第63回ピースボート25周年記念プロジェクト
「ヒバクシャ世界一周証言の航海」を終えて
― おりづるプロジェクト ―
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≪ ピース・ボートによる被爆者世界一周証言の旅に参加して・・・。
その五 地中海の国々≫
(森田 隆)
ニューヨークより寄港中のギリシャで船に帰ったその日の夕方の事、船側より乗船客全員に重大な話がありとのことで集合し
― 船の交換 ―
との事!
その話の最中でモナリザ号が姿を現し、港に着岸し、見事な演出だ。
11月02日の夜の事であった。
≪右・写真=内藤達郎さん提供≫ ギリシャにてモナリザ号にかわりました。
バハマ船籍,載貨重量28,891トン、全長 201.2M,速度20.5ノット、建造・1966年
煙突にモナリザが描かれており船内は木造であり、しっとりと落ち着いた雰囲気の客船である
それより三日間全員で船の荷物一切の移転作業、若い乗客男女達の実力が発揮されました。
それまで横浜出港から見た日本青年男女達は、夜遅くまでバーでの騒ぎ、夜中に階段のソファーで見た男女の姿、それまでの船内生活で将来の日本を心配していましたが此の一件で安心し、残りの日程も無事に乗り切りました。
モナリザ号の謎の微笑みは 乗客一同を暖かく包み 以後の航海は順調に送りました。
船が変り 船内の施設が珍しい私達は船内見学に追われました。
モナリザは進路を地中海に入り予定通り進んでいます、三日後 船はマルタのバレッタ港に入港しました。
≪左・写真=内藤達郎さん提供≫ マルタはシチリア島南方にある島で、1814年以降イギリス領でした。
世界遺産も多く ヨーロッパ中から観光客が訪れます。
写真は、青の洞窟です
此処は美しい観光の国です、ピース・ボートの私達は船より 借りきりバスで廻りました、 モスタドーム・・・ ガラス工房・・・ インデイーナ青の洞窟・・
どこも珍しく見事でしたが・・・・・私は仲間の被爆者代表でべネヅエラに飛んだ 渡辺女史の不在が寂しい・・。
船はその夜 出港しました ドラを鳴らし名残を惜しみます・・・・。
翌9日 早くも 次のイタリヤ・バレルモに入港しました、 その昔 此の港はギャング発生の地と言われますが 良く開けた美しい町でした、此処も観光が主でした。
漁船が多く その船首の飾りが珍しく、海の香りが忘れられません・・・・。
順調に船は進み 11日は スペイン・バルセローナに入港です、 私は一月前に訪米の途中に来た町です 懐かしい! 此処でバスでの観光や被爆体験など行いました
偉大な サグラダ・ファミリア聖堂の建築に驚きました・・。
≪右・写真=内藤達郎さん提供≫ サグラダ・ファミリア聖堂。
ガウデイがその生涯を捧げた、バルセロナのシンボル的存在。
1882年に着工し、完成まであと200年はかかるとも言われていたが、現在
は急ピッチで建設が進められている
(執筆日 2009年6月9日)