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はじめ通信 6−929
石原知事ワンダーサイトを聞かれて「あれはまさにトップダウン」と認め、年間4・7億円の予算を「たいしたお金はかからない。廃物利用」だと開き直り

●9月29日の記者会見で、石原知事は、記者の質問に答えて、ワンダーサイトについては、自分のアイデアで始め、トップダウンで進めてきた事を認めたうえに、26日の代表質問では答えるといったが、やると習慣になるからやめろと言われたと、言い訳しました。

●またワンダーサイトの発想は、「お役人からはそういうアイデアは絶対出てこない」「部長、局長になると頭がぼけてくるけど。堅くなって、ロクなの出てこない」などと都の幹部職員をけなしながら、「東京都美術賞とか、やっぱり下の連中の発案というのはものすごくおもしろいものがあるしね、ものによってはノーベル賞クラスのものだってありますよ」などと、ワンダーサイトの関係者を高く評価する発言を行ないました。

●芸術・文化の事業ではあっても毎年億単位の税金を使って行なう以上、客観的な事業評価と予算執行のチェックが必要なのは当然です。その運営実態がどうなっていたのか、本当に都の監査の指摘が行われて以降、適正化されたのかが問われています。

●9月29日 石原知事定例記者会見 ワンダーサイトについてのやりとり部分を紹介します。

記者: 都の参与の若手が、夫妻で館長、副館長を勤めていることが前ほど質問があったと思うですけど、そういったことについて現状、東京都ワンダーサイトの運営について知事は、どのように、

知事: 非常にうまくいっている新しい事業展開だと思いますね。
 ただあの時ね、私は答えるといったんだけどね、やるとそのなんというのかな、習慣になっちゃうからやめろというんでね、答えなかったんだけれどもね。

 共産党は何を思っているか知らんけどね。あれは、まさにトップダウンですよ、トップダウンですよ。私が考えついたんだからね。で、たいしたお金はかからないしね、廃物利用でね、お茶の水のあそこの建物だってね、それから渋谷のあそこだってね、ほとんど使っていないものを活用したわけですからね。その発端はね、あのね議会を渡っていくあの道路、通路の壁がね、まあ寒々しいんで、ここに絵を掛けたらよいじゃないかというのでね、若い人たちの絵をかけることになったんだけど。

 そりゃものによったら、トップダウンもあるでしょう。それは、やっぱりなんて言うのかな、庁内で議論してやれるやれない、とても採算があわないというんだったら、こっちもひっこめるけれども。

 これは格好のあれだし、オリンピックは後からでてきた問題ですけどね。コンテンポラリーアートというのは、東京から育っていく、現代美術館もああいう形であるわけだしね、そういう複合的な芸術戦略というのは今までなかったんだから。東京が、日本で初めてはじめたわけでね。

 皆さんご存知かどうか知らんけどね、行ってみるとわかりますけどね、今ヨーロッパやアメリカにいくと、ワンダーサイトというは一部の人かも知れないけど、非常に先鋭な芸術をやっている連中たちから非常な評価を受けていますよ。

 たとえば、うそだとおもうなら、あそこに聞いてご覧なさい。森美術館の館長をやっている何人かな、あれはむこうでキュレッタやっていた、彼なんか非常に審査委員のひとりになってくれてますからね、とても感動してくれているしね。それから青山に開く、あの・・、アートビレッジもね、あんな役にも立たない国連大学のドミトリーなんか、だからあれを活用して、人をよんできて住まわして、あんな立派なアートビレッジをもっている国はないですよ。みんな喜んでくれているよ。

 これは、私はですね私の発案で、ひとりだけじゃないけど、いろんな意見を聞いて、やろうということで、お役人からはそういうアイデアは絶対出てこないよ。だから私がやったんだ。小さな、小さな、そのプロジェクトかも知らないけど。

 そりゃもちろん、だけど、都の中にいろんな発案はありますよ。部長、局長になると頭がぼけてくるけど。堅くなって、ロクなの出てこないけどね。それはね、ようするにそのアイデア賞みたいなのを、毎年だしているし、東京都美術賞とか、やっぱり下の連中の発案というのはものすごくおもしろいものがあるしね、ものによってはノーベル賞クラスのものだってありますよ。そういうものをね、やっぱり勘案してやっていくのが新しい行政だと思うしね。

 共産党は何をかんちがいしているのか知らんけど、自分ら見にいったらいい。もちろん、あそこでやっているアーティストは、共産党好みのどっちかというと体制、反体制のだね、右か左かというとおかしいけど、そういう連中の作品がおおいんだからね。

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