1月1日(木) “2008年度 ブラジル被爆者平和協会に関係のあった主な行事・できごと / 2009年の計画・予定”
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
昨年中は、皆様にこのホームページを通じて、ブラジルの被爆者がおかれている現状、それに対して厚生労働省が取っている在外被爆者援護の事などをお伝えしてまいりました。
今年も在外の被爆者に対して厚生労働省は、日本在住の被爆者にしている援護と、在外の被爆者に行ってる差別行政を続けていること(医療問題、原爆症認定申請が海外からは出来ないなど)に対し、老体にむち打って一時間でも早く、差別をなくしてもらう努力を続けて行く覚悟です。
皆様の温かい励ましの言葉に感謝しつつ新年の思いをお伝え致します。
2008年度 ブラジル被爆者平和協会に関係のあった主な行事・できごと
1月 | 在韓被爆者問題市民会議代表の中島竜美様がお亡くなりになりました。在外被爆者にとり、中心になる方でした。ご冥福をお祈り致します。森田会長葬儀に出席。 |
3月 | 森田綾子事務局長が、悩溢血の為入院 その後回復ならず、現在も治療療養中です。 |
映画「アンゼラスの鐘」試写会を、この映画を制作した虫プロダクションの有原監督、それに、原爆反対の一万人署名活動をしている長崎、鹿児島の高校生2人と支援の方々を迎え、ブラジルの大学、高校等の会場で行われました。これから世界を担う若い人達に大きな感動をあたえました。 | |
6月 | 被爆者平和協会が取り持って、ブラジルのパウリスタ医師会と広島県医師会の姉妹縁組が調印されました。当日の調印式には、CURIパウリスタ医師会会長、碓井広島県医師会会長をはじめ、ブラジル医師会会長、日本医師会副会長、広島県知事も出席されました、今後の両国の医学発展に役立つ事でしょう。 |
改正被爆者援護法が成立致しました。 | |
7月 | ブラジルの2人の被爆者が提訴していた手帳裁判が広島地裁で判決が下され、原告の被爆者が勝訴致しました。しかし広島県は控訴致し、いまだに裁判は継続中です。判決には盆子原副会長が出席しました。 |
8月 | サンパウロ市の移民博物館で、約一ヶ月に渡り、広島、長崎の資料館から送られた、原爆投下時に被害にあった物品、それと多くの写真のパネルが送られてきて、竹田信平(映像作家)、伊藤 薫(長崎被爆者、画家)の手により展示会場のレイアウトが出来上がり、展示され、ブラジルでの原爆展が開催されました。この期間中、京都市の「原爆被災者の会」の方々が訪れて下さり、ブラジルの被爆者と交流を致しました。 |
9月 | 当協会の森田会長、渡辺理事が、102名の被爆者の方々とピースボートに乗り、被爆証言世界の旅に出発されました。 |
10月 | 在南米被爆者健康診断(団長・松村誠 広島県医師会常任理事)が、ブラジルでは4会場で行われましたが、受診者は前回より少なく、年老いた被爆者は外に出て遠方の病院に行くことがだんだんと出来なくなっていることを痛切に感じました。 |
国の402号通達などで、長年被爆者でありながら、援護が受けられなかった事などの慰謝料などを求め、80名のブラジル在住被爆者が集団訴訟を提起致しました。 | |
12月 | 改正被爆者援護法が12月15日施行されました。これにより外国に住んでいる被爆者は領事館などで被爆者手帳の申請が出来るようになりましたが、原爆症申請はまだ出来なく、外国に住居があると云うだけで差別が続いています。 |
賠償裁判の公判が行われ法務省から和解で解決するように指示が出されました。 |
2009年度の計画及び予定
1月 | 8日 広島地裁で賠償提訴の和解に向けての検討会が開かれます。 |
13日 森田会長、渡辺理事青海埠頭到着 | |
28日 足立弁護士ブラジル訪問 | |
31日午後1時〜 広島平和記念資料館で(東館地下会議室)「森田隆さん半生を語る」と題して講演会が開かれます。聞き手は豊永恵三郎様 | |
2月 | 中旬 森田会長などブラジルに帰着 |
* (日程は未定) ブラジルでの高校生平和メッセンジャーの選考を6月までに終える。 | |
7月 | 日本祭り会場で原爆展と高校生による原爆反対の署名活動を行う。 |
8月 | 高校生平和メッセンジャーが集めた署名を、スイスの国連欧州本部に届ける。長崎の「高校生一万人署名運動」の学生と協同で。 |
* もう一つの大きな運動は、映画「アンゼラスの鐘」の版権を買い、ブラジルでポルトガル語の字幕を付け、ブラジルの高校、大学を中心に、上映会を行う。版権を買う予算は、有原監督、京都の「原爆被災者の会」、東京の佐竹氏、等から頂いた寄付、その他ブラジルで被爆者の方々から頂いた寄付を当てます。 | |
* 原爆映画祭を開催する、その為には4本ぐらいの原爆を主題にした映画を選考しなければならない。有原監督が選考中。(もう3本の映画は選考が終わっています) | |
* 広島平和記念資料館から頂いたパネルをもとに原爆展を開く。 |
2009年度、 多くの計画と目標を掲げましたが、実現に向けて皆さんと手を取りあって頑張りますので、その都度ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、よろしくお願い致します。
(盆子原 国彦)