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 2007
 4. 4

◎今日4月4日は、「あんぱんの日」です。明治8年4月4日、木村安兵衛〔木村屋(パン)の創始者〕が明治天皇に初めて考案した桜あんぱんを献上したという。なお、木村に何か珍しい菓子を出すように頼んだのは、かの山岡鉄舟という。
 上に乗せた桜は、日本を代表するといわれていた八重桜の花びらを塩漬けにしたもの。
 今日の雨で桜の花も随分散ってしまいました。今年は、しだれも、染井吉野も、山桜も皆一時に咲いているようです。きっと八重桜(里桜)も早いのでしょうね。いつもの便りです。

 『すかんぽ・しきみ・しゃがの花』
◎先日、利根川土手を歩きました。土手いっぱいにオオイヌノフグリ、ハコベラ、ヒメオドリコソウなどの小さい野の花が群れ咲いていました。
・「すかんぽ」とは、皆さんも子どもの頃に酸っぱい茎をかじったことがありませんか。ギシギシ科のスイバの茎を「すかんぽ」といいます。野の花がいっぱいに咲いている中に、高さ20〜30センチくらいの「すかんぽ」がニョキニョキと立ち上がっているのが面白い風景でした。皆でかじって、一様に「酢っぱーい」という共感を持ちながら土手を歩きました。
・水面には、まだカンムリカイツブリの姿が見られました。

・土手を下り、成田線の単線の踏み切りの手前に、シキミの花が咲いていました。枝を仏壇や墓に備えられるこのシキミのことを知っている人は多いが、花を知っている人は少ないみたいです。
 葉のつけ根に直径3センチほどの淡黄白色の花を見ながら、木下万葉公園に向かいました。
・枝垂桜‥染井吉野‥山桜が、一斉に咲いていました。
 木下公園の手前の細い旧道の脇にシャガの花が咲いていました。それから、万葉公園に植栽してある万葉の植物を見ていたら、石垣の下に蛇がいました。40〜50センチほどのアオダイショウの幼蛇でした。

                 

・帰りに水辺文学館によってから、木下駅に戻りました。


・4月7日と15日に利根川土手散策会を行ないます。良かったら、参加してみませんか。

 ※下の写真はシャガの花ですが、クリックすると
クリックするとアオダイショウ幼蛇の写真に変わり
ダブルクリックで、シャガの花に戻ります

   

シャガ…アヤメ科アヤメ属の多年草。古くに中国から渡来した帰化植物、人家に近い空き地、農地などに群生する。花期は4〜5月。花は、淡い紫色を帯び、直径5センチほど。
 和名は「射干」と書く


 2007
 4. 9

◎鎌ヶ谷大仏(鎌ケ谷市鎌ヶ谷1丁目)の歌ができたそうです。発端は大仏の近くにお住まいの女性からのFMラジオへの投稿らしいです。友達に「鎌ヶ谷大仏」と言ったら「鎌倉大仏」と間違えられたとの事。
もし関心のある方は、「鎌ヶ谷大仏 DIVE TO LOVE」で検索してみて下さい。
 ちなみに、今日4月9日は、「大仏の日」です。もっとも、これも鎌ヶ谷ではなく奈良の東大寺の大仏の開眼供養が行なわれた日(天平勝宝4年 752年4月9日)が由来といいます。いつもの便りです。

 『アサクサノリ』
◎東京浅草で売っている海苔をアサクサノリというのかと思っていました。皆さんはどうでしたか。
・確かに東京浅草に因んでいるのですが、この名は立派な「アサクサノリ」という種名なのです。古く江戸時代から養殖が行なわれ、浅草で製品化されてきた日本人になじみの深い海苔の1品種のアサクサノリは、現在はほとんど養殖されなくなり、今や絶滅の恐れのある生きものとなってしまっています。

 ・千葉県立中央博物館の分館・海の博物館(勝浦市)でアサクサノリの特別展(4月8日が最終日)が行なわれていましたので覗いてきました。
 ・アサクサノリの生態や、生活史、養殖の歴史などをパネルや実物を元に展示してありました。今現在、木更津の漁師金満さん達のグループがアサクサノリの再生研究をしており、今冬も収穫しています。この金満さん達の活動のパネルも展示してありました。
このアサクサノリ研究の金満さんのHPは、「第二きんのり丸」で検索してみてください。結構楽しいサイトです。


 ・博物館の見学の後、目の前の海でちょっとだけ磯の観察をしました。カニやウニ、エビそしてアメフラシやタコまで短い時間に見られました。
・帰りに、ずっと行ってみたかった大多喜城に寄って来ました。家康が江戸に入り、安房の里見の勢力を抑えるために本田忠勝に与えた城です。現在は中央博物館の大多喜城分館となっています。この城は廃藩置県に伴い明治7年に取り壊されたものを復元した城(資料館)です。一度お出かけになりませんか。
※下の写真は、博物館前の磯で見た野鳥・イソヒヨドリです。距離が遠く映像が見づらいのはご勘弁下さい。
  (イソヒヨドリの雄、印西でも年に2、3度見かけます)
   

◆アサクサノリ…紅藻類の海藻。アマノリ属の一種。全長5から30センチ、幅1から5センチ。冬に採取。現在はほとんど養殖されていない。

 2007
 4. 12

☆今、大リーグが面白い。イチロー対ダイスケ、平成の名勝負はボストンに場を移しています。これも、情報ネットの高度化のなす業なのでしょうね。今日は、千葉市に所用があり、帰りがけに千葉城(郷土資料館)のそばにある私の大好きなスポットによって来ました。今日は、文化の話です。

 『安曇野が生んだ彫刻家 荻原碌山』
◎以前、便りで相馬愛蔵(新宿中村屋創設者)を書いたような記憶がありますが、はっきりしません。インドカリー(カレー)誕生の秘話に、大正初期日本に亡命していたアジア解放運動の志士ラス・ビバリ・ボースをこの相馬愛蔵が匿ったことに始まるとありました。この相馬こそが、現在の新宿中村屋(和菓子屋)の創設者なのです。
 ・相馬愛蔵に関わる話がもう一つあります。私の大好きな荻原碌山(彫刻家)の話です。

・皆さんの中に中村屋の和菓子「自慢詰め合わせ」を食べた方があると思います。詰め合わせの中身は、月餅・桃山、そして「碌山」があります。この「碌山」は、黄味餡を包んだ胡桃つきの和焼き菓子です。
 菓子の名前の由来となったのが、安曇野出身で日本のロダンと言われた荻原守衛(号を碌山)なのです。

・明治34年守衛は、アメリカに渡り馬蹄をしたり下男をしながら絵を学び、36年にパリに行き、そこでロダンの「考える人」に出会ったのでした。帰国した守衛は、かの高村光太郎をうならせるほどの作品を製作しました。相馬愛蔵・良夫妻の始めた中村屋の離れで製作に没頭したのでした。絶作となった「女(国重要文化財指定)」をこの離れで作成してから、まもなく大量の血を吐き息を引き取ってしまったのです。まだ32歳のことでした。
 ・この「女」は、モデルを元にした彫刻であったが、見るものは皆、愛蔵の妻の良そっくりであると言ったそうです。きっと碌山の良への思慕が作品に表れていたのでしょう。

 余談ですが、愛蔵の妻・良は、周りから黒光(こっこう)婦人と呼ばれていました。現在の中村屋の小型羊羹に黒光と名の付いた菓子があります。


   
      「女」 荻原碌山 作
      千葉県文化会館
       玄関脇の(一段高い)広場設置


 ・この碌山の傑作「女」のブロンズ像(原型の石膏を元に全国に何体が鋳造されているうちの一体)が、千葉城の隣に位置する千葉県文化会館の正面玄関(県中央図書館側)を出た右手一段高くなった広場に設置してあります。皆さんも近くに行かれた際に見て下さい。

◆荻原碌山…明治12年長野県穂高村に生まれる、本名守衛、号碌山。
 明治34年渡米。同36年渡仏し、中村不折と交わる。同37年ロダンの「考える人」を見て衝撃を受け、彫刻家を目指す。同41年帰国。同43年、傑作「女」製作。まもなく吐血し永眠。
 ブロンズ像「女」は、長野県安曇野にある碌山美術館に置かれている(重文)。高さ98.0センチ。

 2007
 4. 16

◎先日、新聞に船橋市中央公民館内に川端康成ゆかりの割烹旅館三田浜楽園内にあった奥座敷「月廼家(つきのや)」が保存公開されると載っていました。昭和10年頃、康成はこの旅館に逗留し小説を書いていたという。
 小説「童謡」もそうです。今日、4月16日は、康成忌です。

 『カラ、カラ、カラ・・・・』
◎うがいでは、ありません。
・ITボランティアを一緒にしているY氏のブログを見ていたら、「カラ」の写真が出ていました。
 「カラ」といっても、「〜」でも「殻」でも「唐」でもありません。正式にはスズメ目シジュウカラ科とゴジュウカラ科の鳥「カラ類」の話です。
 ・今、街中でも里山でも梢や電線に止まってツーピーツーピー、ツツピー、ツツピー等と繰り返して鳴いている小鳥に気づくことはありませんか。枝先や電柱のテッペンを丁寧に探すとスズメ大の頭が黒っぽく胸が白、その白い胸に黒いネクタイのような太い線が目立つ小鳥が見られるかも知れません。
・それは、シジュウカラ科のシジュウカラです。ネクタイ(黒線)が太いものは雄、細いものは雌です。

   
             <シジュウカラ>

シジュウカラ…スズメ大の小鳥。頭頂部が黒く、喉から腹にかけて黒く、太い帯状の線が目立つ。
 名の由来は、シジュウカラカラと鳴く鳴き声といわれる。
 繁殖によく巣箱を利用する。

・また、このシジュウカラに似ているが、胸が茶褐色でとても綺麗な小鳥を見た方があると思います。
 この鳥は、よくおみくじを運ぶ姿で知られるヤマガラです。
   
             <ヤマガラ>


・これらの鳥は、カラ類と呼ばれています。カラ類には、この他にヒガラ、コガラ、ハシブトガラがいます。ちょっと種類は離れますが、ゴジュウカラというカラ類もいます。
 これらの内、街中や低地の里山で見られるのは、シジュウカラとヤマガラです。他の種類は、高原から山地です。
 ハシブトガラは北海道です。ただ、めったにないことですが時にはヒガラやコガラが、低地で見られる場合もあります。

   
             <ヒガラ>

   
             <コガラ>

   
             <ゴジュウカラ>

・車に気を付けながらちょっと上を向いてみましょう。きっと皆さんのお近くでも、樹上や電線で鳴いているカラ類の姿が見られることでしょう。
参考漢字名> シジュウカラ→四十雀。ヤマガラ→山雀。ヒガラ→日雀。コガラ→小雀。ハシブトガラ→嘴太雀。ゴジュウカラ→五十雀と書く。

 2007
 4. 18

▼朝刊の一面は、伊藤長崎市長の狙撃と米バージニア工科大学の乱射事件でいっぱいです。いつの間にかアメリカは勿論ですが、日本にも銃社会が私達の身の回りにやってきているのですね。

 『アオギリを永遠に』
◎米国では約2億2千丁以上の銃が出回っているという。それだけに銃による犠牲者も10万人あたり4人と飛びぬけて多い。日本では、米国に比べると10万人あたり0.02人であるが、銃に絡む事件はどんどん増える一方です。
・伊藤長崎市長は、90年1月に狙撃され重症をおった本島市長の次の市長で、オランダ・ハーグの国際司法裁判所大法廷に立ち「核兵器使用は国際法に違反している」と証言しました。これは世界平和の推進の歴史に残る発言でした。
・暗殺といえば、60年代の浅沼稲次郎社会党委員長とケネディ大統領の事件が、当時10代半ばでした私の記憶に鮮烈なものを与えていたのは確かでした。その後も、このような不法な事件が日本は勿論、世界の各地で続いていることは本当に残念なことです。


 ◆参考…
 浅沼稲次郎社会党委員長刺殺
      1960年10月 日比谷公園
 ケネディ大統領狙撃
    1963年11月 死亡
 キング牧師狙撃
     1968年 4月 死亡
 ジョン・レノン狙撃
     1980年12月 死亡
 本島長崎市長狙撃
     1990年 1月 重症
 そして伊藤長崎市長狙撃
     2007年 4月 死亡


 ・狙撃後、6時間あまりで亡くなった伊藤長崎市長のご冥福を祈るとともに永久なる世界平和の実現を願います。

※伊藤長崎市長の平和を願う意志を祈念しまして、同じ被爆地である広島の平和公園内に生き抜いている「被爆アオギリ」の写真を下に貼り付けておきます。
    合掌!

       
     被爆アオギリ 広島平和公園にて

 2007
 4. 23

◎原発ごみ処分場で揺れた高知県東洋町長選は、処分場誘致派の前町長を破り、反対派候補者が制しました。産業がなく衰退一方の町政に大きな経済効果をもたらす国の働きに断固として「ノー」を突きつけた町民の判断にほっとした気がしました。
昨日4月22日は、「アースデー」でした。ちなみに今年のアースデーのテーマは、「日本の核問題」です。勿論、この東洋町を騒がした『高レベル放射性廃棄物最終処分場の問題』も3つの大きな問題のうちの一つです。いつもの便りです。

 『今年の雑草は、手ごわいです!』
◎印西の結縁寺在住N氏の自然農畑を訪れた際に聞いた言葉です。‥冬場に蛇が活動していたり、花が早かったりと今冬は雪も降らずの暖冬でした。そのため、本来冬枯れして消えてしまったり、活動を停止したりするはずの草達が(元気に)残ってしまったそうです。・その中でも特にはびこってしまい、その成長の勢いがすごく、簡単に退治できない種類があり困っているといっていました。
 早速、特に手ごわい2種を探して抜いて見せてくれたので。持って行った図鑑(全農協出版の帰化植物写真図鑑)を元に調べてみました。
 一つはベンケイソウ科のマンネングサ(コモチマンネングサかメキシコマンネングサ、まだ数センチと小さい為もう少し大きくならないとわからなかった)、もう一つはフウロソウ科のアメリカフウロでした。
・写真を撮って図鑑で調べたりして、はびこり方や葉の形を覚える事ができました。N氏の畑を訪れたのが3月末でしたが、その後この2種が気になり普段も歩いている時、道端や畑に目が行ってしまいます。特にアメリカフウロは、農道だけではなく、駅前の歩道やビル街の道端のコンクリートのすき間などにもしっかりとはびこっているのをよく見ます。まさに荒草と言われる雑草の生命力を感じます。でも、この生命力が除草剤を初め、農薬を使用しないN氏の畑仕事の量を確実に増やしているのには困りものです。でも、これも温暖化との関わりでのことなのです。きっと皆さんの普段歩いている道端や庭の隅などにあると思います。探してみませんか。


・なお、このN氏の自然農の畑には、5月27日の散策会の午後訪問する予定です。お時間の取れる方ご一緒しませんか。


※この困った雑草の内、はっきり特定できたアメリカフウロの写真を下に掲載しました。
 花期は、5月から6月ですが、もう咲いている所もあるかも知れません。(今回の写真は、葉っぱのみです)

   
    アメリカフウロ 撮影:印西市木下

アメリカフウロ…フウロソウ科の北アメリカ原産の越年生草本。
 太平洋諸島やアジアに帰化している。
 茎は基部からよく分枝し高さ40センチほどになる。
 春に直径五ミリほどの淡紅色の花を数個つける。
 現在は、東北地方以南に広く発生するようになった。西南暖地では麦畑や冬野菜畑に発生して問題になる。(前出の帰化植物図鑑による)


 2007
 4. 26

◎今日、4月26日は、「リメンバー・チュルノブイリ・デー」です。1986(昭和61)年、旧ソ連ウクライナ共和国チェルノブイリ原子力発電所で大爆発事故(史上最悪の事故)が発生。多数の死傷者が出、欧州諸国及び世界各地へ放射能汚染をもたらしました。いまだに、この事故により呼吸器の癌等で多くの人が苦しんでいます。
日本でも、この数日北陸電力や東京電力の臨界事故隠蔽の実態がマスコミを賑わせています。
隠蔽の理由は、どれも原発の安全に対する国民の不安と抗議を考えてしまったということでしたが、国民の安全を考えるのならこそ、きちっとしなければなりませんよね。
 昔、TVで政治評論家竹村健一氏がパイプをふかしながら、人間でもほんの僅か放射能を出している。原発の危険性は、それと同じくらいのものだと豪語していたのを私ははっきり記憶しています。もっとも竹村氏は、覚えているのだろうか。 いつもの「谷津田だより」です。

  『鮮やかな紅色が目に映えます』
◎新緑が綺麗な時季となりました。クマシデやイヌシデの柔らかな黄緑色、欅や榎の芽生えが目に優しく、緑道や公園の散歩が気持ちよいですね。
・ふと民家の生垣に目をやると鮮やかな紅色が輝いていました。今の時期、新芽と新葉が鮮やかな紅色に色づくバラ科のカナメモチでした。
  アカメモチ(赤芽モチ)ともいわれるこの種は、春の若葉の美しさと刈り込みに強いので民家の生垣によく植えられます。・細かに刈り込めば、赤い新葉が次々に出て、長く楽しめるといいます。


 今の時期、花粉も大分おさまったようですので、街中を散歩しませんか。きっと貴方なりの色々な楽しみが見つかりますよ。

   

※写真は、カナメモチの花です。とても小さく、まわりの鮮やかな葉のために気がつかない人もあるかもしれないほど、楚々と咲いていました。

カナメモチ…バラ科カナメモチ属の常緑小高木。木の高さは、(本来)10メートル位になる。春、新芽と新葉が紅色に色づく。花は、白く5月から6月に小さく泡立つように咲く。最近は、葉がやや大きいレッド・ロビン(セイヨウカナメモチ)が多くなっているそうです。


 2007
 4. 30

◎視聴率最低のスタートで始まったNHK朝ドラ「どんど晴れ」ですが、このゴールデンウイークに巻き返しを図っているようですね。それは、韓流ブームを狙い韓国スターのリュ・シウォンが登場するのです。盛岡の老舗旅館加賀美屋に韓国スターとして宿泊という設定です。台詞は全て日本語でやっています。連休中、お出かけの方も多いと思いますが、家でのんびり過ごす方、たまには朝ドラ見てみませんか。リュ・シウォンの流暢な日本がいいですよ。(朝ドラといっても、朝だけでなく、昼も夜もやっています)。いつもの便りです。

 『新緑が気持ちいいですよ』
◎このところ、里山を散策する人が増えました。連休中だからでしょうか、散策する人が多いように感じました。・下手賀川堤は、釣り人の姿がいっぱいでした。
 また、木下街道の下を流れる亀成川にも家族連れの姿が何組か見られました。のんびり釣り糸をたらしたり、水鳥の姿を探している姿は、デズニーランドやデズニーシーに負けない楽しい思い出ができることでしょう。
・谷津田は、今新緑と野草がいいですよ。特に斜面林のコナラやクヌギ、イヌシデなどの淡い緑の新葉が美しいです。また、林の中段を飾るウワミズザクラの白い花も綺麗です。
・NT地区から流れる浦部川に沿って歩くと、川べりに黄色や白、青など色とりどりの花が見られました。1メートル近くもある菜の花そっくりの花は、アブラナ科のハルザキヤマガラシ、やはり花が黄色で葉に棘がたくさんあるのは、ハルノノゲシ。
 地面の低い所を占拠している薄いブルーの花は、オオイヌノフグリやタチイヌノフグリ、花がもっと小さいものは、キュウリグサです。


・途中、一本だけ川面を背景にピンクが目立つ野草を見つけました。茎にひれがあるのが目立つキク科ヒレアザミ属のヒレアザミでした。早速、川を背景に写真を撮り先に進みました。
・連休中、お時間がありましたら、皆さんもお近くのフィールドを散策しませんか。きっと新しい発見があるかも知れません。
  写真は、川面を背景に撮影したヒレアザミ。
   
茎のひれが目立つヒレアザミ 隣に生えている黄花は、ハルザキヤマガラシ

ヒレアザミ…キク科ヒレアザミ属の越年草。ユーラシア大陸原産で、日本には古い時代に大陸から渡ってきたと考えられているという。花色は、紅紫色。まれに白色。茎の高さは、1メートル程度。

 2007
 5. 6

◎高速道路も新幹線もそして、成田も大混雑だったようですね。皆さんは、連休を如何お過ごしでしたか。
 山古志村で都会から訪れた親子が田植えをしている写真が新聞に出ていました。地震からの復興を応援する意味があるのでしょうね。これも良い活動かと思いますが、千葉NTにある谷津田も手が足りず、この連休に息子達が手伝いに来てやっと田植えができている状態のところが多いという。
 TDKやTDSに行っても思い出ができるのでしょうが、田植えもそれに負けない思い出作りができることでしょう。
 手伝って欲しい人と手伝いたい人はいるのですが、それらをコーディネートするシステム作りが遅れているのですね。もっともどんなことでも、これが一番難しいのでしょうが。いつもの便りです。(今回は、少し長くなってしまいました)

 『山野草が消えてしまいそう』
◎家の近くの公園を歩いていたら、ふと一輪の黄色い花が目に止まりました。今では珍しくなってしまったキンランでした。・千葉NTでも最近は野生の山野草が本当に少なくなってしまいました。
 ジジババと呼ばれているシュンランや、幾重にも重なって咲く花の姿が十二単を連想することから名がついたジュウニヒトエ。これらも見られる場所が減ってしまいました。ギンランに至っては、めったに見られなくなりました。
・先日は、農家のブロック塀の内側に咲くクマガイソウの花を見て、子供の頃自宅の庭に多数咲いていたことを思い出し、懐かしい気持ちになりました。
 源平合戦で平敦盛を討った熊谷直実の名をとったというこの花は、ずっと心に残る一つでした。今ではこのクマガイソウもそうですが、自然の中で殆ど見られなくなってしまった野草がどんどん増えています。
・オキナグサもやはり、自然の中ではめったに見られなくなった野草の一つです。
 この連休に高原に行って来ました。唐松林の脇の丘に三角のとんがり屋根の小さな小屋がありました。そのとんがり部分には、鐘がぶら下がっていました。そういえば、ちょっとチャペル風にも見えました。元々は羊達の小屋だったというこの建物の1階を改装して、今は素敵な高原喫茶店になっていました。
・挽きたてのコーヒーの香りに引かれて訪れたこの店の窓下にオキナグサが一輪生えていました。たった一輪でしたが、その存在感は名前の通り回りを圧倒しているように感じました。マスターに聞くと、知り合いから苗を一昨年もらい窓下にそっと植えておいたそうです。丁度、この場所が生育にあっているようで、今年は随分花が咲きましたと話してくれました。
・クマガイソウにしても、このオキナグサにしても、開発等による環境変化に適応できず生育場所が減少してしまっているそうです。



クマガイソウ(熊谷草)…ラン科アツモリソウ属の多年草。山野の樹林や竹林の下に群生することが多い。扇形の大きな葉が特徴、花は大形で袋状の唇弁に紅紫色の模様がある。名の由来は、文中の通り。


 農家のブロック塀の内側にこっそりと
   咲いていたクマガイソウ

   

オキナグサ(翁草)…キンポウゲ科オキナグサ属の多年草。 山野の日当たりのよい草地などに生える。花は花弁はなく、萼片が花弁のように見える。花の跡が白い羽毛の塊のような実になる。この毛を翁の頭髪に見立て名がついた。

 高原の喫茶店の窓下に一輪
   楚々として咲いてたオキナグサ

   


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