絵物語を求めて マクローリン
マクローリン著「消えた竜」(岩波書店刊)。
恐竜が出現する前に獣形類というは虫類が地上に栄えていました。恐竜が現れると、獣形類にとって変わって、地上を
支配しました。獣形類の一部は、穴にもぐったり、小さな身体になって、生き延び、やがてほ乳類の先祖となります。
ほ乳類型は虫類ともよばれています。
獣形類で有名なものにはディメトロドンやエダフォサウルスがあります。ディメトロドンの絵をよくみると、大きな牙
が描かれています。獣形類は犬歯をもったは虫類なのです。
ズデネック・ブリアンの絵がすばらしい「人類以前」にも、モスコプスやリストロサウルスが描かれていたのですが、
マクローリンの線画のほうが、ずっと奇妙で、訴えかけるものがあるのは、どうしてでしょう。ブリアンの絵は、
は虫類がひなたぼっこをしているところを、写真に撮ってきたかのように描くのですが、マクローリンの簡単な線で
描いた、マンガのような絵も、同等の訴求力があるのです。
「ジョンケリアは初期の草食性獣形類で、チタノスクス類の選択圧を受けた。」と説明がある絵では、大きなは虫類
の首っ玉に犬歯で噛み付いてぶらさがった小さなは虫類がえがかれており、そばにはもう一頭が、かみついてやろうと
すきをねらっており、こいつらは、鈍重だが危険だという感じがよくでています。
これくらいの絵なら自分にも書けると感じるので、親近感があるのでしょうか。