はじめ通信8−0304 いま都政が面白い!石原都政最後を告げるカウントダウンを! (北区革新懇話会で報告した内容を2月末時点でまとめ直したものです) ◎ 都知事選挙の残した遺産は大きい! 都政は今、石原都政最大のゆきづまりに直面し、都民本意に大転換のチャンスです。 このチャンスを生み出した最大の力は、吉田万三さんを先頭にした都知事選挙のたたかいの偉大なレガシー(遺産)にあると、私は確信しています。 知事選を前に共産党都議団はじめ都民の非難を浴びた“私物化”問題で、都民に謝罪しないと勝てないと参謀に説得されて、石原氏はギリギリの妥協として「反省します」の大安売りと、それでも足りずに「中学までの医療費無料化」「生活保護並みで課税されている都民に減税」などの公約をせざるをえませんでした。 3選を果たしたとはいえ、世論に追いつめられ「福祉の石原」に“豹変”したことが、石原知事にとって大きな墓穴を掘ることになったと思います。 もともと福祉や庶民減税など真っ向否定の政治家ですからすぐ馬脚を現し、減税を撤回したうえ庶民を苦しめる消費税増税を言い出すしまつ。 子ども医療費も先送りし、“公約破り”の批判に「公約の進化」などと弁明に躍起です。 コワモテ知事の「カリスマとオーラ」はもはや色あせ、知事自身が急速に都政への意欲も関心も失いつつあります。だから後継ぎを早く決め、院政をしく事だけを考える。石原都政はまさに末期症状を呈していると言えます。 ◎ 東京オリンピックの“笛吹けど踊らず” 石原知事が起死回生をねらっているのが東京オリンピック招致ですが、5つの最終候補都市の選考を3ヵ月後に控えて、知事がいくら笛を吹いても都民はもちろん都庁職員さえ踊れないほどのズサンな計画です。 第1に、国や陸上スポーツ関係者が現国立競技場の改修で可能だというのに無理やり晴海の臨海開発の土地を買い、都立でメインスタジアムを新設し3800億円もムダ遣いすること、駒沢競技場の改修を予定していたバレーボールも代々木公園を潰し新設に変更するというのです。維持管理も使用料も高すぎて使いづらい大規模施設に何が何でもこだわるのは、ハコモノ行政の復活にほかなりません。 第2に、3倍の150億円にふくらんだ招致経費のうち50億円目標の企業協賛金が公表できないほどしか集まらず、殆ど都の負担になりそうなこと、そのほかに都の文化予算で電通おまかせのオリンピックがらみのイベントがめじろおしです。都庁職員は駆り出されてへとへとで、オリンピック本部の幹部は病人続きです。 都はITを使ったプレゼント付きの世論調査で何とか高目をねらいましたが、それでも都民の支持は6割。他の6立候補都市の世論調査は殆ど8〜9割が支持、東京より下はプラハだけでした。 第3に、オリンピック関連の投資事業はさらにふくれて9兆円を突破。知事が国にねじこんだ外郭環状道路計画も最近の積算で2500億円増額し1・6兆円になりました。 国でさえ道路特定財源の聖域化が通用しなくなりつつあるときに、東京オリンピックを新たな聖域にしたて、それを口実に、都民に活用すべき豊かな都財政を高速道路などの浪費的な開発事業につぎ込もうとするのを許すわけには行きません。 ◎ ワンマンとトップダウンのツケが全て回ってきた しかしそういう時に、今までのワンマン、私物化、トップダウンでやりたい放題やってきた都政が通用しなくなっただけでなく、そこからの膿(うみ)が噴き出して、そのツケがいっぺんに回ってきたのです。 私が予算委で徹底追及し「息子は傷つき、もう都政と関らないと言っている」と知事に言わせた通り石原四男はワンダーサイトから消え去り事業は尻すぼみ、三宅のバイクレースも来年度予算は激減、築地市場の豊洲移転もまた新たな汚染が見つかれば万事休すでしょう。 知事が福祉のメダマにしてきた認証保育所にしても、もうけ本意の企業参入でとんでもない不正が広がっていることが、わが党都議団の追及で鮮明になってきました。 何より深刻なのは知事がトップダウンで新銀行に投じた1000億円が紙くずになりつつある問題です。1月の革新懇総会でも「銀行が破産状態になれば石原都政の致命傷になる可能性」を述べましたが、その後知事が四百億円の追加出資を提案し、しかも破綻の責任を自分で要請した元経営者に押しつけたことで知事自身の責任追及の世論に一気に火がつきました。「知事、あなたが元凶です」という松村議員の代表質問がテレビニュースに何度も登場し、知事の椅子を揺るがす大問題に発展しました。「私財を投げ打ってでも償え」とのごうごうたる怒りで知事と都議会与党を包囲し、ドブに捨てるような巨額投資をやめさせようではありませんか。 そしていまこそ石原都政の最後を告げるカウントダウンの時計を早める最大のチャンスです。都議会の傍聴や知事への抗議、何より都民の中で都政を変えようという大きな世論を巻き起こしましょう。 |