14.山川惣治のライバルたち 似顔絵を書く人々2
小島剛夕が絵物語の中で描いた似顔絵をご披露。「はやぶさ剣士」(1956年)。
上の絵は誰をモデルにしているかわかりますね。下の二人はわかりますか。
女性の登場人物はわかりにくいかも知れません。次の人物は演技派・望月優子をモデルにしていると思うのですが、
あまり似ていないので、確信がありません。(モデルの名は勿論いっさい書いてない。)
つぎの絵は、刀身に見入っていた浪人が、すばやく刀をさやにおさめ
る場面を描いています。刀の鍔の軌跡を動線として描いて、おさまったときのオノパトぺを画面に書き込んでいます。
刀を素早くさやに納めるのは一種の軽業で、剣の腕前とは無関係であり、時代劇役者が練習して見物をおどろかせる
ためだけのものです。生身の人間がやらないと、絵で描いても感動はないと思いますが、ここは好敵手を待ち望んで
いた浪人のニヒルな感じが出ていて、それなりにきまっています。