入口のフェンス扉を入ると目の前に土手と堀は広がっていました。
 史跡は雑草に覆われていたのですが運よく市の職員が草刈りに来ていて、足元を心配することなく中に入って見学することができました。
   

   

 牧の中を通る街道の出入り口には木戸があったようで、○○木戸の地名がついていることがあるようです。ここも同様のようで“大木戸”の名が残っていました。しかし、史跡としては地味で訪れる人も少ないようですが、当地の歴史を語るのにはなくてはならない史跡といえます。
 ・史跡の脇の道沿いにお寺と神社がありました。旧道に面しているこの寺社は牧の中を歩いてきた旅人が立ち寄った所と思われましたので、往時の旅人の旅姿などを頭に浮かべながら訪ねてみました。


   

 寺は「愛宕山泉王寺」といい、真言宗醍醐寺の流れを組む寺院ということですが創建は定かでないとのことです。本堂には不動明王を初め5大明王が本尊として安置されているそうです。また堂内には絵馬や扁額が沢山奉納されているとのことですが、本尊同様に見ることはできませんでした。
    奉納碇

 そして、寺の地続きに「八幡神社」がありました。
 道路際に立派な鳥居が建っていましたが、正面に会館があり社殿も本殿も見えません。会館の建物の裏に回ると流造(ながれづくり)の本殿と境内社が6基ありました。社の詳細はよくわかりませんが、上述の泉王寺が延宝5(1677)年4月10日建立とあるので本社も同時期頃鎮座ではないかとのようです。(寺社についての解説は、一部Web参照)
   

・“牧”は勿論、この辺りの旧道や集落はほとんどニュータウン造成の為に消えてしまい、往時を想像することはとても難しい気がしました。
 それでもネット情報をプリントして持ってきてくれた仲間、偶然草刈りに来ていた市の職員や学芸員の方の話などをつなぎ合わせて、イメージを広めることができました。史跡は雑草が刈られている今ならフェンス内側に入って見学できますので訪問してみませんか。

泉王寺の漁不動尊…境内に古い碇(いかり)が奉納安置されていましたが、本尊不動明王が船中安全・豊漁不動尊として下利根川地方の漁港民などに深く信仰されていたことの証のようです。


◎ 先週の目立った新聞見出しは「東京都知事の金を巡る問題」と「イチローの日米通算最多安打」の記事ばかりでしたが、今週からは「参院選」絡みの見出しが多くなるのでしょうか。 また今日6月21日は夏至です。夏至の日のひと時をキャンドルの灯りで過ごし地球環境を考える時間としてみませんか。
       

『アロマジェルで虫除け』
◎昨年の夏、69年ぶりのデング熱国内感染のニュースが連日報道されていたのを覚えていますか。デング熱とは「ネッタイシマカ」などの蚊によって媒介される感染症です。昨年は幸い重症例はなかったということでしたが今年もまた要注意との予測が出ています。同じく蚊が媒介するジカウイルス感染症が中南米を中心に多数報告されていますが、海外の流行地域に出かける方は十分な注意が必要だそうです。
 これから夏に向かって、アウトドアの活動では蚊を初めスズメバチやダニなどに十分に注意する必要があります。

・食材を購入している共同組合の会報に「環境・からだにやさしい~アロマジェルで虫除け~」という講習案内がありました。
   

夏場のアウトドア活動には市販の虫除けを常備していますが、このところ子どもも参加する活動がいくつかあるので、体にやさしいという“天然素材の虫除け作り”の講習会に参加してみました。


 講師は日本アロマ協会のインストラクターです。
   
 最初に禁忌表をもとにアロマ(精油)の種類によって、アレルギー、高血圧、敏感肌など使ってはいけない症例の説明を受け、その後にアロマジェルの作り方を教わりました。

 作り方は至って簡単、容器にジェルの元の粉(トウモロコシから作られている)を入れ、そこへ無水エタノールを注ぎかき混ぜる。
 粉がほぼ溶けたら精製水(ミネラルウォーター)を入れてまたかき混ぜる。最後にアロマ(今回はイネ科の植物から精製したシトロネラ)を3から5滴ほど垂らし、蓋を閉めてよく振って出来上がりでした。
   

・私は、虫除けとして昔からよく使用されているというシトロネラを使いましたが、このほかに虫除け効果のあるアロマとしてレモンユーカリとレモングラスが準備されていました。どれを使用するかは、禁忌表を参考にして香りで決めていた人が多かったようです。
 定員が20名でキャンセル待ちの人もいるほど人気の講習だったようでした。予測していた通り私以外皆女性で少し恥ずかしかったですが、虫除けスプレーの作り方も教えてもらい行って良かったと思いました。


◆虫除けに効果的なアロマジェルの材料…
 ①ふた付き容器50㏄
 ②無水エタノール(保存の為)15㏄
 ③精製水(ミネラルウォーター)35㏄
 ④キサンタンガム(ジェルのもと)0.1グラム
 ⑤虫除けに効果的な精油(シトロネラ・レモングラス・レモンユーカリのどれか一品)3~5滴(講習会の資料より)



◎ 近くの公園を散歩していた時、枝一面にピンク色の花をつけた樹が目につきました。ネムノキでした。
   

 梅雨の終わりから盛夏にかけて咲く花は繊細で美しく魅力的です。長く伸びた糸状に見えるものは雄しべで、花弁が発達していなく雄しべが花の形を構成しているのだそうです。これからしばらく咲いているので散歩中の目の保養になることと思います。

 『病害虫防除で思うこと』
◎農村地区を有する自治体では今頃の時期、広報や回覧板にヘリによる農薬散布のお知らせがあるのではありませんか。
 今年もそんな時期になったなあと思っていた時、環境団体の支部会報が届き、巻頭言に農薬散布のことが載っていました。それによると、どこの地区も7月中~下旬の稲の花が咲く頃、ラジコンヘリで農薬散布がされるようです。以前は有人ヘリが中心でしたが最近はどこもラジコンヘリとなっているようです。散布される農薬には、ネオニコチノイド系の成分も入っているようです。ネオ「新しい」、ニコチ「ニコチン」、オイド「~のような」という意味で、ニコチンに似た分子構造を持った農薬で、極めて強く、少量の散布で効果を発揮するそうです。本農薬の使用は、種もみ段階(漬ける)と稲の花が咲く時期だけの2回で済むそうです。稲の開花時期に一斉散布するので農家の方にとっては大変便利で効率の良いものと思います。
   
   散布エリアに事前に立てられる旗


 以前、ミツバチの大量失踪事件(蜂群崩壊症候群)が騒がれたのを覚えている方も多いと思いますが、その主な原因としてネオニコチノイド系農薬があがっていました。

・また、巻頭言の後半には除草剤のことも出ていました。
 確かに最近田んぼの脇を歩いていても水田の生き物がとても少ないことを感じます。それどころかほとんどの水田で生き物が何も見られません。これって本当に心配ですね。
   
            散布直後の生き物1(ザリガニ)

   
           散布直後の生き物2(ノシメトンボ)
  ※ 写真上のノシメトンボ ザリガニ は、ともに
    2003年7月 有人ヘリ散布後に撮影

 ある自治体では、農薬空中散布の代わりに黒酢を撒くようにしたそうで、今では黒酢米として市のブランドとしているようです。このようにどこの自治体もやはり安心安全への模索をしていくことが大切ですね。


蜂群崩壊症候群(ほうぐんほうかいしょうこうぐん)
 …ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象である。
日本では「いないいない病」という別名で紹介される場合もある。
ヨーロッパ、アメリカ合衆国、日本、インド、ブラジルなどで観察されている。フランス政府は農薬の成分とこの現象の因果関連を踏まえて一部の農薬を発売禁止にした。(Web Wikipedia参考)


◎ 参議院議員選挙が終わりました。今回も政権の圧勝のようですが、被災地福島や基地問題でもめる沖縄は政権側の敗北でした。 国民無視でない国民側に立った政策を進めて欲しいものです。そのためにも私達もしっかりと政治に向き合っていくことが大切ですね。

 『今回は「虫」の話です』
◎印西ウエットランドガイドには、いくつか班があります。その中に“虫班”という班があります。この班の活動は班名そのもので虫を観察したり虫を調べたりすることです。今回はこの虫班の班員メールから、班内で話題になっている虫(昆虫)について抜き出して貼りますのでお読み下さい。

 (Yさんからのメール)
 7月7日、i市総合福祉センターの「子どもふれあいセンターお散歩会」で出会った虫についてのメールです。
―虫だより「タイコウチ」―
<60年ぶりのタイコウチ> 5、6歳の頃メダカすくいに熱中していた時期がありました。家の隣の溜池下の水路にメダカが溢れていて、ザルですくうと数十匹のメダカが銀色の腹を見せピチピチはねて取れました。そのときメダカといっしょにザルに入っていたのが、ドジョウやタガメ、ゲンゴロウ、そしてタイコウチでした。それらをいっしょにバケツに放り込んで置き、次の朝バケツをのぞき込んでギョッとしたことがありました。それはタイコウチがメダカをごつい前脚二本で抱え込んで、腹に口を差し込んで食べていたのです。恐ろしい光景を見た六歳の私は、あわててそのタイコウチをつまみあげ放り投げていました。それ以来私にとってタイコウチはちょっと怖い虫になりました。その怖いタイコウチに、印西市総合福祉センター脇の田んぼで出会いました。
                         タイコウチ
   

 60年ぶりでした。でも、久し振りのタイコウチは、もう怖くもなく、ただ懐かしくて、この虫をつまんで放り投げた幼い自分を思い出していました。

     ◆◆◆   ◆◆◆   ◆◆◆
◆タイコウチ:各県レッドデータブック指定状況
・絶滅:東京都
・絶滅危惧Ⅰ類:沖縄県、新潟県
・絶滅危惧Ⅱ類:青森県 
・順絶滅危惧種:長崎県、長野県、山形県。
◎ 千葉県は特に指定無しですが、激減しているのは確かだと思います。


<ちょっと恐ろしくも興味深い食性> しかし、家に帰って調べて驚きました。あのごつい前脚は、捕獲肢で、ちょうど折りたたみナイフのようになっていて、先端部を基部の溝の中にたたみこむことができるのだそうです。これで素早く獲物を捕らえると、獲物の体に尖った口吻を突き刺し、そこから消化液を送りこみ、溶けた肉質を吸うのだそうです。(これを「体外消化」というとか)しかも、その消化液には毒液が混ざっていて、その作用はかなり強烈で、タイコウチよりも大型の獲物でも容易におとなしくしてしまうとか。この虫の食性はかなり強烈です。
 幼児の頃感じた恐ろしさをまた思い出してしまいました。

 「体外消化」、初めて聞くことばです。消化液を注入して外で溶かす―ちょっと怖い感じです。でも消化の方法としては体内に負担がかからないうまいやり方だなあとも思います。感心してしまいました。
                  タイコウチの口吻と前足
   

   
                    タイコウチの呼吸管

<名の由来> タイコウチの名の由来は、泳ぐときに太鼓を打つように前脚を左右交互に動かすことからだそうです。
 和名は、村祭りで太鼓をたたくひょうきんな太鼓打ちを連想する楽しい名ですが、英語では、Water scorpion(水のサソリ)というそうです。こちらは恐ろしそうな名前です。

<タイコウチ(太鼓打)> カメムシ目 タイコウチ科30~38㎜。
お尻の長い尻尾は呼吸管。これを水面から出して呼吸する。
成虫越冬。(後略)

※掲載写真は、やはりYさんのメールに添付されていたタイコウチの写真です。


◎ 今年も「わらび座」公演がi市文化ホールで行われました。演目は「げんない」。江戸時代中期の天才で発明家、作家、そして博物学者、日本のレオナルド・ダ・ビンチと称された平賀源内の奇想天外な物語のミュージカルでした。見世物小屋にエレキテルを出し、稼ごうとしたのですがこれも不評。ままならぬ世の中ですが、それでも「夢を見よ」と自分にも周りの者にも言い続ける源内でしたが、これまた難題が飛び込んでくる。最後まで目が離せない舞台でした。

『待望の蝶がやってきました』
◎以前、本たよりでジャコウアゲハを取り上げたことがありました。
黒いアゲハチョウの中でも数が減っているといわれているジャコウアゲハは、ウマノスズクサという野草だけが食草です。
 ウマノスズクサの葉裏に小さな卵を産み、ふ化した幼虫はこの葉を食べて育つのです。ところがこのウマノスズクサがめったに見られなくなってしまい結果として数が減ってしまいました。
 数年前に、“Y市がジャコウアゲハを増やす活動を始めた”と新聞に出ていました。この蝶の保護に関心を持った市民がウマノスズクサの苗を育て、その苗を市が配布しているという記事でした。
 記事を見て私もウマノスズクサを増やそうと考えました。記事を見たその年の秋が深まったころに、見つけておいたウマノスズクサの自然生えの苗を数本、家庭菜園の一部にやっと移殖できました。それから2年半たった今夏、株が大きく成長し花も沢山つきました。
   

   
 写真を撮って何人かに立派に育ちましたと写真を送ったりしました。ただ、肝心のジャコウアゲハが来ませんでした。いつか来てくれるのだろうかと心配していた時、ジャコウアゲハを育てた経験のある友人のiさんが「きっと必ずやってきますよ」と言ってくれました。
   


・「ジャコウだ、ジャコウアゲハだ!」と大きな声で叫んでしまいました。
畑にキュウリとトマトを収穫に行った時のことです。菜園の上をゆったりと舞うジャコウアゲハの姿がありました。少なくてもオスが2頭、メスが1頭確認できました。
   

 急いでウマノスズクサを丁寧に見ると、葉裏には小さなオレンジ色の卵が10個ほど見られ、おまけに2センチ位の幼虫も確認できました。

   

   

 やはり見つけてくれたのです!
蝶から見れば広大なエリアに畳1枚ほどにもない小さなウマノスズクサ畑をよく見つけてくれたものです。
 どうやって見つけたのだろうか?目で探したのか?それとも何か特別な匂いを感知したのか?その辺は全く分かりません。
 しかし、見つけてやってきたのは確かなことです。

・友人の言葉通りやってきてくれたジャコウアゲハに感謝感激です。
この分だと、この場所がジャコウアゲハの小さな楽園になるかもしれません。楽しみです。


ジャコウアゲハ…アゲハチョウ科のチョウ。
 漢字は麝香揚羽。雌雄で色彩が異なり、雄は体から香気を発する。
 幼虫はウマノスズクサを食す。
 ヤマジョロウとも呼ばれる。(広辞苑)


◎ サトイモの水栽培は以前よくやりました。水盤に芋を入れ水を張っておくだけで瑞々しい葉が出てきて玄関などに置いて楽しみました。今回はサツマイモの水栽培をやってみました。
 ペットボトルの側面を繰り抜き、芋と水を入れます。最初は葉が数枚ずつ増えていきましたが、およそ1週間でびっしりと葉が重なるように茂りました。約半月の間観葉植物として楽しめましたが、この数日葉が黄色くなるのが多くなり、新たな葉は見られなくなったので終了にしようと思います。
   

 『ごみってなんだろう』
◎i市のコミュニティプラザでIWGの仲間のkさん、Sさんを含む4人の皆さん(「とんがらし座」のメンバー)が「ごみを考えよう」をテーマにイベントを行いました。会場の多目的ホールには約40人ほど集まっていました。期待していた子どもたちの姿はちょっと少なかったようですが、それでも積極的に発言している女の子もいて夏休み教室として内容の濃いものとなったようです。

・イベントは大きく3つに分かれていました。1つ目はごみの分別体験と寸劇「ごみってなんだろう」でした。
   
 Kさん中心に家庭で出るごみが資源ごみなのか、資源にならない燃やすごみなのかを参加者に問いかけながら仕分けて、ごみに対する意識を高めてもらうものでした。

 これはどうですか?という問いかけに会場の大人も子どもも首を傾げたり、大きく頷いたりと家庭的な雰囲気の中で行われました。


リサイクル(recycle、再資源化)…リサイクルとは、資源の節約や環境汚染防止などのために不用品・廃棄物などを再生利用すること。
 リデュース(reduce、減量)
 リフューズ(refuse、断る)、
 リユース(reuse、再使用)と共に4Rと呼ばれる。



 その後、中央に設置してある手描きの背景絵を前に寸劇が始まりました。「ボール遊びで割れたガラスは?」「道路で見つかった猫の死体は?」、「ハエたたきで殺してしまったゴキブリは?」「ゴミの中から見つかった100万円もごみなのでしょうか?」など、ユーモアを交えながら色々なごみについて楽しみながら考える内容でした。
   
 
 その後、地球温暖化防止の最新情報のスライドを見て、休憩を挟んで“こねこね石鹸づくり”が行われました。

   

   
 廃油から作られたという切り餅ほどの大きさの柔らかい石鹸が配られました。粘土石鹸と表示されていましたが、これを粘土と同じように手びねりや型に入れて色々な形に作っていくのだそうです。使ってしまうのがもったいないものができそうでした。
   

・夏休み中ではあっても子どもたちはこのようなイベントになかなか集まらないのが現状といいます。
 ショッピングモールやセンターでは有名なキャラクターを揃えたり、景品でつったりと色々な商戦があるようですが、人集めも無理せず、少人数で参加者が共感しながら進んでいく形はとてもいいのではと思いました。この機会をスタートとして活動を広げていってほしいと思いました。
 水の中に投げ込まれた小さな石の波紋は少しずつではあっても確実に広がります。今後のとんがらし座の皆さんのご活躍を祈念しております。


◎ 昨日8月7日は立秋。暦の上では秋となりました。そういえば昨日、夏の終わりごろ鳴き出すといわれているセミ、ツクツクボウシの声を聞きました。しかし、まだまだ猛暑の続く毎日ですので熱中症など体調管理には十分気をつけましょう。

樹の幹に注射器の
ような口を差し込
んで汁を吸ってい
るアブラゼミ


『ツミvs,オナガのバトル』
◎ツミもオナガも野鳥の名前です。ツミは小形のタカで、平地から低山の林で繁殖し秋に南に戻っていきます。近年、市街地の公園などの緑地でも見られるようになりました。(関東地方以西では少数が越冬する)オナガはカラス科の鳥で、低地から山地の集落付近の雑木林などに棲み、市街地の公園にも飛来します。一年中見られる鳥(留鳥)です。

・この2種の野鳥には共生関係があるといわれています。ツミの巣の近くに必ずというほどオナガの巣があるのです。それは、どうも共通の敵であるカラスやヘビなどに対して共同戦線を張っているよ
うなのです。オナガにとっては、猛禽ツミの近くにいればカラスなどの外敵から安心して子育てができ、一方、ツミにとってもオナガの天敵に対するけたたましい鳴き声のお陰で、素早く敵への対応ができ安心して子育てができるという訳です。
・しかし、この共生と思われる2者は案外仲が悪いのではといわれています。オナガのヒナがツミに襲われたり、執拗にオナガがツミに対し擬攻撃(モビング)を仕掛けたりするようです。(擬攻撃とは弱者の鳥がタカなどの強者の鳥に積極的に攻撃することです)尚、最近の情報によると、ツミとオナガの共生関係が減ってきているのではないかといわれています。

・知人のAさんからツミとオナガのバトルの写真が送られてきました。ストーリ性が面白いので写真の説明を記載させていただきます。

その1:オナガが真上から攻撃体制をとる。
  ツミは臆せずジッと相手を見据える。
その2:オナガは攻撃を仕掛けるはずが、ツミに威圧
  されて戦意喪失、直前で進路変更。
 その3:オナガは50cmほど離れて着地、
 「アー怖かった」ゼイゼイといった感じ。
  ツミは「10年早いフン」と勝ち誇った。
その4:エイッ目障りだとばかり、突然ツミがオナガを
  攻撃(オナガは必死に逃げようとするが、敵に
  後ろを取られてしまう)
その5:ツミの強烈な一撃(オナガの前面を叩いて
  いるようだが、体当たりで?くちばしで?
  どんな攻撃を仕掛けているのだろうか?)
その6:こうなればオナガは逃げるしかない。
  それでもツミはオナガの習性(数羽が協力し
  て敵を攻撃する)を知ってか知らずか、深追い
  せずにすぐ戻ってきて、1分足らずでその場を
  離れていった。


ツミ…全長オス27cm、メス30cm、キジバトよりも
   小さい小形のタカ。
 九州以北では夏鳥で、少数が関東地方以西で越冬する。
 図鑑によっては留鳥または漂鳥となっている。近年、市街地の緑地で繁殖する例が増えているようである。

◆オナガ…カラス科の鳥。全長37cm。青色で長い尾羽。
 グエーイ、グエーイという濁った声で鳴く。
本州中部、関東地方以北に留鳥として局地的に分布する。


(その1)
   
(その2)
   
(その3)
   
(その4)
   
(その5)
   
(その6)
   


◎ 卓球女子団体準決勝もいいところまで行ったのですが残念でした。次は三位決定戦があるので頑張って欲しいですね。

『干潟は生き物たちのゆりかご』
◎今日も凌ぎやすい暑さですね。過ごしやすくて良いのですが、このところ東京湾最奥部の三番瀬に青潮が出ているようで心配です。
 8月10日に届いたSさんからのメールも“海老川の橋から見られる水の色がエメラルドになっていた”と書いてありました。エメラルド色の水(海水)は、貧酸素の青潮の特徴です。干潟で見られる貝やカニなど生き物への被害が出ているのではと心配しています。

・三番瀬(さんばんぜ)とは、東京湾最奥部に位置する約1,600ヘクタールにわたる浅い海(水深5メートル未満)のことです。江戸時代には、幕府に魚介類を献上する「御菜浦」に指定されていたところです。潮が引いた干潟の砂浜にはカニたちの作った砂団子が一面に広がり、海水が残されている潮だまりにはハゼやボラの稚魚などの小魚が群れ、小さな貝やヤドカリ、エビなどが見られます。時には大きなアカエイなども見られます。干潟は“生き物たちのゆりかご”と呼ばれる所以です。干潟には潮の満ち干があり、それによって酸素が供給されます。干潟には海藻や海草もたくさんあるので貝やカニ、魚たちを初めとする多くの生き物の産卵場所、成育場所となります。広大な面積の海があっても、生き物たちが生まれ育つ場所である三番瀬のような所がなければ、多くの生き物はいなくなってしまうのでしょう。


・その命の源である“ゆりかご”を死の海に変えてしまうのが初めに挙げた青潮です。夏場、湾岸の埋め立て工事でできた海底の穴ぼこに溜まっていた貧酸素の海水が、北東の風が吹き海水の上下が入れ変わると航路に沿って青潮が三番瀬などの沿岸に広がって、アサリなどの二枚貝を初めとする魚介類に大被害が出るのです。三番瀬のアサリは数年前の深刻な青潮被害で未だに回復していません。
 以前、谷津干潟と東京湾をつなぐ谷津川から青潮が入り込んでくる様子を現地に見に行ったことがありました。まさにバスクリン色で硫黄の臭いがしていました。カニたちは水際から護岸の石垣を必死でよじ登っていましたし、すでに死んでいる個体も沢山見られました。ボラの稚魚と思われる魚の群れは、鼻上げというのでしょうか水面に口を出しパクパクさせていました。酸欠ですね。船橋市漁業協同組合のブログ(8/15付)に青潮発生情報として、「先週から発生している青潮がまだ治りません。口を開いたアサリが増えてきています。早く回復してくれればいいのですが。」と載っていました。
 今週末の8月20日にこの三番瀬干潟で観察会を行いますが、生き物の被害が心配です。台風などの強い風が吹けば湾内の海水が攪拌され、青潮は解消するのですが今後の状況を見守りたいと思います。
※下段には、三番瀬関連の写真を貼っておきます。

◆青潮…海水に含まれる硫黄がコロイド化し、海水が白濁する現象である。これが発生 している海は薄い青色に見えるので、赤潮と対比して青潮と呼ばれているが、実際に青い色をしているわけではない。夏から秋に東京湾で多く発生することが知られている。魚介類の大量死を引き起こすことがある。 
 (Wkipediaフリー百科事典より)

   
2004年8月2日
三番瀬生き物不明貝の卵
2004年9月12日
三番瀬観察会0001マテガイの貝殻
2006年7月11日
三番瀬生き物アカエイの死体0008

   
2007 09 15 001
三番瀬 イソガニ死体
20100912
三番瀬(S.S(4))
 
P1100261
アカクラゲ 三番瀬
 

         
三番瀬観察会
10月1日 干潟写真


今月6日に実施した三番瀬ひがたの観察会第一弾の
オリエンテーションの様子(場所は砂浜の松林の横)

 


前に戻る    先に進む