第3章
ロードレーサーを手にするまでのいきさつ・・・
お店や栗さんとの出会い
それ以来、ずっとロードレーサーを買いたいという思いはくすぶっていたが、
持っている友人に話を聞くと、最低でも15万円はかかるし、
私みたいな運動音痴には決して乗りこなせない代物だから買うのはもったいないと言われ続けていたし、佐世保に来てからは身近に乗っている人もいないのであきらめていた。
ただし、たきもとサイクルショップの前を通るたびに、「欲しいなあ。」
と言っていたのは、妻が証言してくれるだろう。
私が佐世保に来て1年後、栗さんが転勤してきた。それから何ヶ月経ってからだろうか
妻が、「栗原さんってロードレーサーに乗っているみたいよ。」と言うではないか。
早速本人に確認し、私も乗りたいので相談に乗って欲しいと頼んだが、
明らかに向いていない体型と思われたのか、
最初のうちはあまり本気で取り合ってもらえなかった。
また、お店には、遠くから見ていると、
いかにも素人は来ないでよって感じの人ばかりしかいないように思えて、
近寄り難かったのも事実である。(実際はすごく皆良い方ばかりであるのだが・・・。)
しかし、たきもとサイクルショップにもHPがあることを知り、
訪問せずしていろんなアドバイスをもらえたことから、ついに買うことになった。
このころから、栗さんも真剣に教えてくれるようになったような気がする。
第4章 参加を決意するまで
天草にいたころから、この大会があることは知っていたが、
何せ事前のTVコマーシャルなんてまったくないので、
「そろそろあるはずだけど、申込みはいつからかなあ。」
なんて思っていると、いつの間にか終わってしまっているという状況であった。
いつかは出たいと思いつつ、
昨年も社長さんから一緒に出ませんかとお誘いは受けていたのだが、
始めたばかりの私には、「はい」と答える勇気はなかった。
そんな私が今年の参加を決意したのは、
決して脚力に自信がついたからなんてことはなく、まず、
4月から沖縄に転勤が決まったので、記念の意味で。それから、
こんなことを書くと性格を疑われるが、
栗さんが昨年末に骨折したことで、
手負いの栗さんになら何とかついていけるかなという残忍な考えによるのである。
したがって、栗さんが参加を断念してからというもの、
常に辞退する言い訳を考え続けていた。
しかし、すでに参加費を払っていたこと、実家に帰る用事があったこと、
参加することを大々的に宣伝していたことから、
完走できなくてもいいからとにかく出ようという気になった。

