絵物語を求めて ビゴー
ジョルジュ・フェルディナン・ビゴーは明治15年から明治32年に日本に住んで、日本人を
スケッチし、居留外国人むけの雑誌「トバエ」などに発表しました。
それらのスケッチには、全く美化したところがなく、日本人の素顔を赤裸々にえがいています。
漫画のように日本人の戯画を書いたものもあります。清水勲著「ビゴー日本素描集」(岩波文庫)には汽車旅行を
したり、吉原の遊廓に遊ぶ、猿のような風貌の日本人たちが書かれています。
上の絵は「ビゴー素描コレクション」からの引用です。
女はまだまげをゆっているので、江戸時代の女性はおそらくこんなみなりをしていたのだろうとおもわれます。
山川惣治が時代物の絵物語を書いた時、まったく美化したところのない、ビゴーの書いたような絵だったそうです。
(少年漫画劇場の対談で、小松崎茂がそう発言しています。)
それで山川惣治を偲ぶためにビゴーの絵をごらんください。