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はじめ通信9−0421
王子駅トイレの汚水管を10年前の工事でJRがつけ変えていた!
わが党調査をもとにJRと北区長に申入れ、マスコミも注目


●本日4月21日の夜、NHKの「首都圏ニュース845」で、JR王子駅のトイレ排水問題で、10年前に雨水管をきりかえた際に、JRがトイレからの汚水管を、知らずに新しい雨水管につなぎかえる工事を行なっていたことが、都の調査で判明したとして、都が記者会見で発表しているようすを報道しました。
 ニュースでは、都下水道局の部長が、汚水管の付け替え工事について、都に申請があれば気がついたはずだが、申請がなかったため発見できなかったこと、しかし結果として汚水がその後も河川に流れ続けたことは住民に申し訳ないとコメントしたと伝えています。
 さらにJR側は、当時の工事について「議事録」が残ってないため、付け替え工事の経過は良く分からないというコメントを述べたようです。

●しかし翌日22日には北区主催で、本件問題で都とJRによる住民説明会が予定されており、わざわざ前日に都が、記者会見を開く必要はなかったはずです。
 実は、突然の都の会見と報道のきっかけには、私、曽根はじめと共産党区議団による区長への、以下のような申入れがありました。

北区長花川与惣太殿
           2009年4月21日
          日本共産党都議会議員そねはじめ
          日本共産党北区議員団

 4月22日北区主催の住民説明会に先立ち、JR王子駅南口汚水の
 石神井川たれ流し問題に対する緊急申し入れ


 JR王子駅南口トイレ汚水が、石神井川にたれ流しされていた問題で、私たちは、この間、その原因について徹底的に究明し、住民、議会、北区などに説明と再発防止策を実施するよう東京都、JRに求め続けてきました。
 日本共産党の調査によって、平成12年度から13年度にかけての首都高速王子線工事にかかわる雨水管きり換え新設工事が行われた際、JR王子駅南口汚水の排水管が、JRによって、雨水管の撤去部分から、切り替え地点より上流側につけかえられていた事が確認されました。

 本日21日に、そねはじめ都議と日本共産党区議団は、JR東日本東京支社をたずね、北区や住民にこの点の説明を行うよう申し入れました。その際、JR側も、おおむね汚水管付け替えの事実を認めました。

 従って、少なくとも7〜8年前、JRがトイレ汚水のたれ流しについて、本質的な改善策をとらず、再度、違法な状態を継続させた責任はまぬがれません。

 明日22日には、北区主催による東京都、JRからの住民説明会が行われる予定ですが、あらためて北区として、東京都とJRに対し、上記の点も含め、充分な説明責任を果たすよう、要請することを求めるものです。

                            以上


●申入れに対し、花川区長は、「さっそく今日中に、JRと都に対して、この事実を踏まえて、明日の説明会にのぞむよう、連絡をとります」と答えました。
 私たちが、申入れの内容を報道機関各社に送付したことから、マスコミの取材があって、都が会見を行なったと思われます。

●わが党が、雨水管切り換え工事に疑問を持ったのは、JRが最初に提出した資料を見たときでした。
 右がその略図です。
 王子駅のトイレの汚水管が、40年以上前に接続された場所は、10年前に雨水管を途中から切り換えたポイントに極めて近いことが、JRの略図からも察せられましたが、この図では汚水管接続部分が、切り換え地点の上流側(図では右上)だったのか、下流(図では左下)だったのかは不明確です。
 もし下流側だった場合、雨水管を切り換えて使わなくなった管につながった汚水管は、すぐに詰まってしまったはずです。最近まで発見が遅れたということは、もともと上流側につながっていたか、この時、つなぎ変えたかのどちらかです。

●3月24日に、北区議会建設委員会で都が説明に使ったパネルが、わが党の要求で27日に資料配布されましたが、右図のようにJRよりもう少し詳しく描かれていました。左下に、その資料図を載せました。
 これを見ると、現在のトイレ汚水管の雨水管へのつなぎ方がまっすぐではなく、不自然にくねっていることが分かります。建設委員会でもこの工事のときに、なぜ汚水管の接続が発見できなかったのかが問題になりました。








●私は、下水道局に、雨水管切り換え工事の完成図面を要求していましたが、4月20日になって、ようやく出された図面(右下)をみると、そこには王子駅からの汚水管は、記入されていませんでしたが、雨水管と王子駅南口の位置関係から、どうしても、汚水管のつなぎかえをしたとしか考えられず、また、この点を都の担当者に質したところ、緑の破線のように、もともとまっすぐつないでいた汚水管が、つなぎ先の雨水管(青い破線)が撤去する部分になってしまったため、左の「新設人孔(マンホール)」のさらに上流側につなぎ変えたという事実を都の担当者も、認めました。
 「JRが施行したが、つないでいたのが雨水管だという認識がなかったのではないか」と言いましたが、古い雨水管を撤去する際に、それが直接石神井川に流入する管だったことは分からないはずがなく、雨水管とは知らなかったではすみません。

●21日午前に、私と山崎たい子区議とで、JR東日本の東京支社に相羽総務課長と伊藤工事課長を訪ね、この事実をおおむね確認できたので、22日の説明会で納得できる説明をするよう求めてきました。
 また、北区長にも説明会主催者として、この点が明瞭になるよう、都とJRへの働きかけを申し入れたものです。

●今後も、説明会でのJRなどの説明と報告を受けた後、さらに事実解明へのわが党としての努力を続けていく決意です。

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