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はじめ通信8−0514

5月10日さがら区議地域「新緑のつどい」での演説要約

 雨の中、大勢の皆さんのご参加、ありがとうございます。私は最初に、石原都政はどこに向かっているのかについてお話します。

◎石原都政の特徴のひとつが、今年の予算にはっきり現われています。それは史上最高の都税収入(5・5兆円)がありながら、都民に回さず、史上最高の溜め込み(今回だけで7千億円)に回していることです。

2003年まで苦しかった都の税収が、大企業の利益回復で、04年度から毎年3千億円ずつ急速に伸び、4兆円から5・5兆円まで拡大しました。

税収が伸び、事実上黒字になっても「赤字」理由に切りすてた福祉の復活をいわれないよう、石原知事はイツワリの「厳しさ」を装ってきましたが、ごまかしきれなくなった頃に打ち出されたのが、05年からの「東京オリンピック招致」プランと、そのための溜め込み作戦です。

◎石原都政のずるいところは、いかに豊かな都財政を都民に還元せず、「オリンピック」を口実に自分のやりたいことに都合よく使うかをねらっていることです。

オリンピックを言い出したとたんに都は急に“黒字”転換を宣言し、財政力を武器に福岡を破りました。

「オリンピックまでに立派な東京を造る」と言いながら、都民のくらしや教育を立派にするより、道路や港や空港、オフィスビルを立派にする計画ばかりです。

今年の溜め込み7千億のうち6千億円近くがオリンピックがらみの基金積み立てです。まさに“そこのけそこのけオリンピックが通る”です。

オリンピックをテコにしたムダ遣いは3つもあります。
@国立競技場があるのに晴海に1千億円以上のメインスタジアム造り、都立公園を7つ(代々木、夢の島、辰巳の森、お台場海浜、潮風、若洲海浜、葛西臨海)つぶして新たな競技施設つくるハコモノ行政復活。
A招致のためにイベントや補助ばらまきで、経費は3倍の150億円に。(区市町村の企画に1千万円づつの補助金、6月には商店街に再びフラッグ押し付け、秋の都心の劇場はまとめてオリンピックがらみの文化イベントでリザーブなどなど)
B最大の浪費は「立派な東京を造る」といって都民のくらしより高速道路や観客輸送道路、報道センターや選手村など9兆円越える財政を投入。その半分は都民の負担です。

金持ちぶりを見せびらかしハコモノで緑や公園を潰すやり方は、発展途上国も開けるよう簡素で環境にやさしいオリンピックを求めるIOCの方向とも逆行するものです。

十中八九、無理と言われている16年招致になぜムダ金を使うのか・・オリンピックのためと言えば豊かな財政を都民生活に回さず、高速道路や巨大なハコモノなど石原流「都市再生」に思う存分つぎ込めるというのが最大の狙いであることを見抜き、ごまかされないぞという世論を一気に広げていこうではありませんか。

◆そして徳川埋蔵金ではありませんが、都庁には史上空前の2・9兆円という溜め込みが、まだ本格的には手付かずで眠っています。オリンピックの名でムダ遣いされる前に計画的に都民に活用すれば、不況が来ようが国の悪政があろうが、都民のくらしや営業、介護、医療、教育などの苦しみを大きく解決できます。力を合わせて取り戻しましょう。

◎もうひとつは、石原知事のワンマン都政の典型である新銀行問題は、なぜ起きたのか、イツワリの連鎖を断ち切るためにどうするかです。

 新銀行は、最初から最後まで、うそだらけでした。
@うその第1は、「貸し渋りで苦しむ中小企業を助ける」の公約です。融資相手は、町の商店や工場ではなく、大もうけしそうなベンチャー企業ばかりでした。
A第二のうそは「借りたい企業は多い。3年で黒字になる」との話。実は融資ではなくATMで稼ごうとして、これも失敗したのです。
B赤字がふくらんだとき「金融庁から口を出すなと言われた」といって最大株主として決断できなかったのも、知事選前のイツワリでした。
C「赤字は旧経営陣の責任」のうそを通すため、最初にマスタープランをおしつけた大塚・津島という腹心の部下を使って、報告書まで書き変えさせたと報道されました。
D400億円についても「借りている零細企業を見捨てないために」の弁解も「倍にして返す」も何の根拠もないでたらめです。

都民の代表なら否決すべき都議会の自民・公明が、ついに知事言いなりで賛成。民主党は400億円に反対しながら、旧経営陣の参考人招致や知事への不信任決議は自民・公明とともに否決し、オール与党ぶりを見せつけました。

共産党だけが一貫して追及。都民の代表も住民監査請求で立ち上がりました。

◎知事トップダウンの偽りの連鎖は、築地市場移転予定地・豊洲の汚染問題でも全く同じです。

02年の東ガス調査で基準の100倍、07年の都の調査で千倍、今年の追加調査で4万倍と、次々汚染のひどさが発覚。水産物など生鮮市場に、これほどふさわしくない場所が他にあるでしょうか。

ここに浪費される1千億円以上の財政投入を止められるのは今がチャンスです。

都民の食の安全と同時に、オリンピック計画のムダ遣いや、築地の土地売却による莫大な利権をストップさせようではありませんか。

◎ほかにも、トップダウンの害悪は、あらゆる分野で広がっています。

福祉切り捨てで、介護施設は全国最低レベル。シルバーパスも最高額。

全国ゆいいつ30人学級を拒否、競争のためには”芋の子を洗う”ぐらい教室につめ込んだほうが磨かれると言わんばかり。

公立病院の公社化や独立行政法人化、PFIなど全国で失敗しているのを尻目に、都立病院を全て民営化するとんでもない方針を検討中。

◎都政を変える最大の近道は、都議会を変える、共産党の大きな前進しかないという思いで頑張ります。ご支援をお願いします。

最後に、都政を変えれば、この地域の大問題も解決の道に踏み出せることを二つの点で訴えたいと思います。

◎第1には、都営住宅の建設・建替え・制度改善で、住宅問題の展望を切り開く課題です。

桐ヶ丘の建替えで、さがら区議と協力して、仮移転先の確保や住宅設計もずいぶん直させ、特別養護老人ホームの実現など、居住者はもちろん地域住民の利益になる建て替えを進めさせてきました。超高層をやめさせたことで、仕事が地元企業にも回り、内装や電気、畳など地元中小企業の利益にも貢献してきました。

しかし一方で、都営住宅の入居基準引き下げや承継の改悪など居住者を追い出そうとしているのは許せません。何より都営住宅の新規建設再開、桐ヶ丘は最初の計画通り、戸数を増やして若い世帯など人口を増やし、地域の活性化に役立てたいのです。ぜひご支援を願います。

◎第2は、地域医療の拠点を守ること。特に社会保険病院の公的な存続・拡充です。

社会保険病院を守る運動は、20年のたたかいの歴史と経験を最大限活かして、あきらめずテコでも引かぬ運動を貫けば、住民の要求が明確である以上、必ず道は開けます。

都政を変えて、東京都が、社会保険病院はじめ、都立病院など公的病院を断固として守る姿勢に立てば、国が何をたくらもうと、地域の中核病院を守りぬける最大の力になります。そのためにも、都議会を変えるのが一番の近道です。

◎そして、今年の総選挙で池内さんと共産党を、来年の都議選でそねはじめを、さ来年の参院選でも田村智子さんと比例の共産党を勝利させてください。後期高齢者医療制度はじめ、悪政を吹き飛ばす大きな力になります。
 都議会では、共産党議席を今の13議席から1歩でも2歩でも前進させ、北区ではわたし・そねはじめを5たび都議会の議席に送ってください。ご支援をお願いします。

※右のイラストは、後援会の片岡さんが、私を描いてくださったものです。片岡さんのプロフィールは、赤桐後援会ニュースをお読みください。

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