黒き死神、ドラゴンフライ

第2次MUCOC戦役が開始してから数ヶ月。
その頃、統合軍陸軍は焦りの色を見せていた。
それは空軍に手柄を取られ、こちらは支援ばかり。
更には新兵器開発も空軍が優先され、陸軍の開発予算は滞っていた。
このままでは、新兵器の無い地上軍の被害が拡大するのは目に見えていた
この状況を打破せんと、彼等は陸軍専用の支援戦闘ヘリの開発に心血を注ぐ。

テストセンターへ次々と納入される試作機。
その中に、ドラゴンフライと言う名のヘリがあった…


DRAGONFLY
発売日 2005年6月2日
定価 1500円
ステージ数 32面
コンティニュー 3回
備考 マウス使用
全方位縦スクロールシューティング

OOHが発売してから、およそ1年。
BLUE&WHITEは新たなる作品を世に送り出す。
それは今までの作品とは毛色の違うシューティングゲームであった。
自機は戦闘ヘリ。
敵は戦車。
これまでの作品とは違い、ミリタリー色を前面に押し出した世界観。
今までとは違う何かを感じさせるのには、十分な物であった。

BlueSabersと平行する時の中で

DRAGONFLYは、見た目こそミリタリー色の強い作品だが、根元はBlueSabersと同じ時代。
陸軍の新兵器採用試験と言うのが、今回のバックストーリーと言う事になる。
ストーリーによると、テストセンターと言う文字がある為、そこでの実地試験を行っている事になるのだろうか?
敵の一部はOOHで見かける物がいるので、どうなっているのか詳しくは分からないのだが…。
ともかく、BlueWingsシリーズの外伝と言う位置付けと考えても良い事になる。
新兵器のコンペティションに勝ち残り、ドラゴンフライが採用されるか否か。
それは全てプレイヤーの腕に委ねられているのだ。

重要なのはマウス捌き

このゲームの操作は、今までのシューティングと比べて異色だ。
操作にはコントローラー、ないしはキーボード。
そしてマウスを使うのである。
これはどういう事かと言うと、機体の操作はコントローラー。
マウスは照準と攻撃、そして高度調整に使うのだ。
照準を動かすのは、前述の通りマウス。
サイトを動かして敵を補足、そしてミニガンもしくはロケットポッド、空中の敵機には対空ミサイルで攻撃する。
高度調整とは、文字通り機体の高度を上下出来る物。
索敵時には最大高度に上がり、攻撃時にはある程度、高度を下げて攻撃する。
昔、ナムコがアーケードで出していたメタルホークと言うゲームがあったが、高度調整はまさにそんな感じであろう。
とにもかくにも、マウスで敵を補足する腕が、このゲームには必要なのである。

特殊なルールにシビアな難易度

ゲームルールは敵を全滅させる事が基本的なクリア条件だが、それだけではない。
画面内にある味方戦車を全滅させないように守らなくてはならないのだ。
無論、全滅したらそこで作戦失敗だ。
また、このゲームは自機であるドラゴンフライに弾数が存在する。
切れたら補給しなければならないルールは健在だ。
今回の補給手段は、味方戦車の間近に着陸する事。
これで弾とシールドが回復すると言う仕組みになっている。
BlueSabersなどでは、ノーマルショットが弾数無制限ではあったが、本作はどれも弾数が存在する。
リアルさも前面に出ていると言う訳だ。

難易度は、これまでの作品と比較すると、高いと言わざるを得ない。
レベル3まで行くと、敵の攻撃が激化して、防戦一方になってしまうのだ。
それこそ、味方戦車を守りつつが絶対条件なので、まともに敵を相手にするのも厳しい。
一応、敵の地上攻撃戦車などを優先的に排除すれば、ある程度はどうにかなるのだが…
それでも爆撃する敵機などがいる為、そっちの排除にも手間取って……
しかし、弾薬補給もしなければならないので着陸せねばならず………
まさにてんてこ舞いだ。
正直、後半の対空砲火はどう足掻いても回避出来そうにない。
無数の対空ミサイルと高射砲の嵐は、軽く絶望すら覚える程だ。
その辺りの調整は、もう少し練り込んで欲しかったと思う。
この記事を書いた後、筆者はようやくノーコンティニュークリアを達成したのだが…
正直、レベル3と4のボス戦闘は完全に防戦状態としか言えなかった。
ここにリプレイを置いておくので、ソフトを持っているプレイヤーは見ていただきたい。
かなり恥ずかしいリプレイだが、一応……(筆者のリプレイをダウンロード)

稼ぎのシステムは、更にシビアになった。
まず味方戦車の生存ボーナス。
無傷なら2万点入り、これが4機だった場合は4倍の8万点。
稼ぐなら、1機も味方戦車を撃破されてはならない。
他にもワントリガーチェーン(マウスで攻撃ボタンを押して放すまで)は最大44チェーンの25600点で、以後はチェーンの数が増えていく。
これが稼ぎの基本だが、この状態のまま連続して敵を撃破するクイックコンボが肝となる。
クイックコンボとは敵の得点+上記チェーンスコアに撃破した数だけ倍率がかかる。
2機なら2倍、16機なら16倍と言う風にだ。
方法は、敵の撃破時にサイトの周りに出るコンボゲージが消えるまでに、敵を続けて撃破する物だ。
ただ、敵をある程度引き付けなければ、まず繋がらないと見て良い。
しかし、不用意に敵を近づけすぎると、味方戦車に被害が及ぶ恐れもある。
更に、自機がダメージを受けると、クイックコンボは途切れてしまう。
いかに敵の攻撃を避けつつ、連続して撃破して行くかが重要と言えるのだ。
もっとも、ステージ後半ともなれば、防戦一方になってしまって、正直稼ぎどころではなくなるのだが…
一体稼げるプレイヤーは、どれくらいのスコアを弾き出せるのか、是非見てみたい物だ。

ドラゴンフライは、ハードな意欲作だ

このゲームは、前述の通り難易度は高め。
それは特殊なルールと操作系列にあると思う。
制作者によると、「実験的要素の多い作品」との事だが…
こういった、形に囚われない発想は、そう簡単に思いつく物ではない。
筆者は新たな試みに挑んだ制作者に拍手を送りたい。
ゲーム後半、攻撃は確かに激しいが、味方を守りつつ敵を全滅させると言う、ある意味英雄的な行為は、なかなかクセになる。
OOHのような演出面もあれば良かったが、そこまで求めるのは贅沢だろう。
ともあれ、ドラゴンフライは新たな試みを導入した意欲作であるのは確かだ。
難易度は高いが、それに負けないガッツのあるプレイヤーは、是非とも挑戦していただきたい。

熱い戦闘が味わえる筈だ。

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