この話は、少し大人な表現が入っています。
大丈夫!または笑って許せる方のみドウゾ。







































クッキーを作るために、ジェリーにキッチンを使えないか聞く

の恋人は俺だろ?

 なのに、何でモヤシのためにお菓子なんか作るんだよっ!!




















 想いが通じ合った翌朝も俺はを迎えに行った。

 朝の『挨拶』をし、食堂へ向かう。

 その道すがら、は昨夜のとモヤシのやり取りを聞いた。

 あぁ…この事だったのか。アイツのいう『貸し』は。

 


「アレンに何かお礼をしなくちゃね」

「必要ねぇ」

「そういう訳にはいかないわ。神田の恋人になれたのもアレンのおかげだもの。
 あの時アレンが勇気をくれなかったら、今も神田を避けてた」




 ちっ。確かに!認めたくないが!!

アイツがの背中を押してくれなかったら、俺達の関係に進展はなかった。

は行く気満々みてーだし、俺も礼ぐらいは言っとくか?




「あ…でもアレンの気持ちを考えると、行かない方が良いかな?だけど…」

「どうした?」

「ん?アレンの気持ちを考えると、今は会わない方が良いかなと思って。
 好きな人が自分以外の人と恋人になったら心が痛いでしょ?
 でもアレンは私を応援するために告白してくれたようなものだし。
 それに同じエクソシストだもの。ずっと会わずにいられないよね」

「………ちょっと待て。今何つった?」

「え?アレンが告白したって事?」




 はぁ!?アイツ俺より先にに告白したのか!?

 モヤシの癖にいー度胸じゃねぇか。

 やっぱあの時切り開いておけば良かったぜ。

 アイツに礼なんて必要ねぇ!

 にそう言おうとした時……




「あ!おはようございます、

「アレン!おはよう」




 ちっ。会いたくない奴に会っちまった。

 つーか、普通に挨拶してんじゃねぇよ。




「どうやら仲直り出来たみたいだね」

「えぇ。アレンのおかげよ。ありがとう」

「気にしないで。やっぱり今のが一番良いよ。あの約束、忘れないでね」

「もちろん!」




 そこ!和んでんじゃねぇ!

 しかも約束って何だよっ!?何でモヤシなんかと約束してんだ!?

 朝から胸くそ悪ぃ。

 さっさとモヤシと別れて食堂へ行こうと思い、の肩を抱いた。




「行くぞ」

「あ!もしかして今から朝食?なら、僕も一緒しても良いかな?」




 はぁ?冗談じゃねぇ。

 何が楽しくて、コイツと顔を合わせて飯を食わなきゃいけねぇんだ。

 との時間を邪魔するな。

 そのくらい気を利かせろよ。




「邪魔だ」

「別に良いじゃないですか。大勢で食べたほうが楽しいでしょ?」

「楽し「そうね。アレンも一緒に行きましょ」




 マジかよ……

 反対しようにも、とアレンは既に歩き出している。

 ………まぁ良い。奴には昨日の事もある。

 今日だけは大目に見てやろう。


































 † † † † †




 何時ものように蕎麦を注文し席に座る。

俺の隣にトレイを持ったが座った。

その前を奴が座る。

も今日は和食にしたようだ。

 モヤシは……相変わらず有り得ない量の飯を持ってやがる。




「いつ見ても、アレンってたくさん食べるよね」

「そうかな?」

「そうよ。でも作る側からみれば嬉しいわ」

も料理するの?」

「えぇ。家にいた時は、よく先生と一緒に作ってたの」

「へぇ。初耳だな」

「あら?言ってなかった?」

「で。普段はどんなものを作ってたんだ?」

「ん〜…いろいろ。家がお肉屋さんだったから、肉料理が多かったかな」




 ふーん。は料理が得意なのか。

 のエプロン姿の出迎え…

 ………………いいかもしれねぇ(黒笑)

 今度、俺好みのエプロンを買ってくるか。

 俺の部屋でしか着せないけどな。




「じゃあ!はお菓子も作る?」

「えぇ。よく先生と一緒に作ったわ」

「本当?僕のために何か作ってよ!!えっと…クッキーが食べたい」




 ちょっと待て!

 何でがモヤシのためにお菓子を作らなくちゃいけねーんだ!?

 の手料理は、恋人である俺の特権だろ。




「図々しいんだよ、テメーは」

「えー?だっての作ったものを食べてみたいじゃないですか。、ダメ?」

「構わないわよ。今日は任務もないみたいだし」

「本当!?嬉しいな。僕チョコチップが入ったクッキーが食べたいです」

「チョコチップね。あとでジェリーさんに台所を借りれるか聞いてくるわ」


 作るのかよ…(怒)

 ふーん。モヤシのためにクッキーねぇ。

 俺の前で他の男にお菓子を作る約束をするなんて、もいー度胸だな。

 あとでお仕置き…決定。

 はそんな俺の心情を判ってねぇんだろうな。

 食事後、嬉しそうにジェリーにキッチンを使っても良いか聞いていた。

 ま、がその気なら俺も楽しませてもらうだけだ。



































 † † † † †




 朝食後、俺はを連れて自分の部屋に戻った。

 キッチンの使用は、朝食が一段落したら使って良いとジェリーが言っていた。

 まだそれまでには時間がある。

 ヤるなら今か?

 は今、俺の本を手に取りベッドに座っている。

 ぱらぱら本を捲っているの隣に俺も座った。




「本当にアイツのためにクッキーを作るのか?」

「うん。昨日のお礼を兼ねてね」

「ふーん…なぁ知ってるか?」

「何を?」




 俺の方へ顔を向けたの肩を軽く押す。

 は俺の行動を予想していなかったみたいだ。

 何の抵抗も無しに、の体はベッドへ沈んだ。




「か…んだ……?」




 目を見開いているの手から本を取り上げ、ベッドの端に投げ捨てた。

 そして逃げられないように、の足と足の間に片膝をつく。

 両手はの顔の横に置いた。

 ギシ…とベッドの軋む音が響く。

 俺はを見つめた後、自分の唇をの唇に合わせた。

 最初は何時ものように優しく啄ばむキス。

 だがそれはいつしか深いものに変えていく。

 角度を変え、何度も何度も唇を交わす。

 離した時には、の目に涙が浮かび、肩で息をしていた。




「知ってるか?俺は…嫉妬深いんだぜ」




 の耳元で囁く。

 吐息がくすぐったかったのか、の体がビクっと反応した。




「耳が弱いんだったな」




 再び囁いた後、の耳を優しく甘噛みする。




「ゃ…」




 の口から甘い声が聞こえた。




「誘ってんのか?」

「ちがっ……ぁ…」




 耳に舌を這わせるたびに甘い声が聞こえる。

 その声が俺をますます興奮させた。

 そのまま舌を首筋に持っていく。

 邪魔な制服のボタンを外し、の鎖骨を露にする。

 そして、その白く綺麗な肌にキツク吸い付いた。




「ん……」




体を硬直させたの鎖骨には、紅く鮮やかな印。

ま、今回はこの辺りで止めて置くか。

あまり性急にコトを進めても、が怖がるだけだしな。

俺は体を起こし、の瞳に溜まっている涙をそっと拭った。




「悪かったな」




 もベッドから体を起こし、俺の隣に座った。

 俺が外したボタンを止めている。




「やっぱアイツのために菓子を作るのか?」

「うん……今幸せなのはアレンのおかげだから。それに約束したもの」




 ったく。仕方ねぇ。

 は一度言い出したら聞かねぇからな。

 だがが菓子を作ってる時には、絶対あのモヤシはの所へくるだろう。

 二人きりにさせてたまるかっ!




「俺も行く」




 そういうと、はくすくす笑い出した。

 何がおかしいんだ?




「神田も心配性ね。確かにアレンは好きよ。でも、愛してるのは神田だわ」




 そう言って、は初めて自分から俺に口付けた。








後書き
ぎ…ギリギリセエエエエェェェフ!
危うく裏に行くところでした。
地に額をつけて謝ります!
………何処までなら表に置いてもいいのでしょうか?
え?もしかして、この話アウト!?

でも、いずれは裏も作りたいな(マテ)



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