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2015
9  30

◎“脊椎動物のたどった道”をテーマにした生命大躍進展を見に行ってきました。雨でしたが会場の国立科学博物館は大勢の人で賑わっていました。
 40億年前の生命の誕生から私達人類につながる生命の進化の紹介が実物化石標本やレプリカ、4K映像などで見る事が出来ました。
 帰りは上野寛永寺に寄ってから京成御徒町駅経由で帰りました。駅に行く途中、山岡鉄舟ゆかりの禅寺「全生庵(ぜんしょうあん)」に立ち寄ってきました。この寺は丸山応挙の幽霊画があることでも知られています。

『パネル展開催』
◎今回も北総の自然をテーマにIWG(印西ウエットランドガイド)の会員とゲストのアメリカ人Kさんに呼びかけ、写真を中心としたパネル展を計画しました。
 会期は9月30日から10月11日、場所は千葉県立北総花の丘公園第一展示室です。


・パネル展の紹介を簡単にさせていただきます。
 パネルは野鳥の写真(パネル1枚)、虫写真(同4枚)、きのこを含む植物写真(同3枚)、植物・昆虫のデッサン(同1枚)、ゲストのKさんの樹木のイラスト(同1枚)、i市内の別所獅子舞写真(同1枚)、この他に生き物写真(同2分の1)やIWGの今年度の散策会の写真も展示しています。
 会場には、休憩用の机椅子を置いてありますのでパネルを見ながらゆったりとくつろいで下さい。なお、来場者のお土産用にMさん栽培の手作り瓢箪の準備もあります。皆さん是非足を運んで下さい。

北総(ほくそう)…パネル展のテーマにある“北総”とは、現在は主に千葉県北部地域の別称として使われることが多いようです。ただ、昔は旧下総國の範囲に相当し、現在の茨城西部及び千葉県北部地域に当たるようでした。パネル展では厳密に範囲を限っていませんが、おおよそ千葉県の北部から利根川付近までの自然を対象とした作品が多いようです。

 
       
 
 
 
 
 
 
 
 
   
 
 
 
   


 
 


 
 

 
2015
10 11

◎ 市街地を歩くと生け垣として目立つ樹木にヒイラギモクセイがあります。
 葉がヒイラギのように棘がありますが葉が厚ぼったい感じがします。それに比べてやはり本家のヒイラギは、棘が鋭くなんとなくメリハリのある葉のように感じます。これからだんだん冷え込みがきつくなる頃、真っ白で楚々とした花をつけます。

『秋の房総のむら』
◎公民館主催の散策会のガイドで房総のむら(旧風土記の丘エリア)に行ってきました。スタッフを含め総勢30名程度でしたので散策としては適正な規模でした。
  坂田が池公園の駐車場でバスを降り散策をスタートしました。池には早くも大陸からカモが越冬のためにやってきていました。雄はまだ冬羽になっておらずに雌と同じような地味な羽で種別の同定が難しかったです。それでも双眼鏡で見てコガモ数羽とハシビロガモが2羽、マガモ数羽を確認しました。
 カモを見ていた時に水面をブルーの小鳥がチーッと鳴きながら飛びました。カワセミでした。残念ながら近くの見やすい所には止まってくれませんでしたが、何度か水面を飛びました。2羽飛んだのでペアかもしれません。
・その後、池に架かる浮橋を渡り、房総のむらに移動しました。先程の坂田が池公園の行政区は成田市ですが、こちらは、栄町となります。古墳時代に作られた豪族の墳墓、龍角寺古墳群です。
 中でも訪れた国史跡の「岩屋古墳」は、周溝を含めると一辺が約108メートルあり方墳として「日本一」だそうです。横穴式石室を有するこの古墳は印波国造の墓といわれています。
   
      奥に見えるのが岩屋古墳



 本エリアは、龍角寺古墳群114基のうち78基が点在していて、第101号墳は発掘調査にもとづき、周りに約260体の埴輪を並べ、当時の様子(外観)が再現されています。野草を見たり、昆虫を観察したりしながらゆっくりと散策し草地広場でお昼にしました。
 午後は安房と上総から移設された需要文化財の民家を見学し、ドラムの里(NPO法人栄町観光協会)の情報館や農産物直売所に立ち寄ってから帰路につきました。お天気にも恵まれ一日よい散策ができ、参加者の方々が喜んでくださって良かったです。

・なお、今回は行きませんでしたが、お昼を食べた場所から北に約1キロ進むと古刹龍角寺(現在本堂は無い)に到着します。
 寺まで続く道は“白鳳の道”と言われ1300年の時代をさかのぼり白鳳時代に戻る素敵な所です。お友達と是非一度訪れると良い所ですね。
   
      時代を感じる白鳳の道

   
      ヒイラギの花

坂田が池総合公園…その昔、洪水を防ぐために人柱になった母と子の悲しい伝説の残る坂田が池から房総のむらまで繋がる水と緑の自然豊かな総合公園。
(JR駅からマップ 安食駅・下総松崎駅参照)


2015
10 21

『チョウの恩返し?』
◎秋晴れの里山は気持ちがいいです。
 先日家内と家内の友人でやっている菜園(地球子屋ファーム)に行ってきました。大風で倒れてしまった山芋(長イモ)の支柱の補修が私の主な仕事です。数本の竹で支えてあったのですが、イモの葉やツルが風をまともに受けてしまい古い竹は折れ、ほぼ横倒しになっていました。倒れた支柱を起こし、代わりの竹の棒を立て補修終了です。
 後はミニトマトの収穫が私の畑仕事です。家内は、小さな鎌を持って畑を動き回り色々な作業をこなしているようでした。

・家内の作業もほぼ終わった頃、一頭のモンシロチョウが当ファームと隣の畑の辺りを何度も行き来して飛んでいるのに気づきました。
蝶の動きを目で追うと隣の畑にあるビニルトンネルの上を飛んだり、ビニルに止まったりしていました。距離は10メートル先。
 双眼鏡で覗いてその理由が分かりました。ビニルトンネルの内側に一頭の蝶がいたのです。どうも外にいる蝶の求愛行動のようで何度も先程の行動を繰り返していました。

・家内がトンネルの裾部を少し開放し蝶を出してやりました。トンネル内にいたモンシロチョウは雌、盛んに飛び回っていたのが雄でした。雌の蝶は暫くビニルトンネルの上辺りを飛んでいましたが、すぐに行動範囲を広げ畑地のあちこちを飛び回り始めました。そろそろ帰ろうかと思ったその時、家内の背中に蝶が止まりました。それは、間違いなくトンネルから救出したメスでした。すぐにカメラを取り出して撮影しようとしたら飛んで行ってしまいました。「お礼の挨拶に来たのかなあ」と話していたら、また背中にやってきて止まりました。都合3度家内の所にやって来た蝶に愛着を感じました。
 2度目に止まった時に撮影が出来ました。ツルの恩返しではありませんが“チョウの恩返し”みたいでした。



   

   

モンシロチョウ…シロチョウ科の帰化種。
日当たりのよいキャベツ、ダイコン畑などで多く見られる。
 明治時代以前は、白粉をはたいたような姿から粉蝶(しろてふ)と呼ばれていた。集団で海を渡ることが知られている。


2015
10 26

◎「はるけくてえわかざりけり沼の上や近づき来る鷺にしありけり」
 この歌は若山牧水が手賀沼を訪れた際に詠んだものです。
 昨日i市内で「白樺派ー手賀沼ゆかりの文人たちー」の講演があり、届けていただいた資料に前述の歌碑のことが出ていました。なお、手賀沼を訪れた際に牧水は銚子屋(成田線木下駅の北西に現存)に宿泊したそうです。 
   

『吉高地区を歩く』
◎i市の西に位置する吉高地区を歩きました。この地区は北は印旛沼、東には印旛捷水路、そして南に成田スカイアクセスの高架線が通っています。集落は台地上に広がり、高台からは印旛沼が見えます。
歩き出してしばらくは水田地帯が続きました。水田には2番穂が風になびいており気持ちが良かったです。入り組んだ斜面林の間にある谷津田には放棄された田も見当たらず、昔の水田風景そのままのようでした。ただ、田んぼを取り囲んで設置されている電気柵(獣除け)が異様に見えました

・水田地区から雑木林や竹林に囲まれ鬱蒼とした細い坂道を上ると風景が変わってきました。そこは台地でやや開けた畑地でした。植物や昆虫なども豊富で、調査する人にとって観察が忙しかったようです。ここには、市の天然記念物の山桜があります。桜はすっかり葉を落としていました。今の時期は訪れる人もなく近くで落ち葉焚きの煙が漂っていました。
   

 ここからしばらく歩き宗像神社に到着しました。こんもりした寺社林に囲まれた神社は規模は小さいながらも「村社」の表示のある立派なものでした。
   


   境内に建っていた句碑の文字を参考までに載せておきます。
  「このあたり目にみゆるものみて涼」
   (古乃阿多理 目爾見由流毛の み而涼)。


   

 池の奥に池名になっている弁天様が安置されていました。その後、迎福寺(曹洞宗)に寄り昼食をとりました。寺の脇に池がありました。近くにいた主婦の方に話を聞くと「弁天池という名前で、昔は湧水が多かったが、最近は減ってしまった。昔は種もみを浸けたり、野菜を洗ったりした。 また、池で睡蓮(花ショウブか?)を作って東京に売りに行った」などいろいろ教えていただきました。
 田んぼの水源や生活の水として大切にしていたのですね。
 池の奥に池名になっている弁天様が安置されていました。

 この後、市の文化財「板石塔婆」を祀ってあるお堂に寄って南下すると広い水田地帯に出ました。
  

 スカイアクセスの橋脚が目立ちます。印旛捷水路に沿った道を進むと吉高地区から瀬戸地区に変わりました。
   

◆板石塔婆(羽黒十三物種子板碑)…南北朝後期のもので、材質は黒雲母片岩。永和4年(1378)造立。i市指定文化財

2015
11  2

◎ 先日、子ども劇場の役員さんからお誘いを受け、わらび座のミュージカル「どんぐりと山猫」を観てきまし
主人公一郎と栗の木の精のやりとりの中で「森の中に要らないものは何もない。すべてが必要なのだ」という場面に、賢治の自然に対する心を感じました。大人が観てもとても良い演劇でした。
   
     
演劇終了後の子ども達のお礼の場面

『かきねの垣根のまがりかど
          たきびだ焚火だ落ち葉焚き』
◎童謡「たきび」1番の歌詞の冒頭部分です。
 戦時下に(作詞:巽聖歌(たつみせいか)、作曲:渡辺茂)作られた「たきび」は、昭和16年12月9日と10日の2日間NHKラジオ「幼児の時間」で初めて放送されました。
 当初は3日間の放送予定でしたが真珠湾攻撃(昭和16年12月8日)の直後ということで「落ち葉は貴重な資源、風呂は焚ける」「敵機の攻撃目標になる」との軍当局からのクレームで、3日目は中止されたといわれています。

・たき火は今は街中ではまず目にすることはなくなりました。それは何故でしょうか。

 i市広報に載っていた「野焼き禁止条例」によると、野焼きの禁止の例外としてどんど焼き・農業者によるあぜ草や稲わらの焼却・たき火・キャンプファイヤーとなっていました。
 ですから、たき火自体は禁止ではありません。しかし煙や臭いなど環境上支障を与える場合は違反となるとのことです。きっと、この条例により市民が自粛しているのですね。


・子ども時代に経験した落ち葉焚きの温かさは、きっと皆さんの心に残っているのではありませんか。現在よりずっと寒く、衣服も暖房器具も貧弱だった中のたき火の存在が懐かしいですね。
 歌の2番の冒頭「さざんか山茶花さいた道」の歌詞ですが、上記の作詞家巽聖歌の散歩道にあった屋敷(現東京都中野区上高田3丁目)の生け垣がサザンカとチャノキだったことから生まれたといわれています。
 そろそろ公園や街路のサザンカが満開に咲く頃です。昔は街中でウグイスの声が普通に聞かれたそうですが、それは林から生け垣沿いに街中にやって来たのだといわれています。今は生け垣がつながらず、ウグイスの通り道が分断されてしまったからでしょうか、ウグイスの声を街中で聞くことはほとんどなくなってしまいました。

・3番の歌詞は「こがらし木枯らしさむい道」です。東京地方の今年の木枯らし1号は、10月25日でしたが、これから木枯らしが吹く時期になります。皆さん風邪には十分気をつけてください。なお11月6日に行われる散策会のタイトルは「山茶花の咲く中」です。サザンカの花は見たいですが、木枯らしは吹かないように願いたいものです。

   
   
サザンカの花

サザンカ…漢字では山茶花。花の少ない時期に咲く貴重なツバキ科の耐寒性常緑高木。同属のツバキと似ていて見分けが難しい。
 サザンカは花弁がパラパラと散り、ツバキは花ごと散るので見分けられる。ただ、花びらがひらひら散るツバキもあるので要注意。

2015
11  9

◎ 今週末に予定しているどんぐりワークショップの準備のために、どんぐり笛とコマを試作してみました。どんぐりの種類はマテバシイです。
 このどんぐりは大きくて殻が硬いので工作をする時には扱いが大変です。しかし、出来上がった笛はしっかりしていて、傷がなければ数年も壊れません。笛はピーッと高い音が出ます。
   

『太宰治展』
◎八千代市にある秀明大学の学園祭「飛翔祭」に行ってきました。私の目的は太宰治展に行くことでした。食堂からすぐ近くの校舎の2階で太宰治展が行われていました。今回の目玉は太宰の全初版本が手に取って見られることです。
           【初版本】
   

 実際にテーブルの上に初版本が何冊も並んでいました。その他に太宰の書簡、年譜、それから学生の手による解説パネルも数多く掲示してあり勉強になりました。その後、太宰治研究の第一人者である安藤宏氏の講演がありました。
 好き嫌いに意見が分かれる太宰の代表作「人間失格」の魅力についての講演でした。
 安藤氏は、“人は誰しも自分の中に嫌な事や駄目だと思うことを持っているが、そんなことは口に出さない。「人間失格」を読んでいると必ずというほど、主人公大庭葉蔵と駄目な自分が重なることがある。これが「人間失格」の価値であり魅力だと思う。”と話していました。
 今、人気の芥川賞作家又吉直樹も同じような事を言っていたそうです。


   

・講演会の後、まだ少し時間があるので環境科学サークルの「八千代にジャコウアゲハを呼び戻そう」の展示を見に行くことにしました。

 学校教師学部の校舎の4階に行くと、上記の他に
  「メダカのたまごについて」
  「生ごみが消える?」
  「プラナリアの秘密」
などのコーナーがありました。
 ジャコウアゲハのコーナーに行くと、なんと女子学生が一人で担当していました。

 机の上にはプランタ―が置かれ、食草のウマノスズクサが3本植えられていました。その1本には蛹がついていました。学生さんと市内の保護による成果のことや幼虫の生態について話しました。
 ジャコウアゲハの幼虫は食草を食べ終わり、蛹になる直前に食草の茎をかじり切って枯らしてしまうという不思議な習性があるのです。

 ジャコウアゲハに関わってまだ1年目と言っていましたが、よく知っていましたので元来虫が好きなのだろうと思いました。
      ジャコウアゲハ展示コーナー
   

太宰治…小説家。本名、津島修治。青森県生まれ。
 屈折した罪悪意識を道化と笑いでつつんだ秀作が多い。(広辞苑より)

      ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
戸神川防災調整池白鳥情報…今までに数回池の上をオオハクチョウが旋回したという情報はありましたが、まだ飛来はありません。


2015
11 20

◎10年ほど前だったと思いますが、私がM市のM北小学校に子ども達の野鳥クラブの支援に行っていた時、隣のM南小学校にケニアの元環境相ワンガリ・マータイさんが来ていたのです。これはエコキャラクターをお渡しするいいチャンスだと思い、クラブ活動が終わってすぐに連絡をとったのですが、もう帰られたとの返事で残念に思いました。

 「MOTTAINAI」は、日本の“もったいない”の精神を世界に向けてマータイさんが発信した言葉です。
 マータイさんが亡くなられた今でもこの言葉は世界の各地に生きています。
 この「MOTTAINAI」から発想したのが、今私の作っているエコキャラクター「もったいないぞう君」です。
   
 ツバキの種に目玉を画き入れたシンプルなものですが、子ども達には結構人気があるようです。マータイさんに差し上げることはできませんでしたが、色々な方々にプレゼントし続けています。

 先日この「もったいないぞう君」をスタッフの皆さんとおしゃべりを楽しみながら作りました。3時間弱でおよそ500個ほどできあがりました。
   


  『晩秋の高原を歩く』
◎晩秋の高原を歩こうと一泊で信州に行ってきました。唐松の葉はほとんど落ち木々の紅葉にも鮮やかさが見られず、高原に広がる畑にはもう野菜はなく全体的に冬の佇まいという感じでした。この日は、TVで小春日和と言っていた通り暖かい日で汗ばむほどでした。

 白樺林を抜けて池のほとりを歩いていると、道の両サイドの樹上からは、ヒガラやシジュウカラの声がしきりに聞こえてきました。時折、林の奥からキョ、キョの声やコンコンと木をつつく音もしました。アカゲラです。
 双眼鏡で追うと近くの唐松の幹に飛んできました。ひとしきり幹をつつくと上にどんどん上がっていきました。数枚撮影しましたが唐松の枝や葉が邪魔してうまく撮れませんでした。
・その後、藪の中のホオジロ、渡って来たばかりと思われるカシラダカを確認して先に進みました。ふと、道路わきのツルの絡まっている低木の辺りに小鳥がいるのが見えました。4~5羽の群れです。
 背中の模様に心当たりがあり、双眼鏡で見るとやはり胸の紅色がとてもきれいなベニマシコでした。しきりに何かをつついているようでした。久しぶりにベニマシコの可愛い姿をゆっくり見る事ができました。この他にゴジュウカラ、カワラヒワ、ヤマガラ、相変わらずけたたましい鳴き声のヒヨドリなどが見られました。途中、大きなサクラの木に寄生しているヤドリギの黄色い小さな実が青空に映えているのを見て高原の散策を終了しました。
   
高原はそろそろ冬支度となり、鳥達にとって厳しい季節となります。

ヤドリギ…ヤドリギ科の常緑低木。エノキ、ケヤキ、ミズナラ、クリ、サクラなどの枝に寄生する。実は11月から12月に淡黄色に熟す。 レンジャクがこの実を好む。
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☆戸神川防災調整池白鳥情報…飛来はまだです。

2015
11 24

◎先日、仲間の菜園でサンマバーベキューの会を行いました。菜園に立つ小屋前にバーベキューのセットが置かれ、周りの長板に参加者が座りバーベキューのスタートです。 屋外で炭火を囲んでおしゃべりしながら食べるのはいいものです。
   

 何より菜園の採りたて無農薬野菜が食べられるのが魅力です。それに、途中から参加したSさんのハーモニカの伴奏で「もみじ」や「里の秋」など時節の曲を皆で歌って楽しい時間を過ごすことができました。

『市川市動植物園自然観察路を歩いて』
◎北総線大町駅から徒歩5,6分で自然観察園に着きました。ここは夏にヘイケボタルの観察会で賑わう自然観察スポットです。
 今の時季は紅葉見学や冬鳥ねらいの人達が多いようです。かつて、市川市には谷津が沢山あったのですが、今はほとんど埋められ住宅や公園になり消えています。
 ここは長田谷津と呼ばれている昔ながらの谷津の姿を留めている場所です。
谷津は湿地ですが、足元も安心して散策ができる木道が設置されているのです。最初に斜面林から湧き出している湧水ポイントを見てから木道を歩いて上流に向かいました。
   
                    
キカラスウリ
途中、谷津の斜面林に見られるムクノキやムラサキシキブ、ジュズダマなど実のついている植物を観ました。この日は暖かで、数は少ないですがヒメアカタテハやヤマトシジミ、ジョウロウグモ、オナガグモなどの虫たちの姿も見られました。

 野鳥の姿は少なくヒヨドリ、ハシブトガラス、カワラヒワ、シジュウカラ、ヤマガラなどでした。また、姿は見せてくれませんでしたが谷津の葦原でウグイスの地鳴きがずっと聞こえていました。


 木道沿いの水路の水は澄んでいましたが、生き物は上から見る限りはアメンボとマキガイ(カワニナ)くらいでした。
   
                 カシワバハグマ

・途中、東屋の脇に通称「カワセミの池」がありました。残念ながらカワセミは見られませんでしたが、カメとコイが悠々と泳いでいました。この池の脇に紅葉観賞の場所「もみじ山」へのゲートがありました。しかし、本日は開園1日前。外から見る限り紅葉はまだ早いように見えました。更に上流に向かうと先程より大きな池がありました。
 池の周囲には巨大なレンズのついたカメラを構えた人たちが大勢いました。狙っている対象は、“鳥の宝石”と呼ばれる「カワセミ」です。
池のほとりに立ててある木の枝先にブルーの背中をこちらに向けてカワセミが止まっていました。双眼鏡で覗いているその時、一瞬レンズからカワセミが消えました。獲物の魚を狙って池に一直線に飛び込んだのでした。すぐに元の枝に戻ったので覗くとどうも餌取りは失敗だったようです。
 その後何度かダイビングを繰り返していましたが、私の見ていた限りではどれも失敗のようでした。しばらくカワセミの美しい姿を堪能した後、併設されている自然博物館に寄って散策を終了しました。
   


◆市川市立動植物園自然観察園…市川市の北部大町にあり、長田谷津の自然を生かして観察路がつくられている。動植物園には、この自然観察園の他にバラ園、少年自然の家、鑑賞植物園などが併設されている。文中に出ている“紅葉観賞会”は、平成27年11月22日~12月6日です。

戸神川防災調整池白鳥飛来状況…まだです。

2015
12  3

◎ 駅近くの公民館で紙芝居の公演を行いました。1日3回ずつ2日間で計6回公演しました。集まってきたのは3、4歳から小学校低学年位のお子さんとお母さんお父さんでした。でも「懐かしいな」などと呟きながら立ち止まってくれる年配の方もいました。
   

 作品内容は、環境、アンパンマン、昔話シリーズの3作で、どの作品も子供達は熱心に見てくれました。  環境シリーズ「おさかなたちとのおやくそく」は、水質汚染を魚やカメの苦しみから考えるという内容でした。子供達は画面に出てくる生き物たちの叫び声のひとつ一つに頷いていましたし、また、お母さんたちも家庭と川や池、海がつながっているという場面に大変関心を持ったようでした。2日間でおよそ211人、少し喉が疲れましたが、やって良かったと思いました。

『まだ来ませんか?まだ少ないですね。』
◎これは、最近の鳥仲間の挨拶です。師走になりましたが、駅近くの調整池の白鳥はいまだ姿を見せません。また例年の今頃だと市街地の公園や民家の庭先の低木で見られるオレンジと黒のツートンカラーが美しい小鳥、ジョウビタキの姿も見られません。知り合いのメールに書いてありましたが、今年は暖冬のため冬鳥の南下が遅れているのではないかとのことです。ただ、近隣の市の池に数は少ないが白鳥がやってきていますので冬鳥の到来もそろそろかと思います。
・先日、M市の公園「21世紀の森と広場」に行ってきました。中央口から入ると、さっそく道の両サイドにある雑木林の林床部にひらひらと飛ぶ小さな生き物の姿が見られました。他ではあまり見られなくなったフユシャクです。
   


 コナラやクヌギの落ち葉の重なる地表のすぐ上を飛び回っていました。本種の雌は翅が退化し飛べないので飛んでいるのは全て雄ということです。数は数えられませんでしたがかなり多かったです。この後、公園内にある池の葦原付近で飛来したてのカモなどを探しました。しかし、水鳥の姿はほとんど見られず僅かな数が葦原と水辺を出入りしているのが見える程度でした。
 それでもマガモとコガモが数羽いました。久しぶりなので望遠鏡でじっくり見ました。
 飛来したばかりの雄のマガモの美しさにしばし見とれてしまいました。
   
   
  今回撮影の写真ではありません

 頭部の緑色の光沢をもつ黒色が太陽光線に輝き、鮮やかな黄色い嘴、細く真っ白な頸輪が目立ちました。そのすぐ近くを寄り添うように泳ぐカモがいました。体全体が褐色でクチバシは黒と橙色、マガモの雌でした。
 しばらく美しい姿を堪能してから、水鳥をもう少し探しましたが、他には一年中見られるカルガモやカイツブリ、オオバンなどが見られるだけでした。

 園内にある観察舎の記録ノートによると、本日見られたカモ類はこれらの他にオカヨシガモ、ミコアイサ(♀)の名前が記されていました。

   

 しかし、冬鳥だけでなく園内で見られる野鳥全般が例年に比べ種類、個体数とも少なく感じました。2週間後、ここで散策会を実施するので、冬鳥の飛来状況が気になります。


渡り鳥…繁殖地と越冬地とを異にして、毎年定まった季節に移動を繰り返す鳥類。
 そのうちの冬鳥は、冬季に日本にやってきて越冬し、春に大陸などに移動し繁殖する野鳥。(広辞苑より)

戸神川防災調整池白鳥情報…まだです。


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