100:クラウン MAJESTA (’92.01 JZS149 4AT DM 07.02- )
綺麗な車ですがこの車の価格が低いのは何故でしょうか?いろいろ考えてみたのですが、古い高性能車が嫌われる理由は、やはりメンテナンス費用が高価になることではないでしょうか?10年10万キロが節目と言われていますが、多分この車はこの節目を過ぎています。エンジンのタイミングベルトの交換から始まり、ブレーキやステアリングなどに普通の車検時に行う整備に加えて10万キロ超えで行うべき項目があります。そろそろ壊れ始める部品も出てきて、たとえばエアサスペンションは部品代だけでも一本10万円などの出費になることがあります。やはり高級車はこのように長く乗るのは不経済と言うことになるのかもしれません。さてこの車ですが、本当に安く入手しました。当初はなにも問題はありませんでしたが、ある日突然デジタルメーターが消えてしまい、目の前が真っ暗になりました。ウインドディスプレイも映りません。この故障はトヨタのデジタルメーターではかなりの頻度で起きる故障で、早速ユニットを取り外して後ろの電子基板に着いている「コンデンサ」十数個を取り換えて回復しました。デジタルメーターは前オーナー時に取り替えたようで、走行距離計が極端に小さな数値になっており、少なくともこの車はデジタルメーターの故障を2回以上していることになります。デジタルメーターの新品は十万円との噂です。この車の「ウインドディスプレイ」が好きです。フロントガラスの中央下よりに、速度の表示が出ます。運転時の目線に沿った配置であるため前方を見ながら速度も見えます。大変凝った仕掛けで表示しており明るい昼間でも良く見え、夜間の減光も適切です。この車の価値はこのディスプレイにあるように思います。

ついにこのマジェスタのフューエルタンクもやられてしまいました。中のガソリンは3年ほど経ちますので、そろそろ危ないかなとも思っていたのですが、この車のタンクは室内(後席のうしろ)にあるので、もうしばらくは大丈夫だろうとも期待していたのでちょっとショックを受けています。やはり自分には似合わない高級車なのでしょう。仕方がありませんのでいずれ処分します。
フューエルタンクはトランクの前方、後席の腰あたりにあります。様子を見るためには後席を取り外す必要があり、作業をしました。マジェスタの後席は左右別々の電動リクライニングのため結構複雑で時間が掛かりました。このメカニズムは全く使用されなかったみたいで新品同様で勿体ないですが廃棄します。さて、フューエルタンクは後席の後ろの隔壁を外すと現れ、ポンプとゲージがネジ止めされており簡単に取り外しが出来ました。強烈な臭いで数センチほどの深さの変質ガソリンが残っており、ポンプが回転ロック状態で浸かっていることが分かりました。さてどうしましょう?
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ついにあきらめて、車両廃棄となりました。使えそうな部品を取り外してスクラップです。自動車を部品の単位に分解するのは結構楽しい作業です。もちろん再使用出来るように、壊したり傷つけたりしないように取り外すには、知識や経験、そして順序と細心の注意が必要で、自動車の解体事業者はこれで飯を食っているのです。マジェスタは大きめの高級車であり、部品の量も多く丁寧に作られているなぁと感じます。写真は車室内にはりめぐらされている配線です。重さが20キロ位はあると思います。昔の車より格段に配線の本数が多く細い線が多くの割合を占めており、そのためか大量のプラスチック製の専用保護板が使われています。何でもかんでも電動でコンピューターコントロールですから当然でしょうが、なんとかしないとこの配線の重さが馬鹿にならないですね!