新改
土讃本線 昭和22年開業(昭和10年信号場として開設):現存
坪尻と並び、土讃本線における、というより
四国にたった二箇所しか存在しない
貴重なスイッチバック駅である。
しかも、近年、坪尻がその改良の過程で、
スイッチバック配線上のチャームポイントでもある、
シザースクロスポイントを消滅させたのに対して、
当駅は、それを残していることでも、さらに貴重な存在と言えるであろう
(全国的に見ても、本線と発着・引き上げ線の合流部分に
シザースクロスが現存するスイッチバックは、他に
桑ノ原、羽尾、北宇智、本川内くらいしかない)。
坪尻の改良が、本線通過列車の高速化に伴うものである
と考えれば(かつての坪尻は、本線側が直線を形成しておらず、
通過列車は、ジグザグに渡り線を通るような形になっていたので、
大きく減速しなくてはならなかった)、
現状で本線側が直線になっている当駅のシザースクロスは、
やや安泰かもしれないが、いずれにせよ、
発着線・引き上げ線が各一本の現状では
オーバースペックな施設ではあるだろう。
心配の種は尽きない。
*写真は、すべて、福井寛人氏より
提供いただいたもの(撮影は1997年5月5日)。
静かな山間の無人駅で、
キハ58系の上り普通列車がスイッチバックに進入〜引き上げ線に後退〜
繁藤側のトンネルに消えて行く様子が、捉えられている。
下段左は、本線上に設置された短いホームの跡。通票授受のための施設であったようである。
奥には水槽のようなものも見られる。
なお、駅票にも記載されているように、当駅の呼び方は「しんがい」であるが、
昭和31年12月15日までは、「しんかい」と呼ばれていたことを付記しておきたい。
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