国際山岳ガイド タナハシ
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表妙義縦走 
妙義山というピークはなく、金洞山(1,094m)、白雲山(1,104m)、金鶏山(856m)からなっています。
上毛三山(赤木山、榛名山)のひとつ、また、九州の耶馬渓、四国の寒霞渓と並んで日本三奇勝にも数えられています。
中之岳(金洞山)〜東岳(金洞山)〜相馬岳(白雲山)〜天狗岳(白雲山)への縦走は、険悪な岩場が連続します。危険なポイントの多くには、鎖やはしごがついていますがホールドや足場が悪いところが何メートルも続いたり、高度感がかなりあったりするため、長時間の緊張を強いられます。
装備を整えてロープによる確保をお勧めします。
(金洞山。ピークは中之岳と東岳)
奇岩を眺めながら一般登山道を抜けると、早速10m程の鎖場。
登ったところが中之岳と星穴岳の分岐です。
金洞山最高峰の東岳山頂。
岩峰に登り一息つけば、浅間山、谷川岳、八ヶ岳、荒船山など
360度の大パノラマがご褒美のようです。
東岳から眺む金鶏山。
さくらの里では八重桜が満開。(5月上旬)
東岳から目指す白雲山を眺む。

東岳を過ぎると難所のひとつである「鷹戻しの鎖場」です。
急勾配で滑りやすい岩にかかっている数連の鎖と、はしごを頼りに慎重に下りましょう。
バラ尾根から見た金洞山(写真左端のピーク)と、星穴岳のむすび穴(右)、射ぬき穴(左)。
樹林を抜けると白雲山の最高峰、相馬岳山頂です。
(金洞山と星穴岳を眺む)
相馬岳を過ぎ、「大のぞき」のピークから天狗岳を振り返ると、
100m以上の断崖絶壁、迫力の岩壁を見ることができます。
くたびれていても忘れずに振り返りましょう。
数箇所の鎖場を抜けて見晴台までいくと稜線は終わります。
樹林の中を下ると、最後の難所となる奥ノ院横の三連30mの鎖場です。
この鎖場を過ぎると一般登山道と合流し、妙義神社へと到ります。
お疲れさまでした!


妙義山 星穴岳
☆星穴伝説☆
その昔、百合若大臣が今の横川から妙義山に向かって放った矢が、みごとに射抜いたという“射ぬき穴”。そのお供の男がお結びを力いっぱい投げつけて開いたという
“むすび穴”。
横川には百合若大臣の足跡と言われている石がある。
星穴岳に強弓を射った折り、踏んでいた石が凹んだそうだ。
また、妙義神社には鉄の弓と矢が奉納されている。

(右がむすび穴、左が射ぬき穴)

中之岳神社から西岳を経て星穴岳コルへ。
岩場をトラバースしたり、降りたり登ったりを繰り返します。
星穴岳のコルより射ぬき穴へ降ります。
星穴岳のコルは幅50cmほど。その北側の斜面20m程を懸垂下降。

射ぬき穴は横2m×高さ3mくらいの大きさ。

射ぬき穴からむすび穴へ。
射ぬき穴の南側の垂壁を40m程懸垂下降します。
岩質が脆いので、先行者は落石に注意を。
むすび穴到着。
横10m×高さ10mくらいの大きさです。
穴から北側を覗くと表妙義の峰々が眺めます。


(←ちっちゃいけどココにいます)
沢づたいに下降。
なだらかな滝を懸垂下降します。


表妙義 筆頭岩 

  金洞山から見た筆頭岩


表妙義三山のひとつである金鶏山
の稜線の北端で、そそり立つのが
筆頭岩。
岩頭を頂点とする二等辺三角形の
右側の稜線を4ピッチで繋ぎます。
下部はブッシュ混じりの岩稜帯
50cm幅のナイフリッジ
肝を冷やしますところですが、ロープを繋いで慎重に。

岩が脆くてはがれやすい
つかむ前、乗る前は軽く叩いたりはがれないか確かめましょう。
垂壁越しに見る表妙義・白雲山
  岩頭の眺望
表妙義が360度見渡せる
    
星穴岳 金洞山  
 
白雲山 金鶏山  


ミドリ岩 西稜 
下仁田の町から山あいの集落を結ぶ県道を走ると、
一時空が開けて、前方にミドリ岩がそびえ立つ。
三段の滝まではハイキングコース(30分)と案内がありますが、
台風の影響なのか非常に荒れています。
駐車場から滝まで30分ではちょっと厳しいか・・・。
三段の滝、スゴクきれいです。アイスクライミングもできます。
ここでハーネスをつけて、滝の上へとまわります。
西稜登攀。
前方のピークが目指すミドリ岩山頂。
西上州の山々の懐の深さを感じる眺めです。
岩が脆いので崩れないか確かめながら登りましょう。
西稜の全ぼう。下山途中の尾根筋から見えます。
清流、滝、森林浴の癒しと登攀、山の深さを感じる満腹感ある一日です。


秩父 赤岩尾根 
ほとんど住む人のいない鉱山の集落跡地は、
繁栄時の賑わいをしのばせる廃屋が立ち並び、
昭和にタイムスリップしたようです。
主のない家の裏庭から登山口へ。
雑木林には踏み跡がありますが、頼っている迷います。
ルートファインディング力が試されるところです。
1時間弱で赤岩峠へ、そこからはギザギザな稜線をたどる尾根歩きです。
立ち木があるためずっと眺望が良いわけではありませんが、
切れ落ちた痩せ尾根もあるので足元注意!
赤岩岳への登りから岩稜が現れます。
3〜5m、U〜V級程度の岩登りが中心です。

(写真の1583m峰は尾根上でひときわそびえる鋭鋒)
1583m峰の頂上への登りはV級程度のフェイス、2P(100m弱)。
しっかりと登りたいところです。
P4・P3・P2・P1と稜線のギザギザを形成するピークをハントして
八丁尾根へと急勾配を降ります。

岩肌と広葉のコントラストがきれいな秋はお勧めです。


錫杖岳 見張り塔からずっと 
北沢大滝のスラブ
ホールドもスタンスも適度にあり難しくはありませんが、
岩が脆いのではがれないか確認しながら登りましょう。
自然落石やロープのすれで岩が落ちてくる、自分でも落石を起こさないように注意を。
2ピッチ〜3ピッチ目あたりは日当たりが良くないためか、濡れていてることが多い。
1P目
登りつめるとガラッと雰囲気がかわり、なだらかな一面の笹野原。
その向こうに本峰が見えてくる。

洞窟の左壁から取付く。
ここからの2ピッチが核心。
薄くかぶり気味ですが離陸して左に回り込めば一安心、
あとは高度感を忘れて思い切って登りましょう。
続いて凹角へ、凹角を抜けてのトラバースはちょっと細かい。
笹を藪こぎして草つきのルンゼから本峰へ。
頂上直下,、白い岩にきれいなクラック(グレードは5.7)がはしっています。
ハンドもよく効きますし、レイバックでもこなせ快適に頂上に抜けます。
烏帽子岩とその向こうに北岳〜ジャンダルム〜奥穂〜槍。
右には焼岳も、穂高の峰々の大パノラマ。
錫杖岳山頂
下山の途中、錫杖岳山頂と笠ヶ岳(と上田さんのピッケル)。
踏み跡が途絶えがちな南尾根をたどり、牧南沢を下降。


錫杖岳 注文の多い料理店 
1ピッチ目 は草つきのフェース。岩は固く登りやすい。
2ピッチ目からさっそくクラック。
クラックだけではなくフェイスのカチも手がかり・足がかりに上手く使います。

クラックの幅はハンドサイズ以上が多く効きは良い。
ハング。
女性にとってはちょっと広めのクラックは思いっきり腕を突っ込んでガンバルか、
ゴメンナサイしてお助けひもか?

ここを越えたらクラックからフェイスとつないで終了点へ。
懸垂で下降します。


北穂高岳・滝谷 ドーム中央稜

ドームの頭

登攀を終えるとドームの頭へとぬける。

登山道から下降、
トラバースして中央稜の取付きへ向かう。
取付きへ

高度3000mの岩場は、
ブッシュや草付きがなくすっきりとしている。
1ピッチ目
凹角から最終はチムニーへ
チムニー
ルートの中間部はフェースやスラブの
快適なクライミング

脆い岩があるのでよく確かめて慎重に
3,000mならではの高度感ある登攀を楽しめる。
5ピッチ目
凹角を登りハングを越える
ぬけると終了

目の前にドームの頭、回り込むとすぐに登山道へ出る。