びびびびびっくりしたー。

 コムイ室長に何処かへ連れて行かれたかと思ったら、大きな人?に会いました。

 『ヘブラスカ』って、イノセンスの番人…で認識は良いのかな?

 体中に巻きつかれちゃいましたヨ(汗)

 よく判らないけど、どうやら私は適合者だったらしいです。

 ヘブラスカから、ピアス型のイノセンスを貰いました。

 このピアスをつければ、錬金術で神田みたいにアクマを倒せるようです。

 これで私もエクソシスト!一生懸命頑張ります!



 コムイ室長…ヘブラスカに会いに行くなら予めそう言って下さい。

 吃驚したじゃないですかー(怒)

























 † † † † † 



「神田―!私もエクソシストになれたよ」




 (私の)部屋で待っていてくれた神田にまず報告☆

 嬉しさのあまり、神田に抱きついちゃいました。




///

「私も適合者だったんだよ。イノセンス貰えたの!」

「マジか?」

「うん!これで一緒に仕事が出来るね」

「あぁ。だが…」




 神田がそっと私の体を押す。

 そしてそのまま、綺麗な漆黒の瞳で私を見つめた。

 どうしたの?私が適合者だったの、嬉しくなかったのかな?




、アクマは強い。半端な気持ちで戦うと死ぬぞ。判ってんのか?」

「うん、判ってる。私ね、人が死ぬのをこれ以上見たくないの。私は人を守りたい」

「判った。に覚悟があるなら俺は何も言わない。ただ鍛錬だけは怠るなよ」

「もちろん。こう見えても、毎日鍛錬してるんだよ」




 先生に言われてるし。

 サボったら先生、凄く怒るのよ。

 怒った先生ほど恐いモノはないわ…(汗)

 あ…でも…これからどうやって鍛錬しようかな?

 今までは、エドとアルと一緒に組み手をしてたんだけど。

 ん〜まぁ何とかなるか。適当に誰かを捕まえて、相手してもらえば良いんだし(笑)

 ちらっと見たけど、ここには屈強な男性が結構いるもんね〜。




「ねぇ神田。エクソシストって何をすれば良いの?仕事は?」

「何かあればコムイが呼ぶ。それまでは待機だ」




 そっか。じゃあ、暇な時間を見つけては、帰る為の練成陣を考えよう。

 思えば皆に黙って(?)来ちゃった訳だし、心配してるよね。

 それに早く帰らないと先生が………(恐)

 …今だけは考えるのはよそう。うん………ははは(汗)




「どうかしたのか?顔が青いが…」

「え!?ううん、何でもないよ!ダイジョウブ」

「?ならいい。そろそろ下の街へ買い物へ行くぞ」




 あ!朝に言ってた事だね。

 私の着替えや日用品を買ってくれるという。

 使わせて頂いた分は後から必ず返すから、今はお言葉に甘えよう。








































 † † † † †



 下の街はとても賑わっていた。

 イーストシティを思いだす。

 行きかう人・人・人。

 親子、兄弟、働く仲間、恋人同士…いろんな人が歩いている。

その中で、私達はどういう風に見られてるのだろう?




「凄い人だね。はぐれちゃいそうだよ(笑)」




 いや、もうマジで。

 笑って言ってるけど、結構本気だったりします。

 ここで神田とはぐれたら帰れないかもしれないなぁ。




「ね、神田。手繋いで良いかな?」

「……あぁ」

「ふふ。ありがとう」




 ぎゅっと神田の手を握る。

 昨日会ったばかりなのに、神田は私の事を気遣ってくれている。

 エクソシストにもなったんだし、しっかりしなくちゃいけないのは判ってるよ。

 でも…でも今だけ。

 今だけは神田に頼っても良いかな?

 気丈に振舞ってはみたものの、何も判らない世界にたった一人で放り込まれて、凄く不安なの。

 もう少ししたら一人でちゃんと歩くから。

 だから今だけは、この手を離さないで―――















































 † † † † †



「今更だけど…こんなに買って貰って良かったの?」

「俺が良いって言ってんだ。構わねぇよ」




 お互い両手に沢山の袋を持っている。

 これ全部、神田が私に買ってくれた物なの。

 服だけでも、かなりの金額を使ったよ(汗)

 か…返せるかしら?




「言っとくが、返さなくて良いからな。つか受け取る気はない」

「え!?でも…」

「気にするなって言ってんだろ?俺からのエクソシストの就任祝いだと思えばいい」

「………うん!ありがとう」




 神田って本当に良い人だよね!

 神田に出会えて良かったと本気で思うよ〜。

 あの『挨拶』には吃驚したけど(笑)

 今度お礼に、さん特製のお菓子でも作ってあげよう。

 神田、甘い物平気かな?イメージ的に和菓子とか食べそうだけど…

 フルーツのゼリー、食べるかなぁ?

 そんな事を考えながら歩いていたから、私は知らなかった。

 神田があの時見せた(第3話参照)ブラックオーラな笑顔を浮かべていた事に…




、金じゃなくて別の事で礼を返して欲しい」

「へ?何?別の事って…私に出来ること?」

にしか出来ねぇ事だよ」




 私にしか出来ない事?何だろう?

 私にしか出来ない事………

 あ!錬金術で何か作って欲しいとか?

 それしか考えられないよ?私にしか出来ない事って。




「良いよ。何を……」




 作って欲しいの?そう言おうとした時。

 神田の綺麗な顔が近づいてきて…




 ちゅv




 あ、神田の髪ってやっぱりさらさらだー。

 まつげも凄く長い。

 羨ましいなぁ…

 …………………じゃなくて!

 く…唇!唇に暖かいモノが!

 え?何!?どういう事!?

 もしかしなくても神田にキスされてる―――――――!?




 実際にキスされてたのは短い時間なんだろうけど、私にはとてつもなく長い時間のように思えた。

 しかも!ここは道のど真ん中!

 こんな所で何するのよ(泣)




「ご馳走様」

「ッ///!」




 神田が唇を離した時、私の顔は真っ赤だった。

 だって自分で顔が熱いの判るもの。




、帰るぞ。そろそろ夕飯の時間だ」




 そう言って、神田は何事も無かったかのように私の手を取って再び歩き始めた。

 私のファーストキスが……

 前言撤回!神田は良い人じゃない!

 意地悪だ〜(泣)

 しかもこんな人ごみの中でしなくても良いじゃない。

 すっごく注目されてるよ。

 もう恥ずかしくて、この街に来れないよ…




 確かに恥ずかしかったけど、神田とのキスは嫌じゃなかった。

 寧ろ嬉しい……?

 何でだろう?







後書き

買い物編終了です!
一歩進みましたネ(笑)
神田さん、道の往来で…^^;
大胆ですね〜。
そしてちょこっとシリアスを入れてみたり。
でもシリアスになりきれてないですね…

読んで頂き、有難うございました。
感想を頂けると嬉しいです。

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