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はじめ通信8−0911
福田辞任・解散情勢をうけて9月6日赤羽街頭演説
誰が政治の中味を変えうるのか見極めて!

●あまりに無責任な首相の座の投げ出し。しかも2年連続。自民公明政治のどん詰まりは、誰の目にも鮮やかです。
 福田首相は、自分を客観的にみた結果、総理の座を降りる決断をしたと言うが、その前に一人の政治家として少しでも国民を思う気持ちがあるのなら、国政の最高責任者の座を投げ出す前にやるべきことがあったはずではないですか。

●例えば、わが北区・赤羽台も含めて全国54箇所の社会保険病院と10箇所の厚生年金病院が、社会保険庁の解体で、9月いっぱいで持ち主不在になってしまう問題をどうするのでしょうか。
 福田氏の身勝手な辞任劇で、自民党総裁選挙が終わる9月末まで政治空白をつくっておいて、社会保険病院54箇所で1200万人、厚生年金病院も加えて1500万人の患者さんがどうなるのかという大問題に、誰も決断しないまま宙ぶらりんにするつもりなのか!と、私は言いたい。

●「北社保病院は公的病院として存続・拡充を」という区議会全会一致の決議や10万人近い区民署名があるにもかかわらず、これに反して4月には自民・公明の与党間で、北社保病院を民間売却のための「整理機構」(RFO)に移管する、とんでもない合意がされました。
 しかしゴウゴウたる非難を浴びるのをおそれたのか、政府は未だにRFO送りを決めていません。

●だからこそ「厚生年金病院と社会保険病院は国が責任もって公的に存続させる」と福田総理が最後に言い残すだけで、1500万人の患者さんはじめ、どれだけ多くの人を安堵させるか分かりません。
 なぜそれぐらいのことができないのか。何もやらずに総理の椅子を投げ出す姿は情けないというほかありません。

●政治を大きく変えるチャンスである解散・総選挙が迫ってきました。国民そっちのけと言うべき政治のありようを根本から変える選挙にしようではありませんか。
 とりわけお年寄りの皆さんは、いまの政治が続けば、日本の中で安心して生きていく所がなくなってしまうんじゃないですか。
 お年寄りの姥捨て山送りは、後期高齢者医療制度だけじゃありません。その前から年金問題でも、記録を消されたためにもらえるはずの年金がもらえなかったり、20年で2千万円も少なかったり、理不尽な目にあっている人が少なくありません。

●北区では介護保険の認定がどんどん悪くなって、しまいに特別養護老人ホームに入っている人も介護の必要なしとされ、ついの棲家のつもりで家財も整理しアパートも引き払ってきたので、帰る家などないお年寄りを追い出そうとする事件まで起こしました。
 まさにお年寄りへのいじめに次ぐいじめ、差別に次ぐ差別の連続です。「後期高齢者医療制度」を「長寿医療制度」と言い換えたり、少し保険料を手直しするだけで、誰が納得できるでしょうか。

●障害者には、重い障害ほど福祉サービスの負担料が重くなる「自立支援法」を押しつけ、若者には正社員でも派遣やフリーターでも不安定・低賃金労働を押しつけ、ひたすらアメリカのブッシュと経団連の意向にだけは忠実な、国民そっちのけの政治を、こんどこそ中味からそっくり変えて行こうではありませんか。

●では誰が政治の中味を変える力を持っているのか、どの政党を伸ばせば国民の願う方向に変って行くのか。それを見極めるうえで、私は東京都政を見ていただくのが一番わかりやすいと考えています。
 なぜなら東京の石原都政は、小泉構造改革が始まるもっと以前から、福祉やくらしの予算を削り、公共サービスにまで営利企業を導入して、なんでもコスト優先・もうけ優先の市場原理主義をもちこんだ第一人者であり、小泉さんの改革がこんなに貧困・格差を広げて日本をぼろぼろにした後でも、まだ東京では改革路線をごり押しして、都民を苦しめているんですから、これにどういう態度で臨んでいる政党かを見ていただくのが、一番はっきりするんじゃないでしょうか。

●たとえば、お年寄り・障害者の医療などは、国より5年も前に東京都は予算をガバッと削り65歳からのマル福を打ち切り、手当てを切り下げました。
 国でも無駄遣いだといわれている赤字の高速道路も、東京だけは必要なんだと言って、金を余計に出してまで造っています。
 さらにいま自民党の総裁候補などが言いたくても言えない消費税増税も、石原知事自ら「もっとも公平な税金だ」「増税して東京で増えた分は都によこせ」と増税論の急先鋒です。

●その石原知事に、自民公明はもちろん、知事選のときだけちょっと野党の顔をする民主党も含めて予算や議案に殆んど賛成している姿は、国会でいくら改革のやりすぎだとか見直しだとか言っていてもホンネがどこにあるかは見えみえではありませんか。
 おまけに石原知事のツルの一声で税金1000億円をつぎ込んだ銀行には、これら議員の口利きでアブナイ企業が群がり、詐欺まがいや借り逃げ倒産などで3年で1000億円が闇に消えてしまったんです。

●つい一昨日、民主党都議が一人200万円近い海外視察でブラジルの観光地に出かけた上に、その報告書の結論部分がジェトロ職員の論文の盗作だった疑惑を記者会見で発表しましたが、みずからムダ遣いと偽装報告をやっている政治家が、どうして国や東京都の悪政を追及できるのかと、私は思います。

●小泉や石原の改革路線で、毎年社会保障費を削りに削り、貧困と格差をここまでひどくする一方で、大企業・銀行などに莫大な資金投入と減税で、史上空前のもうけをあげさせてきた政治と、正面から対決して、小泉人気や石原人気でどんなに孤立しても一貫してたたかい抜いてきた共産党を、今度こそ勝たせていただきたい。
 共産党が伸びてこそ、民主党もしゃんとなって我われとともに国民の苦しみに本気で向き合うようになるのではないでしょうか。
 皆さんの賢明なご判断を心から訴えます。 

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