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「フィットネス(健康作り)、ダイエット(痩身)、アスリートトレーニング、コンディション作り」などに関する質問にお答えしていきます。ご質問のある方はメールをお寄せ下さい。限られたスペースですので全てにお応えできませんが、できるだけ多くのご質問に返答するように努力致します。回答はお名前等は伏せた上で、こちらのページに掲載させて頂きます。(差し支えのない範囲で年齢、お仕事なども添えて下さい。)
ターザンのHP内で私が担当する、Qestionのコーナーもご参照下さい。
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Q16)プロテインダイエットについて
(Q13リカさんの追加質問にお答えしています)
 練習の後にダイエットプロテインっていうのを飲み始めたんですけどまた体重が増えてる気がするっっ!? リカには合ってないんですか??? どうしていいかわかんないので、教えてください〜
 (リカさん。女性。高校バレー部)

A16)ダイエット中はたんぱく質をしっまり摂ります。ただし摂りすぎれば体脂肪になります。
 
中学や高校の家庭科で栄養素の話は勉強しているかと思いますので、簡単に説明します。
○食事制限=ダイエットでは、前回お話したように、余分な脂質と単純糖質を減らすのですが、この際「たんぱく質、ビタミン、ミネラル」を減らさないようにすることが大切です。これらの栄養素を減らすと、体重は減っても「筋肉や骨の減少、肌荒れ、脱毛」などの問題が出てきます。

○プロテインダイエットとは、食事を減らしながら、たんぱく質は減らさないように、補助的に摂るものです。例えば一食はプロテインと牛乳、果物だけ(400カロリー程度)にするというものです。(※この方法は続けても二週間〜一ヶ月程度にした方が良いと思います。)

○食事を減らさずに、プロテインを更に摂った場合は、むしろ体重を増やすことになります。
スポーツもしていることですし、自宅で食事もしているのですから、前回話したような点だけ気をつけて、プロテインは特に摂らなくて良いと思います。



Q17)体質と体型について
 僕は毎日と言っていいほど走っていて食事制限もある程度しています!でも、僕の友達は走りもせず食事制限もしていないのにもかかわらずスゴイ筋肉をしています。家で筋トレもしていないのです!なのに、なぜあんなにスゴイ筋肉になるのですか?太りやすい体質とか痩せやすい体質ってあるのですか?
(Mさん 男性)

A17)体質は制限因子になりますが、正しい努力で限りなくその差を縮めることはできます。
@ランニングと筋肉の関係
ランニングと食事制限では、体脂肪を減らすことができるのですが、筋肉を増やすことはできません。ランニングと食事制限の内容にもよりますが、むしろ筋肉が減ってしまう可能性があります(マラソン選手がウエイトトレーニングをする大きな理由の一つが「筋肉を減らさないようにする」ことです)。
筋肉を増やすには、ランニングではなくやはりウエイトトレーニングが必要ですし、食事制限ではなく、摂取エネルギー量を増やす必要があります。
 

A体質の件
例えば胃腸の弱い方は、たくさん食べることができませんし、同じ食事を摂っても栄養素を吸収する率は、胃腸の丈夫な方に比べて低くなります。同じトレーニングをしても男性ホルモンの分泌量が少ない人は、そうでない人に比べて筋肉はつきにくくなります(一番極端な例は男女差ですね)。体作りにおいて、胃腸の強さ、ホルモンの分泌量など、遺伝的(体質的)な違いが影響するは確かですが、その割合は3割程度と考えられます。
それ以上に正しく運動し、栄養を摂取することが大切です。(筋肉のつきにくい日本人でも、正しいトレーニングと栄養摂取で、野球、短距離走など瞬発系種目で活躍する選手は増えています)
 
ご友人がどのような生活をして、どの程度の筋肉量なのかは分かりませんが、遺伝的に筋肉がつきやすいという面があるかもしれません。しかし、それ以上に家庭の食事においてたんぱく質摂取量が多い、日常生活で体を動かす機会が多い(育児、家業の手伝いなど)かもしれません。
それからもう一つ。骨格が発達していると筋肉がついているように見えやすいものです。また身長が高い人よりも低い人の方が筋肉がついたように見えます(ボディービルダーで身長が高い人はほとんどいません)
 
☆体質、遺伝という要因は確かにありますが、それを悲観して諦めるのではなく、それ以上に正しい方法で努力をすることが大切であると思います。



Q18)大胸筋の内側を鍛えたいが・・・
 自宅でトレーニングをしているので、マシンを使わずに胸の筋肉を肥大をしたいのですが、腕立て伏せをしても、ワキに近い外側の胸の筋肉ばかり大きくなってしまって、内側の筋肉が大きくなりません。胸の内側を大きくする自宅で出来るトレーニング方法を教えてください。
(Iさん 男性)


A18)大胸筋は上下に分けて鍛えられても、内外に分けては鍛えられない
Iさん、こんにちは。結論からお話しますと、大胸筋の内側を重点的に、あるいは外側を重点的に鍛えることはできません。
○まず大胸筋の構造をお話しますと、鎖骨と胸骨(胸の中心にある細長い骨)から始まって、上腕骨の肩に近い上端部で止まっています。
  次に、大胸筋の働きについて床の上に立った状態を想定してお話します。
@大胸筋の上部が収縮すると、腕を外側から斜め上方に引き上げることなります。
A中部が収縮すると床と、腕を外側から床と水平に腕を引きよせることになります。
B下部が収縮すると、腕を外側から斜め下方に引き寄せることになります。
  このように、大胸筋は動きによって上中下と分けて鍛えることができるのですが、外側と内側という形では分かれておらず、Iさんが希望されるように内側のみ鍛えることは不可能なのです。
 
○大胸筋は下部が最も重力に逆らって働くために、ボリュームが多く、また筋線維全体が上腕骨上部に向かって収束していくので、入口さんに限らず誰でもは下から外側にかけての筋肉は大きくもりあがるのです。
逆に、ボディービルのポージングのように、両腕を内側に引き寄せない限り、内側の筋肉にボリュームを感じることは難しいのです。
これは、大胸筋の発達したプロレスラーやボディービルダーでも同様ですので、雑誌の写真などを参照して下さい。
 トレーニングによって、大胸筋全体が発達してくれば、自然と内側にもボリュームが出てきます。(もちろん、それ以上に外側のボリュームは大きくなりますが)
 
○腕立て伏せでは負荷の大きさに限界があり、回数を増やしていってもいずれは筋肥大が頭打ちとなり、筋持久力のみが向上していくということになってしまいます。今以上に大胸筋を発達させたいのであれば、公共のスポーツクラブなどで「バタフライ」マシントレーニングを行うことをお奨めします。ご自宅であれば、現在はスポーツ量販店で安価でダンベルセット(5000円しないものもあります)が買えますので、これで仰向けに寝た状態から腕を横に広げて、方の真上まで引き上げる「ダンベルフライ」という運動を行って下さい。

○大胸筋の中部と上部を鍛えると比較的内側についた感じが得られると思います。このためには、腕立て伏せでは足を高く上げるようにします。ダンベルなどを使ったエクササイズでは、リクライニングシートのような形をした「インクラインベンチ」を利用して、ダンベルプレスやダンベルフライを行います。



Q19)姿勢とお腹の関係について
 僕は身長173cm体重56kgとやせているのですが、なぜかお腹がぽこっとでています。猫背は腹がでる、と聞いたのですがほんとうなのでしょうか?僕は姿勢がわるいので・・・。
 また、ターザンのサイトで拝見したように、有酸素運動と筋トレをしています。通上どれくらいの期間でお腹はへこみ、割れるでしょうか。
 それと、こちらと並行してプロテインを飲むのはあまりよくないのでしょうか?他の筋肉もつけたいのですが・・・。
すみません、よろしくお願いします。
(Hさん 男性)

A19)確かに姿勢によって、見かけ上の体型は変わります。
@まず、姿勢とお腹の関係ですね。
その場で、胸を張って体を反らしてみて下さい。お腹は凹みますね。次に背中を丸めてみましょう。今度はお腹が出たように見えます。これは見た感じだけでなく、実際にメジャーで測ってもらえれば5〜10センチ前後の変化を見ることができます。
内臓は横隔膜の下の部分、腹腔に収められていますが、背中をまるめると横隔膜が下がって腹腔の容量が小さくなり、お腹が押し出されるためです。
姿勢が悪いと腹に体脂肪がつき易い、という訳ではありませんが、胸を張って姿勢を良くすると上記のような理由から腹は凹んで見えます。
 
A次に、どれ位の期間で腹筋が割れて見えるかについてです。
腹筋は多腹筋という種類の筋肉で、もともと割れているのですが、周囲を覆っている体脂肪が多いと腹筋のメリハリが見えにくくなります。したがって、腹筋の筋量の問題よりも体脂肪の量がポイントになります(お相撲さんのの腹筋は発達していますが、脂肪と言う覆いのためにその形を確認することができないのです)。体脂肪さえ少なくなれば、誰でも必ず腹筋のラインは見えてきます。体脂肪率が10%代前半ならば、うっすらとラインを確認することができます。いわゆる仮面ライダーのような腹になるには、体脂肪率は10%を切らなければなりません。
どれ位の期間が必要化は、これは、もともとの体脂肪率とどれ位のペースで脂肪を減らすかによって異なります。
例えば体重60kgで、体脂肪率20%の人が、食事制限か有酸素運動でエネルギー収支を毎日400kcalマイナスにして、体脂肪率を10%に減らす場合は以下のような計算で、期間が求められます。
(ご自身の体重、体脂肪率などを当てはめて計算してみて下さい。)
 
@現在の体脂肪量=60×0.2=12kg
A現在の除脂肪体重量=60×0.8=48kg
B目標達成時の除脂肪体重=目標体重×0.9=48kg(除脂肪体重は変えないので)
C目標体重=48÷0.9=53.3kg(Bの式から)
D減らすべき体脂肪量=60−53.3=6.7kg
E減らすべきエネルギー(いわゆるカロリー)量=6700g×7kcal=46900kcal(体脂肪1g=7kcalなので)
F目標達成までに要する日数=46900÷400=約118日=約17週=約4ヶ月
 
プロテインに関しては、Q9を参照して下さい。



Q20)リバウンドするとなぜ痩せにくくなる?
 私は食べたり食べなかったりが激しく、前と同じようにダイエットしても体重が落ちなくなってきてしまいました。リバウンドを繰り返すと痩せにくくなるのは知っていましたが、自分がなってみて、「こんなに落ちなくなってしまうものなの?と思いました。
 主に食事制限をカロリー計算を行い、1200Kcal以内に抑えて、家にあるステッパーを朝食を食べる前に60分、寝る前にも30分、そのほかは今は家で家事をしています。リバウンドで痩せにくくなる体は、1週間にこのような生活をしてほとんど体重が落ちなくなるほどになってしまうものなのですか?それとも私のやり方に問題があるのでしょうか。ちなみにVAAMを飲んでからステッパーをしています。ステッパーは脂肪燃焼によいでしょうか?
(Hさん 28才 女性)

A20)ダイエットとリバウンドの悪循環は痩せにくくするだけでなく、心身のダメージが大きくなる。
 いくつかのご質問が入っておりますので、一つずつ整理してお答えして参ります。
1正しいダイエット法について
○体重を減らすには「食事制限によって摂取エネルギーを減らす」か、「運動によって消費エネルギーを増やす」か、あるいはこれを同時に行うかによって、エネルギー収支を赤字状態にしなければなりません。この赤字を補うために、体脂肪が分解されて使われるのです。ただし、食事制限にしろ運動をするにしろ、100%体脂肪だけが使われるのではなく、筋肉を分解して取り出した蛋白質(アミノ酸)も利用されます。
(これは、「断食、食事抜きなどの極端に食事を減らす、超低カロリーダイエット」をして血糖値が低下し、この時間が長く続くほど顕著になります。)
 
○筋肉は存在するだけでエネルギーをたくさん消費するので、筋肉が分解されると、基礎代謝が低下し、したがって消費エネルギー量が減少して痩せにくくなります。(また体力が低下して疲れやすくなり運動量も低下し、プロポーションも崩れます)。
そのため、食事制限をする際には必ず同時に全身各部位8種類程度のウエイトトレーニングを行うことで、筋肉の減少分だけ筋肉を増やす努力をし、筋肉量つまりは基礎代謝量を維持する必要があります。
有酸素運動による減量でも、やはり多少筋肉落ちて行きますので、4種類程度のトレーニングが必要です。
 
2リバウンドについて
○以上お話しましたように、体重を減らす場合は体脂肪も筋肉も落ちてしまうのですが、体重が増えるときには(ウエイトトレーニングを行わない限り)体脂肪しか増えません。したがって、ダイエットとリバウンドを繰り返していると同じ体重に戻っても、どんどん筋肉量は少なく、体脂肪量は増えていき、益々痩せにくくなって行きます。これがリバウンドの怖さです。
Hさんの場合も、ダイエットとリバウンドを繰り返して来られたようですので、やはり以前と同じ体重であっても体脂肪率が高く基礎代謝量は低くなっており、体力も低下するので運動量を稼ぐのも難しくなって来ます。
 
3Hさんの減量方法について
○さて、Hさんの場合ですが、1200kcalというと50kgの方の基礎代謝量に相当しますので、かなり辛いダイエットだと思います。一日あたり−700kcalとすると、毎日100gほど体重は落ち、運動だけでも一ヶ月で3kgの減量が可能な計算です。これに運動を加えると、4.5kg程度減脂肪できる計算になります。しかし、やはり筋肉の減少が落ちてきますので、「下腿、大腿、尻、胸、背中、肩、腹、腰」など8種類程度のウエイトトレーニングを同時に行うことをお勧めします。
○ステッパーは、下半身全体の筋肉をよく使い、更に足首や膝の関節の負担が少ない良い運動だと思います。90分の運動であれば、(体重や強度によりけりですが)300kcal程度のエネルギー消費が見込まれます。
ただし、朝食前のような空腹時=低血糖時に運動をすることは筋肉の分解を促進するのでお勧めできません。空腹でも満腹でもない、10時頃、16時頃、21時頃が適切な時間です。
○一週間にできる純粋な体脂肪の減少は多くても1.5kg程度です。安全に行え、推奨される減量は0.5〜1kg/週です。こう言うと小さい変化しか聞こえないかもしれませんが、一ヶ月に2kgの減量というのは半年で12kg、一年で24kgにもなります。
○極端なダイエットは基礎代謝量を下げるだけではなく、貧血や骨粗しょう症、無月経などの生理的な問題を引き起こすことになります。また心理的なストレスが大きく、過食などの異常行動の原因となって、その後のリバウンドに繋がりやすいものです。

何回もダイエットに取り組んできた方は、よく勉強されて自分なりの知識をお持ちになっておられる方が多いのですが、それがかえって間違ったダイエットの原因となっていることが少なくありません。
一度これまでのダイエットに関する考えをリセットし、専門の内科医や指導者の下で、ダイエットに取り組まれてみてはいかがでしょうか?

 

 

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Q17)体質と体型について
Q18)大胸筋の内側を鍛えたいが・・・
Q19)姿勢とお腹の関係について
Q20)リバウンドするとなぜ痩せにくくなる?

:Q16〜20