日本恐竜紀行第4回:恐竜王国中里〜恐竜の足跡〜
【恐竜センターを後にして】

モンゴルの恐竜展示で恐竜センターの見学は終了。
食堂兼お土産コーナーで昼食をとる。昼食は松茸ご飯とそばのセット。
松茸ご飯でありながら880円と言う金額は非常にリーズナブル。しかし、松茸よりも地元の挽きたてのそば粉で作ったそばのほうがうまかったので、山菜そばのほうがよかったと、ちょっと贅沢な後悔をした。
お土産コーナーは恐竜に関しては子供向けのものが多くとくに見るべきものはなかった。むしろ併設の地元の農産物直売コーナーの野菜や味噌のほうがお土産にふさわしい。ぜひ来館のおりはそちらのほうをお薦めする。

この後、恐竜センターを後にして恐竜の足跡の見学へ向かう。
【恐竜の足跡】

村役場の前を通り国道299号線を秩父方面へ、国道299号線は群馬と埼玉の県境の峠が8月の台風の影響で秩父方面へ抜けられなくなっているとのこと。そのためか対向する車はまったくなく、私たちの車以外、通る車もない。山はどんどん深くなる、数百メートル置きに人家はあるもののそれもだんだんと少なくなり、道のすぐ脇に炭焼き小屋が見える。
炭焼き小屋、私はこのときまで本物の炭焼き小屋を見たことがなかったのだ。炭焼き小屋は山奥の象徴と思っていたので、それがあるので相当山奥にきたなぁという感じだ。本当にこの先に恐竜の足跡があるのだろうか?少々不安になってきた。
さらに不安にさせるのは、道の両脇が鬱蒼とした森になっており、崖もコンクリート覆われている。
本当に恐竜の足跡はこの先にあるのか?もしかして道に迷ったのでは?



そして、恐竜の足跡を示す案内板があった。すぐそこに駐車場があるとのこと。そこに車をとめる。
閉店された茶店があり、その向かいにコンクリート製のステゴサウルスのオブジェがある。それが、ここが恐竜に関連した施設であることを主張しているようである。
駐車から沢沿いの恐竜の足跡がある漣岩へと向かう。









 
           (漣岩全景)                     (恐竜の足跡)

これが恐竜の足跡がある漣岩である。
一見するとどこに恐竜の足跡があるかわからない。
解説によると崖の上の2つの穴が大型の二足歩行の恐竜(おそらく大型獣脚類:体高5mほど)がゆっくり、時速6Km程度で歩いた跡である。そして下から上へ斜めに上がっている筋上の跡が、中型の二足歩行の恐竜(体高1.7m)がゆっくり、時速4.8Kmで歩いた跡である。それに重なって小型の二足歩行の恐竜(体高:1mほど)が時速26Kmで飛び跳ねていった後が重なっているという。
言われてみれば、そうかなぁという感じである。
そこで小型の恐竜が飛び跳ねた跡をアップで撮影してみる。そこには三本指と思しき足跡がはっきりと写っている。やはり恐竜の足跡はそこにあったのだった。

恐竜の足跡を後にして、家路に着く。
【今回の旅を振り返って】
はっきりいって神流町は田舎である。とにかく険しい山道を進まなければたどり着けない。
しかし、そこにはぜひ行って実際に見てみたいと思わせるものがある。
日本でここだけにしかないものがある。
行ってみると山奥だけあって、東京にはない自然があり違う季節も訪れてみようと思う。
まんまと村おこしの術中にはまってしまう、そんな村おこしのお手本のような姿をみた旅であった。

恐竜に関して言えば、モンゴルの小型恐竜というコンセプトでのコレクションのコンセプトはすばらしいの一言につきる。
大きいだけが恐竜ではないのだ。

貴方もぜひ神流町を訪れ、”鳥の王国"だった白亜紀後期のモンゴルに思いを馳せてほしい。
そして、村おこしの術中にはまってみてはいかがだろうか。


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2.日本恐竜紀行第3回:日本恐竜王国中里〜神流町恐竜センターその3〜モンゴルの恐竜たち

3.日本恐竜紀行第5回:国立科学博物館〜旧館〜

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