第63回ピースボート25周年記念プロジェクト
「ヒバクシャ世界一周証言の航海」を終えて
― おりづるプロジェクト ―
(渡辺 淳子)
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≪右・写真≫おりづるプロジェクトのメンバー集合!
水先案内人とは、私は最初、てっきり船の案内人とばかり思っていました。
ところがピースボートで言う水先案内人とは次の様な人達が寄港地から寄港地まで乗船されて、その人の専門分野とか活動しておられる事柄について講座をもたれるのです。
それによって私達は自分の興味ある講座に出席します。そして、その先生ともっと身近に関わり合いたいと思えば水先案内人パートナーとなり講座や、沢山の講聴者を集める為の宣伝のお手伝いをしたりします。
ピースボート63回クルーズの水先案内人一覧を提示します(敬称略)。
石川文洋(報道写真家)
高遠菜穂子(イラク支援ボランティア)
坂倉清(証言者、元日本陸軍軍曹・『撫順の奇跡を受け継ぐ会』特別会員)
東京ギャングスター(ミュージシャン)
熊谷伸一朗(『撫順の奇跡を受け継ぐ会』事務局長・岩波書店『世界』編集者)
城戸一夫((社)日本ユネスコ協会連盟評議員、同世界遺産専門委員会委員)
枯葉剤被害者(AGENT ORENGE VICTIMS)
ジョン・デバラジ(インドNGO『ボーンフリーアートスクール』代表)
秋山豊寛(宇宙飛行士・ジャーナリスト・農家)
アスマロン・レゲッセ(エリトリアのNGO「CITIZENS FOR PEACE」代表
エダ・ウズバカイ(プロダンサー・女優)
チャンヘン(エンターテイナー)
ハルンテウフェキ(NGO『ユーロメディスト』発起人)
サンホ・ツリー(ラテンアメリカ専門家)
桃井和馬(フォトジャーナリスト)
ジレニー・マテオ・ゴンザレス(ラテンダンサー)
キャロル・ノートン(反核活動家・NGO・WMD(大量破壊兵器)意識向上プログラム代表)
山下やすあき(メキシコ在住・被爆者)
カルロス・バルガス(国際反核法律家協会)
藤原幸一(ネイチャーフォトグラファー・国際海洋自然観察員協会「PACI」理事)
ガブリエル・テテイアラヒ(タヒチNGO『ヒテイタウ』代表)
遠藤秀一(国際NGOツバルオーバービュー代表・ツバル専門家・写真家)
計良光範(アイヌのNGO『ヤイユーカラの森』創立メンバー)
計良智子(アイヌのNGO『ヤイユーカラの森』創立メンバー)
テイパ・マフタ(マオリ族・タイヌイグループホールヂィングス役員)
キャスリン・サリバン(平和軍縮教育専門家 核軍縮・平和教育専門家)
スコット・ラドラム(オーストラリア上院議員)
前田哲男(軍事ジャーナリスト)
伊藤剛(『ジェネレーションタイムズ』編集長・『ASOBOTinc.』代表取締役)
節子・サーロー(被爆者・平和活動家)
郭貴勲(韓国被爆者協会・前会長)
(ピースボート資料より引用)
一番印象に残っているのは高遠菜穂子さんの講座です。イラク軍とアメリカ軍のイラクに於けるすさまじい現実の有様(テレビのニュースで視る様な簡単なものではありません)は眼を覆う様な、直視する事が出来ませんでした。まるで私達被爆者に重なってみえてきました。我々があの忌まわしい原爆投下を身に受けた64年経った今も、世界の何処かで弱い立場の人達が今も戦争と言う名の地獄をあじわっているのです。
何時の日か覚えていませんが、ブラジルのTVニュースで日本の女性が誘拐されて釈放された事を思いだしました。御本人の話を直接聞くことが出来、当時の心の葛藤を語られ、カメラを向ける目の前の出来事を映されるスクリーンはとてつもなくひどい物でした。
それでもまだイラクの支援ボランテイアを続けておられる。こう言う方が地道に活動を続けて居られるからこそ世の中が良くなると信じたいです。
≪左・写真≫ 左から=同船者の三戸さん、森田会長、水先案内人の秋山豊寛さん、私(渡辺)
又、もと宇宙飛行士の秋山豊寛さんの自由奔放な生き方は私にとって、これからの人生を見つめ直す良い講座だと爽やかな気分になった事を思い出し、あーそうだ!あの時の気持ちを忘れるところだったと自問自答しているところです。
水先案内人の講座は、夫々興味深く勉強になる事が多だありましたが、一方、一緒に現地のダンスなども教わり、船の中ではどんな事でも出来、どんな格好でも出来るような気持ちになったものです。
≪右・写真≫船上で、森田会長と
次回は、森田隆会長に登場して頂きます。
(執筆日 2009年3月22日)