106:MR2 (’92.06 SW20 4AT 13.12-)
もう乗ることも無いだろうと「084のMR2」を売却したのですが、最近になって無性に手元に置きたくなり 、ネットオークションで「オートマの最安値」のMR2を探していたところ、このMR2をゲットする事が出来ました。
安い理由は2つあり、不動車であることと低グレードであることです。しかし不動車はどうしても車載で運ばなくてはならないので、自走引き取りより費用が掛かります。この車は車載運送費用も少し割り引いていただくことで購入に踏み切りました。しかし、グレードが低いことで「パワステ」が付いていないのには参りました。今時、軽四の量販車でも普通に付属しているパワステですが、このMR2の場合はリヤにエンジンが付いているため、多分従来の油圧で働くパワステでは高圧パイプの取り回しが長くなり応答が悪くなるなどの理由で、電動の油圧ポンプをフロントにつけており、パワステの装置が大げさで重く価格も割高なのでしょう。思い切って低グレードのMR2からはパワステ機構を取り去り安く軽くしたものと思われます。実際動かしてみると車が停止しているときはステアリングは重いです。少しでも発進すればグッと軽くなりパワステ無しを忘れます。が、道路からの反応が直接ステアリングに来ますので、でこぼこ道では「ハンドルを取られる」感じが強く、慣れるまで違和感があります。前軸重が500Kg後軸重が740Kgと、前輪駆動車とは全く逆ですからステアリング操作が異なるはずで、このMR2の特徴の一つと言えるかもしれません。


BACK HOME NEXT
さて、不動車のレッテルを貼られているのはエンジンが掛からないためですが、実はプルンと一瞬掛かりそうになりますので、エンジンのメカは大丈夫と判断しました。
しかし、汚いエンジンルームであり、いじる気がそがれます。MR2の宿命ですがエンジンルームが汚れるのは、フロントタイヤでまきあげられた泥しぶきが後ろのエンジンに降り注ぐのです。以前のオーナーはエンジンルームには無頓着だったらしく清掃した痕跡は無しです。
火花が正常に飛んでいないことが始動しない理由とすぐに分かりましたが、その原因が分かりません。オシログラフをエンジンのコンピュータ(ECU)に付けて波形観測をしてみると、ECUから出ているイグナイターへの波形が少しおかしいかなと分かり、試しにイグナイターを別の中古品に交換したところエンジン始動しました。でも翌日になったら再びプルンで掛かりません。やはりECUの問題であると判断したのですが、ECUの交換部品は手持ちになく中古品でも高価なため買えません。仕方なく不良と思われるECUを取り外し、ふたを取ってしっかり見回したところ、例の「電解コンデンサのパンク」を見つけました。3個も液漏れしていました。早速新品の電解コンデンサに交換したところ目出度くエンジン始動、オシログラフの波形もきれいなパルスになりました。
その後、エンジンルームをプロのクリーニング屋さんに依頼してきれいにしてもらいました。エンジンルームだけが綺麗な変な車として保管しています。