今年の生育状況

<<前のページ | 次のページ>>
2006年4月17日(月)
良い天候になりましたね。

 今朝は、春特有の風がやや強く、朝の桜草の撮影に少なからず影響を与えました。
 桜草は続々と開花していますが、ここにきて、キラリと光る、特徴のある桜草の開花が途切れていま
す。
 左の写真の花は、濃い紅色八重です。色は本当に良いので、花びらの重ねが綺麗になれば華やかな花になるでしょう。
 右の花は、同じく濃色の紅八重花ですが、花びらがかがり弁になっており、感じがとても良いですね。もう少し開花が進むと本来の姿を見せてくれるでしょう。将来、楽しみな品種の一つとして大事にしたいと思います。
 ところで余談ですが、昨日漬け込んだ”天然ワサビ”漬けは、辛味が出て本当に美味しかった。春の味覚を堪能しました。皆さんにおすそ分け出来なかったのが残念です…。

2006年4月18日(火)
実生苗の一部は、八重咲でした

 一昨日の日曜日に、実生株が二株開花したが何れも一重でした、と記事にしましたが、今朝よくよく見ると一株は八重咲でした。通路から遠い位置で育てていたのと、開花始めは良く判らないこと、さらには小さな株なので良く判りませんでした。
 左の写真がその株です。この写真では大きな花と思うかもしれませんが、実際の大きさは右の写真を見ていただければ良く判ります。
 右の写真の右側の株が通常の大きさですが、左の拡大写真は左側の株です。これくらい大きさが違います。
 このため、今年開花した株は、芸(色・形・八重度・性質など)をみて選別し、翌年、普通の大きさに育てて、もう一度確認します。そうして、気に入った品種と認めたら、さらに作りこみ選別していきます。
 また、交配の親株としても使用します。小さな株のうちに交配させ、種子を付けさせると、翌年は開花せず、株も弱ってしまいますので、大きな株になるまで待たなくてはなりませんから、結局、品種改良には長い年数が掛かることになります。

2006年4月19日(水)
庭は、桜草の花園になりました

 桜草の開花が進み、花盛りとなっています。昨日は良い天気だったので、乾燥してしおれるポット株も出る状態でした。写真撮影後、すぐに水をたっぷりやり、間もなくしおれていた株も回復しました。
 桜草は乾燥に弱いため、水切れには十分注意しなければまりません。しかし、しおれても水をたっぷり与えれば間もなく回復しますので、栽培されている皆さんは、水切れに気が付いたら、たっぷり灌水すれば、回復しますので心配しなくても良いです。
 左の写真は、花盛りの状態を撮影しました。これでも、まだ5割位の開花状況です。満開になれば、もっと賑やかになるでしょう。
 右は、濃紅色の八重です。濃色でこのような咲き方は、加茂花菖蒲園にもなかった気がしますので、大事にしたいと思います。

2006年4月20日(木)
実生苗の生長が遅れています

 昨年、播種後の実生苗の生育が芳しくなかった影響からか、やはり生育が遅れています。後方に見える通常の株は花盛りなので、コントラストが大きいです。
 しかし、花茎が上がってきており、この左の写真のトレイのポットもそろそろ開花しそうです。どんな初花が開花するのでしょうか?
 右の写真は、花の中心が白に抜けた一重咲きです。外側の紅色がもう少し濃くなれば綺麗な花になるでしょう。

2006年4月21日(金)
今朝は、にわか雨が降り、撮影が危ぶまれました

 今朝、5時半少し前に新聞を取りに外に出たときは曇りだったのに、新聞を見ている間に突然の降雨、桜草の写真撮影が出来なくなる、と慌てましたが1時間くらいで雨は上がったので、写真撮影ができました。
 桜草は、雨に当たるとコウベを垂れ、特に八重咲種はその傾向が顕著です。それもそのはず、八重は花弁が多いため花が重くなり、さらに雨粒で下を向いてしまいます。
 しかし、品種改良の目的、生育が丈夫で、花数が多く、花と葉のバランスが良く、綺麗・華やかなどの要素が必要であり、やはり庭植にも耐えられたほうが良いことは勿論です。
 そのため花茎が丈夫な品種を作出することも改良の要素になります。    今朝の雨の後、桜草を見ますと、殆ど(八重、一重種とも)下を向くことなく、元気で咲いており、安心しました。
 左の写真は、交配に使用する一重種(在来品種・銘が付いている)と八重咲が入り混じっている写真ですが、雨粒が付いているにもかかわらず、シャンとしています。
 右の写真は、咲き分け品種です。一つの茎に紅色と白色の絞りの花が咲いているものです。在来種にもこのような花は存在しています。遺伝的な要素なそうですが、遺伝的に固定しておらず、絞り咲きになったり、同一色になったり、変化します。このような八重咲種をみたことはありませんので、絞り種の八重の交配も試みたいと思います。

2006年4月22日(土)
今日は天気も良く、ビデオ、写真撮影などで大忙しの一日でした

 今日は休みの上、天気も良く絶好の撮影日和になりました。しかし、相変わらず風が吹き撮影の邪魔をしましたが、余り強くなかったのが幸いでした。
 昨年購入したハイビジョンカメラを使い撮影しましたが、撮影する場所が狭くまた機材が貧弱ですので、思ったような良い絵にはなりませんでしたが、自分で桜草の端境期に楽しむ分には満足のいく撮影だったと思います。
 デジカメでも撮りましたが、コンパクトカメラですし、機材不足や撮影時間も少なく、そこそこの撮影になりましたが、今年購入したデジカメは、マニュアル操作の出来る、まあ、機能的には大いに満足いくもので、大変活躍してくれました。
 撮影後、職場の方たちにおすそ分けする桜草の分別整理、自分なりに気に入った品種の整理や値札の取り付けなどを行いました。
 時間はあっという間に過ぎてしましました。そして、冷蔵苗の植え付けをしました。
 この冷蔵桜草苗の生育につきましては、新たにページを追加しましたのでそちらをご覧下さい。

2006年4月23日(日)
開花真っ盛りですが、写真撮影はそろそろ終わりにして、交配に力を入れたいと思います

 開花は最盛期を迎えました。写真撮影に絶好の姿になっていますが、写真撮影はそろそろ止めて交配に力を入れたいと思います。
 新花の開花も見られませんし、実生花も咲き始めましたが、見るべきものがありません。来年に備えて、交配を本日から始めました。
 交配するためには、美しく開花中の花を裂いておしべ、めしべを露出させなければならず、せっかく咲いているのに可愛そうになります。
 また、花びらをむしり取った株は見栄えが悪くなり写真も撮れなくなります。 しかし、来年の優良花の作出のためにはしょうがありませんね。
 どの花同士を交配するのか見極めるのも非常に難しいことです。良い花同士でも、桜草の交配では、出来ないことも多いです。と言うのも、桜草は、めしべの高さ・長さ(桜草には大別して、長花柱花、短花柱花がある)により、同じ長さ・高さ同士では交配が出来ないからです。
 これは遺伝的なもののようで、交配しても種子が殆ど実らないのです。ですから、良い八重の花に交配しようとしたところ、めしべの長さが同じですと交配ができないため、選別するのが大変です。
 今日から本格的に交配を実施しましたが、果たして何割が受粉に成功したか?心配でもあり、楽しみでもあり、と言うところです。

<<前のページ | 次のページ>>

日誌のトップへ戻る

トップに戻る