入ってきたのはコムイさん。

 その手に何かを持っている。

 嫌な予感がするのは気の所為かしら…(汗)

 コムイさんは嬉しそうに私達の方へ来ると、ドンっと何かをテーブルの上に置いた。

 これって…コムイさんと同じ帽子を被ったロボット……?




「見て見て!ボクの発明品☆」

「コムイ…これは何だ」

「コムリンだよ。ほら、科学班って人が足りないでしょ?
だからボクと同じ思考を持ったロボットを開発しようと思ったのさ。
で、これがその試作品」




 確かに科学班は人手不足でいつも忙しそうよ。

 残業ばかりで大変だと思うわ。

 でも…もしかして、仕事をしないでずっとコムリンの研究をしていたのかしら…(汗)




「兄さん…もしかして今朝からすっとコムリンを作っていたの…?」

「えー?違うよー。昨日からだよ☆」

「私…今朝兄さんに、今日中に終わらせなきゃいけない書類があるって言ったわよね?」

「ん〜…そうだっけ?」




 ノオォ!い…今…プツンとリナリーの堪忍袋の緒が切れた音がしましたよ!

 ばっちり聞こえちゃいましたよ(汗)

 リナリーさんご立腹です!ブラックオーラが見えます…(怖)




「はははははい!何ですか?」

「さっき仕事をしない上司に、仕事をさせる人がいるって言ってたよね?」

「はい!言いました…けど」

「で、はその人を尊敬してるのよね?」

「え…えぇ。凄く尊敬してるわ」

「私ね、尊敬してる人の真似って良いと思うんだけど?兄さんもそう思うよね?」

「そうだね。尊敬してる人の真似はいい事だと思うよ」




 それは…私にリザさんと同じ事をしてコムイさんに仕事をさせろって事ですか?

 コムイさん、そこで同意したら貴方の身が……(汗)




「ねぇリナリー。リザさんの真似って…」




 リナリーの耳元で、リザさんのやり方を説明する。

 あの方法は確かに有効だとは思うけど…それをコムイさんにやっても良いものなの?




「OK。私が許すわ」




 はぁ…良いのかな?本当に良いのかな?

 確かにあの方法でロイ大佐はお仕事をしてくれるけど。

 コムイさんに通用するのかなぁ。

 というか、出来れば銃なんか向けたくないのですが(汗)




「リナリー、やっぱ止め…」

?やってくれるわよねv

「はい!謹んでやらせていただきます」




 ごめんなさい、コムイさん。

 今のリナリーに、私は逆らえません。

 はぁ。覚悟を決めますか。

 では最終確認を。




「コムイさん。この後は…?」

「コムリンを完成させるために研究するよ」

「尊敬する人の真似って良いと思いますか?」

「ん〜…内容にもよるけど、いい事なら真似すれば良いんじゃないかな?」

「そうですか。では、僭越ながら………」




 パン   パシィ




 両手を合わせ石で出来た食堂の床に手をつける。

 蒼紫の光の後、私の手には1丁の銃が握られていた。

 その手をコムイさんに向ける。




「コムイさん、お仕事して下さい」

……君?」

「お仕事が溜まってるのでしょう?それらをまず終わらせて下さい」

「でもコムリンが……リナリー!!」




 コムイさんがリナリーに助けを求める。

 けれどもリナリーは冷たい眼でコムイさんを見ていた。

 リナリーだけじゃない。

 神田やアレンまでもが冷たい眼で見ていた。




「これだから机の上に書類が溜まってくのよ。その結果がこの間の城門事件でしょ?」

「そうですよ!酷い目にあったんですからね!」

「つかその物体も絶対俺達に被害がかかるぜ」

「余計な仕事を増やさないでよ!兄さん」

「ひ…酷いよリナリー!コムリンは…コムリンは…完成したら…」

「「「仕事して!(して下さい)(しろよ)」」」




 3人の声が揃った瞬間。




 ガッ!




 コムイさんの顔に向けて銃を構えた。

 もちろん本当に撃つ気はないわ。

 それにこの銃は……

 だけどコムイさんの顔は真っ青だ。




「コムイさん。お仕事をするのと鉛の弾を打ち込まれるの、どちらが良いですか?」

「……………お仕事してきます!!」




 コムイさんは脱兎の如く食堂を出て行った。

 う〜ん…やりすぎちゃったかな?




「リナリー、あれで良かったの?やりすぎじゃない?」

「そんな事ないわ。グッジョブ☆」

「これでコムイも真面目に仕事するだろ」

「それにしても、が銃を練成したのには吃驚したよ。本物?」

「まさか」




 コムイさん相手に本物の銃を練成して向けるわけないわ。

 この銃はね。

 説明するために、トリガーに手をかけ一気に引き金を引いた。




 ピューーーーーー




 出てきたのは鉛の弾ではなく水。

 そう。私が練成したのは水鉄砲だったの。




「水鉄砲!?うわー。本物そっくりだね」

「見た目はそれらしくしてみたわ。コムイさん、すっかり本物と思ったみたいね(苦笑)」

。その銃を貰っても良い?」

「え?構わないけど…何するの?」

「また兄さんがサボった時に脅そうと思ってv




 リナリーさん。そんな可愛い笑顔でエグイ事を…(汗)

 教団内での最恐はリナリーかもしれませんね…

 リナリーを怒らすのは止めようと思いました。






後書き
コムイさんファンの方、済みません!
地面に額をつけてお詫びします!
あんなヘタレで済みません!!
てか何が書きたかったんだろ?私(お前が聞くな)
あぁでもリナリーちゃん最恐説は出ました。
私の中のリナリーは誰よりも最恐なんです(マテ)
そんなリナリーが大好きだーーー


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