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 2005
 9.21

スーパーには、お彼岸用の仏花とおはぎが並んでいた。明後日は中日ですね。暑さ寒さも彼岸までといいますが、残暑のほうはどうなのでしょう。いつもの便りです。

◎『環境フェスタへお誘い』
 10月23日に印西市の環境フェスタが行われます。今年もテント一張を頂きドングリ工作とミニ観察会をやります。フリーマーケットも20店舗以上でますし、その他諸々のイベントもあります。お時間がありましたら冷やかしに来ませんか。勿論ドングリ工作のスタッフや観察会のスタッフとしての参加も大歓迎です。


◆「よかっぺ夢祭り『環境フェスタ』へようこそ!」
 ・日時 10月23日(日)午前10時から午後3時
      雨天中止
 ・場所 印西市文化ホール駐車場
      (印西市役所の前)
 ・内容 ゴミリサイクルに関する展示と
      イベントコーナー
      ストップ温暖化に関するコーナー
      自然に関するコーナー
     (私のイベントのテントは、ここ。)
※他にフリーマーケットや模擬店などたくさんありますよ。
※ゴミリサイクル堆肥の配布や家電製品の解体実演、卵の試食などありますよ。

 2005
 9.25

台風17号がどうやら本州に上陸せずに去っていきました。そういえば昨年は台風の当たり年でしたね。森のドングリが台風で皆落ちてしまいそれを餌とするクマ(ツキノワグマ)が人里に多く出てきて大きな問題になっていました。今年は、大丈夫でしょうか。

◎『大砲どんぐりって?』
 台風の影響の残る風の中、ドングリ拾いに出かけました。印西で今の時期に、落ちているのは「マテバシイ」といって、約2センチ位の大きく硬いドングリです。このドングリは殻が固く虫が付かないのでドングリ工作では、笛作りに最適です。10月の環境フェアでのドングリコーナーで使うので拾い集めていたのです。
 椎科のドングリは、あくが少なく食用に適します。特に美味なのが「スダジイ」の実です。これは「しいの実」と呼ばれ生でも炒ってでもとてもおいしいです。皆さんも食べた経験があるのではないでしょうか。マテバシイもあくが少なくおいしいようです。


 スダジイの実の形がちょうど小銃の弾のような形で、これと比べて大きくやはり弾の形をしているマテバシイの実を大砲に見立てて「大砲どんぐり」と呼ぶようです。
マテバシイ…ブナ科マテバシイ科の常緑高木  どんぐりは、日本最大で食べられる。名前の由来は、マテガイに似ている椎だからとか色々言われているが、よく分かっていないようです。ちなみに印西のU公園の樹木プレートには、「待てばおいしくなる。まてばおいしい。→まてばしい」のような事が書いてあったと思います。これも面白いですね。

 皆さんにお願い
・マテバシイ以外のどんぐりがそろそろ落ちる時期となります。マテバシイより小さいもの、特にスダジイ(しいのみ)とか、樫や楢、くぬぎなどの実が落ちているところを見ましたら教えてください。
 採りに行く関係で千葉ニュータウン駅の市街地及び公園の周辺でお願いします。

2005.10.2
昨日10月1日は、「衣替え」でしたが、また気温が真夏に戻ってしまったようです。全く最近の気候はどうなっているのでしょう。いつもの便りです。

◎『ひさびさの銀杏羽(いちょうばね)を見た』
 印西市戸神にある防災調整池は知る人ぞ知るオシドリの飛来地でした。「・・・でした。」と過去形で書いたのは、昨年は11月に数羽見たきり見られなかったからです(もっとも、他の方が見たかどうかは、不明ですが)。
 数年前には冬場ならいつでも10羽程度見られたのです。3月の移動の時期には80から90羽も見られたときもありました。しかし、この1、2年の調整池まわりの大きな環境の変化によると思われるのですが、めっきりオシドリの姿が見られなくなりました。


昨年末にも市外からやってきたバードウォチャーがせっかく来たのにとぼやいていたことを思い出します。
 そのオシドリが今日、2羽ですが調整池に飛来していました。久々の姿です。早くも冬羽に変わり、例の銀杏羽を持った派手派手の姿でした。 しかし、今年の飛来がこれからどうなるのかが心配です。

オシドリ…カモ科の水鳥。オスは銀杏羽と呼ばれる帆のような橙色の羽を持つ。オシドリ夫婦の言葉にもなっている鳥。千葉県には秋から春にかけてやってくる。どんぐりを好んで食べ、夜は、木の上で寝る。木から落ちないようにカモ科には珍しく鋭い爪がある。 千葉県レッドデーターブックカテゴリーB重要保護生物に指定されている。

 2005
 10.9

 10月10日の体育の日というと、以前はあちこちで学校やら町会の運動会でしたが、今はどこも終わっているようです。ただ、朝から花火が上がっていましたので秋祭りがあったようです。

◎『呼吸の仕方も色々ですね。カニもリサイクル』
 昨日、久々に谷津干潟の干潟に下りました。「谷津干潟の干潟って?何」と思われる方も多いと思います。習志野市にある谷津干潟は、純然たる海なのですが、周りをすべて埋め立てられ住居地等になっており、僅かに2本の細い川で東京湾につながり潮の干満がある場所です。ラムサール条約に登録されていることや干潟に深いところがあることなどから普段、干潟部分に直接下りることはできません。国により管理されている干潟部分に下りてきたということです。
 ○干潟には、葦が生え砂地は、潮が満ちると見えなくなります。丁度潮が引いており長靴でおりてきました。生きもの達がいっぱい見られました。まず多いのは、葦原や砂地を元気に歩き回っているアシハラガニです。他にクロベンケイガニや砂ダンゴを作る小さなコメツキガニやチゴガ二の姿、体の赤いベンケイガニも2匹見られました。
 そのほかホソウミニナなどの巻貝、砂の中に暮らすミミズに似ているゴカイもいました。ただ、お目当ての一つであったトビハゼ(有明海のムツゴロウを小さくしたようなハゼ科の魚)の姿は、潮の加減か気温のせいか近くには見られませんでした。


アオサという海藻が異常に増え、堆積腐敗している様子も確かめてきました。アオサの繁茂は、すでに大きな問題になっています。
●ところでカニ達の呼吸の仕方ですが、普通魚達と同じように、吸水口から水を取り入れ、水に溶けた酸素をえらで体の中に取り込み、口の上のほうにある出水口から体外に出して呼吸をしています。
 ところが、クロベンケイガニはちょっと変わった呼吸法をするという。殆ど水に入らずに陸上生活をするこのクロベンケイガニやアカテガニなどは、出水口から出てきた水を網目構造の「頬」の上を流れ落ち、又給水口から再び体内に取り入れる。頬を流れる時に空気中の酸素が水に溶け込むのだそうです。
 つまり水の再利用・リサイクルシステムを行なっているのです。このような方法で少ない水をうまく利用して、水の中でなくても平気で生活しているという。ただ、脱皮の時と産卵時は水がなければ出来ません。

クロベンケイガニ…イワガ二科のカニ。甲幅3.5センチ。河口、内湾のヨシ原などにすむ。水には入らない水際生活者。気が荒い。雑食性。


 2005
 10.18

昨日から、雨模様。昨日の散策会も中止でした。そういえば、印西市浦部の秋の例大祭の神楽はどうだったのでしょうか。行かれた方おられましたら教えて下さい。

『カモがやってきました』
◎千葉NT中央駅の南に広がる戸神防災調整池に冬鳥のカモが飛来しています。
10/2付けのたよりに書いたオシドリは、その後見られません。大きな浮き輪のようなボートを身につけた釣り人が池に入っていたせいか(それとも、移動の途中だったのかもしれません)、居なくなってしまいました。そのかわりという訳ではありませんが、現在3種類のカモが大陸から渡ってきております。体の小さなコガモ(およそ、100羽)、頭が緑色の体の大きいマガモ(2羽)、それとこれも体の大きいオナガガモ(5羽程度)です。


 コガモとオナガガモは、まだ冬羽(雄の羽が美しくなる)にはなっていませんのでオスメスとも地味です。又、渡りではありませんが、カルガモが50羽以上見られます。特にコガモは数が多く、調整池を横断している大橋の上からでもよく見えます。これからは、冬鳥が面白いです。
 皆さんの近くにもきっとカモ達が飛来していると思います。カモ以外でもよいので何か冬鳥に関して情報があれば連絡下さい。

コガモ…カモ科の小型の水鳥。雄の冬羽は、頭部が栗色と緑で美しい。少数は本州の山地や北海道の湖沼で繁殖するが、大部分は冬鳥として渡来する。戸神の調整池に今年の1月には、最大で500羽が確認されている。

 2005
 10.24

 10月20日は、リサイクルの日でした。10は、ひとまわり。20は、ふたまわりの語呂合わせです。もう、使い捨て時代は終わりですよね。リサイクル(再利用)やリユース(再使用)が大事になります。

◎『もったいない蔵(ぞう)』づくり
 昨日は、印西市の環境フェスタが行なわれました。久しぶりの好天のもと、文化ホールの駐車場を会場に生ゴミから作られた肥料の配布あり。ソーラーパネルや本物の風力発電のプロペラも展示してありました。そのほか環境に関する各種の展示やイベントがありました。
 私のテントでは、昨年から始まったどんぐり工作が行なわれました。子供だけで、或いはお母さんと一緒にとか、おじいちゃんと一緒に懸命にどんぐり笛を作っている子、友達同志でどんぐりやじろべえに挑戦している子もありました。案外、子供達より一緒に来ている大人や支援スタッフの方が真剣に作っているみたいでした。
 今回は、どんぐりのほかに「ツバキの実」も材料に持ち込みました。そのツバキの実を使って作っていたのが「もったいない蔵(ぞう)」です。 
 ケニヤの副環境相マータイさんが、日本の文化から取り入れ、世界に発信している「もったいない・MOTTAINAI]精神を取り入れた「もったいない小僧」作りも、子供達は面白がって取り組んでくれました。
  TVの脇や洗面台の上におき、「つけっぱなしは、もったいないぞう」、「流しっぱなしは、もったいないぞう」と大きな目玉でにらんでいる環境監視小僧です。 10時〜3時までの時間でしたが、スタッフ一同多くの子供達から元気をもらったようでした。




  


◆「もったいない精神」は、持続可能な社会の構築にはなくてはならないものです。
 「もったいない」とは、単にものを使い惜しむのではなく、ものの持つ本来の値打ちや役割に着目して、無駄にすることなく、それを生かしていく言葉だそうです。

 2005
 10.30

イスラムの国々では、今ラマダンに入っているという。日没まで断食し、その後食事をするという。もっとも、妊婦、子供、兵士は例外という。日本の食糧全体量の4分の1は、不要部分とか残菜として捨てられると聞いた。「日本もミニラマダンをしてもいいのになあ」と思った。

◎『冬鳥がやってきました』
 冬鳥とは、秋に日本に越冬のため北の国からやって来て、春にまた北の国に帰っていく鳥たちをいいます。今日は、そのうち2種類を紹介いたします。

タヒバリは、セキレイ科の鳥でスズメより少し大きい位です。
 この鳥も冬鳥として全国に渡来し、河原や農耕地、空き地などで見られる。全体に褐色で胸に縦班がある。
 ピッ、ピッと鳴いて地上を歩き回っている。(ニュータウン中央駅の北側の空き地(草地)でよく見られます)

 名前の由来は、ヒバリに似た色彩で、刈り入れ後の田んぼなどに多く見られることから。


   

ジョウビタキは、スズメ位の大きさで、雄は灰白色の頭と黒い顔。橙色の胸という派手な彩の鳥。とまっている時に尾羽を振って、ヒッ、ヒッ、クワッ、クワッと鳴く。市街地の庭や公園にも来るので、見る機会はあると思う。もうしばらくすると数がふえると思うので見れるでしょう。和名は、尉鶲(じょうびたき)と書く。「尉」は、老人を意味し、頭部の色を銀髪に例えたのでしょう。

 2005
 11.7

今日は、「知恵の日」という。一年中何かの記念日があるのですね。朝日新聞社が、昭和63年に「現代用語辞典・知恵蔵」を発刊した日を記念したものという。TVでは、トレビアの泉等という番組もあるが、結構無駄かなあと思う知識にも味はあるようです。

◎『ユリノキってどんな木!』
 そういえば、八千代中央駅前にゆりのき台という地区があります。また、先日は、新松戸を歩いていたら「栃の木通り」なんてストリートがありました。どれも街路樹などの名前によるのでしょう。
 私の住む団地にも、ユリノキが多く植栽されている。今、葉が紅葉し落ち始めている。その一枚を手に取ると実に面白い形をしている。まるで半纏(はんてん)そっくりなのです。あのお祭りとか職人が着る衣服です。
 このハンテンに似た葉を持つ樹木の名は、「ユリノキ」といいます。名は、春にユリのような花を咲かせるというところからきているようです。
でも、ユリというよりチューリップに似ているので英名ではtulip treeというそうです。 北アメリカ原産、昔先住民がカヌーを作ったといわれているこの種は、明治初年に日本に導入されたそうです。
 明治23年、大正天皇が皇太子の頃に小石川植物園を訪ね、そこにある日本最古のユリノキ種の木を見て、「ユリノキ」と命名されたという。今でも植物園に行けばその命名したという木を見られます。
 5月から6月にかけて、直径5〜6センチで結構大きいのですが、色的にあまり目立たないことと、高い梢の上に咲くので気づかれないことが多いのです。果実は扁平で多数集まり、落葉後も形が残ります。



   

 街路樹で葉の形がプラタナスに似ていて黄色に色づいた葉が落ちていたらユリノキかも知れませんね。
 そんな時、ほんのちょっとだけ立ち止まって落ち葉を手にとって見ませんか。無駄知識が一つ増やせますよ。

ユリノキ…モクレン科ユリノキ属の木。別名をハンテンボク、チューリップノキ。北米東部原産で落葉高木、花期は5月。
 公園や街路・緑地修景樹に利用。名前のいわれは、本文参照。


 2005
 11.12

◎『キクイモって?』
 先日久しぶりにいつもフィールドにしている谷津田に出かけた。ほぼ、1ヶ月ぶりだ。そういえば、谷津の中央を流れる川の土手の様子が一変していた。今は、カヤ(ススキ、オギ、アシなど)が一斉に穂を出し風にそよいでいた。前回来た時には、この辺りはヒマワリの花びらのように黄色がきれいで、身の丈より大きなキク科の野草が一帯を占拠していたところだ。
 このキク科の野草が、「キクイモ」だ。まだ、ほんの数輪が花をつけていた。このキク科の野草は、目立つ割に名前を知っている人は案外少ないようだ。高さが2メートルにもなる大型多年草のキクイモは、名前の通りに地下の茎に芋(いも)ができるのだ。
 江戸時代に渡来したこの種は、戦後の食糧難時代には広く栽培され、芋(塊茎)を煮物や味噌漬けに用いたという。食糧難が去った後は、忘れられた存在となった。しかし、その後も雑草としてたくましく繁殖し続けているのだ。
 特別、珍しくもなく、セイタカアワダチソウのように嫌われもしない元救荒植物であった「キクイモ」を私は、なんとなく好きだ。


   

キクイモ…キク科ヒマワリ属の帰化植物。北アメリカ原産で、ほぼ全国に帰化。名は、花がキクのように美しい芋の意味。


※映像を見たい方は、下記のサイトをどうぞ。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kikuimo.html


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