★脳死者からの命のプレゼント!             10/09/27日更新

 頭脳      命のリレー脳死移植! 脳死者からの命の贈り物

  それは死体の資源化、人体の商品化が危惧されていますが、海外では 

  これに伴って命を対象としたビジネスが急速に 発展してきています。

  1.脳死移植の現状

     

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     心臓      
      
         
日本では脳死からの臓器移植は1999年2月が最初で、まだ始まったばかりです。

今年2006年の12月30日現在で、臓器移植法による脳死での臓器提供者は50名、

移植総件数は192件実施されております。

臓器移植待機患者登録人数は平成18年11月30日現在12,303名もあり現状では

圧倒的に不足状態です。

移植総件数は日本臓器移植ネットワーク発表のものです。

   手の移植
   NHK TV より撮影   
海外での臓器移植医療の始まりは1960年代と言われており、過去には手足

 プラスチック等で加工して代用としていましたが、今は手、足、鼻、耳、アゴ、ノド等

 については、脳死者等、他人からの提供による移植が主流になっています。    

  アメリカでは1999年4月、野球大リーグの始球式に、脳死の人から左手を送られた男性が登場

  (マシュー・スコットさん38歳)素晴らしい医学の進歩に感激しました。

  2000年もフランス、オーストリアで両手を同時移植の成功が伝えられていますし、今や一度失った肉体を

  再び、蘇がえさせる時代に入って来た事を実感します。 

         

 脳死者からの舌を舌がん患者に移植

  脳死した人の舌を舌がん患者に移植する手術がオーストラリアのウィーン総合病院で行われた事を

   15年7月24日読売新聞が報じていた。

   記事によると移植を受けたのは42歳の男性患者で手術前は口を開けることさえ困難だったようだ

   移植後は舌に血流が確認される等、経過は良く拒絶反応も起きていない

   舌を動かしたり、触角を取り戻す事は充分可能だが味覚の復活は難しいと報じていた。

 人間の死体の提供を受け人体組織を移植用に加工!

  死後提供された人体組織を移植用に加工している会社がアメリカにあります。

  日本には組織移植に法規制がなく、人体組織は個人輸入しており実態は不明ですが日本も軟骨、

  じん帯、腱などの軟組織や心臓弁、血管など輸入しているようです。

   ※移植用人体組織、細菌感染の恐れ!一部回収命令!
                      
(平成14年8月16日 読売新聞記事より抜粋)

  人体を移植用に加工する米国最大の会社「クライオライフ」に対し、米食品医薬品局は8月14日

   人体組織が細菌感染している危険があるとして出荷済み組織の一部回収を命じた。

   報道記事によると、ひざの整形外科手術等を受けた患者27人が重い感染症発症!日本も

   同社から少なくとも心臓弁と血管が年間20〜30点位輸入されている模様。  

                

 豚の心臓や肝臓を人間に移植

   脳死者等、他人からの提供による臓器移植は圧倒的に臓器が不足しており、豚の心臓や肝臓を

   人間に移植する異種動物間の移植が検討されています。

   今ではこの技術が大きく実用化に向けて前進しつつあります。

   2002年、米国コロンビア大学と製薬会社のノバルティス社との共同チーム、それに英バイオPPL

   セラピューティック社の2グループが遺伝子操作で免疫反応を抑制できるクローン豚を作ったと

   発表!しています。

   これにより拒絶反応を抑えて豚の臓器を人間に移植を可能にする時代の到来を予見させます。   

             

 スイレンの花   2.人体を商品化、

     身体の各部品を貯蔵加工し販売するビジネス。

       
   臓器、骨に至るまで活用される時代の到来です   

   ★アメリカ、ニュージャージ州のオステオテック社は、特殊技術を

   持つ会社で、脳死者からの骨を専門に加工、大たい骨、骨盤、

   ひざから下の部分等に分けて保存し、注文に合わせて骨を

   加工、年間80億円以上の売上を記録しているとの事です。

  骨の売買

   こうしたビジネスは人体の商品化が危惧されていますが、加工された骨は、ケガや病気などで、

   傷ついた方々の治療に役立っている事も事実です。

   人間の臓器や組織の売買は、アメリカでも禁止されていますが、このような加工によるものであれば、

   法には触れないようです。

     骨の加工    ★骨を加工する時に出る、骨の粉末までも活用して新商品を

    開発し背骨の治療用の増強材として使用する事で、需要が

    拡大、一びん約9万円で販売、このほか血管、アキレスケン、

    心臓弁など、現代の治療には欠かせないものとなっており、

    人体部品の加工ビジネスは急速に発展しています。 

    ※この頁の情報(写真含む)は、殆ど2000年5月21日に TV で放送された NHKスペッシャル、

    世紀を越えて!脳死移植!生と死の問いかけ!より、引用したものですが、最後に移植手術を受け

    なければ、何ヶ月後かに死亡するとの宣告を受けた人の手記も次のように紹介されていました。

    命の期限の宣告を受けてからは、テレビを見ていても、強盗、殺人、交通事故といった人の不幸の

    ニュースを、チャンネルを変えながら、毎日あさるように見て、頭はケガをしていてもよいから、心臓は

    無傷の事故であるように!と思うようになり、人間の常識を越えた考えが、当たり前な毎日で臓器提供

    者が現れるのを待ち続けたと報じていました。

    他人の不幸な死亡によって、自分の命をつなぐ事しか出来ないと云う事は、私達には到底理解出来

    ない苦しさと思われます。

    しかも運良く提供者が現れ手術に成功しても、実績として心臓移植者の現在までの10年間生存率は

    46%で、2度目の移植を受ける人が、現在年間100人近くに達するとの事です。

    日本での死亡は1人目はH12年11月5日京都大病院で脳死肝移植を受けた50歳代の女性が、20日

    敗血症で亡くなられ、2人目は H13年3月19日〜3月20日にかけて脳死肝移植を受けた10歳代の

    女性が25日、呼吸不全で亡くなられており、この2人目は8年前にも生体肝移植を受けており、今回が

    再移植だったと、新聞、TV等のニュースで報じられていました。     

     NHKテレビ      人間の命とお金、人体の商品化、命を対象としたビジネス、私達各人が

   真剣に考え、取り組むべき大きな課題と思いませんか?

   ★生命再生ヒトゲノム遺伝子操作よる、ES細胞の進歩が待たれますね。