★21世紀の生殖ビジネス 10/09/27日UP
1.生殖医療の概要
2.遺伝子選別によるデザイナーベービー誕生
3.男性精子不要、卵子のみで子供を誕生させる
1.日本の生殖医療
日本国内で人工授精が初めて行われたのは1949年で体外受精での初出産は1983年と云われ、
現在では1年間に1万人以上の子供が誕生しており、初出産から20年を経過して一般化しつつ
あるが、さまざまな多くの問題点を有している。
最近では父親死亡の凍結精子による出産認知が問題化、海外では代理出産も合法化された国も
あり多様化する生殖医療についてのこれからを考えてみたい。
2.デザイナーベービー
キャンパスに、お気に入りのモデルを描くように、 自分の思い通りの子供をデザインし誕生させる世紀の 到来です。 精子や卵子等の生殖細胞に遺伝子操作を加えて、 眼は大きくて脚は長く、知的能力の高いスーパー人間を 作る技術が、射程圏内に入ってきました。 |
生まれる前からスーパー人間 この技術を使って、お金さえあれば自分の思い通りの生命を誕生させ、 美しい人は更に美しく、今世紀は能力の高い遺伝子を持つ大金持ちと、 貧乏でお金がない低階層に、大きく二極化すると主張する人もおられる ようです。 |
★現状の生殖ビジネス
1)卵子をあっせんする会社も米国には数多く、スーパーモデル等の卵子を 売る業者もあり、値段が高騰し5万ドルで提供という新聞広告や、インター ネット上に顔写真や経歴等を載せて競売するサイトまで登場しています。 |
2)英国では1昨年33歳の女性が髄膜炎で昏睡状態の夫から、生前に精子を取って凍結保存
したものを、夫の死後に人口受精により子供を出産している事例も報告されている。
3)卵子提供による高齢出産としては1994年イタリア、1996年米国で、それぞれ63歳での
出産例が報告されている。
日本でも60歳の女性が体外受精により妊娠出産(2001・8・8読売新聞)
・米国で卵子提供を受けた60歳の女性が、東京慈恵医大病院で7月下旬に出産していたと
報じていた。卵子提供者は東洋人女性で、出産女性は体外受精の処置を受けて帰国し、
帝王切開で出産、初産だが母子ともに経過は順調との事。
※その他の事例
・日本(中部地方)の主婦A子さん(当時46歳)
子宝に恵まれず、体外受精を何度も試みたが失敗、理想的な子供作りを目指し て渡米、有名大学で、数学を学ぶフランスとアジアの女性から卵子の提供を受け て、夫の精子で体外受精させ出産、生まれた子供は色白で脚が長く美男子、 |
その上、頭の良さも抜群で、卵子の提供を受けているも、まぎれもなく夫の子供であり自分が現実に
生んだ子供である。
A子さんのように卵子提供を受けた女性はアメリカでは数知れず、日本国内でも100人位はいると
見られています。
・東京の女性デザイナー(33)は今年シングルマザーになる為に、精子バンクに150万円払い、
約300人のリストから学歴、外見で男性を選び出し、その上でそれぞれ5分間対面して「容姿」
「人柄」とも完璧と思った人の精子をすでに、3回子宮に注入する人口受精を受けているとの事。
最近注目される出産の先端技術は「細胞質移植」と呼ばれ、高齢の為、妊娠できない人などは、
他人の若い人の卵子から、遺伝部分を除いて自分の卵子に受精させ妊娠出産させる手法で、
遺伝的にも自分の子供であり、高齢になってもほしい人は出産出来る技術です。
3.男性精子不要、卵子のみで子供を誕生させる
・遺伝子操作、核移植の実施により東京農大チームが卵子だけで誕生させる
単為発生に哺乳類(マウス)で初めてに成功(2004・4・22日読売新聞)
単為発生=卵子が精子なしで受精卵のように分裂を開始し個体を発生する生殖法
※卵子だけでマウスを誕生させた東京農大では正常に生まれたマウスを「かぐや」と命名、その
マウスは1歳3ヶ月ですでに12匹を出産していると読売新聞は伝えていた。
※人間も理論的には女性の卵子でけで子供が生まれる可能性があり生殖に男性不要の時代の
到来が予見される。
(このページの記事は読売新聞と NHK TV!より部分引用してます)