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はじめ通信9−1109
区民の苦境を打開し安心して年を越せるよう緊急要望

●共産党北区議団は、24日の来年度予算要望提出に先立ち、北区が緊急に対策を講じるべき4点について、5日に北区長に対して要望を提出しました。

●第一に、低所得者などを対象とした新型インフルエンザワクチン接種への費用助成に加え、高齢者が極めてかかりやすい肺炎球菌ワクチン接種への助成を求めました。新型ワクチンと同じ基準で行えば、当面1千万円程度で可能となります。

●第二に、最近詳しい実態が次々明らかにされ、訴訟も起きているように、国の第2種福祉事業として認可を受けている無料低額宿泊所(生活保護者やホームレスなどを低料金で収容する民間施設)の一部で、非人間的な扱いや生活保護費の大部分をピンはねするやり方が横行している実態を、区として調査し、利用者の基本的人権を守れるよう、厳しく指導することです。
 またもちろん、こうしたやり方に耐えかねて施設を退所した利用者や、失業で住宅も失った労働者やホームレスの方々の年末年始も含めた相談窓口を開くことです。

●第三に、駅前の放置自転車の整理と保管・返還業務を委託されてきた「東宝クリーンサービス」が倒産騒ぎを起こして区の委託を突然辞退したことから、50人の作業員が3ヶ月の賃金未払いのまま、放り出されていることへの、未払い賃金と生活の保障、区の継続雇用など委託側として全面的に責任を果たすようにすることです。
 北区は11月から、次の業者への委託が始まるまでの作業員の労働者の直接雇用は約束しましたが、10月までの未払い賃金は、「東宝クリーン内部の問題」として責任を持とうとしていません。
 区は一方で、倒産した東宝クリーンサービスから多額の違約金を取り上げており、その大部分は作業員の賃金として払われるべき金額です。(この問題は、次のはじめ通信で詳報します)

●第四は、区立保育園を指定管理者に任せておいて、老朽化した施設の改修さえ認めない、理不尽なやり方を改善することです。
 北区は区立保育園の老朽化を放置したまま指定管理者に任せておいて、保育所運営のやり方を法人の裁量に任せる一方、契約上も認めるべき、改修などの予算上乗せは絶対認めず、法人の自己負担で改修し人件費にしわよせさせるなど、自分の手を汚さずに区民サービスの安上がりな切りすてに指定管理者制度を悪用する典型的なやり方です。

●4つの緊急要望は、「官から民へ」を旗印に、何でも民間企業に任せたほうが安上がりな上にサービスまで良くなるかのように宣伝して「構造改革」を推し進めてきた結果が、さまざまな形で区民の弱い立場の方がたに厳しい犠牲となって噴出していることを示しています。
 全国共通の自治体の課題として、必ず大きな改善を勝ち取らねば、と痛感しています。
(写真は、今年1月の日比谷派遣村での集会のもよう)

●以下に、申入れ文を紹介します。


東京都北区 花川與惣太殿
                       2009年11月5日
                       日本共産党北区議員団
                       団長  福島宏紀
                       幹事長 八巻直人

          緊急対応を求める要請書

 11月に入り、めっきり秋めいてきました。いよいよ年末にむかい、区民の雇用、くらし等が一層厳しい状況になっています。
 つきましては、北区として、緊急に対応していただきたく、下記四点について申し入れます。

        記

1 新型インフルエンザ対策(区として予防接種の費用助成の実施、北区医師会と連携した「臨時平日夜間外来」の開設など)に続き、高齢者の肺炎の8割にのぼる肺炎球菌感染による重症化、入院を予防するため、肺炎球菌ワクチンの予防接種助成を実施すること。

2 社会問題化し、国としても改善の方向が示されている無料低額宿泊所については北区としても実態の調査と必要な改善を図ること。
 また、年末、年越しに向けての相談窓口を実施するなど緊急対応に万全を期すこと。

3 破産した(株)東宝クリーンサービスの従業員給与未払い問題について、当面の貸付も含め、解決を図るよう区の責任で知恵を出し対応すること。

4 区立保育園の施設について、王子保育園の赤水問題、浮間東保育園の排煙窓のワイヤー破損、大型食器洗浄機の老朽化による不具合など、各保育園からの要望を早急かつ丁寧に聞き取り、改善すること。
 なお、急な動きとなっている、保育所最低基準の撤廃などは行わないよう国に強く求めること。

以上

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