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2015
2  2

◎政府として精いっぱいやったと強調されても、結局 拘束されていた二人の命を守ることをできなかったのです。ですから、政府の代表として、遺族に対し謝罪することが当たり前のことだと思います。
痛恨の極みだとか、決してテロに屈しないなどと言う前に遺族に、まず謝るのが筋だと思います。

『 速翼? 』
◎某市でいつも鳥見を楽しんでいるご夫妻から野鳥の写真が届きました。ビニル袋の中に数枚のスナップ写真と一枚のメモ書きが入っていました。メモには「鉄塔に止まっていました。オオタカでしょうか。小さくて分かりづらいと思います」と記してありました。
 写真はやはり小さくちょっと不鮮明でしたので、確認に行きました。
 1回目はコンパクトデジカメしかなく、鉄塔の最上部に止まっていたので、これまたきちんと撮影できず失敗。2回目はスコープ(地上望遠鏡)にコンパクトデジカメを押し付けて何とか撮れました。飛び立つ姿が見たくて、その場でしばらく頑張ったのですが残念ながら飛翔は見られませんでした。

・家に帰り早速PCに取り込み画像を拡大し、数冊の図鑑をもとに同定してみました。写真のほとんどは背側と首がほんの少し見えるというものばかりでした。止まっている場所が高くほとんど真上に近い急角度でしたのでやむを得ないと思いました。それでも、数枚は首を動かした瞬間を捉えていて顔部が見えていました。まるで奴さんの髭のように目の下から頬にかけて黒い斑がくっきりと見られました。この「奴さんの髭」が決め手の野鳥はハヤブサ科の「ハヤブサ」でした。ハヤブサはこの辺の地区では大変珍しく確認例も非常に少ないようです。大きさから見て雄の成鳥のようでした。


戸神川防災調整池白鳥情報
オオハクチョウ
 1/26~ 0羽 全部いなくなった。
 1/31 15羽戻ってきた
 2/1  朝:0羽 午前10時9羽戻ってきた。
   夕方:0羽 すべて飛び立っていった(主にUさん情報)
※連日安定していません。本池では、北帰行か? これから数日が特に注意!


・漢字では「隼(ハヤブサ)」と書きますが、語源を調べると、速く飛ぶ鳥を意味する「速翼(ハヤツバサ)」が転じ、「ハヤブサ」になったのだそうです。
   
   写真上は、この時に撮影したハヤブサ

ハヤブサ…ハヤブサ科全長♂38センチ、♀51センチ。
 ハヤブサ類は先端のとがった翼をもち、他のタカ類と区別できる。
全国に留鳥として分布し、断崖のある海岸で局所的に繁殖する。冬は海岸や河口、原野などの開けた場所で見られる。
 飛んでいる鳥を見つけると飛び立ち、上から急降下して蹴り落として捕える。(参考:野鳥 長岡書店)
 千葉県カテゴリーB重要保護生物、
 環境省カテゴリーVU絶滅危惧Ⅱ類
2015
2  8

◎ 2月8日は針供養の日。
 かつて12月8日と2月8日は事八日と呼ばれていました。12月8日は農耕を終える日、2月8日は始める日でつつしみをもって過ごす日とされていました。この両日は針仕事も休むべきと考えられていたそうで、使えなくなった針を神社に納めたのです。最近は裁縫箱の針の出番も少なくなっているのでしょうが、供養の心は大切にしたいですね。(一部Wikipedia参考にしました)

『紋付鳥(もんつきどり)!』
◎冬場に庭先や空き地で作業をしている人達の話題に出てくる小鳥がいます。「作業の手を休めると脇の立ち木の枝先や門柱、立杭の上にスズメほどの大きさ、オレンジと黒のツートンカラー、背に白斑が目立つ小鳥がいたよ」とか、「作業に戻りしばらくたって頭を上げると、まだいたよ」という話を聞いたことがあります。人懐っこくて市街地の民家の庭や公園で普通に見られるこの小鳥が今日の話題の「ジョウビタキ」です。
 冬に大陸から渡ってくるヒタキ科のジョウビタキは、雌雄とも翼にある白斑が目立ち、この白斑から通称「紋付鳥」と呼ばれています。雄は灰褐色の頭に黒い顔、胸から腹はオレンジ色。雌は灰褐色で尾羽の両側がオレンジ色、雌雄どちらも白斑がとても目立ちます。
・先日、船橋の北部にあるK公園の池に沿って歩きました。池の岸辺に集まっているコガモの群れやじっと佇むアオサギを撮影し、園内の遊歩道を進むとコナラなどの立ち木や池へ続く斜面林に野鳥たちの姿が見られました。 観察した野鳥は、ヒヨドリ、キジバト、メジロ、アオジ、ムクドリ、スズメ、シメ、シロハラ、ツグミ、ダイサギ、カワラヒワ、ハシボソガラス、ハシブトガラスなど。そして前述のジョウビタキでした。
 今回現れたのは雌でした。白と黒、オレンジ色のコントラストが目立つ雄と比べると地味でしたが、紋付の白斑はやはり目立ち、真ん丸で大きめの目が愛らしく、見ていて飽きない姿でした。

戸神川防災調整池白鳥情報 
 2/5  8羽(Uさん) 
 2/6 14羽(Uさん、Sさん)16羽(A)
 2/7 6:00 3羽(Uさん)/10:00 1羽(Uさん/Sさん)
 ※そろそろ、移動か?



・池に沿って歩いて行くと、しばらくの間私たちの行く方向を先へ先へと移動し、まるで「道教え」のようでした。
 池際にあった木の枝に止まり、こっちを向いてポーズをとっていたように感じ撮影しました。
 愛らしく円らな目が印象的で、この小さな姿を見ているとなんだか心があったかくなった気がしました。

   
   この時撮影したジョウビタキ(雌)
     以前撮影した♂の写真

◆ジョウビタキ(尉鶲)…
 ヒタキ科全長14センチくらいの小鳥。
 冬鳥として全国に渡来する。平地から山地の林縁、農耕地、河原、市街地の庭や公園などの少し開けたところに、単独で縄張りをもってすむ。
 名前の「尉」は老人を意味し、雄の頭部の灰色を銀髪に例えたもの。
(参照 「野鳥」著者真木広造 長岡書店)
2015
2  16

◎小中学校教室のエアコン設置で住民投票とは、埼玉県の某市の話です。が、そういえば私の住むi市も昨年、同じような事が議会で取沙汰されておりました。皆さんはどう考えますか。

『利根運河で野鳥観察』
◎利根運河は利根川と江戸川を結ぶ航路を短縮しようと造られた運河です。東西約8キロの運河は明治28(1890)年、1日約3000人もの人夫がクワやつるはし、もっこなどを用いて2年間で完成したのです。全盛期には高瀬舟や外輪蒸気船が日に100艘ほども運行していたといいます。しかし、鉄道網の発達や台風被害により昭和16(1941)年に運河としての役目を終了したのでした。現在は市民の憩いの場(環境河川)として国によって管理されてます。

・先日の散策会は、東武野田線運河駅からふれあい橋を渡り、運河土手(北側)を利根川方面に歩きました。
 1キロちょっと歩き、土手から左わきに下りるとこんもりとした林に入ります。ここは東京理科大学の管理地理窓会記念公園内です。林の中を小鳥を探しながら歩くと池が見えてきました。池のカモを観察したり林の木陰に群れる鳥を双眼鏡で見たり、ずっと奥の池に浮かぶコブハクチョウを望遠鏡で覗いたりし、又土手上に戻りました。
 ここからはふれあい橋方面に戻る形になります。運河の両サイドの土手幅は広い所では約150メートルもあります。底部分は、幅約10メートルの水路となっており、土手から底部を見下ろすような景観になっています。
 野鳥観察をするには、水路に浮かぶカモ達や水路脇に生えるアキニレなどに群れるカワラヒワなどの小鳥、広大な草原(斜面)に点在するツグミなどをじっくりと見られるので都合が良い環境です。きっと鳥達の目線よりも上部から見ているので、あまりストレスを与えないためかと思われます。

・少し進むと土手の右手に池が見えてきました。カワセミの池です。名前の通りカワセミが見られるポイントですが、果たして見られるか?皆ちょっと緊張して目を凝らしました。誰かが、「いた!カワセミ」の声。

 一斉に声の主の方に顔を向け、発見者の指差す方向に目を凝らしました。いました。背中のブルーが一際、映えて見えました。と、一瞬飛びあがりそのまま水面めがけて一直線に飛び込みました。採餌です。 しかし、獲物はなく失敗だったようです。
 その後、先の池に飛んで行きました。私たちも追いかけるように土手を進み、再度見る事が出来ました。カワセミを見られ、皆満足して歩き出しました(ただ、後ろの方の人は残念ながら見られなかったようでした)。

☆戸神川防災調整池白鳥情報…
 毎日数は大きく変動しています。
 夕刻どこかに飛び去っているという情報もあります。
2月16日 午前8時頃 12羽(Uさん)、
     午後3時半頃 1羽
    (対岸の斜めの護岸の上、A)



 あと、今回の大きな収穫は、猛禽ノスリの飛翔が見られたことでした。広大な青空を悠然と飛ぶ姿を全員で見る事が出来ました。ノスリは下から見ると真っ白な翼に丸い形の黒い斑が目立ちます。これは「ノスリ斑」と呼ばれる独特の模様で他のタカ類との見分けのポイントとなるものです。このノスリ斑もよく見えました。午後は、運河交流館で運河の歴史について職員に解説をしていただき解散しました。

   
   
写真:以前、違う場所で撮影したカワセミ

   
   写真:運河の土手からYさんが撮影したノスリ


理窓会記念自然公園…流山市東深井
 谷津と呼ばれる低地と小高い台地が組み合わさった自然豊かな所です。
 台地の雑木林には、春から秋にかけて数々の野草が楽しめ、絶滅が心配されるレッドデーターの植物も生育する貴重な場所になっています。(流山市観光協会発行パンフレットから抜粋)


2015
2  20

◎檀家になっているお寺さんからの封筒は、春の彼岸法要の案内でした。
そういえばお彼岸までもう一か月も無いのですね。雨水が過ぎ、啓蟄が近づきつつあります。
 また里山では杉の枝先が赤茶に染まっていました。早くも花粉の飛散が始まっているようです。

『早春の谷津田で』
◎冬枯れていた谷津田もオオイヌノフグリやホトケノザ、ヒメオドリコソウなど春の草たちが花を咲かせ、細道脇の木々たちは枝先の芽を徐々に膨らませています。
 いつの間にか冬から春への変化が感じられます。谷津への坂道を下ると冬枯れの田んぼに出ました。田んぼの周囲を掘り下げた溝には、沢山の孟宗竹の割竹と籾(袋入り)が並べてありました。早くも田んぼ(稲作)の準備が始まったのでしょう。

・川の両サイドの枯れ葦の中や斜面林の木立の中に小鳥の姿が垣間見れました。
 ホオジロ、アオジ、そして群れていたのはカシラダカでした。道を進むと数羽のツグミが何度も見られました。更に進むと多種の鳥たちの声がします。混群(多種の野鳥たちが一緒に移動)でした。シジュウカラ、エナガ、コゲラ、メジロ、ヒヨドリあたりでしょうか。
 ふと「キョッキョッ」の声、アカゲラの声です。双眼鏡で覗くと赤と白に黒の独特な色彩が一瞬目に入りました。キツツキ科のアカゲラで、この辺りでは珍しい鳥です。
 他にも林の中から声が聞こえてきました。ジャージャーの声はカケス、キリキリキリはメジロ、ポリポリポリはカワラヒワです。コツコツと木をつつく音が聞こえました。
 さっきのアカゲラかそれともコゲラでしょうか。しばらく小鳥たちの鳴き声を楽しんで斜面林から離れ、谷津田の中を流れる川沿いに歩くとホオジロやスズメの群れ、ハクセキレイ、モズなどが見られました。

・鳥影を感じ見上げると、上空を大きな羽ばたきで飛ぶ猛禽を発見しました。オオタカでした。遠い雲間を旋回する姿をしばらく観察して、目的地M公園に向かいました。公園の少し手前で電線に止まるムクドリ、カワラヒワを撮影していましたら、一羽だけ違う鳥が止まっていました。双眼鏡で覗くとスズメ大で小太りに見える小鳥が見られました。アトリ科のシメでした。

☆戸神川防災調整池白鳥情報…
 オオハクチョウ11羽、夜は1~2羽程度。
一日の中で鳥数に大きな変異があります。
例年ですとそろそろ北帰行!さて、いつまで見られるか。見に行くなら急いでください。


 帰りは台地上の集落の道を歩きました。途中、民家の敷地に福寿草が咲いていましたので撮影させていただきました。

 参考に今日、見られた鳥を列記してみます。
 (家を出てから家に戻るまで)
・マガモ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、オオタカ、アカゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、エナガ、メジロ、ムクドリ、ツグミ、スズメ、ハクセキレイ、シメ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、番外ドバト (並べ方は、日本野鳥の会千葉県「野鳥チェックリスト」順による)
・定番のジョウビタキやアオサギなどのサギ類は残念ながら見られませんでした。

   
                
この時撮影の野鳥シメ

   
     
                      福寿草

シメ…アトリ科の全長18センチ位の鳥。
 尾羽が短くずんぐりした体型。本州以南では冬鳥として多く渡来し、平地や丘陵地の林や市街地の公園などで見られる。木の実を好む。(「野鳥」永岡書店 参照)


2015
3  1

◎3月になりました。3日がひな祭り、そして6日が虫たちが動き出すという「啓蟄」です。虫たちや小鳥たち、そして野草たちが一斉に現れ出す時節の到来です。春の息吹を感じに里山に出かけませんか。

 『みずむし?』
◎いくら啓蟄でも足の水虫が動き出したらもうたまりません。皆さんも「みずむし」と聞いたら足のあのいやな皮膚病が浮かぶと思います。事典(デジタル大辞泉)で「みずむし」を引いてみました。すると「みずむし」にも3つありました。
 一つ目は、やはり白癬菌による皮膚病でした。ただあとの二つは虫でした。
 啓蟄にちなみ。この虫の「みずむし」たち(白癬菌のミズムシを除いて)を紹介します。

・その一つは、カメムシ目ミズムシ科の水生昆虫です。体長10ミリで体は小判形で脚が長く、後脚は櫂状となり遊泳に適する。この虫はミズムシ科の総称ともされているそうです。
 もう一つは、等脚目ミズムシ科の甲殻類です。体長10ミリで体はほぼ長方形で十一体節よりなり、七対の付属肢をもつ虫で日本各地の池沼の水草の間に見られるそうです。

・先日市内のM公園の池でアカガエルの卵塊を観察していると、池の底をちょこちょこと動く1センチにも満たない小さな虫が目につきました。ワラジムシかダンゴムシを平べったくしたようでよく見ると何匹も見られました。実はこれが前述した「みずむし」のうちの最後に挙げた等脚目ミズムシ科の甲殻類「ミズムシ」でした。

戸神川防災調整池白鳥情報
 2月28日 オオハクチョウ13羽(12羽)
 その内11羽が池水面、
 1羽(或いは2羽)が北側の陸場 
 陸上の1羽がしきりに鳴いている。
 ≪Sさん・Uさん情報≫



 見ていると大きさは随分違いますが海岸にいるフナムシ、或いは寿司種になるシャコにも似ていました。水中で何をエサにしているのか分かりませんがよく動いていました。

・追記ですが、同事典には「みずむし」は上記の他にもう一つ出ていました。それは、半翅目ミズムシ科の昆虫の総称で皆さんも知っていると思います「ふうせん虫」などだそうです

   
   M公園で見つけた等脚目ミズムシ科の甲殻類である
   「ミズムシ」

 
※※ 中心に見られるダンゴムシのようなのがミズムシ。
    周りのまるい干しブドウのようなものはアカガエルの
    卵(一粒ずつばらけたもの)です。


ミズムシ…学名asellus hilgendorfii
 節足動物門-甲殻網-等脚目-ミズムシ科
  体長10㎜前後、
 河川の汚水で汚れた所に生育。
 ゴミや泥の中にも生育。
 (参考文献「水生昆虫の観察」トンボ出版)


2015
3  9

◎「鈴と小鳥と それからわたし みんな違って みんないい」
これは、私の大好きな童謡詩人 金子みすずの代表作「わたしとことりとすずと」の一文です。
 今人々がつい忘れがちになっている人権感覚が根底にしっかりと流れている作品だと思います。
明日3月10日は金子みすず忌です。
 ※没1930(昭和5)年3月10日。

『メガソーラー』
◎メガソーラーとは、出力1メガワット(1000キロワット)以上の大規模な太陽光発電施設の事で、広大な用地を必要とするが再生可能エネルギーの基幹電源として期待と、ネット事典 知恵蔵2015解説に出ていました。
 先日市の北西部の里山を訪れた際、広大な谷津(谷戸)を占めている巨大なソーラーパネルに遭遇しました。最近の新築住宅などではソーラーパネルが当たり前の常備施設になっているようで、数も随分増えていると思います。 知恵蔵の解説にも再生エネルギーの基幹電源として期待と出ていましたが、それにしても“巨大さ”にびっくりしてしまいました。田んぼを何枚も何枚もくっつけた大きさで、誰もいないひっそりとした谷津を独り占めにしているようでした。

・再生可能のエネルギーの導入は今現在の日本の緊急な課題で積極的に推進していくものだと思います。ただ、前に聞いたことがあるのですが、これだけ大きな施設を生物多様性豊かな谷津(遊休農地?)に建設することは、自然に対して大きなダメージを与えることにもなると思います。それは、大きく考えて施設を建設する際のダメージと完成後、パネルの下の広大な面積が日影になってしまうことで受けるダメージです。



 今後は自然にできるだけ優しい施設を追求し推進していく必要があると思いました。
 太陽光発電や地熱発電、風力発電、バイオ発電など自然エネルギーを生かした発電は大賛成ですが、メガソーラの場合もやはり自然(地球)に負荷をかけない方法を出来うる限り模索していく必要があると考えます。

   

◆出力1メガワット(1000キロワット)以上の大規模な太陽光発電。
 発電所建設には広大な用地を必要とするが、再生可能エネルギーの基幹電源として期待されている。
 経済産業省の資料(2012年3月)によると、計画・建設中を含み全国に約80カ所存在。
 (2015年現在の数は不明です)
2015
3  16

◎昨日、i市主催の自然探訪のガイドを担当しました。少人数限定の散策会で知っている顔もいましたが、何人か新しい方もいました。
 その一人にダンベル体操の講師をなされている女性の方がいました。終了後、その方と立ち話をしました。ご主人が福井県で自然活動をなさっているそうですが「千葉県にも素晴らしい自然探索の場所があると知りました。主人に早速地元で散策するように言ってみます。本当に参加して良かった」と話していました。いつもの定番散策コースをアレンジしたものですが、このような話が聞けて「今日もやって本当に良かった」と実感しました。

『貴重なものもただの石?』
◎陸軍鉄道第2連隊は、訓練用として昭和初年に津田沼・松戸間に鉄道を敷設しました。戦後その軌道(一部の期間は短縮路線になっている)を引き継いで作られた鉄道が現在の新京成電鉄です。

・短縮路線になったため現在の新京成電鉄と離れてしまった場所に線路の橋脚だけが残っていました。
 K市の指定文化財になっている鉄道連隊の橋脚がそれです。
 先日の散策会でこの橋脚跡を訪問しました。坂道を下って行くと大きなコンクリート製の橋脚が見られました。低くなった窪地にある橋脚は威風堂々としていて存在感のあるものでした。ここの鉄道の軌道跡は自動車道になっていました。

 ・よく見ると大きくカーブしている道路の両脇に市や県の道路境界杭を二回りほど太くした石柱がいくつか見られました。石柱の前面には「陸軍」の文字が刻まれていました。
 陸軍鉄道第2連隊の軌道の境界に打ち込んであった境界石柱がまだ残っていたのです。大理石の石柱がまさに戦後の70年の歴史を物語っているようでした。
 しかし、ほとんどの石柱は時代から忘れ去られているようで、中にはブロック塀の支柱になっているもの、横倒して民家の玄関前の敷石の一つになっているもの、珍しかったのはブロック塀に杭全体が塗り込められてわずかに「陸軍」の文字が浮き出ているだけのものもありました。


・この橋脚のあるところではないのですが、折れてしまった石柱もありました。歴史をしっかりと刻んでいる石柱ですが、忘れられて「ただの石」になってしまったのでしょう。折れて転がっている石柱(高さ25センチ位)は、ほっておくとどこかに捨てられて無くなってしまう恐れがあります。そこで友人のiさんとOさん二人で確保し、現在地元k市の郷土資料館に保管してあります。貴重なものも見ようによっては「ただの石(ゴミ?)」だったのですね。

   
   折れた陸軍鉄道第二連隊の表示石柱

鉄道連隊…新京成電車はほとんどが平らな下総台地を走る電車である。路線はだいたいが江戸時代の幕府馬牧だった場所を通っているからである。この新京成線は戦前の鉄道連隊の路線を引き継いでいる。鉄道連隊は明治末に中野から千葉県に移され、まもなく千葉が鉄道第一連隊、津田沼が第二連隊となった。第二連隊の兵舎は現在の千葉工業大学敷地にあった。同連隊が昭和7年に敷設したのが現在の新京成線のの全身である。(「郷土の風景」綿貫啓一著より抜粋)

2015
3  23

◎お彼岸の中の22日、F市の中心街で街並みウオッチングを行いました。
駅から歩いて5分程度の江戸期の面影を残す場所や小説家太宰治の居住地跡などを散策しました。

 そういえば彼岸中日の「春分の日」の意味は「自然を称え生物を慈しむ」だそうで、私たちの散策のテーマとぴったりです。街中の路地裏や川岸の道など随所に緑が残っており、可愛い花をつけた野草や冬から目覚めた虫たちが見られました。

『ミニ?「猫のしっぽカエルの手」』
◎散策で歩いた場所の近くにお住まいのSさんからメールが届きました。
 添付の写真を見てびっくりしました。

 庭に設置の小さな餌台にやってきている小鳥の写真は真っ白な羽の小鳥でした。
 文鳥?いや形や大きさから見てスズメでした。
それはアルビノといってメラニン色素が欠落した白化個体でした。聞くと庭には手作りのビオトープがあり生き物たちが集まって来るといいます。
 この春やって来た他の生き物の情報もいただきましたので、メールのやり取りの一部を貼らせていただきます。
                記
 【メールの一部】
≪私≫…<略>…先日の不思議な鳥はスズメです。白化個体と言ってアルビノ個体、つまりメラニン色素が欠落している個体です。
 たまに見られますがこれだけ真っ白できれいな個体は私は初めて見ました。白化個体は目立つために捕食される確率が高いと言われています。こんな珍しい鳥が来るなんてTVでよく見る京都大原にお住まいの英国人女性ベニシアさんのお宅の庭のミニ版ですね。…<略>

≪Sさん≫見つけた春を誰かに知らせたくて。
ヘビもオタマも、私が作り守っているビオトープらしきところに見られます。iさんが話された「生ごみを土に戻して生態系を楽しんでいる」のと全く同じことをしているだけです。
 プラス水たまりを確保してあります。

≪Sさん≫ヘビはメダカのいる水槽の水を飲んでいます。カエルが水たまりに卵を産んでくれますので、かろうじて毎年姿を見せてくれます。小さなスペース(トロ箱を埋めてある)でも水があると鳥が来て、ヘビが来て、カエルが出て、カナヘビ、ミミズまでも。ツマグロヒョウモンの幼虫は、スミレの葉を丸坊主にしてしまうのをじっと我慢しなければなりません。

≪私≫素敵な庭の情報ありがとうございました。市街地の中にメダカにカエルにヘビのいる場所があるなんて、よくTVでやっていた「猫のしっぽカエルの手」のベニシアさん宅の庭のミニ版みたいですね。

≪私≫素敵なメールありがとうございました。いつかお邪魔したいなあと思います。

戸神川防災調整池白鳥情報…北帰行3月11日。
 ただ、現在も1羽が残っています。残った1羽が少し心配です。



※Sさんから届いた写真の何枚かを掲載しますので見て下さい。
   

   

   

   

◆「猫のしっぽカエルの手」…NHKデジタル衛星TVで2011年4月8日から13年2月22日まで放映されたイギリス出身のハーブ研究家ベニシア・スタンリー・スミスが、在住する京都府大原を舞台とする地域の暮らしや風土、手作り料理などの紹介番組のタイトル。毎回素敵なベニシア家の庭が紹介されている。


2015
3  29

『春爛漫』
◎窓下に見える街路樹の桜は、昨日一分にも満たなかったのですが、今日はすでに満開に近いです。
 いっきに春がやってきたという感じです。皆様のご近所の桜は如何ですか。

・このところ、ゆっくりとした散歩をするように心がけています。
 先日は近くの公園を抜けて谷津田に下りてきました。少し前には冬枯れだった場所にも青々とした草たちが目立ち、斜面林の木々の芽が膨らみ開いていました。
 田んぼも田起こしをしたのでしょうか。重機の踏み跡があちこちに見られました。すでに田植えに向けての準備が始まっているのですね。

 いつも鳥たちが群れていた葦原は放棄田の再耕の為、無くなっていて静かでした。そういえば、アブなどの虫類が大変少ない気がしました。
 また、農道脇の草などがきれいに刈り取られたり、落ち葉の処理が徹底されていて虫たちの越冬場所が減ったのかもしれません。それでも、河原の枯れ葦の中を数羽のホオジロが飛んだり、川岸のヤナギの梢にシジュウカラが群れたりスズメが鳴きあったりしている姿が見られました。
   

・田の畔には小さな草たちが一斉に花をつけているのが見られました。オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、ミチタネツケバナ、ナズナ、キュウリグサ等が一緒になって咲いていました。それぞれ小さな花ですが、互いに協調し合いながらも自分を主張している気がしました。
   



☆戸神川防災調整池白鳥情報…
【北帰行】の日時の訂正。
 一羽残っていたオオハクチョウがどうやら旅立ちましたので本池の北帰行日時を訂正します。3月11日(訂正前)→3月25日(訂正後)

 今冬、本池の白鳥情報を観察し情報を送っていただいた方々に感謝いたします。ありがとうございました。また晩秋に家族そろってやってくることを願って今冬の白鳥情報を終了します。



 花の間には、ノッポの土筆も見られました。
   

 水田脇の小さなため池の中で素早く動く姿が見られました。暫くじっと見ていてその正体が判明しました。小さなザリガニでした。
 また、水田に沿って流れる水路の中に何かひも状のものが見られました。
 長さはざっと3~4メートルはありました。近づくとひも状の中に小さな黒点が無数に見えました。
 ひも状のものはヒキガエルの卵塊でした。
   

ここから沢山のオタマジャクシが生まれるのです。
しばらく谷津田の雰囲気を満喫してからゆっくり散歩で帰路につきました。


ヒキガエル…ヒキガエル科アズマヒキガエル。
 ひも状の卵塊を産む。長さは時には20メートルになるという。
ガマの油といわれるのはこのカエルの鼓膜の後ろの耳腺から出すガマ毒という。
 この種はカエル合戦といわれる繁殖行動も面白い。(参照「日本野生動物」久保敬親著 山と渓谷社)


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