幼稚園児の頃、松本零士作品が大好きな幼児でした、
それで漫画家とか、漫画を描くことに興味を持ったと思います。

小学校のときには、広告紙の裏の白いのを引っ張り出して、
8つ切りにして、そこにボールペンで(!?)漫画を描いて、
丁度「一人一人の自分新聞を作って壁に張り出そう」
という企画を学校でやっていたので、
自分新聞にその漫画を貼り付けて載せたりしていました。

絵ばっか描いていたヘンな子だったので、
いじめられるようなことも多かったのですが、
ある日事件は起きました。

机の上に置いておいた、
描きかけの漫画が無いのです。

探し回ったり人に聞いたりしたけれど、出てきませんでした。

 

落胆して一ヶ月ほど経ち、


「大騒ぎになると思って
  言わなかったけど…」


友達がそっと教えてくれました。


「いじめっ子達が
 えんどうの漫画を持っていって
 さんざんけなしたあと
 焼却炉に捨てたのを見た…」
と…

 

ショックのあまり、いじめっ子に文句を言いにいくとともに
(実はいじめられても言い返したりやり返したり、先生に言いつけたり
ただではいじめられない子でした。)

その友達とも口もきかなくなりました。
騒ぎにならない方が大事で、私の大事なものは取られても構わないんだ、
と思ったからです。

このことは、大人になってもしばらくずっと
トラウマ的にココロの奥でうずいていました。

しかしあるときふと思い出しました。

いじめっ子はヤな奴だったんだけど、
壁新聞の漫画は、結構楽しみにしていた子がいたこと。

「あの漫画、続きはどうなっちゃうの??」
「あの漫画に私を登場させて〜」
と、いじめられっこにしては妙に人気が上がって、
嬉しいと思っていたことを思い出したのです。
(もしかしたらいじめっこは
それが気に食わなかったのかもしれません)

その瞬間から、漫画についての痛い思い出は、
たとえいじめられっ子でも、
漫画を描いて人を喜ばせたり、楽しませたり出来るんだ
という素敵な思い出に変わりました。

今、こうしてブログに上げている漫画を
あなたがきっと、壁新聞を覗き込む同級生のような
興味津々の顔で読んでくださっていることを期待して…。

さや☆えんどう 拝