10月4日(木曜日)

 朝、nekoさんが一言「・・・雨」。悪い冗談だと思って外を見ると、本当に雨が降っていました。むぅ、やっぱり雨男の呪縛からは逃れられないのか?それでも「朝は雲がかかっていても、気温が上がれば雲も上がっていって消えるに違いない」との希望的観測を胸に、ゴルナーグラートへ登る登山電車の始発に乗り込みました。

 この登山電車は全線アプト式ラックレールで、ヨーロッパで一番高い標高3089mまで登る登山電車です。途中のリッフェル湖には、逆さマッターホルンが映ることで有名。観光客の多くは途中のリッフェルベルク駅からリッフェル湖まで歩くのですが、私たちは終点のゴルナーグラートまで登り、そこから徒歩でリッフェル湖まで降りてみることにしました。まだ夜明け前で薄暗く、霧が立ちこめた中を電車は登っていきます。
(写真:天気が悪い・・・(涙))


 終点のゴルナーグラートは雲の上でした。ちょうど日の出を迎えた雲海がとても綺麗。でも肝心のマッターホルンは雲をかぶったままでした。でもこれくらいの雲なら、待っている間に取れそう。しばらく待機することにしました。気温は0度、辺りにはうっすらと雪が積もっています。
(写真左:夜明けを迎えた山々 写真右:雲に隠れたマッターホルン)

 やがて日が昇り、後続の登山電車が到着して観光客が増えてくると、山岳救助犬が姿を現わしました。と言っても、これは写真撮影用のモデル犬。首から下げた樽ももちろんダミー。お客さんは、もちろん日本人団体観光客。(笑)
(写真:山岳救助犬?)

 この時間になると、周囲の山々にかかっていた雲も取れ、ゴルナー氷河がその雄大な姿を現わしました。実は私、氷河を見るのは初めて。そのスケールの大きさに圧倒されました。
(写真:ゴルナー氷河)

 肝心のマッターホルンも、ようやく姿を現わしました。今朝起きた時にはどうなることかと思ったけど、とにかく晴れてくれてよかった。逆さマッターホルンのリッフェル湖の辺りはまだ雲の中だけど、そのうちに晴れるかもしれないということで、歩いて降りていくことにしました。
(写真:雲海に浮かぶマッターホルン)

 途中、下っていく登山電車を見送るnekoさん。こんな急勾配のところを走るのだから、アプト式というのは本当にたいしたものです。
(写真:登山電車とneko)


 ついに逆さマッターホルンとご対面。下の方の雲は結局最後まで取れなかったけど、万年雨男の酉にしては上出来。風が全くなかったので、まさに鏡のような水面でした。と、急にnekoさんが湖の対岸へ・・・。マッターホルンに対抗して、「逆さnekoさん」。これがなぜか、周囲にいた日本人観光客たちに結構ウケていました。
(写真:逆さマッターホルン&逆さnekoさん)

 リッフェル湖の奥に、もう一つ小さな湖があり、ここでも逆さマッターホルンを見ることができます。こちらもしっかり押さえておきました。
(写真:逆さマッターホルンその2)

 こうして無事、逆さマッターホルンとの対面を果たし、大満足のうちに麓のツェルマットへ降りたのでした。


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