第63回ピースボート25周年記念プロジェクト
「ヒバクシャ世界一周証言の航海」を終えて
― おりづるプロジェクト ―
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≪ ピース・ボートによる被爆者世界一周証言の旅に参加して・・・。
その四 ニューヨーク国連報告会 ≫
(森田 隆)
ヒバクシャ世界一周証言の船旅 未知の諸国を巡り 楽しい日々に感謝していましたが、チャンスが来ました、
ニューヨーク国連本部の軍縮会議での「ヒバクシャは訴える・・」に参加する四人に選ばれ カナダの節子サーロさん 長崎の中村キクヨさん、吉田勲さん皆船での仲良しです。
通訳の白石カヨさんやピース・ボートの代表 川崎 哲氏とトルコで下船、
空路スペインのバルセローナに飛び二日間、カタルー二ヤ自冶洲での諸行事を行い世界の国々の平和への願い素晴らしい集会でした。
≪左・写真≫ スペインでの交流で
その後、無事 米国ニューヨークに着きました。出迎えの車で国連本部近くのホテルに入り吉田氏と同室です。
夕食は国連日本大使とNGO招待の夕食会です、私は緊張して体がガタガタでした。
翌日は国連登録手続きの為 厳重な審査を受けました、夜は現地の「バッテン会」長崎・広島県人会の歓迎会に招かれ楽しい夕べとなりました。
10月24日国連東西研究所主催シンポジウムに被爆者として出席後、各部で被爆体験を語り平和を訴えました。
国連は世界の国々の首脳が集い諸問題を審議する世界の重要な場所です、私達被爆者は軍縮、核廃絶を真剣に訴えました。
各々個別な場所で演説などを行い、又、国連内のラジオの電波を通じて私は世界の人々にブラジル語で被爆体験を伝え平和の必要と愛の尊さを訴えました。
≪右・写真≫ 森田会長が、ラジオでポルトガル語のスピーチをしている様子です
10月27日国連総会第一委員会サイドイベント「ヒバクシャは核のない世界を求める」節子・サーローさんの演説をヒバクシャ3名が擁立して訴えました。
≪左・写真≫ 国連で被爆者、節子サーローさんがスピーチしている所です。
前方、壇上、左から
吉田勲さん
森田隆会長
中村キクヨさん
節子サーローさん です
翌28日はニューヨーク市の二つの公立と私立の高校を尋ね、国連の核軍縮・平和教育専門家、キャサリン・サリバンさんの指導で4人の被爆者が広島・長崎の被爆体験を語りました。
戦争中、核兵器、原子爆弾の悲惨な結果を知った若い学生達の真剣な態度が解り、平和の尊さをいっそう感じました。
私達は米国での2週間の行事を無事終わり、ギリシャに滞在の船に向かいました。
ニューヨークの空港ではもっとも厳重な検査を受けました。行き先が日本でなくギリシャに向かう我々は危険なテロリストと疑われたのです、やがて疑いは解け私達は船に帰る事が出来ました。
船では私達に代わる4名の代表団が選ばれ、前日、空路ヴェネズエラに出発していました、その一人は渡辺淳子さんでした・・・
ブラジルから参加の二人がそれぞれ代表として選ばれ嬉しいと思いました、彼女の活躍を信じました。
≪右・写真≫ 国連での被爆者の活動を報じた新聞記事です
(執筆日 2009年5月17日)