イタイ・・・
頭がイタイ・・・
アツイ・・・
体中がアツイ・・・

まるで体中に剣が刺さったような感覚
まるでドラゴンの灼熱の息吹を浴びたような感覚　　
それと同時に見覚えのある風景が浮かんだ
ここは確か俺の始まりの地・・・
あの日全てを失い、世界に絶望した
あの紅い空、死の臭いは今でも鮮明に覚えている
その風景も徐々に霞んでいき最後には消えた、同時に大事な何かを失った
それは失ってはいけない何か・・・
俺の全てであり、原点だった記憶は薄いガラスのように容易に砕け散った・・・　　　


寝覚めは最悪だった
汗はビッショリ喉はカラカラ
「夢か・・・しかしここは？」
見慣れない場所にいた。
自分の部屋でなければ病室でもなかった　
部屋の作りは洋風的な感じだった
体が痛み、起きあがれそうになかった
どうしようかと考えてたらドアが開いた
「目が覚めた・・・？」　
「イシュタル！？ここは一体・・・」
「話は後、朝食ここに置くから食べたらドアを開けて右に進めばある広間に来て・・・」
そう言うと微笑んで部屋から出た
「あいつ、笑うんだ・・・」
不思議と体は痛まなくなり、テーブルに置かれた朝食を食べ、広間に向かうことにした