今日の目的地は、「アルプスの少女ハイジ」の舞台のモデルとなった、マイエンフェルトです。ミュンヘン発8時13分の列車に乗らなければならないのに、ホテルをチェックアウトしたのが7時45分。大急ぎで駅へ行って、切符の購入と指定席の予約をして、なんとかギリギリで飛び乗ったのでした。
列車がスイス国境を通過する時に、パスポートチェックがありました。別に入国スタンプを押してくれるわけじゃないのが、ちょっと残念。スイスに入ると、それまでのだだっ広い平原の風景から一変して、間近に山が迫ってきます。天気は雲一つない快晴。このまま雨男パワーが鳴りをひそめていてくれればいいのですが・・・
(写真:車窓からの風景)
ローカル列車を乗り継いでたどり着いたマイエンフェルト、駅に降り立った我々を待っていたのは、こんなバスでした。まさか、いきなりジャパニメーションで出迎えられるとは思わなかった・・・。
(写真:ハイジバス)
駅前のホテルで部屋を確保し、「ハイジの里」散策に出発です。ここマイエンフェルトは、小説"Heidi"の舞台となった村で、ハイジの家、ペーターの家、おじいさんの山小屋などを結ぶハイキングコースがあります。また、ここはワインが美味しいことでも有名だそうで、村には垣根式のぶどう畑が広がっています。
(写真:ぶどう畑から「ハイジの山」を望む)
ハイキングコースとは言うものの、これが結構分かりにくい。他人の畑の中のようなところを突っ切ったり、ただの広場を横切ったり。インフォメーションで案内図をもらったのですが、この地図がまた分かりにくい。ところどころにある目印の赤い看板を探して、まるでオリエンテーリングのようなハイキングとなりました。看板ばかりでなく、足元にも要注意。歩いていると、突然目の前の地面からハエの大群が飛び上がり、そのあとには大きな牛糞の固まりが残されてたりします。強い日差しの中を汗だくになりながら山に向かって登っていくと、周囲はぶどう畑から牧草地へと変わり、大きなカウベルを着けた牛やヤギが、のんびりと草を食べてる姿を間近に見ることができます。
(写真:お食事中の牛&ヤギ)
マイエンフェルトの駅から歩くこと約1時間で、オーバーローフェルス村に到着です。ここは小説「ハイジ」の中では、山を下りたハイジとおじいさんが住んだデルフリ村となっており、二人が暮らした家(のモデルになった家?)が「ハイジハウス」として公開されています。家の前に立つ大きなモミの木が、いかにもといった感じです。
(写真:ハイジの家)
建物の中は、この地方の昔の家の様子が再現されています。半地下式の食料貯蔵庫や食卓の様子などから、当時の人々の生活が伺えます。ハイジの部屋には、ちゃんと干し草のベッドやクララの車椅子まで置いてあったりします。
(写真:家の中の様子)
そして、この家の住人たちもちゃんといらっしゃいます(笑)。なんか、皆さんとってもブキミなんですけど・・・
(写真:ハイジ&ペーター&おじいさん)
ハイジハウスから、さらに2時間ほど山を登るとおじいさんの山小屋があるそうなんですが、さすがにそこまで行く元気はなく、マイエンフェルトに戻ることにしました。途中、町の中を悠然と歩く牛の群れと遭遇。夕方になり、牧場から戻ってきたようです。牛の歩みはのろいものの代名詞ですが、確かにあちこちで(文字通り)道草を食ったり、気ままに脇道へ入っていったりと、のんびりペース。その都度、牛追いのおばさんが、木の枝を振り回しながら牛を追い立てていました。
(写真:牛舎に帰る牛たち)
こちらは、マイエンフェルト駅の地下通路を通って出てきた馬です。本当に牛馬が生活と密着しているんですね。通路には、ちゃんと「馬通行可」の標識も出ています。
(写真:家に帰る馬と、馬通行可の標識)