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2004
11.27

 『アサリを食べていたら、カニが入っていた』なんてことありませんか?
 小学校の総合的な学習でアサリによる浄化実験をやろうと思い、近くのスーパーでアサリを購入したところ、小さなカニが貝の中から出てきました。

 そういえば、以前、「アサリってカニを食べるんですか?」と聞いた人がいました。貝の中にカニがいれば食べられたんだと思って当然ですよね。実は、このカニは、アサリの貝の中で一生を暮らすカニなのです。

オオシロピンノ…カクレガニ科のカニ。雌は甲幅10ミリ程度、雄は甲幅3ミリ程。雌は、甲羅は柔らかく殆ど色素も無く、一生をアサリ、カキなどの貝の中で過ごしています。
 図鑑には、共生と出ていましたが、オオシロピンノにとっては、隠れ家を提供してもらっているが、貝にとっては別にありがたくもなく迷惑でもないといったところでしょう。


  今度、アサリの酒蒸や味噌汁を食べる時は、気をつけてみてください。もしかしたら、いるかも?

   

2004
12.10

◎映画『草の乱』を見て
  私の野鳥観察は、高原から始まりました。20年くらい前には、夏や冬そして連休というと山を歩いていました。そんな時に出会った碑が、この神山征二郎監督の映画「草の乱」で取り上げられた秩父困民党の群像碑でした。佐久盆地を南北に流れる千曲川の中流岸辺近くにその碑は建っていました。
 明治政府のデフレ政策に苦しむ秩父の養蚕を営む農民が立ち上がり秩父困民党が生まれたのでした。自由党(総理板垣退助)の名のもとに始まった決起も暴徒の一揆として決着がついてしまい暴徒暴漢として裁かれたのでした。


その後、遺族や恩赦で出獄した人たちにより、困民党について事実を忠実に見直そうという運動が起こり、その結果として群像碑も作ることができたのでした。
 時の内務卿山県有朋は、朝鮮半島に勢力拡大を意図し、松方正義は、デフレ政策をとったのでした。松方大蔵卿は、人民が生活苦であえいでいるのは、哀れであるが、国家財政のためなら我慢するのもやむを得ないという趣旨の事を述べている。なんだか、今の時代に似ていませんか。
12月17日までやっていますよ。よければ見てください。
 ※ テアトル池袋・主演:緒方直人

2004
12.16

今日も、ぽかぽか陽気でした。水戸では、もう梅が咲いたとTVで放映していました。印西の谷津田でも春の野草が小さな花をつけています。・・・?確か冬至はまだですよね。やはり気候が変ですね。

◎印西の浦部谷津を流れる水路には、まだサケの姿は、見られません。今年はサケの遡上は無理かもしれません。今日、千葉市にある実家に行ったところ、玄関に置いてある水槽の中のカメが元気に動いていました。姉に聞くと気温が高いと動き出すとの事でした。
 そういえば、浦幡公園や戸神調整池でも暖かい時には、今でもカメたちが水面から突き出た倒木や護岸のコンクリートの上で日向ぼっこをしているのが見られます。


カメって冬眠する動物ですよね。室内飼育では、冬眠しない個体が多いとは思いますが、野外では冬眠するもので
すよね。これも春と間違えて咲き出した野草と同じなんでしょうか?

ミシシッピーアカミミガメ…印西の池沼で見られるカメは、この種が多いと思う。ペットショップで売られている小さなミドリガメの成長した姿がこれです。顔の横に赤い模様がある。名前の通りアメリカ原産です。公園の池などでは、後先を考えない人によって放されたこの種が勢力を拡大中で、日本在来種の亀を追いやっています。
※カメさんの姿を見たい方は、 yahoo! JAPANで「ミシシッピーアカミミガメ」で検索してみてください


2004
12.20

明日は冬至ですね。そういえば、スーパーには柚子とカボチャが山積みになって売っていました。日暮れも本当に早くなり、一日があっという間に終わるような気がします。

◎武西の里山を訪れて
 印西市武西地区には、県の無形文化財「六座念仏の称念仏踊り」が伝承されている。この念仏踊りは、本来お寺の行事であったものが、庶民に伝承されているもので、農耕と仏教の結びつきを表すものだったということです。 2月に行なわれる天道念仏が、毎年公開されていると聞き、いつもの観察会に組み入れたく、保存会の会長さん宅に伺いました。
 ニュータウン地区から斜面林の切りとおしを抜けると武西の集落が開けています。いくらか水のたまった田には、セキレイ類が数羽元気に歩きまわっていました。藪の中には、ウグイスとアオジの声がします。


ふと、遠くから、「ピューイ・ピューイ」と声がします。姿は、見られませんでしたが、ノスリです。

『残念ながら、今年は無理!!』
 保存会の会長さんの話では、念仏踊りのメンバーが皆高齢であり、今年の公開は無理とのことであった。まだ、正式に決めたわけではないが、やっぱり、無理でしょうね。もし、実施できるようなら、また皆さんにお知らせします。

武西六座念仏の称念仏踊り…六座とは、6つの念仏行事(鉦起こし・天道・春の彼岸・虫送り・アレヨケ・秋の彼岸・鉦伏せ)を意味するほか、六経文を指しているといわれている。
 昭和39年、県の無形文化財に指定。
※また、一つ無形文化財が、消えていくかもしれません。


2004
12.28

明日の天気予報は、雪のマークである。本当かなあ。
 そういえば、今日も冷えましたね。千葉の実家の玄関に置いてある水槽の中にはクサガメ(注1)が1匹いる。今日ぐらい冷えると手も足もひっこみ、僅かに首を出しているだけだ。

 『カメって冬眠するんですよね』
◎飼育されているカメは、冬眠しないものがあると聞いたが、団地近くの公園の池のカメたちも冬眠していないみたいです。昨日の午後、池のデッキから見ると3匹ものアカミミガメ(注2)が日向ぼっこをしていました。冬になれば、ヘビやカメは冬眠するに決まっていると思っていましたがそうでもないんでしょうか。皆さんのお近くに池がありましたら脇を通った時に一寸見てください。


もしかしたら日向ぼっこガメが見られるかもしれません。見つけましたら教えて下さい。

◆注1 クサガメ…日本在来の種。本州、四国、九州等に生息。
体色は茶褐色、側頭部に黄色のストライプがある。名の由来は、危険を感じると臭い臭いを出す、いわゆる「臭亀」である。印西にもいるがやや少ない。

◆注2 アカミミガメ…正確には、ミシシッピアカミミガメという。帰化種であり、本州、四国、九州、沖縄に定着。都市部の公園にも沢山いる。子ガメは、ミドリガメといって売られている。印西の公園の調整池のカメもペットが捨てられたものであろう。印西で見られる種は、ほとんどがこの種。

2005
1. 7

◎今年になり、初めて谷津田に出かけた。初谷津田です。
 戸神谷津は、ひっそりとしていて誠に穏やかな静寂がありました。たまに犬の散歩の人に会うだけでした。北総線の北側の浦部谷津は、河川改修の重機や車が慌しく動いており冬鳥達もなにか落ち着かない感じでした。 川には、やはりサケの姿はありませんでした。



◆『サケ遡上見学会』は、この分では、遡上の可能性は薄いように思いますので中止します。また、今度の冬に期待をしたいと思います。

2005
1.11

 今日の日差しは、春のようですね。日だまりには、ヒメオドリコソウの可憐な小さな赤い花が咲いていましたし、住宅地の生け垣を超えてちらほら花をつけた紅梅が張り出していました。

◎『ハクチョウは、本埜村だけじゃない!』
 昨日、探鳥会に参加していた女性が、「本埜のハクチョウが、1000羽を超えたと言っていた」。確かにものすごく多く飛来しているようです。 数は、少ないですが、このニュータウンには、本埜村以外にもハクチョウはいます。2カ所、紹介します。


◆清水口防災調整池(白井市)…西白井駅から北西に1000メートル位(清水口小学校の東側)  1/11現在  オオハクチョウ 7羽  他にかも類多数

◆亀成川(印西市)…発作から亀成青年館辺りまで  種類は、コブハクチョウ数は、私は把握していませんが、5から8くらいか。
 ※コブハクチョウは、日本では、本来の野生種ではない。お買い物のついでや出かけた際にでも、のぞいてみませんか。特に清水口の池は、行きやすいし、必ず見られます。


2005
1.13

 今年は酉年のせいかハクチョウ談義が盛り上がっておりうれしい限りです。
栄町にコハクチョウが飛来していたのは、知りませんでした。KOさん、情報ありがとうございました。機会を見つけて出かけてみようかなと思っています。 さて、ハクチョウが飛来する理由ですが、突き詰めると次の2点だと思います。

1 安全に休める場所である。
2 餌場がある(人が与えるのも含む)。または、餌場が、近くにある。
この2点に加え、繁殖地(コハクチョウは、シベリアも北極圏に近い地方)からの距離でしょう。


つまり、できれるだけ、南には、行きたくない。人や猟銃や野犬の危険の少ないところで、餌がよりたくさんとれる(もらえる)ところとなります。推測ですが、印旛沼は、釣り人や船の出入りや猟銃の危険性があること、そして水面から届く深さに水草が少ないなどが、飛来しない理由かなと思います。もっとも、餌付けができていないのも大きな理由。
 しかし、戦後すぐは、ガン類もずいぶん広範囲に飛来していたようですので、可能性はあるでしょう。
※コハクチョウは、オオハクチョウより小型で耐寒性が落ちるので、オオハクチョウより南の暖かい地方にまで飛来するという。


2005
1.21

昨日は、大寒でした。今日の朝の北風の冷たさは、まさに言葉通りですね。
お互いに風邪に気をつけましょう。
 いつものたよりです。

◎今日、印西生まれ印西育ちという人と話をする機会がありました。
 今の時季に見られる野鳥の話をしていたら、地元で「ひん、かっか」と呼ぶ鳥と、「ちょうま」と呼ぶ鳥は、何かという話になりました。

 「ひん、かっか」は、鳴き声からジョウビタキとすぐ分かりました。ただ、「ちょうま」が、何かが分かりませんでしたが、どうもツグミのようでした。

 でも、どうして「ちょうま」というか分かりません。どなたか知っていたら教えて下さい。


   
ツグミ…ヒタキ科の渡り鳥。冬鳥として全国に渡来する。市街地の公園などでも現れ、地上でミミズなどを捕らえて食べる。そのほか木の実も食べる。数歩跳ね歩いて立ち止まるという動作を繰り返すのが特徴。



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